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「「宮崎アニメ」秘められたメッセージ」佐々木隆

2020年02月01日 13時49分12秒 | 読書(マンガ/アニメ)
「「宮崎アニメ」秘められたメッセージ」佐々木隆

ジブリに関する「読み解き作品」を続けて2冊読んだ。
2冊目が本作。

銭婆と湯婆婆
P103
二人の名前は銭湯という一つの熟語を二つに分けたものです。

P127
社会を受け入れ、社会に受け入れられるために、まず挨拶をしなければなりません。だから、リンに千尋は「あんたはね ハイとかお世話になりますとか 言えないの!?」「あんた釜爺にお礼いったの 世話になったんだろう」と言われます。湯婆婆の部屋に入る時「ノックもしないのかい まあみっともない娘が来たもんだ」と扉の顔の形をしたノッカーに言われます。(中略)
最期に、銭婆と別れるときに「おばあちゃん ありがとうさようなら」湯婆婆には「お世話になりました さようなら」と挨拶します。これはしつけられたのではなく、自覚が変わったのです。

P137
日本語の「ほとけ」の語源は「ほどけ」(解け)に由来するという説があります。人は死ぬと魂と体を結び付けているものが解けてしまうと考えられたからです。そこで、顔や形のない影たちは人の霊魂(ほとけ)と思われます。

P148
ハクとカオナシは一緒に移動しないのです。(中略)二人とも油屋から移動するのですが、移動する方向が違います。

P179
「決して後ろを振り向いちゃいけないよ」というハクの言葉こそ、最期の試練だったのです。そして、ハクとの約束を覚えていて守ることとは愛情のあかしであり、好奇心や誘惑などの見たい気持ちを抑え、自分をコントロールすることができるようになったのです。

【ネット上の紹介】
第1章 宮崎駿の「動く城」―『ハウルの動く城』論(「ハウルの動く城」という題名
魔女と火の悪魔 ほか)
第2章 名前と季節の秘密―『となりのトトロ』論(『となりのトトロ』に描かれている物と時間
自然について ほか)
第3章 ファンタジーの教育―『千と千尋の神隠し』論(神隠しということ
トンネルと境 ほか)
第4章 死と復活の物語―『風の谷のナウシカ』論(物語の推進力
女性原理とナウシカ ほか)
第5章 「生きろ」というメッセージ―『もののけ姫』論(これまでの作品と『もののけ姫』との関係
「自然」対「文明」 ほか)

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