原題:『午前0時、キスしに来てよ』
監督:新城毅彦
脚本:大北はるか
撮影:小宮山充
出演:片寄涼太/橋本環奈/眞栄田郷敦/八木アリサ/岡崎紗絵/鈴木勝大/酒井若菜/遠藤憲一
2019年/日本
映画内の映画の質について
最初は主人公でイケメン俳優の綾瀬楓がロケに訪れた学校の生徒でエキストラとして参加した花澤日奈々の「映画内映画」が理想と現実の対比として上手く機能するのかと期待して観ていたが、残念ながら上手くいっていないように思う。実は女子高生のおしりフェチであるという楓の「素」が早々に日奈々にバレてしまっているからである。
むしろ2人が鎌倉名画座で観るラブストーリーの古いフランス映画において二人の出会いに関して男性の方が「これは奇跡なのか」と言うのに対して女性が「これは運命なのよ」という返しが、その後の楓と日奈々の関係を暗示させているように思う。
時代設定は2019年だと思うが、2人の関係はマスコミが暴いてから暫く途絶えて、3年後の日奈々の20歳の誕生日に2人は同じ鎌倉名画座で出会うのであるが、それは2022年になるはずだから、日奈々の誕生日である11月10日は日曜日ではなく、木曜日になるはずである。