「詩歌川百景」(1)吉田秋生
吉田秋生さんの新シリーズ。
山形県の小さな温泉町が舞台。
前シリーズ「海街diary」ともリンクしている。
ネタバレ有りなので、未読の方はご注意。
(・・・て言うか、当ブログを読むより、即買って読むべし)
上の2人が今回の主要人物だけど、前作同様、群像劇となっている
どんな場所でも人の住むところには必ず悪意ともめ事がある
それは田舎だろうと都会だろうと変わらない
生きてる人間のほうがよっぽどこわいのに
【おまけ】A・・・「海街diary」(1)の画像
一作目にして本作と繋がりがあるのが分かる河鹿沢の全景・・・蝉時雨のシーンは、何度読み返しても泣ける。
すでに「あづまや」と大女将が登場している。
すずの左が義理の母、その左の男の子2人が本作「詩歌川百景」で登場する和樹と智樹
【おまけ】B・・・「海街diary」(9)の番外編「通り雨のあとに」の画像
この「通り雨のあとに」が、新シリーズ「詩歌川百景」への橋渡しとなる作品。
成長したすずと和樹が登場する。
すずから妙と和樹へと物語がバトンタッチされる。
番外編「通り雨のあとに」は、「月刊flowers」2018年11月号に掲載されているが、この時すでに、本作「詩歌川百景」の構想が出来ていた、と言うことか・・・。
【ネット上の紹介】
『海街diary』と繋がる物語、開幕!山形の山里にある小さな温泉町・河鹿沢温泉の旅館で湯守り見習いとして働く和樹。弟の守とともに、旅館の女将や周囲の大人の思惑に時に守られ時に翻弄されながら暮らしている。大人たちの抱える過去、そして河鹿沢温泉に数年前に引っ越してきた旅館の大女将の孫娘・妙をはじめ幼なじみ達との友情と恋と人生が静かに紡がれていく----
「ゆげ塾の構造がわかる世界史」ゆげ塾
P11
長崎の観光名所グラバー邸
このグラバーは当時、ジャーディン=マセソン商会の代理人でした。
ジャーディン=マセソン商会といえば、
中国に麻薬(モルヒネ)を大量に売りつけ、アヘン戦争を引き起こしたことで有名です。(中略)
坂本龍馬がグラバーから買い付けた武器・弾薬は薩摩・長州に流れ、倒幕を進めました。(この時の武器は、南北戦争で使われ、大量に余った新型銃で、幕府=ゲベール銃=マスケット銃、新政府軍=エミネー銃=ライフリング銃、飛距離と精度が格段に違った)
P36
クレオパトラと言えば、褐色の肌のエキゾチックな美女を想像しがちですが、そのイメージは歴史的には間違っています。
彼女はギリシア人・・・白人でした。
P65
水田であれば、ひとりが1年間生きるのに10aの土地から取れる収穫で充分。
[米/1人あたり約0.1ha(300坪相当)]
[小麦/1人あたり役1ha(3000坪相当)]
[草原/1人あたり約5ha(15000坪相当)](山羊や羊に草を食べさせる必要がある・・・だから土地の取り合いになり争いが多い、と。トルコ系遊牧民、モンゴル系遊牧民は、普段から争っているので、騎馬能力高く、戦闘力抜群)
P78
オスマン帝国はヨーロッパにまで侵攻し、オーストリアの都ウイーンを2度も包囲しました。天才音楽家モーツァルトはオスマン軍の強さを『トルコ行進曲』に残しています。
P82
イラン人(=農耕民族)はその官僚機構の力で潤沢な財政力を持ち、マムルーク(傭兵)の運用に成功した。しかし、後に立場が逆転。イラン人王朝のほとんどは滅亡し、トルコ系王朝が各地で展開。イラン人はトルコ人の下で官僚として仕えるようになる。
インドのムガル帝国(1526~1858)がその典型例で、支配階層は戦士階級のトルコ系であるが、実際にインド人から徴税するのはイラン人であった。そのため、ムガル帝国の公用語はペルシア語(イラン語)なのである。
P128
加盟国を増やしているEU。
このEUに入るためには様々な条件がありますが、
ひとつ、絶対の条件があります。
それは死刑制度を廃止していることです。(中略)
2度の大戦を経て創られたEUの最大の目的は戦争をなくすことです。
戦争とは国家間で行われる殺人です。
死刑も国家による殺人であり、それを認める国は絶対に加盟できないのです・・・。
P133
ヨーロッパには罪が2種類あります。
刑法上の罪(Guilt)
宗教上の罪(Sin)
【ネット上の紹介】
東京池袋にある「ゆげ塾」は、毎年難関有名大学への高い合格率を誇る受験世界史専門の名門塾。講師はゆげ先生ただひとり。その授業は明快にして論理重視。毎授業が「新たな発見」に満ちています。本書は、その伝説講師であるゆげ先生が「世界史なんてな~んにも知らない」人から「世界史は大の得意」という人まで、誰もが納得できるように「世界史」を書き下ろしたものです。「知らなかった!そうだったのか!」と膝を打つこと必至。「世界史の構造」がわかる快作です。
序章 坂本龍馬とアメリカ南北戦争
第1章 ウサイン=ボルトはなぜ速い?―18世紀大西洋三角貿易が生んだスプリンター
第2章 クレオパトラはギリシア人―古代の東地中海はぜ~んぶギリシアだった
第3章 なぜ、フランスは原発大国なのか―世界の銀行イギリスと世界の高利貸しフランス
第4章 ヨーグルトで知る遊牧民の戦闘力―中世ユーラシア大陸を支配したトルコとペルシア
第5章 なぜ、アメリカは銃を持つのか―アメリカ銃社会の起源は古代ギリシア?
第6章 EUの誕生。国民とは何か―独仏ナショナリズム合戦
第7章 なぜ、カトリック教会は2千年以上続いているのか―現存する世界最古の巨大組織。その強みは「童貞」
第8章 国際連盟を破壊し、国際連合と戦った日本―近代日本と「国際社会」の関係史
第1章 ウサイン=ボルトはなぜ速い?―18世紀大西洋三角貿易が生んだスプリンター
第2章 クレオパトラはギリシア人―古代の東地中海はぜ~んぶギリシアだった
第3章 なぜ、フランスは原発大国なのか―世界の銀行イギリスと世界の高利貸しフランス
第4章 ヨーグルトで知る遊牧民の戦闘力―中世ユーラシア大陸を支配したトルコとペルシア
第5章 なぜ、アメリカは銃を持つのか―アメリカ銃社会の起源は古代ギリシア?
第6章 EUの誕生。国民とは何か―独仏ナショナリズム合戦
第7章 なぜ、カトリック教会は2千年以上続いているのか―現存する世界最古の巨大組織。その強みは「童貞」
第8章 国際連盟を破壊し、国際連合と戦った日本―近代日本と「国際社会」の関係史
「ES」惣領冬実
読み返し。
惣領冬実さんといえば、ルネッサンスのイタリアを舞台にした「チェーザレ」が有名だけど、本作品は、その前に描かれたもの。
2001年38号から「モーニング」連載された遺伝子組み換えをテーマにした作品だ。
遺伝子操作で誕生した新人類を描いたものと言えば、「YASHA-夜叉-」とその続編「イヴの眠り」を思い出すかもしれない。(「YASHA-夜叉-」は1996年 7月号から別冊少女コミック連載、「イヴの眠り」の「魂送り」がflowers2002年12月号に掲載された)その分、内容がかぶらないよう工夫が凝らされている。
つまり、テーマとして、「家族」や「虐待」の問題も盛り込んでいる。
とても、面白く読み返した。
それにしても、漫画界でもトップクラスの絵の巧さ、と思う。

あの親子の仲は完全に破綻している

あなたが本当に恨んでいたのは――母親?

これでシュロのヤツを殺せる
【ネット上の紹介】
遺伝子研究が生んだ戦慄の近未来を描く。 不老不死の研究にES(Eternal Sabbath)遺伝子を組み込んだ人体実験体・イザクは、人の心を読み、操作する能力で脱走する。危機が始まる。
「説経小栗判官」近藤ようこ
近藤ようこさんが、中世口承文芸「説経」を描き下ろした作品。
絵の雰囲気が、作品内容に合っている、と思う。

深泥ヶ池の大蛇か?

湯の峰の湯に入れば体は元通りになるぞ

【おまけ】
関西に住んでいながら、湯の峰温泉に行ったことがない。
いや、行ったことはあるけど、入らなかった。
次回は、ぜひ入浴したい。
【ネット上の紹介】
中世口承文芸「説経」の 最大長篇に描単行本描き下ろしで挑んだ傑作、 待望の新装版! 鞍馬の申し子と呼ばれながら、深泥ヶ池の大蛇と契り、流人となった小栗。相模の守護代の美姫ながら、父に逆らい小栗を婿にした照手。ふたりを待つ数奇な運命とは――。『五色の舟』(原作:津原泰水)で、第18回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の大賞を受賞した近藤ようこが、中世の口承文芸「説経節」の中でも最大の長編「小栗判官」を、描き下ろし単行本として発表し、話題となった傑作、待望の新装版!
「「宮崎アニメ」秘められたメッセージ」佐々木隆
ジブリに関する「読み解き作品」を続けて2冊読んだ。
2冊目が本作。
銭婆と湯婆婆
P103
P103
二人の名前は銭湯という一つの熟語を二つに分けたものです。
P127
社会を受け入れ、社会に受け入れられるために、まず挨拶をしなければなりません。だから、リンに千尋は「あんたはね ハイとかお世話になりますとか 言えないの!?」「あんた釜爺にお礼いったの 世話になったんだろう」と言われます。湯婆婆の部屋に入る時「ノックもしないのかい まあみっともない娘が来たもんだ」と扉の顔の形をしたノッカーに言われます。(中略)
最期に、銭婆と別れるときに「おばあちゃん ありがとうさようなら」湯婆婆には「お世話になりました さようなら」と挨拶します。これはしつけられたのではなく、自覚が変わったのです。
P137
日本語の「ほとけ」の語源は「ほどけ」(解け)に由来するという説があります。人は死ぬと魂と体を結び付けているものが解けてしまうと考えられたからです。そこで、顔や形のない影たちは人の霊魂(ほとけ)と思われます。
P148
ハクとカオナシは一緒に移動しないのです。(中略)二人とも油屋から移動するのですが、移動する方向が違います。
P179
「決して後ろを振り向いちゃいけないよ」というハクの言葉こそ、最期の試練だったのです。そして、ハクとの約束を覚えていて守ることとは愛情のあかしであり、好奇心や誘惑などの見たい気持ちを抑え、自分をコントロールすることができるようになったのです。
【ネット上の紹介】
第1章 宮崎駿の「動く城」―『ハウルの動く城』論(「ハウルの動く城」という題名
魔女と火の悪魔 ほか)
第2章 名前と季節の秘密―『となりのトトロ』論(『となりのトトロ』に描かれている物と時間
自然について ほか)
第3章 ファンタジーの教育―『千と千尋の神隠し』論(神隠しということ
トンネルと境 ほか)
第4章 死と復活の物語―『風の谷のナウシカ』論(物語の推進力
女性原理とナウシカ ほか)
第5章 「生きろ」というメッセージ―『もののけ姫』論(これまでの作品と『もののけ姫』との関係
「自然」対「文明」 ほか)
魔女と火の悪魔 ほか)
第2章 名前と季節の秘密―『となりのトトロ』論(『となりのトトロ』に描かれている物と時間
自然について ほか)
第3章 ファンタジーの教育―『千と千尋の神隠し』論(神隠しということ
トンネルと境 ほか)
第4章 死と復活の物語―『風の谷のナウシカ』論(物語の推進力
