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ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

「生かさぬように」-障害者自立支援法

2006年11月14日 20時47分27秒 | 大学
 午後ちょっと
 午前中、ホームヘルパー講習(障害児・者福祉の制度とサービス)
 障害者福祉法制を中心に解説。やはり、問題は昨年成立した「障害者自立支援法」
 そもそも「あたりまえの生活」をするための手だてにもかかわらず、それをサービスといい、それから「益」を得ているという-「応益負担」の問題。食べて、出して、寝て、起きるというあたりまえの生活を送るために必要なことに「お金」がかかるということに素朴な疑問があがるのはあたりまえのところだ。
 「応益負担」の結果、施設退所する障害者。日割り計算になって施設経営も苦しい。ホームヘルプサービスの利用抑制も進んでいる。滋賀での5~6月の調査では、利用料負担を理由としたホームヘルプの利用辞退もしくは抑制が利用者全体の11.1%に及び、施設など他の支援を利用する場合よりも格段に高い比率になっていたと指摘されている。
 この10月からはじまった障害程度区分の問題もある。パニックのある知的障害や自閉症の人たちは程度区分が低くなり、サービスが受けられない。しかし一方、障害が重ければサービスは受けられるが費用負担が重くのしかかる。
 子どもの施設にも「自立支援法」の波紋が広がっている。「契約」といいながら、障害を受け止めるまでの心の揺れを許さない。ここで、「印鑑を押せ、さもなければ、どこにもいく所はないぞ」という悪徳業者の姿が思い浮かんでしまう。これでは、個人責任に帰せられ、障害のある子どもたちへの虐待を構造的に作っているようなものだ。
 障害があるのは本人の責任でも、家族の責任でもない。障害を個人の悲劇にしてしてはならない。しかし、今日の社会保障・社会福祉は「生かさぬように・殺さぬように」という政策の下にある。人間としての尊厳が奪われるとき生きてはいけないのだが…。これからヘルパーとして障害のある人たちと接していくだろう人たちを前に複雑な思いとなっていた。

 午後から、障害児教育関係資料をとりに…K大学の図書館へ
 図書館の地下2階、その書庫は捨てられるべき資料や本が置かれているところだ。指導していただいた先生のところによせられた資料が、学部図書室職員の方々によって整理されていたものだが、それが廃棄として処遇されていた。軽自動車でいったので、持って帰る分は多くはない。後、何回取りに行かなければらならないのだろうか。