MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『図書館戦争 The Last Mission』

2015-10-17 00:19:28 | goo映画レビュー

原題:『図書館戦争 THE LAST MISSION』
監督:佐藤信介
脚本:野木亜紀子
撮影:河津太郎
出演:岡田准一/榮倉奈々/田中圭/福士蒼汰/松坂桃李/栗山千明/土屋太鳳/石坂浩二
2015年/日本

恋愛の「道具」と化した図書について

 『図書館戦争 革命のつばさ』(浜名孝行監督 2012年)、『図書館戦争』(佐藤信介監督 2013年)と観てきながらなかなかストーリーを理解できず、今度こそと思って本作を観てみたが、やっぱりよく分からなかった。
 作品冒頭で主人公の笠原郁が、検閲実行部隊である「メディア良化隊」の銃弾が飛び交う中を決死の覚悟で取りに行った本は『砂漠のカナ』というタイトルの子供向けの作品で、確かに子供たちは喜んで奪い合うようにして読んでいるのであるが、命を賭けてまで守るほどの本なのかどうか疑問が残る。
 後半は茨城県近代美術館で催される『芸術の祭典』で展示される『図書館法規要覧』を巡る特殊部隊タスクフォースの「図書隊」と「良化隊」の攻防がメインとなるが、表現の自由をテーマとした美術館の特別展において『図書館法規要覧』が展示されるということは既に図書館は廃止されたというメッセージのように見えてしまう。つまり少なくとも20年前に観ていたらまだリアリティーを感じることができたのかもしれない。


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