女性原理とナウシカ ほか)
第5章 「生きろ」というメッセージ―『もののけ姫』論(これまでの作品と『もののけ姫』との関係
「自然」対「文明」 ほか)
「謎解き!宮崎・ジブリアニメ」佐々木隆
ジブリに関する「読み解き作品」を続けて2冊読んだ。
1冊目は本作。
P125
お母さんの箒に乗ることを勧めたのはジジです。その箒に乗って飛べなくなり、さらに箒が折れてしまうのは、お母さんに背負ってもらっている幼さを卒業し、自分の箒に乗らなければならない時期が来たということです。
P198
電車の行き先があの世だという意味だと思われます。六つ目の駅から七つ目の駅が意識されます。七日の七倍が四十九日で、次の世に生まれ変わる一つ手前という意味が込められていると思われます。昔は戻ってくる電車があったと釜爺さんがいうのは、蘇りというものが信じられ認められていた時代があったということかもしれません。
P202
時計台のあるトンネルの入り口に立ったときに、振り返ろうとしてやめたのは約束を覚えていたからです。そのときに千尋の髪留めの輪が光ります。そして、トンネルを出てから、振り返るときに、もう一度光ります。髪留めを銭婆にもらうときに「一度あったことは忘れない」と言ったことから、千尋はこの不思議な経験をいつまでも忘れないでしょう。そして、ハクときっと再開すると信じます。
【ネット上の紹介】
主人公のヒロインやヒーローたちは、繰り返し空を飛ぶ。彼らはなぜ飛ぶのか。どこから、どこへ飛ぼうとしているのか。そして、どのように飛ぼうとしているのか。繰り返し出てくる「忘れもの」、ネコとカラス、そして「空を飛ぶ」ことの意味とは?作品シリーズを結ぶ核心のメッセージ。
第1章 借りぐらしのアリエッティ(2010年)
第2章 風の谷のナウシカ(1984年)
第3章 天空の城ラピュタ(1986年)
第4章 となりのトトロ(1988年)
第5章 魔女の宅急便(1989年)
第6章 紅の豚(1992年)
第7章 耳をすませば(1995年)
第8章 もののけ姫(1997年)
第9章 千と千尋の神隠し(2001年)
第10章 ハウルの動く城(2004年)
第11章 崖の上のポニョ(2008年)
第2章 風の谷のナウシカ(1984年)
第3章 天空の城ラピュタ(1986年)
第4章 となりのトトロ(1988年)
第5章 魔女の宅急便(1989年)
第6章 紅の豚(1992年)
第7章 耳をすませば(1995年)
第8章 もののけ姫(1997年)
第9章 千と千尋の神隠し(2001年)
第10章 ハウルの動く城(2004年)
第11章 崖の上のポニョ(2008年)
「屋根うらの絵本かき」ちばてつや
イラスト、マンガ、文章で綴る、ちばてつや氏自伝。
P43
「あしたのジョー」に登場する紀子という娘の実家は、この時のわが家がモデルになっている。
アンパンマンのやなせたかしさんの話
P154
「人間はね、おなかがすいたときが一番つらいんだ。平和を語るのも大事だけど、目の前にいる空腹の人を助けてあげることが、まず大切なんだよ」
P156
2010年に東京都青少年健全育成条例が改正され、漫画やアニメの性描写が規制された。こうやって表現を厳しく制限しようとする動きが時々出てくる。
僕は植物に例えるのだが、上から一律に網を掛けるのは土壌に除草剤をまくようなものでよくない。そんなことをすればほかの可憐な植物もすべて元気をなくして枯れてしまうだろう。
お世話になった徐さんを訪ねて満州を再訪する話は感動する。
ここは実際読んでみて。P136―139
【ネット上の紹介】
漫画家ちばてつやは、どのように誕生したのか。戦争時の体験やデビューの経緯、「あしたのジョー」など名作の裏話など、画業60年の著者がイラストと文章で縦横に語る自伝集。
「ひねもすのたり日記」③ちばてつや
ちばてつやさんのマンガエッセイ第三弾。
ちばてつやさんのマンガエッセイ第三弾。

