MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『トランス』

2013-10-11 23:08:40 | goo映画レビュー

原題:『Trance』
監督:ダニー・ボイル
脚本:ジョー・アヒアナ/ジョン・ホッジ
撮影:アンソニー・ドッド・マントル
出演:ジェームズ・マカヴォイ/ロザリオ・ドーソン/ヴァンサン・カッセル
2013年/イギリス

「トランス」出来ない程大きすぎる代償について

 本作はゴヤの傑作「魔女たちの飛翔(Vuelo de brujas/Witches' Flight)」を巡って起こる窃盗事件をテーマにしたものである。主人公のサイモン・ニュートンとフランクを首謀者としたネイトとリズとドミニクの窃盗団と催眠療法士のエリザベス・ラムを合わせれば、「魔女たちの飛翔」で描かれている人物と同じ人数になる。
 ストーリーを勘案するならば、白いマントを被っている人物がサイモンであり、耳を塞いでいる人物がフランクとなり、抱えられている人物が実はエリザベスで、‘魔女’のつもりが実は操られている人物たちが残りのギャングのメンバーと邪推は出来る。
 このような巧妙なストーリーの書き換えは悪くはないものの、どうしても納得出来ない展開は、フランクが乗っていたクルマもろとも焼却してしまおうとするサイモンを止めるために、エリザベスがクルマで突っ込んで行き、フランクの乗っていたクルマとサイモンは海に投げ出されるのであるが、次のシーンはフランクがプールの水面から顔を上げるところで、どうやらサイモンは死んだことになっている。しかしサイモンと再会した際に涙を流していたエリザベスが、サイモンの命を犠牲にしてまでゴヤの絵画を奪おうと試みる心情が異常に見えてしまい、そんなに悪い女だったのかと後味の悪さが残るのである。確かにゴヤの絵画も不気味なのだからエリザベスのキャラクターと一致しているとも言えなくもないのであるが、演出において上手く処理しきれていないように感じる。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

安倍晋三首相の悪癖

2013-10-11 21:34:23 | Weblog

沖合からセシウム 首相発言の信用性失う 福島第1(河北新報) - goo ニュース
「水銀被害を克服」と首相メッセージ 患者からは批判(朝日新聞) - goo ニュース
水俣病「過去の問題でない」=安倍首相の克服発言釈明―菅官房長官(時事通信) - goo ニュース

 東京電力が10日、福島第1原発の約1キロ沖の海水から放射性セシウム137が1リットル

当たり1.4ベクレル検出されたと発表したことで、9月にアルゼンチン・ブエノスアイレスで

行われた国際オリンピック委員会(IOC)総会の五輪招致プレゼンテーションで、福島第1原発

の汚染水問題に関して「港湾内0.3平方キロの範囲内で完全にブロックされている」と述べた

安倍晋三首相の発言の信用性が失われた。安倍晋三首相は9日にも、水俣市で開幕した

水俣条約採択のための外交会議に寄せたビデオメッセージで、「水銀による被害と、その克服

を経た我々だからこそ、世界から水銀の被害を無くすため先頭に立って力を尽くす責任がある」

と述べ、いまだに「克服」出来ていない水俣病患者らから顰蹙を買っている。目の前にある

問題を見ないようにする安倍首相の悪い癖は長期的に見れば日本をダメにするであろう。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする