蘊蓄cafe

-日々発見、身の回りの話題 【うんちくカフェ】-

「麗しのサブリナ」

2007年10月06日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
 オードリー・ヘプバーンハンフリー・ボガートの共演によるビリー・ワイルダー監督のユーモアに富んだロマンティック・コメディ。オードリーにとっては「ローマの休日」の1年後の作品になる。
 この映画は、もともと舞台で上演される予定だったものをパラマウントがオードリーのために映画化したものだ。当初、兄のライナス役はケーリー・グラントだったが、撮影の1週間前に降板したためハンフリー・ボガードに代わったという(ケーリー・グラントとオードリーは、後の「シャレード」で共演している)。ハンフリー・ボガードは54歳のオジサンでこの映画公開の3年後に肺癌で亡くなっている。パリから帰ってきてからのオードリーの衣装が華麗ですばらしいが、オードリーの依頼でジバンシィ(GIVENCHY)が担当したという。
  ライナスが「七年目の浮気」のチケットを頼むシーンがあるが、「七年目の浮気」はビリー・ワイルダー監督が「麗しのサブリナ」の次に作成した(この時は撮影することになっていた)映画だ。気が付かれただろうか。
 脚 本は何度も推敲され、撮影が始まっても完成していなかったため、監督がオードリーに仮病を頼み時間を稼いだという裏話がある。失恋する者も出るのだが、心 地よさが溢れるエンディングになっている。オードリーの魅力溢れる作品である。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:ビリー・ワイルダー
出演者:オードリー・ヘプバーン、ハンフリー・ボガート、ウィリアム・ホールデン、ジョン・ウィリアムズ
Story:
“永遠の妖精”オードリーが主演、サブリナ・パンツという流行まで生み出したシンデレラ物語。富豪ララビー家のお抱え運転手の娘サブリナが、一家の次男デビッドに失恋しパリに旅立つ。2年後、美しく変身した彼女にデビッド始め誰もが心を奪われる。(麗しのサブリナ)

「十二人の怒れる男」

2007年10月06日 | 音楽・映画レビュー
[感想:★★★★-:ぜひ勧めたい!]
 「十二人の怒れる男」 は、個性的な1957年の米国映画だ。まず、テーマが地味で、かつ舞台がほとんど一室だけにもかかわらず、このような映画ができることが驚きである。謎解 きの面白さと話の展開が実に見事というほかなく、映画好きには、外すことができない作品だろう。監督は、俳優・演出家から転向したシドニー・ルメットで、 この映画が彼の初作品である。撮影期間はたったの2週間だという。男達が義務を果たし自分の生活に戻っていく最後のシーンの空気もいい。

ぽすれん・レビューAmazon・レビュー
監督:シドニー・ルメット
出演者:ヘンリー・フォンダ、リー・J・コッブ、エド・ベグリー、マーティン・バルサム、E・G・マーシャル
Story:
ヘンリー・フォンダが製作・出演、裁判での12人の陪審員たちの討論を丹念に描いた、映画史に輝く傑作ドラマ。殺人容疑の青年に対し、11人の陪審員が有罪と判定したが、1人の陪審員が異議を唱えたことから白熱の討論が始まり、緊張した時間が流れる。(十二人の怒れる男)