引揚げの時に、徐さんに大変世話になる・・・「地獄に仏」状態。
以下、詩人のアーサー・ビナードさんの指摘――
「ちばさんのキャラクターにはジョーや城太郎など「ジョ」という名前が多いですねー。徐さんに関係あるんじゃない?」


著者は創作ストレスにより、心の病になるが、キャッチボールにより立ち直る
【ネット上の紹介】
『ちかいの魔球』誕生秘話を収録!高校生にして貸本漫画家としてデビューしたてつや少年。紆余曲折がありながらも順調な漫画家人生を歩み始めたように見えたてつやだが、寝不足と体調不良から背中を這う「赤い虫」の幻影に悩まされるように。一方、マンガ界では週刊少年マンガ誌が創刊、大変革の波はてつやの漫画家人生をもまた大きく変えていく。少年から青年へ。千葉徹彌が「ちばてつや」となるその軌跡と現在の自身が交錯する、自伝的フルカラーコミック。
「ひねもすのたり日記」②ちばてつや
ちばてつやさんのマンガエッセイ第二弾。
5月発売だけど、見逃していて、読むのが今頃になった。

弟・あきおさんの思い出が語られる

松本零士さんや萩尾望都さんとアマゾンに行った話

引揚げの話・・・
「四人も子どもを連れて帰るのは無理ですよ」
「赤ちゃんそんなにやせ細って可哀そうに・・・・・・」
「中国人に育ててもらったほうがその子も幸せだと思うよ。」
(中略)
「この子たちはどれも私が産んだ子よっ。一人残らずぜんぶ日本に連れて帰りますっ!!」
【ネット上の紹介】
国民的作家ちばてつやがマンガと出会った頃中国大陸での苦難の引き揚げの旅を終え、千葉一家はやっと全員無事に日本へ帰ってきた。引き揚げ先の千葉県・飯岡で、てつや少年はすくすくと育ってゆく。ある日てつやは、田んぼのあぜ道で初めて「マンガ」と出会った! 運命に引き寄せられるようにひと筋の道を歩み始めた少年の心の中と、現在の作家としての日常をユーモアたっぷりに描くオールカラーショートコミック。夭逝した実弟ちばあきお氏の想い出など、切実な思いが胸にしみる。
「ゲゲゲの家計簿」(上 ・下)水木しげる
2014年水木プロダクションの机を整理していたら、1冊のぶ厚いノートがみつかる。昭和26年から昭和41年まで、水木しげるさん本人が綴った家計簿である。これを元に描かれたのが本書。当時の貧しさが伝わってくる。

ねずみ男のモデルとなった方も登場

勝丸(紙芝居作家の元締め)さんが、水木の武良(むら)という本名をなかなか覚えられず、いつもアパート名で呼んだことがペンネームのきっかけになる

「メガネをかけた出っ歯のサラリーマン」のモデルとなった方も登場
【ネット上の紹介】
水木しげる氏のお金にまつわる自伝コミック 漫画界の長老・水木しげる氏のお金にまつわる自伝的コミック! 貸本漫画家時代の貧乏暮らしから、雑誌での人気作家になる寸前までを、当時の家計簿を元に、貧乏ながらも楽しく生活していく姿を描いています。単行本化にあたり、”ゲゲゲの女房”こと布枝夫人と水木センセイの対談や 当時の写真や解説も収録!!
「わたしの日々」水木しげる
著者最晩年の日常を描いたコミック・エッセイ。
全ページ・カラーなのが嬉しい。

このトシになると、ボケてきたのか冴えてきたのか
よく分からなくなるから不思議だ


人生の幸せは80歳を過ぎてからです、水木さんはこれからも
“屁のような人生”を送りますヨ

【ネット上の紹介】
93歳の作者が描くオールカラーコミック! 愛する家族との静かな暮らし、少年の頃から描き続けてきた様々な画、目をつぶると思い出す戦時中の光景… 誰もが知るコミック界の長老が、その数奇な人生で脳裏に焼き付けた数々のエピソードを語るカラーコミック。静かな鳥取・境港の幼少時代、灼熱の南方戦線での恐怖と焦燥の日々、長年住み続けた東京・調布での日課である散歩の道行き…… そのすべてが、豊かな色彩感覚でオールカラーのショートコミック連作に結実しました。【編集担当からのおすすめ情報】 少年時代からずっと絵を描いてきた作者の、波瀾万丈の人生を自ら絵で物語る…… 少年時代や戦地で描いた絵も多数収録。
「月とにほんご 中国嫁日本語学校日記」井上純一/矢澤真人
井上純一さんの中国人の奥さん「月(ゆえ)」さんの日本語学校体験記。
監修は筑波大学教授でATOKの開発にも携わったという矢澤真人氏。
P83
国語学とは「正しさ」を決める学問ではありません。「なぜ人は“ふいんき”と言ってしまうのか」とか「”全然”を否定無しで使う動機は何か」とか、「“締切に遅れるとは困ったものだ/困ったことだ”のように文末に出る“もの”と“こと”が近似するのはなぜか」など、人と言葉のつきあい方を考えているに過ぎないのです。



