MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

ジュリア・マーガレット・キャメロンとD・W・グリフィス

2016-08-19 00:08:19 | 美術

 東京都丸の内にある三菱一号館美術館では写真家の『ジュリア・マーガレット・キャメロン』の

展覧会が催されている。ジュリア・マーガレット・キャメロン(Julia Margaret Cameron)は

1815年インドのカルカッタ生まれのイギリス人であるが、写真家としてのキャリアは1863年、

彼女が48歳の時からで活動期間は約12年である。

 彼女の写真を見ていると、アメリカの映画監督のD・W・グリフィス(D. W. Griffith)の

カットを想起させる。例えば、下の脈絡のない写真を並べて見てみる。


(『十字架の影(The Shadow of the Cross)』1865)


(『献身(Devotion)』1865)

 まるでD・W・グリフィスが撮った『イントレランス(Intolerance)』(1916年)で使用された

モンタージュを思わせるのである。


(『イントレランス』のメエ・マーシュ(Mae Marsh)

 あるいは群衆の写真なども、初期のサイレント映画のカットを彷彿とさせるのであるが、

グリフィスなどがジュリア・マーガレット・キャメロンから影響を受けたという証拠は

今のところないようである。


(『五月祭(May Day)』1866)


(『夏の日(Summer days)』1866)


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