
ここまでで、記述してきた在庫管理に関するデータモデルパターンを一度整理しておきたいと思います。
ここまでの記述内容を統合すると、以下の図のようになります。
(ここでは、一番汎用的なパターンを採用しています。)
(図1) 在庫管理の各種パターン
それぞれのデータモデルパターンに対応する部分を網掛けで表示しますと以下のようになります。
①組織と商品を汎化した在庫管理
(図2)組織と商品を汎化した在庫管理
完成品、仕掛品、原材料等を全て商品と考え、”商品”エンティティのサブタイプとして定義したものと、取引先、社内組織(倉庫、工場、部署)を全て組織と考え、”組織”エンティティのサブタイプとしてして定義したものとの間に”在庫”エンティティを設けます。
そうすることによって、完成品だけではなく仕掛品や原材料の在庫を管理したり、倉庫だけではなく、工場や営業部に存在する商品も管理することができます。
<<組織と商品を汎化した在庫管理パターン>>
②保管場所別在庫管理パターン
(図3)保管場所別在庫管理パターン
在庫はどこに保管されているかを管理する必要があります。ここでは、”保管場所”というエンティティを追加し、組織だけではなく具体的なロケーションを管理します。
<<保管場所別在庫管理パターン>>
③形態別在庫管理パターン
(図4)形態別在庫管理パターン
商品を保管する形態別に在庫を管理します。ここでいっている”保管形態”とは、「荷姿」だけではなく「ロット」といった概念も含みます。
また、保管形態を組み合わせて新しい保管の単位を作成することもできるようにしています。
保管形態の組み合わせについては”保管形態構成”エンティティで管理します。
そうすることによって、「製造番号0002の製品でダンボールに梱包済み」の在庫といった管理が可能となります。
<<ロット別在庫管理パターン>>
<<荷姿別在庫管理パターン>>
<<形態別在庫管理パターン>>
④日別在庫管理パターン
(図5)日別在庫管理パターン
現在の在庫数だけではなく、日別に過去の在庫数や未来の在庫数を管理するようにします。
<<日別在庫管理パターン>>
⑤在庫に関する取引管理パターン
(図6)在庫に関する取引管理パターン
各種の在庫が増減する取引を在庫と関連させて管理していきます。
<<在庫に関する取引管理パターン>>
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