せいかつ創庫

野球・音楽・アート・街の風景など、自分自身のネタ創庫。
野球の楽しみ方、考えてます。自作イラストの展示も。

誇り持てるチームであってほしい。。

2008年12月08日 | 大須ボールパーク(野球コラム)

野球を振り返ってみましょうか。。。


最近、なにげに話題を呼んでいる”限定ユニフォーム”、”復刻版ユニフォーム”。

昨年は阪神、巨人そして西武が。
今年はソフトバンクが南海を、そして西武が西鉄を復刻版ユニフォームとして復活させ、大きな話題になりました。




広島は、市民球場がラストイヤーということで、ユニフォームを復刻。
また、先週末にはやはり市民球場ラストを彩るOBの試合が行なわれ、そこでも往年のユニフォーム姿でOB選手が走り回ったようですね。


企画的には、大成功だったことでしょう。

時代と歴史を継承しているという意味では、おおいに意義のあることでもあります。


とくに、機能性を重視し、デザインも多種多様、、
いや、凝りすぎてる感も否めないユニフォーム。


やはり復刻版というのは、知ってる世代には懐かしい。知らない世代には新しい存在であり。

新鮮でいて、かつインパクト大な企画であると思います。





「継承」という意味では、、
ホークスの南海、西武の西鉄という今回のユニフォームには、ちょうど西武の埼玉移転と、ホークスの創立70周年および福岡移転20周年という背景があります。


また、
南海ホークスと西鉄ライオンズ。
この2チームは、われわれ若い(知らない)世代の人間にとっても非常に人気のあるチームでもあります。

伝説と化している部分もありますし、やはり長年親しまれてきたという実績のあるチーム、そしてユニフォームなだけに、いまでも語り草になっているからでしょう。

ゆえに、
パリーグファンを中心に今回の2チームの復刻版には非常に期待が高かったようです。



おもえば、
個性的なチームがあり、個性あふれる選手がたくさんいた往年のプロ野球。
やはり娯楽も少ない時代でしたから、ステイタスシンボルという意味でも現代とは
思い入れが違うことでしょう。


それは、王、長嶋人気に隠れた”人気のない”パリーグでも、同じことだったと思います。

人気はなくても、球場に来てくれるお客さんにはチームへの愛があった。
そんなわずかなお客さんの声援と、セリーグには負けたくないという反骨心が選手を研ぎ澄まさせた。


それに、かつての日ハム、大社オーナーのような、チームに愛情を感じる名物オーナーもいらっしゃいました。



”野球が好き”という気持ちも、現代の選手やファンには、往年の方々にはかなわないかもしれません。

ボクでも若い方のファンだけど、逆に往年ファンの域に入った思い入れをちょっとだけ語ると、、

ボク(今年30歳)が小学生のころと比べても、、、



※球場に来られる機会は増えた。

 ⇒昔は徹夜でならんでチケットを買ったんですから。


※テレビだって便利になった。

 ⇒ネットだってスカパーだってあるんだから。


※グッズだってバラエティ豊かになった。

 ⇒昔はレプリカユニフォームなんて売っていなかったんだから!!



この3つめの話。
この”本題”にリンクさせましょう。

現代の子供よりよっぽど恵まれてはいなかった。
でも、恵まれていない分、選手への憧れや野球に対する愛着の心は深かったのだと思います。

また、
現代は、便利になったばかりにファンの規模が大きくなっただけでなく、”秩序”や”マナー”が欠如してきて、手段を問わずに自分の好きなようにアピール(それが暴走にエスカレートする)するようなファンも増えてきたようで、選手との距離は便利になった代わりに遠くなってきてしまっている、、


そんな気持ちがしてなりません。



まぁ、
何を言いたかったのかというと、復刻版ユニフォームに見る昔の野球界のもたらす魅力。

現代のファンよりも純粋で深かったのかなぁ…と。

だから、時代を超えても、単にもの珍しいだけじゃない。
なにか不思議な魅力を放っているのではないかと思うんです。


また、
復刻版ユニフォームを作れるというその歴史の深さです。

南海も西鉄も、紆余曲折あって球界から撤退した会社です。


西鉄がなくなる=九州にプロ野球がなくなる

このとき、九州の西鉄のファンは大いに悲しんだそうです。



「ライオンズをかえせ!」



なんて歌が出たくらいですから。

逆に、ホークスが九州に来て、九州にプロ野球が戻ってきた!
と、喜びの涙を流したファンもいれば、南海の消滅で嘆いた大阪のファンもいた。


南海人気は、いまだに関西をはじめホークスの応援団が緑色の法被を着ているところからも受け取れます。


とはいえ、皮肉めいた歴史がありながらも、両チームは”当時と同じチーム名”を残し、復刻版ユニフォームを作ることができた。


それをファンは素直に喜んでいる。



それは素晴らしいことだと思う!






