(白いダイヤを牽き出して@三輪線)
デキが登坂で砂箱から砂を大量に撒くせいか、やたらジャリジャリしている三輪線のレール周り。定番構図の湯ノ澤橋から、ヤマで積み込みを終えたデキ108の牽き出しを撮影します。そう言えば、最近はこの奥にある鉱山関連施設(三輪鉱業所)のマニアによる撮影に関しての是非みたいなものが盛んにネット上で喧伝されておりますね。そこそこ前から何度も撮影をさせていただいた場所でもあるので、撮禁ということであればそれは残念な話ではあります。先日の訪問時は、具体的に撮影を禁止するような立て看板や職員の方からの警告のようなものはなかったんですけどね。
三輪の鉱山と三輪線をどう考えるか。確かに、現役の鉱山と言う保安体制の厳重な施設(爆薬とか扱っているわけですし)について、セキュリティの観点から撮影禁止とする事も理解は出来ます。日本だから結構ユルい規制しかかかってないですけど、海外であれば鉱山って軍事施設と同義ぐらいの考えのところもあるみたいですから・・・鉄道趣味界隈も、撮るモノなくなって煮詰まってる割に人数だけはどんどん増えてるんで、スキモノしか来ないはずだった三輪線もジワジワ人が増えてるんですよね。マニアの良識のあるなしにかかわらず、量の増加は質の低下なので、無用なトラブルを避けたいという思惑もあるのでしょう。逆に最近まで構内に入らなければ撮影を特に咎められることもなかったというのは、とても幸せな事だったのかもしれませんが。
影森の駅付近から、仰ぎ見る武甲の山。この町は、昭和電工の秩父工場と、太平洋セメント三輪鉱業所を抱える鉱工業の町。しかしながら世相がこうなって来ると、撮影出来るか出来ないかよりも心配なのが、このコロナ禍が過ぎた後の経済状況ですよね。オリンピック以降のハコモノ需要の減退によって間違いなくセメント関連製品の落ち込みは想定していたと思いますが、コロナ関連の景気の打撃がどこまで波及するかは正直想像も付かない。そうなると、セメントの生産調整と合理化の一環で三輪からの積み出しがなくなって、原谷~三ヶ尻だけが残る・・・なんて事にならなけりゃいいんだけど。荷主が「やめる」といえばすぐ終わってしまうのが専貨の宿命。地元の方が言うには、もともと武甲山は自然保護の観点からも環境アセスが厳しく、採掘する余地もあまりないんだそうで。三輪鉱山の行く末とともに、この光景が見られるのもいつまでかなあ・・・なんて思ってしまいますね。
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