出版屋の仕事

知識も経験もコネもないのに出版社になった。おまけに、すべての業務をたった一人でこなす私。汗と涙と苦笑いの細腕苦労記。

取次との取引条件

2005年02月18日 | 出版取次口座の取得
4回の訪問中に、契約書に捺印して出した。と言っても、取次から渡されて、有無を言わずに印鑑を押すだけ。

実は私は海外での取引経験も豊富で、100ページの英語の契約書なんかも、隅々まで読んでほじくって文句言って…ということも得意だが、今回は違った。

「文句言ったら、じゃあやめよって言われるだけだよ」と例の知人が言うので、まあ交渉不可なんだなと思って黙って押印した。

後日、出版界のことを勉強しようと「誰が本を殺すのか」とかあのへんの本を読みまくって分かったが、新参者とか小さい出版社には結構不利になっているらしい。

それとも、交渉不可ということ自体が不利なのか。実際は、知人のアドバイスに従って、交渉しなかったのでよく分からない、すみません。

で、はっきり言うと、仕入はXX%だ。それに、仕入割引がX%とあった。(注:やっぱりやばいので消しました)

取次への納品は、大きく分けて委託と注文の2種類あって(もっといろいろあるけど、うちはあまり関係ない)、最初に「こういう新刊を出しました」と言うとどさっと仕入れてくれるのが委託。

その後、書店からちょこまかと来るのが注文。本屋で「取り寄せてください」と頼むあれが、注文だ。客からの注文なしで書店が注文してくれることもある。

で、仕入割引は、最初の委託の冊数にかかってくる。その分は、実質XX%の仕入ってこと。このあたりの話は、後日また。とにかくこの数字が不利かどうか、ホントはよく分からなかった。

仕入率の他に、契約書(実際は取引約定書と業務処理基準)に、納品数が不一致のときは取次の把握してる数字を使うとか、連帯保証人(私の他に2人)が破産したら即取引中止とか、いつ締めのいつ支払いとか、支払の保留とか、一方的な条件が書いてあったが、これも読むだけで押印する。

あと、取次が運営してるウェブサイトの運営費の一部も負担とか返品はどうとか、いろんな書類があった。

最後に、出版者記号をとるための書類。この出版者記号というのがないと出版社じゃないわけで、
この記号取得を代行してくれる。ISBNコードも、取ってくれる。本のカバーに、ISBN4-なんたらっていうのがあるが、そのなんたらの前半が出版者記号、後半が書籍ごとのコードだ。

で、日本図書コード管理センターというところに申請してくれる。が、日本図書コード管理センターによれば、誰でも取れるらしい。出版社記号じゃなくて、出版者記号というのは、そういうことか。

そうやってよく理解しないまま、とにかく手続きを終えた。

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