パリーグは不人気ゆえに、チームカラーも本拠地もあちらこちらと動いた。


そうです!
近鉄とオリックスブルーウエーブだって、なくなりました。



選手が、チームが、同じ地で同じ色のユニフォームにあこがれて応援されてきている。

これがどれだけ深い財産や文化をもたらしてきているか。



日本の球団は、親会社のスポンサーの役割をもって運営されているので、親会社が変わればカラーは変わる。


逆に、
アメリカなんか行くと、7~80歳のおじいちゃんなのに、よく見たら腕に球団のペットマークのタトゥーを入れていた。。

なんてこともよく聞く。


それだけ、地域の生活や文化、歴史に大きく入り込んでいることだと思う。



野球チームとファンは、たんに興行としてのビジネスの関係でない。
選手もファンも、そのチームに愛情をもって、接している。

また、チームの本拠地を持つ土地は、地域の歴史、文化の観点でも大きな功績を受けている。


ボクの周りにだって、”親子三代中日ファン!”
って、いっぱいいらっしゃいますからね。



だから、ファンの皆さんにはほんとうに誇りを持って応援してほしい。
お金と情熱をいっぱいつぎ込んでいるチームなんだから、トコトン愛してほしい。


”復刻版ユニフォーム”なんてものができる、明るい話題として語り合える。


そんな話題の中に、多くの歴史とファンの情熱があること。
忘れないでほしい。



……

なんて言っていたら、、
オリックスが阪急、近鉄の復刻ユニフォームを検討
なんて話も現実味を帯びてきた話も飛び込んできました。



合併球団を前向きに受け入れている側としては、まぁ近鉄・阪急の栄光をしっかり認めるという意味では、西鉄、南海同様、いまの選手が当時のどちらのユニフォームを着てもおかしな話ではないと思います。


しかし、
未だに合併をよろしく思っていないファン、また旧チームの印象や思いいれがまだ強い方には、やはり逆なでされる思いはあるかもしれません。


賛否はあるとして、ボクは否はしませんが、、

合併云々の縛り抜きに、「Bs」として前向きに発言するとして、もっと胸張れるチームで、胸張れるを実績を作ってからやってほしいとは、個人的に思いますね。



今年は2位まで躍進できましたが、この結果、よりカタチにしていくのはこれから。


まだまだ本当の意味で軌道に乗っているとは思えないので。



単に営業戦略的に考えていたり、流行に乗るつもりでやるのなら、それはどうかと思います。


それこそ、”ビジネスライク”と”誇り”をバランスよく守って、真摯に継承するという心意気。


そこに温度差ができてしまってはいけません。

オリックスは、そういうところ、”かなり”空気を読めないので…。。
(おい、聞いてるか?フロント)




そう、”誇り”なんですよ。



ファンが楽しみにしているのは、強いチームと強いユニフォームに憧れているんです。
誇りを持って応援しているんです。

それが、歴史になり伝統になっていくんです。



いま、
オリックス・バファローズが阪急と近鉄の威光を尊重できる身か。


今年の2位はプライドといえる自信といっていいものか。



たしかに、
ファンにもチームにも、今年の結果はチームに明るい光りをさした。


しかし、

はたして、
温故知新にはオリックス・バファローズは機が熟しているか。



それは引っかかるんだなぁ。




フロントに言いたい!


ファンがいつまでも胸を張って応援できるため、守るべきものは守ってほしい。
会社の都合やビジネスライクだけで、ファンの期待を裏切るような体制をとってほしくない。


日本でたった12個の、日本を代表する”野球という文化”の発信地なんだから!


