読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

エスピオナージ

2010年01月15日 06時46分33秒 | ■読む
麻生幾著、幻冬舎刊 昨年の暮れにNHK土曜ドラマの「外事警察」を見ました。出演者は、渡部篤郎が演じる警視庁公安部外事4課の住本主任を初め、しっかりした脚本を見事に演じています。脇役陣で何人か、そぐわないキャスティングと感じた人もいましたが、モノクロっぽい、荒れた画面で、緊迫感や臨場感が醸し出されていました。非常に気合いの入った番組でした。 そんなことで、本で読みたいと思っていたのですが、たまたま本 . . . 本文を読む
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蝋涙

2010年01月14日 06時49分15秒 | ■聴く
原田康子著、横浜カセット文庫発行 六十代の女流作家が、恋多き若き日に一瞬心を触れ合わせた同僚の一生を、いくつもの場面を切り取るようにして回想して行きます。そして、その男性の生い立ちや境遇が明らかになって行きます。主人公の男性に対する愛着が、揺れ動く恋心から、次第に大切な人への重いに変わって行くように思いました。 タイトルは、その男性が、主人公に渡した首飾りの玉が真珠を模したもので、蝋燭が溶けて固ま . . . 本文を読む
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クール・ジャパン 世界が買いたがる日本

2010年01月13日 20時44分27秒 | ■読む
杉山知之著、祥伝社刊 かねてから、日本の漫画は凄い、と思っていました。そしてスタジオ・ジブリの作品の数々も。世の価値の大方は、その存在の独自性にあるのだと思います。そうであれば、日本のアニメはその奥行きの深さや表現力の高さにおいて相当なレベルにあるのではないか、と感じていました。諸外国の実情を知りませんから、何の裏付けもありませんでしたが。 しかし、例えば日本で販売されている菓子類の味わいやパッケ . . . 本文を読む
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イーオン・ブラック:DVD

2010年01月12日 05時17分53秒 | ■見る
2005年に公開されたシャーリーズ・セロン主演のSF映画です。シャーリーズは、そのノーブルな美しさと確かな演技で印象に残っていました。スパイダーマンのトビー・マグワイーが主演の映画(2000年のアカデミー賞で二部門を受賞した)サイダーハウス・ルールに出演しており、印象に残りました。 また、2003年公開の「モンスター」では、役作りのため10kgほど体重を増やし、役作りに取り組んで、見事、アカデミー . . . 本文を読む
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朱夏

2010年01月11日 05時34分44秒 | ■読む
今野敏著、新潮文庫刊 今野さんの作品の四作目です。「隠蔽捜査」もそうですが、今野さんの作品に登場する主人公は、何とも魅力的です。大沢在昌さんなどの作品の主人公も惹き付けますが、今野さんの作品では、自分の生き方への迷いを感じながら難事に対峙する姿に親近感を覚えます。いかにもありそうな日常での主人公の生き方、人生観が陳腐であったとしても、決して否定されるべきものではないものとして扱っています。 その一 . . . 本文を読む
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白い人/朗読:平幹二朗

2010年01月10日 05時08分08秒 | ■聴く
遠藤周作著、新潮CD発行 受験勉強の最中に遠藤さんの作品「狐狸庵閑話」に熱中してしまい、困った記憶があります。遠藤さんの同級生が「兎に角」を「うさぎかく」と読んで笑われた話など、大変にユーモアに溢れたエピソードが詰め込まれたものでした。その後も「ぐうたらシリーズ」を読んでいましたが、氏の本領とも言うべき文学作品は、その後一冊も読んでいませんでした。5,6年ほど前に読んだ「深い河」が初めてでした。 . . . 本文を読む
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仕事ができる人のノート術

