「ぶらり車イス紀行」 その1000
☆ 女性はなぜ万引きを繰り返すのか?
2017年8月22日、女子マラソン元日本代表選手の原裕美子
さんが、コンビニエンスストアで万引きした疑いで逮捕された。と
言うニュースが流された。この話が2年前でも覚えている人も多い
と思う。だから、このニュースを見て、マラソン選手は、タイムだ
けでなく、小遣いにも苦労しているんだなぁと率直に思った。
ところが、何日かして、現役時代から摂食障害を患っていたこと
を明らかにした。摂食障害の原因を本人は、
「吐くと体重が減って、調子がよく、いい成績が出た。それ以後、
癖になって、吐くのをやめるのが怖くて、やめられなくなった」
と語る。だから、吐くために食べたと言う。
そこで、2019年6月7日、摂食障害になると、なぜ万引きを
するのか、その因果関係を、これまでに約140人の窃盗症(クレ
プトマニア)の患者を診断してきた藍里病院(徳島県上板町)の吉
田精次副院長に聞くと、
「私の病院にはこの3年ぐらいで増えた。それまでは年に1人程度
だったが、現在は約50人が通院している」
「摂食障害という症状が新しいのではなく、物を盗むことが病気と
いう認識が本人や周囲の人にこれまでなかった。この病気を持つ元
マラソン日本代表選手が逮捕され、報道で取り上げられたことなど
で認知され始めた。それ以来、弁護士も病気だと認識し、病院に紹
介するようになった」
だから、万引きは、摂食障害にしばしば伴う問題行動として知ら
れてきており、専門医は、摂食障害患者の万引きの多くは、症状の
1つと指摘している。
患者の特徴を聞くと、
「年齢は10〜80代まで幅広いが、性別は女性が圧倒的に多い。
逆に、ギャンブル依存症は男性の比率が高い。女性は、食料品を買
いに行く機会が多いことや、ストレス解消の手段としてたくさん食
べるなど、商品との親密さがあるのではないかと考えている」
「摂食障害を持つクレプトマニア患者は家にいる時から何を盗もう
かと考えている人が多い。過食の衝動でとにかく食べて吐きたいと
考えている。それには食べ物がたくさん必要だが、まともに買うと
月に約30万円もかかる。だから、万引きして食べることを覚える
と、急に支払うことがもったいなくなり、感覚がおかしくなる。他
のクレプトマニア患者と違い、スーパーでカートが満杯になるまで
入れるなど、盗む量が圧倒的に多いことが特徴だ」
診断基準はと聞くと、
「日本で使われている診断基準は、世界保健機関(WHO)の国際
疾病分類と米国精神医学会の診断手引だけ、でも、この病気を専門
に見ている医者が非常に少ないため、研究はまだ少ない」
「例えば、診断基準では、盗みに合理的な動機があるかどうかが問
われるが、具体的にどのような場合が合理的な動機にあたるのかは
書かれていない」
「また、その盗みが経済的に得をするための行為かどうかを判断す
る。盗みは普通、利得が目的。ただ、難しいのは盗みをするときに
『こんなものいらない』と考えているクレプトマニア患者は少ない。
何かの理由はある。ただ、その理由は『あったらいいな、食べたい
な』とかその程度。その場合は、精神医学的には合理的な動機とは
判断しない」
など、定義がまだまだあいまいな部分が多い。ただ今回分かった
万引きを繰り返す人は、摂食障害という病気であるかもしれないと
言うことである。
たかし でした。
☆ 女性はなぜ万引きを繰り返すのか?
2017年8月22日、女子マラソン元日本代表選手の原裕美子
さんが、コンビニエンスストアで万引きした疑いで逮捕された。と
言うニュースが流された。この話が2年前でも覚えている人も多い
と思う。だから、このニュースを見て、マラソン選手は、タイムだ
けでなく、小遣いにも苦労しているんだなぁと率直に思った。
ところが、何日かして、現役時代から摂食障害を患っていたこと
を明らかにした。摂食障害の原因を本人は、
「吐くと体重が減って、調子がよく、いい成績が出た。それ以後、
癖になって、吐くのをやめるのが怖くて、やめられなくなった」
と語る。だから、吐くために食べたと言う。
そこで、2019年6月7日、摂食障害になると、なぜ万引きを
するのか、その因果関係を、これまでに約140人の窃盗症(クレ
プトマニア)の患者を診断してきた藍里病院(徳島県上板町)の吉
田精次副院長に聞くと、
「私の病院にはこの3年ぐらいで増えた。それまでは年に1人程度
だったが、現在は約50人が通院している」
「摂食障害という症状が新しいのではなく、物を盗むことが病気と
いう認識が本人や周囲の人にこれまでなかった。この病気を持つ元
マラソン日本代表選手が逮捕され、報道で取り上げられたことなど
で認知され始めた。それ以来、弁護士も病気だと認識し、病院に紹
介するようになった」
だから、万引きは、摂食障害にしばしば伴う問題行動として知ら
れてきており、専門医は、摂食障害患者の万引きの多くは、症状の
1つと指摘している。
患者の特徴を聞くと、
「年齢は10〜80代まで幅広いが、性別は女性が圧倒的に多い。
逆に、ギャンブル依存症は男性の比率が高い。女性は、食料品を買
いに行く機会が多いことや、ストレス解消の手段としてたくさん食
べるなど、商品との親密さがあるのではないかと考えている」
「摂食障害を持つクレプトマニア患者は家にいる時から何を盗もう
かと考えている人が多い。過食の衝動でとにかく食べて吐きたいと
考えている。それには食べ物がたくさん必要だが、まともに買うと
月に約30万円もかかる。だから、万引きして食べることを覚える
と、急に支払うことがもったいなくなり、感覚がおかしくなる。他
のクレプトマニア患者と違い、スーパーでカートが満杯になるまで
入れるなど、盗む量が圧倒的に多いことが特徴だ」
診断基準はと聞くと、
「日本で使われている診断基準は、世界保健機関(WHO)の国際
疾病分類と米国精神医学会の診断手引だけ、でも、この病気を専門
に見ている医者が非常に少ないため、研究はまだ少ない」
「例えば、診断基準では、盗みに合理的な動機があるかどうかが問
われるが、具体的にどのような場合が合理的な動機にあたるのかは
書かれていない」
「また、その盗みが経済的に得をするための行為かどうかを判断す
る。盗みは普通、利得が目的。ただ、難しいのは盗みをするときに
『こんなものいらない』と考えているクレプトマニア患者は少ない。
何かの理由はある。ただ、その理由は『あったらいいな、食べたい
な』とかその程度。その場合は、精神医学的には合理的な動機とは
判断しない」
など、定義がまだまだあいまいな部分が多い。ただ今回分かった
万引きを繰り返す人は、摂食障害という病気であるかもしれないと
言うことである。
たかし でした。
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