その責任感。
感じてほしい。



「復刻ユニフォーム」は過去の栄光を正しく尊重するための企画。


正しく継承するという意味で、いまのチームの実力と、親会社の思惑をしっかりと意思表示もしてほしいしね。


そうでないと、いつまでも反感買うよ。




ファンが求めているものは、人気選手を引き抜いてできたような”人気”だけじゃない。

元メジャーリーガーを臨時コーチに呼んで出来た”話題”じゃない。


そんなもの、

”ホンモノ”の魅力と、その支持をもったファンの”力”にはいくら束になってもかなわない。


ちょっと風が吹いたら倒れるような一過性の話題。


それこそ75日も持たないんじゃない(笑)??



悪いウワサよりもサーッとひかれて忘れられちゃう。




”ホンモノ”を作り上げていって、少しずつでいいから、チームが根付いて、ファンが育つ。


そこまで出来て”優勝”できれば、いいよね。


他のチームだって、低迷の時期、危機の時期はいっぱいあったんだから。


ビジネスの観点で考えてもそうじゃない?



ホンモノは残る!



チームのシンボルってモノが何なのか。
ファンが誇りを持てるものって何なのか。


夢や希望が売れない営業戦略なんて、野球の世界ではビジネスライクじゃない!
興行としては失格な、いまどきのイケイケ企業の”無責任”で”独りよがり”な方針なだけです!!


そう言う会社は、こぞってメッキが剥がれるようにボロボロになっていってる現実を、見ているでしょうが。



誇りを持てるチームで、誇りを持って、

芯のあるプロ野球の発展を!

真の野球文化の発展を!!



祈るのみです。



たとえば、
いま着ているユニフォームが、半世紀後に「復刻ユニフォーム」となるように。。。



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
れす (名古屋の51)
2008-12-16 12:51:15
>お頭どの
その人その人の受け止め方の問題ですよね。
ほんとうに、新しいファンにとっては前向きな話かもしれませんが、ボク自身も合併問題に大きなショックを受けたものの一人としては、百歩譲って受け入れるとしても、いまの球団の姿勢ではやはり受け入れられない現状です。
返信する
のんたいとる (お頭)
2008-12-15 18:47:08
微妙な問題ですね ファンの間でも五分五分なんじゃないかな?
僕もすんなりBsに移行した人間ではないので
オリックス野球クラブにBuユニ着られていい気はしないと思います。
BWBuファンはやらなくとも理解してくれると思いますしあのときいろんな活動をしてくれた野球ファンのみなさんも理解してくれると思います。
ドコからか来た人や物心ついてからBsを応援しだした子供さんのファンには申し訳ないのですがね
僕はメガストッパーもスカイという曲も好きなんですが 一緒にオリックスバファローズとは未だ歌うことが出来ません。
返信する
れす (名古屋の51)
2008-12-09 18:29:12
>赤い悪魔さん

>>反感買うのにそんなことをすぐにやってしまおうとするフロントに失笑するんですがね

ぶっちゃけて、
ここんところの部分ですよ。

ボク自身も時期尚早と思うのはそこが引っかかるんです。
返信する
Unknown (赤い悪魔)
2008-12-09 16:25:12
階段さんとほとんど同じ考えです。
このタイミングで復刻ユニフォームとは金儲けをしようとしてるようにしか思えませんね。
復刻ユニをオリックスがやるだろうとは誰もが容易に予想できただろうし、反感買うのにそんなことをすぐにやってしまおうとするフロントに失笑するんですがね。もう少しファンが喜ぶような企画、ないんですかね。
返信する
れす (名古屋の51)
2008-12-09 09:20:43
>階段どの
コメント書かれると思っていました。

階段どののご意見も一理です。
この問題、とらえる方にとってはホント、そのとおりでもあると思います。

でも
オリックスと近鉄は“合併”という道を選んだ。
合併ということで球団を“残した”というニュアンスになるのは、それは企業として一つの“方法”であり、そのようにことが進むことは仕方のないことと思います。

そこで、残ったファンと、階段どのはじめ他球団に夢を託された方とで温度差、価値観の違いが出ているだけのことと思います。

残ったファンとしては、…まぁ、「残った」という使い方をしている時点でそこも考え方の違いとも思います。

それましたが、残ったファンとしては今年2位であったり、新しいファンもついてきたり、現場においては旧チームをああだこうだと言う人も少なくなりました。

だから
前向きにとらえる意味では、両チームの伝統を継承する意味では否定はしないという考え方です。

合併という方法に問題があるかどうかはやはり受け止める方しだい。
オリックスブルーウエーブも近鉄バファローズもオリックスが”合併”することで”継承”している。

”合併”とはそうニュアンスになることは仕方ないことと思います。

また
たとえば大石監督が阪急のユニフォームを着るようなことに抵抗もおありかもしれませんが、そこはあの王さんが南海のユニフォームを着た…ということでも異例。

同じことと捉えます。
王さんにとっては古巣であり、一時代を築いた「巨人」を倒された時代の南海ユニフォーム。

そんなものを着せて(怒)!

