小さな幸せ

小さな幸せの見つけ方感じ方の達人をめざして!

急いでるの

2007-10-03 22:27:19 | 小さな気付き

ホトトギス

 

晩秋に庭で咲く数少ない草花の一つ。

渋い花が茶花に好まれ、寺院でもよく植栽される。

名は、花の斑点と、鳥のホトトギスの胸の模様との類似から。

中国では葉の黒点に注目して、油点草。

英名はトード・リリー。

トードはヒキガエル(ガマ)で、花からの連想。

国柄によって名はがらりと変わる。

花おりおりより

 

「狭いニッポン、そんなに急いでどこへいく?」

いえ、急ぐんです、私、とっても。

行くところがあるんです、絶対に。

なのに、なのにどういうわけだか、信号が赤になる!

次も、また次も。

「なんでやねん!!」

 

気持ちがあせあせしているのに、ふっと洋画のワンシーンを思い出しました。

ウーピー・ゴールドパークの「コリーナコリーナ」

母親を失くして失語症になった女の子の家に家政婦に来たウーピー。

幼稚園に送っていく車の中で、心を開かないこの子を面白がらせるために信号機にフッと息を吹きかけます。

するとすべて信号が青になります。

勿論、スピードを落としたりあげたりして、信号の変わるのに合わせて運転しているのだけれど・・・。

 

フッと息を吹きかけて変わればいいのですが、そうは問屋はおろしてくれない。

信号がやっと変わって、アクセル踏めば、今度は遮断機が

「ここは意地でも通さないぞ~」

とでも言わんばかりに降りてきます。

やっと、電車が行き過ぎる。なのに遮断機が上がらない!

???

なんと反対方向から又電車が・・・。

「スペシャルなんでやねん!!!」

あ~、やっと開かずの扉が重い腕をあげる。

ささっと形ばかりの右見て左見てをして、スタート。

遅れを取り戻すぞ~と意気込む。

なのに、上り坂でちっとも進まない。

再度の?????

ずっと前の方を見ると、大型ダンプが

「うんとこしょ、どっこいしゃ」

と黒い煙を撒き散らしながら、ゆっくりゆっくり走ってる。

「トリプルなんでやね~ん」

イライライラ・・・・。

いかんいかん、事故ったら大変。

もし遅れても、命までとられるわけではない。

でも、ぶっつけたら命がないもの。

思いなおして

「狭い大分、そんなに急いで何処へ行く」

あ、やっぱり、急がなくっちゃ、私。

 

これは昨日の私の車の中でのレプレイ。

え?それでまにあったかって?

ギリで。

で、そんなに急いで何処へって?

え?聞いてない?

失礼しました。

 

今日の私の小さな幸せ

 

秋刀魚、買って来ましたよ~。

でも、焼かずに煮ました。

このレシピ、ブログを書き始めてまだまもないころ書いているんですね。

貼り付けようと覗いたら、もうはずかしいったらありゃしない。

よく芸能人が若い頃の自分が映し出されたのを見てギャーギャー言うでしょ、あんな感じ。

だから、明日、作り方書きます。

で、今日の幸せは、自分のずっと前に書いた文章に大笑いしたこと。

 

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秋刀魚の歌

2007-10-03 00:36:25 | 読書

ほうずき

 

ジャイアンツファンのあの方、この方、おめでとうございま~す。

お陰で1ゲーム差になりました。(次元が低い話、は~)

 

 

今日、夕飯を作りながら、ラジオを聴いていたら、

「あなたの秋の味覚と言えば?」

というテーマでコメントを募集していました。

「秋刀魚」って言う人が多かったですね。

そこで今夜は夜もふけて来ましたけど、秋刀魚の詩を・・・。

 

秋刀魚の歌   佐藤 春夫

 

あはれ

秋風よ

情(こころ)あらば伝へてよ

ーーー男ありて

今日の夕餉に ひとり

さんまを食(くら)ひて

思ひにふける と。

さんま、さんま。

そが上に青き蜜柑の酢をしたたらせて

さんまを食ふはその男がふる里のならひなり。

そのならひをあやしみなつかしみて女は

いくたびか青き蜜柑をもぎて夕餉にむかひけむ。

あはれ、人に捨てられんとする人妻と

妻にそむかれたる男と食卓にむかへば、

愛うすき父を持ちし女の児は

小さき箸をあやつりなやみつつ

父ならぬ男にさんまの腸をくれむと言ふにあらずや。

あはれ

秋風よ

汝こそは見つらめ

世のつねならぬかの団欒を。

いかに

秋風よ

いとせめて

証(あかし)せよ かの一ときの団欒ゆめに非ずと。

あはれ

秋風よ

情(こころ)あらば伝えてよ、

夫を失はざりし妻と

父を失はざりし幼児とに伝へてよ

ーーー男ありて

今日の夕餉に ひとり

さんまを食ひて

涙をながすと。

さんま、さんま、

さんま苦いか塩っぱいか。

そが上に熱き涙をしたたらせて

さんまを食うふはいづこの里のならひぞや

あはれ

げにそは問はまほしくをかし。

 

この詩、注釈が必要ですね。

説明文によれば、さんまを食らう男はもちろん「佐藤春夫」

女性は、谷崎潤一郎夫人のこと。

女の子は谷崎夫婦の子供。

谷崎夫人は夫からDVを受けていたそうです。

後輩の佐藤春夫はいつもそれを見ていて、彼女に同情し、同情がやがては愛に・・・。

谷崎は一度は二人の仲を許します。

しかし、まもなく翻意し、谷崎潤一郎と佐藤春夫は絶好します。

この詩が発表されたのはそれから8ヵ月後のこと。

 

連れ戻された愛する人。

捨てられた男が、少し前、三人で仲良くさんま食べたよな~、今はひとりぼっちで秋風も吹く中、さんまを食べてる・・・・

あ~せつないな~

なんていうなげきが詩から伝わってきます。

 

背景がわかると、詩がよく理解できますね。

もう一度最初から読んでみて~。

 

それから10年後、佐藤春夫は谷崎潤一郎と和解し、晴れて千代さんと結婚したそうです。

佐藤春夫の「殉情詩集」は千代夫人への命がけの恋から生まれた詩集だそうです。

これも読んでみたいものですね。

 

今日の私の小さな幸せ

 

さんまが無性に食べたくなります。

明日は、あ、もう今日だわ。さんまを買ってくることにします。

 

コメント (12)
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