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☆ 「赤信号!みんなと渡らなければ・・・・」

2018-01-25 10:00:03 | 日記
「ぶらり車イス紀行」   その867 
 ☆ 「赤信号!みんなと渡らなければ・・・・」

 2017年秋、神戸製鋼所で、顧客を巻き込んだ製品データの改
ざんが発覚した。それも40年の長きに亘ってである。これまでも、
自動車業界の日産自動車やスバルが、完成車検査の資格のない従業
員が、検査を行っていた。また、遡れば、ゴルフファンなら、誰も
が知っているタイトリストで有名なゴルフボールを作っている東洋
ゴムが、建設に携わった建物の免震装置を偽っていたことを公にし
ている。でも、これらの会社は、すべて一流である。だから、この
ような企業不正が、後を絶たずに続いていることが、大きな問題と
なっている。

 ところが、企業不正が発覚すると、経営陣や管理職などが揃って
頭を下げ、責任を問われることになる。しかし、日本の場合、経営
陣も不正に気づかず、首謀者もあいまいな場合が多いので、頭を下
げるだけで一件落着になってしまう。そして、その都度、決まった
かのように、コーポレート・ガバナンスの強化と言う言葉で片付け
られてしまう。それが、下請け会社が、少しでもミスをしようもの
なら、二度と起こさないように改善計画の提出を求めてくる。この
対応があまりにも違いすぎる。

 しかし、従来の経済学では、すべての人間は合理的であり、利益
を最大化するように行動すると想定されてきた。それは、全体と個
人の合理性が一致し、その上、効率性と正当性も一致するため、理
論的には不正は起こらないとされてきた。ところが、現実には、様
々な企業不正が繰り返されてきた。

 ところが、不正をなくそうとする時、現状が非効率であったり、
不正である場合には、現状を変えようとするが、その際には、多く
の利害関係者と交渉し、説得しなければならない。それが、優秀な
人ほど、抵抗が厳しいとすぐに察知してしまう。だから、それが、
いかに不合理と分かっていても、変えずに現状のまま続けるほうが
合理的だと判断する可能性がある。それが、法を犯していてもであ
る。しかも、他の人も同じ考え方だと分かると、尚更である。

 その結果、組織的に不正を隠蔽したり、非効率な状態を維持する
ことになる。そのために、昔は
「赤信号!みんなで渡れば怖くない」
と言う言葉があったが、今は
「赤信号!みんなと渡らなければ外される」
だから、企業不正はいつまでも無くならない。嘆かわしい話である。
                   たかし  でした。

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