出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

アマゾンその後のその後の・・・

2007年06月01日 | 出版取次口座の取得
少し前に、ある集まりで「ベンダーセントラル」という新しいサービスについて教わった。ベンダー側(出版社)で書誌の登録ができるということで、逆に言えば「取次に頼るのではなく、版元でキチッと情報提供をするべし」という流れらしい。情報ぐらいいくらでも提供しますがな、ということで、そのサービスに申し込んであった。

ちなみにうちの新刊(4月上旬発刊)の書誌は、まだ出ない(=アマゾンで買えない)。以前は、トーハンと日販に見本納品をすれば、いつかは出た。正確には、4年前には3日後だったのが、1年前には10日になり、半年前は1ヶ月後。それでも出た。今回は、まだ出ない。

さらに言えば、アマゾンの中で比較的「受け入れてくれるっぽい」対応をしてくれる中身検索には、発刊後すぐに本を送ってある。書誌データでさえ出ないなら「本を返せ」と言いたいところだが、実際言ったらどういう返事が返ってくるのか。(なかみ検索にもいっぱい本が送られるだろうから、うちの本がまだあちらにあるとは思えない)

で、そのベンダーセントラルだが、結構な期待を抱いて申し込んで、うんともすんとも言ってこないので「どうですか?」とお伺いのメールも送り、最近になって「登録完了」のお知らせを受け取った。

が、書誌データの登録はできない。私の勘違いなのか何なのか…と思っていた。

すると、「取引の関係で、現在私がログインして見えるページ以外のサービスは提供されない」という説明のメールが来た。

うーん、やっぱり八方塞がりか。が、ここでいろいろアピール(ちょっと前に世話になった日販の人経由とか、ベンダーセントラルを教えてくれた組織経由とか)しても、結局アマゾンは e託の話を出してくるような気がする。e託に関しては、ある人から「週に1回しか在庫補充の連絡が来ないので、下手すると10日間も在庫なし表示になる」と聞いていた。そうでなくても条件が比較的悪いので、食指は動かない。

結局のところ、やっぱりこの不便さは大阪屋がらみが原因と判断し、取引口座開設を申し込むことに決めた。何度も断られたり、「必要だ、いや必要ない」といろんな人にアドバイスをもらったり、搬入が面倒だという理由で検討を先延ばししたりという状態が続いていたが、ここへ来て決意した。

ジュンク堂さんは直取引の申し込みも受けてくれる…なんて話も聞いてた(なおかつ、仕入部の人を紹介しますよというありがたい話もあった)んだが、もう腹をくくることにする。

実際は、私が腹をくくったって、大阪屋に断られたら終わりなんだが・・・。

4 コメント

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e託 (けいじ)
2007-06-06 19:27:42
大阪屋と取引があると、アマゾンのe託は眉唾でしかありません。でも、なぜかうちの編集はやたらやりたがってる・・・

返品リスクもないし、市場が一目で判るとか言われましたが、返品リスクがない分、自社在庫リスクを背負わないとならないし、そもそもアマゾンの市場=書店の市場ではないです。

手間を考えると大阪屋との取引の方が断然楽だし、利益も出ます。それに大阪屋の仕入担当の人はいい人が多くて居心地もいいですよ。全取次の中で一番好きですね(笑)

是非頑張って口座取得してください。
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e託 (タミオ)
2007-06-07 18:35:44
市場が一目で…というのは、少々極端なお言葉ですね。ベンダーセントラルというサービスではいろいろわかるらしいので、別に e託じゃなくても構わないような気がします。

大阪屋さん、今までどうにもうまく行かなかったのですが、どうなることですやら。熱意が重要だと教わってはいるのですが、どうにも売込みが苦手です。「絶対潰れないで出版を続けていける」という点をポイントにしたいと思っているのですが・・・。
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大阪屋帳合 (けいじ)
2007-06-08 20:58:09
トーハン、日販との取引年数の経過で十分実績になると思うのですが・・・

ジュンク、旭屋(旅行本みたいなのを出すのならヴィレッジ)への営業を強化したいという主張はどうでしょうか?

部決時にそういった書店さんの名前を出すことが結構ありますので。
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けいじさん (タミオ)
2007-06-13 18:02:53
トーハンと日販との取引年数はそろそろ六年になるのですが、いかんせん刊行数は少ないし、扱ってもらった量も・・・。
でも、真面目に、営業を強化したいって気持ちはあります。ああ、どのくらい売り込めるんだろうか・・・
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