2017年4月26日のスポーツニッポンの『政界ヒソヒソ話』というコラムに「悩ましいイヤホン問題」というタイトルの興味深い記事を見つけた。
「麻生太郎副総裁兼財務相とペンス米副大統領による18日の日米経済対話。直後の共同記者会見で、麻生氏が米紙記者の質問を取り違える場面があった。
得意の英語力を生かして、同時通訳用のイヤホンを着けずに記者会見に臨んだ麻生氏。
ワシントン・ポスト紙の記者から、在日米軍駐留経費の負担増について質問が飛んだ。
すると麻生氏は『日米経済対話でTPP(環太平洋連携協定)が枠組みの議論の基本になるかという話をしたんだね?』と聞き直した。
記者が首を振ると、麻生氏は『私の英語の理解が間違っていたようだ。質問をもう一度言ってもらえますか』と聞き直し、ことなきを得た。
イヤホンと言えば、2月の日米首脳会談後の共同記者会見で、トランプ大統領がイヤホンを着け忘れながらも、安倍晋三首相の発言にうなずく姿が話題になったばかり。
今回の『珍事』について、麻生氏の英語力に疑問を呈する声もあるが、駐留経費とTPPを聞き間違えるとも考えられない。疲れていたのか、はぐらかしたのか。真相はやぶの中だ。イヤホンを着けるか着けないかは、意外と悩ましい問題なのかもしれない。」
ちなみに当時の状況は、ワシントン・ポスト紙の記者が最初にペンス副大統領に北朝鮮に対する経済制裁の強化により北朝鮮がどのようなリアクションを取ると予想するかということを聞き、引き続き麻生にトランプ大統領が大統領選挙キャンペーンで掲げた在日米軍駐留経費の負担増という公約に対して日本はどのような準備をしているのかというものだった。
「麻生先生、丁寧にお願いします」と最後に日本語で訊ねられていたのだが、ペンスが答え終わった後に麻生は「ワシントン・ポスト?」と言い出し、記者に日本語で質問を聞き返す有様で、改めて麻生の英語力の酷さに驚いたのであるが、幸か不幸かCNNのライブではカットされて日本の恥を世界にさらさずに済んでいた。