システム開発を行う際の現状分析として、組織一覧を作成することが多いと思います。
もちろんこれはどのような組織が業務に関係しているのかを整理するという目的もありますが、さらには、どのような業務を行っているのかを把握するという目的もあるります。
組織や役割を調べていけば、自ずと機能の概要を理解することができるはずです。
なぜならば、システム化するかどうかとは関係なく、その企業で行うべことは誰かが担当して行っているからです。
誰かが担当しているということは、そこに何かしらやるべきことがあるからです。
逆にある組織は、必要な業務を行っていないというのであれば、その組織は不要な組織のはずです。
普通の企業経営を行っていれば、そのような組織は存続していないはずです。
全社システムの構築といった場合も、どのような組織や部門が存在しているのかを把握するだけで、大まかな業務を把握することができるでしょう。
大きな業務の単位を把握することができれば、後はそれを細分化していくことにより業務を階層化し、より詳細に把握することができます。
業務を詳細化する場合は、
①業務の流れに着目し、まとまりのある単位に区切る
②業務を実施するトリガーに着目し、トリガー単位に業務を区切る
③条件によって異なる業務を実施する場合は、条件ごとに業務を区切る
といった作業を行います。 上記作業を実施した後、各業務を担当や役割の単位でどのような作業を実施しているのかを整理していけば、業務フローを作成することができるはずです。
作業内容の整理についても、人間が行う作業と機械(コンピュータ)が行う作業を同じレベルで考える必要があります。
そもそも、コンピュータがなかったときには、すべて人間が行っていた作業なわけですから、業務として何をやるのかということについては、人間がやるかコンピュータで行うかは手段の違いであって、本質的には同じものと考えるべきです。
本質的に同じであれば、整理の方法も同じ方法で行うべきだと思います。
コンピュータ処理については、入力情報と処理内容と出力情報を整理しますが、人間が行う作業についても同様の整理を行うことが可能ですし、そうすべきだと思います。
できれば、同じワークシート(一覧形式をイメージ)を使用して、業務概要を整理すべきです。
一覧の1つのカラムとして人間作業なのか、コンピュータ化するのかについての区分が入力できるようになっていればいいだけです。
不要と思われる、業務や組織は存在しちゃうんですよ。
抜いたらダメなんです。潤滑油な存在だったりしちゃうので。
だから、細分化した時に、あっちにもこっちにも点在しちゃう、?な物が有ったりします。
私もこの業界に身を置く立場なので、基本的に「全てシステム化出来る」と、思っていますけどね。
まぁ、人間ぽい「泥臭い」物も必要って事で。
実際には不要な組織って存在するんでしょうね。
不要な人(仕事をしていない人)が組織に存在しているように。
そういう人をすべて不要であるということで排除すると、言われているように組織的にはうまく回らないということも現実かもしれません。
しかし・・・
個人的には不要な人や組織は、やっぱりいらないと思います・・・
その人(達?)を他の人が食わせていかなければいけないのですから、規模が小さい場合は致命傷になりかねません。
潤滑油的な組織や人を許容できるだけの余裕があれば、まあ、それはそれでいいんでしょうけど・・・