鳥取県の大山は、その姿が見る方向で大きく異なります。冒頭の画像は西から見た穏やかな円錐形。
日の出と同時に大山ナショナルパークセンターを出発。途中、涸沢を越えるとブナの天然林に入ります。
北壁が迫ってきます。初めての大山登山は、北側のパークセンターから。北壁を左に見る尾根を登る、初心者コースを選びました。全行程でこの壁を眺めながら登ります。
標高が1,400mを越えると山頂から連なる頂稜尾根がはっきり見えます。僕の印象では、ここからがこのルートのハイライトでした。
激しい崩落の様子がわかります。現在の山容が定まったのは1万7千年前頃と言われいます。山岳信仰が盛んだった千年前には既に崩落が激しくて近づけなかったのではないでしょうか。
北から見ると、冬の風雪を受け止めて削り取られた荒々しい姿となります。
この山の生い立ちによるのだと思いますが、山域が日本海に向かって東西に長いためこのようになったのでしょう。
日の出と同時に大山ナショナルパークセンターを出発。途中、涸沢を越えるとブナの天然林に入ります。
北壁が迫ってきます。初めての大山登山は、北側のパークセンターから。北壁を左に見る尾根を登る、初心者コースを選びました。全行程でこの壁を眺めながら登ります。
標高が1,400mを越えると山頂から連なる頂稜尾根がはっきり見えます。僕の印象では、ここからがこのルートのハイライトでした。
日本海を望む。左に中海と美保湾が見えます。
山頂はこの壁の最西端(右)に位置します。実は少し東にある剣ヶ峰の標高が1,729mで、山頂の標高1,709mより高いのです。残念ながら現在の山頂からの縦走は崩落が激しくできません。また、古来山岳信仰の行事が現在の山頂で行われていた事からこのようなったのだそうです。
激しい崩落の様子がわかります。現在の山容が定まったのは1万7千年前頃と言われいます。山岳信仰が盛んだった千年前には既に崩落が激しくて近づけなかったのではないでしょうか。
まだこれだけの雪が残っています。この壁が雪を受け止め、ブナの森が水を蓄え麓の農業、さらには豊かな滋養で漁業まで支えていたのですね。
9合目からはこのような快適な尾根歩きとなります。
山頂から東の剣ヶ峰を望みます。残念ですがその崩落が見える場所には立ち入れません。
新緑のブナの森は本当に美しいです。多分に主観ですが長い冬と豪雪の地域にこそ、この森はふさわしい。白神山地、飯豊、白山、大山と雪を受け止め地域を潤す日本で貴重な森が日本海側に多いような気がするのは僕が秋田の生まれ育ちだからでしょう。
山麓の涸沢から見上げる北壁。その斜度と崩落の様子がよくわかります。
そこから始まる水の流れは、大山の西を流れる日野川と合流し、米子市の美保湾に至ります。
山麓には開山1,300年もの古刹、大山寺と、明治の神仏分離で分割された大神山神社奥宮があります。大山寺は、奈良時代の建立とされ、一時は高野山、比叡山と並ぶ勢力を誇ったそうです。大山は、山岳と歴史に触れることのできる場所でした。
さて、寺社見学も終えて車に戻るとまだ10時前。門前の温泉に浸かり、早めの昼食を終えてもまだ昼前。もう一座、蒜山(ひるぜん)に登ることにしました。この山は、鳥取と岡山県境の岡山側に位置します。
大山から移動、1時前に駐車場出発、牧草地を通って山に入ります。西から東に向かって上、中、下蒜山と連なるなだらかな山です。
この山は杉の森から始まります。
1,000mを越えると林は無くなり、見晴らしの良い尾根となります。
蒜山高原は岡山有数の酪農地帯で、特にジャージー種の飼育では日本一だそうです。山麓には牧草地が広がります。
今朝登った大山が顔を出しました。蒜山は大山の南東に位置するため、東西に伸びる稜線が見えます。
最後の登りは、ブナの林を抜けていきます。杉の森から木がなくなり、山頂付近でブナの林が現れるというのは初めてです。
1,202mの上蒜山山頂。残念ながら眺望はあまりよくありません。今日は中、下への縦走は諦め、下山します。
大山遠景。
蒜山高原は、岡山県民の憩いの場、というよりリゾート地です。観光施設がたくさんあり、久しぶりの規制がないGWとあって凄まじいほどの混雑でした。
左から、上蒜山、中蒜山、下蒜山。
大山は大阪から渋滞が無ければ車で2時間半ほど。関東に長く住んでいる者として、関西の良さをこんなところにも感じます。3時間有れば、中四国、紀伊半島、愛知、北陸まで行くことができます。そして、それぞれの場所には素晴らしい自然と歴史、美味しい食べ物やお酒があります。
Let’s discover Japan again!
しかし具体的に核心の写真を目にするのは初めてで、納得できた。
Takが一日に二座というのは初めてじゃないか?
活動が活発になってきたな!
鳥取県民が思い浮かべる大山、岡山県人が親しむ大山、米子は確か島根県のと鳥取の県境でしたね。
いずれの県民も頂上を極めてこそ我が故郷を思い返す縁となることでしょう。
嗚呼、日本海!