青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

思うに任せなかった夏。

2021年09月06日 17時00分00秒 | 江ノ電

(過ぎて行く夏@電車通り)

電車通りで、氷菓を販売するお店。本当なら猛暑の中、夏の江ノ島界隈を歩く観光客相手にかき入れ時だったはずだと思われるのですが、店の窓ガラスには、緊急事態宣言を受けた休業の張り紙がされていました。仕舞われた幟旗が少し寂しい。思うに任せなかった夏の腰越を、江ノ電が往く。

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お帰りなさいの305。

2021年09月04日 17時00分00秒 | 江ノ電

(カーブ煌めく夏光線@片瀬・龍口寺前)

8月上旬に極楽寺の工場から全検上がりで出て来た江ノ電305F。出場時の試運転ですったもんだがあったみたいなのはマニアの皆さんにはご承知の通りですが、ともあれ元気な姿で運用に復帰したのは喜ばしい事。検上がりのきれいなうちに、そのご尊顔を拝んでおこうかなと思いつつ機会を逃していたのですが、先日休日出勤の合間にすこーし時間を作って撮影をして来ました。なるべく色出しをキレイに撮りたいので、鎌プリ下のストレートかなとも思ったんだけど、結局大好きな龍ノ口にて迎える事にしました。チンチンチンチン・・・と電車接近を知らせる打鐘音は龍口寺前特有のゴング式。江ノ島側から20形を後ろにくっつけて、併用軌道にくねるように姿を現す305F。この時期は太陽の高度が高いから、架線柱の間隔が狭く障害物がバッキバキの江ノ電沿線で影落ちしないで撮るのってホント難しいね。車体に架線柱の影がぐっさり刺さってしまうので、もうちょっと立ち位置左に変えて手前に引っ張った方が良かったかな・・・

ご多分に漏れず、緊急事態宣言下でなかなか撮影の新ネタがないもんですから、しばらくは江ノ電の写真でも上げてこうかなと。全くもってこの世の中は、趣味界隈もイベント不足で兵糧攻めにあっているようだ。早く大手を振って撮影に行きたいんですけどねえ。

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鎌倉古道を想う

2021年05月03日 17時00分00秒 | 江ノ電

(新緑の極楽寺谷戸@江ノ電)

江ノ電の撮影地は、家並みをゴチャゴチャっと抜けて行く藤沢~江ノ島、併用軌道の江ノ島~腰越、海をバックにキラキラと華やかな腰越~稲村ヶ崎と短い間の場面転換が物凄く早いのですが、稲村を過ぎて極楽寺にかけては、海から続く鎌倉の谷戸風景・・・あ、鎌倉だと谷(やつ)ですかね。一瞬こんな感じの里山っぽい風景を見る事が出来ます。極楽寺の住宅街から左手に相模湾を見る好ましいアングルですが、造成地の上なので、いつか家が建てばなくなるんだろうなあなんて思っている。江ノ電が見えるのは、住宅の隙間からのほんの僅かな一瞬ですけども、まあ電車が全部見えなきゃ鉄道写真じゃない!ってこともあるまい。

源頼朝が鎌倉に幕府を開いたのは、海以外の三方を山に囲まれたその守りの堅固さ故。鎌倉に出入りする道は殆どが山を開削した「鎌倉七口」と言われる切通しとなっていて、この谷はその「七口」の一つである極楽寺坂の切通しから続く道筋。おそらくは800年前に鎌倉武士が踏んだはずの道を、今は江ノ電が走ります。

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遥かなる凪の海

2021年05月01日 17時00分00秒 | 江ノ電

(七里ヶ浜ブルー@江ノ電)

GWに突入しました。コロナの事はひとまず置いといて(置いとけないけど)、そもそもあんまり天気が良くないみたいですね。折角1~5日まで日の巡りよく5連休になったというのに勿体ない話だ。とりあえずステイホーム!ってことらしいけど、私ら犬じゃないんで(笑)、感染対策をしながら何がしかの楽しみを持ちたいなと思ってはいます。県境を越える移動を云々言われると、いきおい江ノ電と箱根登山に行く回数が増える。去年は緊急事態宣言下の束の間の癒しを求めて、復旧に向けて動き始めた登山電車にお世話になった。今年は江ノ電にでもお世話になるか。神奈川県民として、このフォトジェニックな2路線があることに感謝。

ある晴れた日、七里ヶ浜の高台から眺めた海の碧さを。いつも渋滞しているR134のクルマが、一瞬途切れた静寂を。眼下を江ノ電の緑の電車がいつものようにゆっくりと通過して行ったその時を。ああ、遥かなる凪の海、七里ヶ浜ブルー。波音すら聞こえない、一瞬の鎌倉物語。

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名もなき滝壺で

2020年08月04日 17時00分00秒 | 江ノ電

(鎌倉の岩清水に遊ぶ@稲村ヶ崎~七里ヶ浜間)

江ノ電の沿線で、小さいながらもこんな滝のような風景が見られる場所があります。線路は短いガーター橋でこの小川を越えて行くので、この滝の姿は車窓からはおそらく見えないでしょう。稲村ヶ崎の集落の裏山に湧く沢水を集め、住宅街を抜けてあっという間に相模湾に注いで行く小さなせせらぎ。名前を記した銘板なども何もない川ですが、何という川なんでしょうね。ご存じの方がいらっしゃったら教えて下さい。

ムシムシと不快指数だけ高い日でしたが、ちょろちょろとした流れでも僅かながら涼やかな風が入って来るのが癒しになります。ちょうど電車が通るガーター橋の手前に灌木が茂っていてなかなか構図的に難しい部分がありますが、木々の色にかぶってしまう同系統のグリーンの電車が多い江ノ電なので、ヨーロピアンレトロ調の10形が来るまで待ってみました。色味に膨らみが出るように、連結面をブラして撮影してみましたが、このカラーリングなら存在感が出せますね。

※ちなみに読者の方に教えていただきましたが、この川は「音無川」と言うのだそうです。

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