【おまけ】
本作品は『中国嫁日記』のスピンオフ。
ちなみに、『中国工場の琴音ちゃん』も登場人物が共通しているので、スピンオフと言える。『中国工場の琴音ちゃん』は、中国のフィギュア工場を舞台にしたマニアックな内容だが、けっこう楽しめる。
【ネット上の紹介】
「一生結婚しないだろう」と思っていた40歳オタク男のもとにある日、中国からやってきた20代の美人なお嫁さん「月(ゆえ)」。彼女が通う日本語学校に集まる、中国や韓国からの留学生には、ユニークな個性をもった強力なキャラクターがいっぱいだった。月(ゆえ)や留学生がぶちあたる、日本語にまつわるおかしな体験とは?日本人にもタメになって笑える、新しい日本語のトピックを満載。
日本語学校の仲間たち(初登校の夜
韓国からの美少年 ほか)
日本語、ムズカしデス!?(「ものだ」と「ことだ」はどう違う!?
大問題!?月と日本の漢字 ほか)
検定試験の日がやってきた!(めざせ、日本語能力試験合格!)
日本語、ムズカしデス!?2(カタカナがナンカン!?
クエスチョン!月と現代日本語2)
東日本大震災と日本語学校(そのとき日本語学校は
ミョンちゃんの誘惑 ほか)
韓国からの美少年 ほか)
日本語、ムズカしデス!?(「ものだ」と「ことだ」はどう違う!?
大問題!?月と日本の漢字 ほか)
検定試験の日がやってきた!(めざせ、日本語能力試験合格!)
日本語、ムズカしデス!?2(カタカナがナンカン!?
クエスチョン!月と現代日本語2)
東日本大震災と日本語学校(そのとき日本語学校は
ミョンちゃんの誘惑 ほか)
「ポーの一族ユニコーン」萩尾望都
新シリーズ2巻目、「春の夢」の続き。
次の5篇が収録されている
「わたしに触れるな」2016年舞台
「ホフマンの舟歌」1957年舞台
「バリー・ツイストが逃げた」1975年舞台
「カタコンベ」1963年舞台

「シュトラウスの何がいけないの?」
「シュトラウスはナチスの帝国で帝国音楽院の総裁をやっててナチスと親しかったんだぜなァ?
ユダヤ系だと言ってメンデルスゾーンもマーラーも
「退廃音楽」としてナチスに上演を禁止されたんだぜ。
ナチス・ドイツにきみの一家は苦しめられたのにシュトラウスを歌う?
たいしたもんだ!」

【感想】
新キャラクター、バリー・ツイスト登場により、
作品に、より深みと広がりが出て、面白くなった。
これにクロエとファルカが絡んで、今後の展開が期待される。
ブランカも、次回、もっと活躍して欲しい。
【おまけ】
著者は、かなりお歳(失礼!)なのに、この創作力、頭が下がる。
ほとんどの方が引退して、レジェンド状態で祀られているのに、
今なお現役で、最高レベルの作品を提供し続けている。
すごすぎる。
【ネット上の紹介】
旧作のラストに直結する新エピソード開幕!40年ぶりの新作発表で話題となった『ポーの一族 春の夢』の続刊。旧作のラストエピソード「エディス」で炎にのまれたアランとその後のエドガーそしてバンパネラ一族の運命が紡がれる衝撃の新エピソードです。
「まんがアフリカ少年が日本で育った結果 ファミリー編」星野ルネ
「ファミリー編」が出たので、さっそく読んでみた。

学校の教科書では習わないような選択を迫られる瞬間が人生にはたくさんあるね

無愛想な接客は誤りか、 規則に準じて笑うことこそ誤りか
【ネット上の紹介】
カメルーン生まれ関西育ち、アフリカ少年が紡いだ家族の記憶。フルカラー&総ルビでパワーアップ!星野家からご近所さん、カメルーンの親戚まで!地球サイズで考える「家族関係」。甘辛家族観察記、第2弾!
第1章 アフリカママが日本で子どもを育てた結果編
第2章 袖振り合うも多生の縁編
第3章 愛しき日本のご近所さん編
第4章 遺伝子のうずき編
第5章 人類みなファミリー編
第2章 袖振り合うも多生の縁編
第3章 愛しき日本のご近所さん編
第4章 遺伝子のうずき編
第5章 人類みなファミリー編
テレプシコーラを再読した。
第一部最終巻、金子先生が六花を迎えに来るシーンから最終ページが圧巻。
また、第二部ローザンヌでの描写が超リアル。
「アラベスク」に匹敵する人間ドラマだ。
PS
「ボレロ」と「水戸黄門」のリズムが同じ、って指摘が目から鱗。