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日別在庫管理パターン

2005年07月06日 | データモデルパターン

どこにどのよう形態の商品が何個存在するのかを管理するだけでは不十分な場合があります。

これまでの在庫パターンの説明の中では、商品、組織、場所、保管形態といった観点を説明してきました。
それらに加えて、時間というファクターも必要になってくる場合があります。

例えば、ある取引先から商品の引き合いがあった場合、現時点で出荷可能な在庫(未引き当ての在庫)が存在していないとしても、いつならば出荷できるようになるのかを把握する必要があります。そうしなければ、納期回答を行うことができません。

納期回答を行う場合には、現在の在庫のみではなく未来の在庫(予定)も管理しておく必要があるわけです。

また、製造業においては、原材料の所要量計算を実施しますが、その場合も今現在、製品や原材料が何個存在するのかという情報だけではなく、ある(将来の)時点では何個の在庫が存在する(はずな)のかという情報が必要になってきます。

以下に「受注-出荷」と「発注-入荷」の関係からどのように在庫予定を管理するかを示します。


(図1)予定在庫のイメージ

1月15日の受注ではA品目を50個受注していますので、有効在庫数を50マイナスします。(実在庫90から50個引き当てます。)さらに、受注未出荷数として50個計上します。

在庫が少なくなってきたので、1月16日にA品目を50個発注したとします。その時点では、まだ商品は納入されていませんので、発注未入荷数として計上しておきます。

発注に対する納入が1月17日に行われたとすると、その時点で発注未入荷数を減じ、実在庫数と有効在庫数加えます。

納期回答を行う場合は、このようにどの時点で商品が出荷され(る予定で)、未来のある時点でどのくらい入荷されるのかを予定として把握する必要があるのです。

そのためには、日別の在庫(予定)を管理する必要があります。

日別の在庫管理を行うということは、日(期間)ごと在庫数を管理するということになります。

以下のモデルでは、日別に管理するための“日別在庫”というエンティティを追加しています。  

(図2)日別在庫管理パターン

日別在庫の例を以下の表に示します。

(図3)日別在庫テーブルのイメージ

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