青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

華麗なる旅の終わりに

2019年10月21日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(ムカシトヤマ・ミライトヤマ@富山駅前電停)

市内線7000形の「レトロ電車」が停まる富山駅電停。レトロなトラムが、デジタリックなデザインの未来的な雰囲気の電停で発車を待っています。北陸新幹線の開通で何もかもが変わった富山駅周辺ですが、一番変わったのは市内電車の雰囲気かもしれません。今までは「電鉄富山・エスタ前」の位置が富山駅前の電停でしたが、新たな富山駅の電停は新幹線の高架下に引き込まれ、雨でも濡れずに乗換えをする事が可能になりました。

電停の北側を見ると、既に新幹線と同様に高架となった在来線のホームは取り払われ、富山駅の北口が見通せるようになっていました。工事の進捗が予定通りに進めば、年末には北口から岩瀬浜へ伸びる富山ライトレールとドッキングし、来年の3月20日に直通運転が開始される予定です。また、ライトレールとの接続に先立って、2020年2月には富山ライトレール株式会社と富山地方鉄道株式会社は合併をすることになっており、存続会社の地鉄が一体となって富山市内のLRT運行を担う事となります。

先日、ライトレールと接続後の市内線の運行形態が発表されていましたが、岩瀬浜から大学前・南富山方面への直通便を朝ラッシュは3本ずつの計6本、日中は大学前・南富山へ各1本と環状線へ2本の計4本の直通運転が予定されています。合併するんで同一会社の運行になるにしても、運賃は据え置きの一律210円というのは超破格。岩瀬浜から南富山まで210円ってすっげえな。安すぎるのだが、それだけに富山市のモーダルシフト推進の本気度を見たような気がします。

場面は変わって・・・富山駅電停から8000形に乗り、夜の富山大橋をシュイイイインと渡って辿り着いた大学前の電停。電停から富山大学の前を歩いて7~8分。撮影で遠征に出ると、最近は夜遅くまでとにかくカメラを握っていて旅先の美味しいモノとか何それ美味しいの?という状態になっておりまして(笑)、余裕がないなあとつとに思っていたところTLのフォロワーさんから情報を貰った「カリカット」という名前のお店に来てみました。

北陸地方は、ちょっと東京とは違ったスタイル・・・いわゆる「金沢風」のカレーを出すお店が多いのです。首都圏でも「ゴーゴーカレー」とかが進出しているので食べた事もある人もいるかもしれないけど、ここはそんな北陸系の流れを汲むカレーと、スパゲッティ&ピラフが美味しい学生街(富山大学)の食堂。コの字型カウンターのみで、中では眼鏡のマスターが忙しそうにピラフを作り、パスタを炒めていました。

隣の大学生が食っている大盛りのナポリタン(?)も非常に美味そうだったのだが、とりあえずこの店の名物らしい「野菜玉子カレー」にチキンカツ(200円)をトッピングしてみました。学生街の食堂らしく、大盛りにしなくてもかなりボリューミーなルックスにカロリーの権化とも呼ぶべき揚げ物がガツンと乗ったこのカレーがまずかろうはずがない。

北陸らしいとろみ強目のルーにカリカリのチキンカツを半熟の玉子と絡めて。金沢系カレーはキャベツの千切りがカレーに添えられているのが特徴で、このシャキシャキとしたキャベツをカレーに混ぜ込んで食べるのもまた味わいに変化が付いて良い。卓上にサラダスパイスという調味料が置いてありまして、このスパイスをキャベツにかけて食べるとより風味が増して美味しさがアップするのでお忘れなく。とりあえず加減が分からないのでデフォルトでいただいたのですが、思ったほどには辛くなく、辛いのが好きな人は辛めで注文しても良いのかもしれません。ごちそうさまでした。

すっかり満腹な体を抱えて大学前の電停に戻ると、今回の富山旅のラストランを飾るにふさわしく、7000形の南富山駅前行きが私を待っていました。今度来るときは冬かな?スッカスカの冬ダイヤで撮る立山線とかも面白そうだ。市内線に乗り込み、吊り掛けの音も高らかに渡って行く富山大橋。あとひと月もすればこの大橋から見る立山連峰も雪をかぶって、流麗な姿を現してくれることでしょう。地鉄には「年末年始フリーきっぷ」というアホみたいに割安な切符があるので、それを使えたら・・・とひそかに企んでいるのだがw


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