原題:『Guardians of the Galaxy Vol. 2』
監督:ジェームズ・ガン
脚本:ジェームズ・ガン
撮影:ヘンリー・ブラハム
出演:クリス・プラット/デイヴ・バウティスタ/ゾーイ・サルダナ/カート・ラッセル
2017年/アメリカ
「過激化」するアンチヒーローたちについて
2014年公開の『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の続編である本作は、『デッドプール(Deadpool)』(ティム・ミラー監督 2016年)の出現もあって、「アンチヒーローもの」としてかなりハードルが上がっていたはずだが、期待に違わない「活躍振り」である。
例えば、主人公のピーター・クイルが母親の仇を討つと同時に、同じようなレベルの感情でウォークマンを壊された怨念を込めて実の父親を名乗るエゴと対決したり、もはや神の領域に届くように自身が惑星と化していくエゴの心臓部分に原始的な時限爆弾を取り付けて倒そうとするロケットとベビー・グルートの「時代錯誤感」こそが本作の醍醐味なのである。
相変わらず選曲も良いのだが、ここではセリフの都合で字幕翻訳が途中で切れていたキャット・スティーヴンス(Cat Stevens)の「父と子(Father and Son)」を和訳しておきたい。
「Father and Son」 Cat Stevens 日本語訳
(父親)
今は変わる時期ではない
焦らずにリラックスするんだ
おまえはまだ若いがそれが欠点でもある
おまえが知るべきことはたくさんある
ガールフレンドを見つけて身を固めろ
おまえがしたいなら結婚だってできる
俺を見てみろ
俺は年寄りだが幸せにやっている
昔の俺は今のおまえのようだったから
何か嫌なことが起こっていることが分かった時に平静でいることが
楽ではないことは分かってはいるが
時間を取って考え抜くんだ
おまえが手に入れるもの全てについて考える理由は
おまえ自身は明日はまだここにいるだろうが
おまえが見る夢もここにあるかどうかは怪しいからだ
(息子)
僕は説明するためにどのように努力すればいいのだろうか?
僕が説明しようとすると彼はまたそっぽを向いてしまう
いつも同じことの繰り返し
僕が言葉を発するようになってからは無理やり小言を聞かされた
今は道があり
僕は立ち去らなければならない
僕はそこを通る宿命なんだ
(父親)
今は変わる時期ではない
ただ座って落ち着いて行動するんだ
おまえはまだ若いがそれが欠点でもある
おまえが経験しなければならないことはたくさんある
ガールフレンドを見つけて身を固めろ
おまえがしたいなら結婚だってできる
俺を見てみろ
俺は年寄りだが幸せにやっている
(息子)
僕が泣き叫んでいる時はいつでも
分かっていたことは全て胸にしまい込んでいた
それはたやすいことではないけれども
それを無視する方が却って難しいのだから
もしも彼らの方が正しいのなら
僕は同意はするけれど
彼らは僕のことは分かっていないんだ
今は道があり
僕は立ち去らなければならない
僕はそこを通る宿命なんだ
Yusuf / Cat Stevens - Father & Son