と往年もファンの方は感じたかもしれません。

オリックスは合併を選んだ。
南海や西鉄は身売りを選んだ。
でも、チームを残したという意味では結果的に同じことと、ボクは受け止めます。

もし近鉄とオリックスの立場が逆だったら…近鉄のカラーが全面に残っただろうと思いますし。

そう受け止めて応援しているボクの勝手な意見です。
でも、それだけのことです。

階段どのの意見についても、肯定も否定もしません。
また、他の受け止め方をされている方も千差万別いらっしゃいます。


ただ、
そういう意味でも、復刻ユニフォームを作るということについて、現時点では時期尚早であるというのは、ボクの考え方です。

ただの美味しいどこ取りな腹づもりで考えているなら、それこそ階段どのはじめ反対される方の反感をより買うだけだと思うし、ボク自身もそれは球団の前向きな姿勢とは思いません。

球団として、合併を前向きに捉えて頂けるような姿勢、体制をまずは取り組んで、もっとカタチに表してほしい。

ボクらでも、合併騒動の悲しさを忘れているわけではありません。
悔しい思いはしたが、オリックスに“残った”身として、そう考える。

ゆえに
ファンに対してあくまで“真摯”に「正しく」継承をしてほしい。

まだフロントにそういう意識は感じられません。

ということです。
返信する
Unknown (階段)
2008-12-09 05:14:58
僕は…自分の日記でも少し触れたのですが、やはり「近鉄」「阪急」の復刻ユニ着用は反対ですね。

理由はやはり…合併問題ですね。
かつてのライバル2球団が合併したチームだけに、例えば近鉄の看板選手だったような大石監督が阪急ユニを着る(阪急OBコーチが近鉄ユニを着る)といったのも複雑だけに歴史的配慮に欠ける物だと思いますし、やはりあの合併以後、旧Bu&BWファンが必ずしも合併後の球団を応援・支持しているとは限らないことも考慮してほしいなと思うわけです。

ソフトバンクホークスが南海ユニ、西武ライオンズが西鉄ユニを着るなど、1球団として歴史がつながっているのとは訳が違いますし…。

僕は合併を機にイーグルスを応援するようになったので、旧Buファンの現イーグルスファンの意見も耳にしますが、当然のごとく反対意見だらけです。

今年オリックスが(阪急時代からの)球団通算○○勝だったか、そんな記録を達成していたことがありましたが、それも近鉄側の歴史を考えると僕は疑問を感じましたし、「(BW時代の)98年10月以来の2位浮上」といったBW時代との歴史を繋げた報道にも旧BWファンとして違和感を感じてしまいますし…。

歴史を大切にすることって凄く大切なことですし、素晴らしいことだと思います。
ただ、歴史ある2球団を1つにしてしまっては話は別。
それに合併後の球団に否定的な僕らみたいなファンはやっぱり「応援していたチームを消滅させられた」という気持ちは残り続けるものだけに…僕としては、近鉄・阪急(BW)の歴史を継いだという事実と重みは大切にしながらも、実質面では歴史をリセットして2005年からのチームはどちらのチームでもない「オリックス・バファローズ」という新チームのスタートだったという方針であってほしいなと思いますね。

最後になりましたが、僕は自分の日記などでもついつい合併関係の話になると語調が強くなってしまいますが、別に合併後の球団を全否定しているわけではなく…やはりあの問題を風化させてはいけない、重みを忘れて欲しくない、あの悲劇を背負っていることを忘れて欲しくないと思うからです。

今のオリックスからは残念ながらまだその認識を感じられないものですからついつい批判してしまうわけですが、僕なりの前向きな意見として受け取っていただければ幸いです。
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