MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

あゝ麗しの改正憲法

2017-05-14 00:08:58 | Weblog


(2017年5月12日 毎日新聞夕刊)

 まずは毎日新聞に掲載されていた「特集ワイド」の吉井理記記者の記事を引用してみる。

「記者も反省している。安倍首相の国会答弁を検証した『特集ワイド』(4月11日付)の掲載後、ある政治学者から『だれも指摘しないが、あれは憲法違反ではないか』と教えられた。3月13日の参院予算委で社民党の福島瑞穂氏が、安倍首相の友人が経営する学校法人による、大学の新学部開設の経緯をただした時の答弁のことだ。
 この時、首相は福島氏にこう言った。『(学校法人などの)実名を出した。生徒も傷つく。生徒の募集にも影響がある。あなたは責任がとれるのか』
 前出の『特集ワイド』で、安倍首相の答弁は『国会軽視ではないか』との見方を紹介しただけだった。しかし憲法を読み返すと、51条に『議員は、議院で行った演説、討論または表決について、院外で責任を問われない』と記されている。国会議員の『免責特権』である。
 一方、九州大の南野森教授(憲法学)によると、免責特権は、首相や閣僚にはなく、国会議員だけに認められている。『それだけ重い条文です。内閣は権力行使について国会に責任を負い、国会は内閣を監視する職責を国民に負うのが、議院内閣制です(66条3項など)。その監視の職責を果たすため、議員の発言の自由は保障されなければならない。福島氏のケース以外でも、野党議員の発言に色をなし、きちんと答弁しない場面がありますが、こうした関係を首相は本当に理解しているのか』と南野さん。」

 しかしこれはそもそも東大法学部卒の弁護士だった福島瑞穂自身が安倍首相に言われた際に抗議するべき案件であろう。幼稚園児に教育勅語を暗唱させる前に、全ての国会議員が日本国憲法を暗唱することを勧める(「敗戦を大蔵官僚として迎えた宮沢(喜一)氏も憲法への強い思いを持っていた。『学校で習っていないから』と憲法全文の紙片を手帳にはさんで持ち歩き、事あるごとに見返していたというエピソードはよく知られている。」と2017年5月26日の毎日新聞夕刊に書かれていた。さすがとしか言いようがない)。

 その後の記事も引用しておきたい。

「そういえば8日にも、衆院予算委で民進党の長妻昭氏が改憲論の真意をただしたところ、安倍首相は『(インタビューが掲載された)読売新聞を読んで』と答弁したばかり。伊藤(真・伊藤塾塾長・弁護士)さんは『憲法63条の趣旨は、議員の質問にはその都度、答弁するのが閣僚の職責、ということです。この点でも憲法の趣旨に反していると言わざるを得ない』と付け加えた。」

 私は安倍首相の「読売新聞を読んで」という答弁を聞いた時、まだ佐々木希との交際を公にしていなかった渡部建が佐々木について訊かれた時に「ネットを見ろ!」と言っていたことを思い出した。渡部と佐々木が結婚したように、安倍晋三も2020年に改正憲法と「結婚」できるのだろうか?


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