小さな幸せ

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恋ほおずき

2017-08-02 16:22:58 | 読書

諸田玲子著

「恋ほおずき」

 

 

 

主人公江与

若く美しい彼女は

中條流婦人療治

の看板を掲げている

 

中條流は表向き妊婦や子供のあつかうことになっているが

平たくいえば堕胎医

 

彼女のもとには

色んな事情を抱えた女性がたずねてきます

 

江与は話を聴き

そしてその事情ならばと堕胎のため

ほおずきの根っこのせんじ薬を渡します

 

しかし、老中水野忠邦は堕胎医をご法度にすることを検討していた

同心清之助がその調査にあたることに

 

立場が間逆な2人

 

子堕ろしは人殺しだ

命の芽を摘み取ることだ

 

摘み取らねば木が倒れる場合は、いたしかたございません

 

それは生きている者の勝手な言い分だ

 

あなたさまは、子を流さねば生きられぬ者の

苦しみをご存じないゆえ、さようなきれいごとをおっしゃるのです

 

 

なにゆえ中條でなければならぬ

 

 

女・・・・だからでございます

 

 

重いテーマの話なのですが

江与の優しさ、まっすぐな生き方にひきつけられます

そして彼女の周りの人たちが

この本を柔らかく読みやすいものにしてくれます

 

いい本でした

 

コメント
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