2010年01月09日 05時22分33秒 | ■読む
樋口建夫著、東洋経済新聞社刊 著者は非常にユニークな方です。昭和21年生まれで、大阪外国語大学を卒業後三井物産に入社し、海外各地での駐在経験を経て、執筆時点の2003年にはネパール王国カトマンドュ事務所長。商社マン生活の傍ら、ノートを使った想像力育成法である「アイディアマラソン発想法」を考案している、といったことが著者紹介に記されています。 著者は、試行錯誤の末に、A5判のファイルノートを、あらゆ . . . 本文を読む
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アポカリプト:DVD

2010年01月08日 05時14分31秒 | ■見る
2006年に公開されたメル・ギブソン監督の作品です。映画館の予告で見ましたが、本編は残念ながら見逃してしました。下記のURLにあるごとく、ヨーロッパ人が侵略する直前のユカタン半島を舞台にした逃亡劇です。作品の内容が事実と異なっている、との多くの意見があるとの事ですが、単純に映画として見て楽しめる作品になっています。日本人と同じ黄色人種の人ばかりが登場しますが、主立った人達の身体の立派な事にはびっく . . . 本文を読む
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銀の言いまつがい

2010年01月07日 05時17分11秒 | ■読む
ほぼ日刊イトイ新聞、東京糸井重里事務所刊 いやーっ、面白かった!残念ながら、「言いまつがえ」シリーズを読み終えてしまいましたが、楽しませていただきました。投稿者も編集側も段々と腕前が上がっているように思います。言いマツガエの分類が良い。シモネタ系と、ホラー系がなかなかでした。そして、挿絵が、何とも味わいがある「へたうま」で良いのでした。日常の憂さが、この一冊で晴れることは確実です。心のオアシスとで . . . 本文を読む
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井村雅代:講演会

2010年01月06日 05時22分21秒 | ■聴く
オリンピックのシンクロナイズドスイミングの監督として知っていた程度で、ご本人のプロフィールを詳しく知りませんでしたが、著名人なので、講演会を聞きに行きました。その略歴は下記のURLの通りです。 ----------------------------------------------- URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/井村雅代 -------------- . . . 本文を読む
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君よ憤怒の河を渉れ:DVD

2010年01月05日 05時23分04秒 | ■見る
1976年(昭和51年)に公開された高倉健さん主演の映画です。その他に、原田芳雄さん、池部良さん、大滝秀治さん、中野良子さんなどが出演しています。ミステリー冒険小説で、結構波瀾万丈ですが、入り込めないで見ると、結構白ける作品だと思います。この映画が中国で放映され、彼の地では大いに人気を集め、高倉さんは当時の中国の若い人々に圧倒的な人気を博したそうです。その中の一人が、後の張芸謀(チャン・イーモウ) . . . 本文を読む
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地球進化探訪記-岩波科学ライブラリー10

2010年01月04日 05時19分51秒 | ■読む
松井孝典著、岩波書店刊 著者は執筆時(1994.3.22)に、東京大学大学院理学系地球惑星物理学専攻助教授とのことです。 ----------------------------------------------- URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/松井孝典 ----------------------------------------------- 著者 . . . 本文を読む
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みずうみ

2010年01月03日 05時53分49秒 | ■聴く
川端康成著、横浜カセット文庫刊 不思議な作品です。文学って難しいなぁ~、という感じです。主人公の銀平は高校の教師で、教え子の美しい少女のストーカー。結局二人は結ばれるが、少女の両親の知るところとなり、教職を失ってしまいます。銀平は、その後もストーカー行為を続けるが、物語は、そんな事とは関わりのない、醜悪でくたびれた女と酒を飲んで分かれた後で、唐突に終わる。その性質故に、次第に人生の破滅に向かってト . . . 本文を読む
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組織行動の「まずい!!」学

2010年01月02日 05時45分27秒 | ■読む
樋口晴彦著、祥伝社刊 著者は1961年生まれで東京大学経済学部を卒業し、国家公務員上級職に採用。警察行政の他、外務省情報調査局、内閣官房内閣安全保障室で勤務し、その後警察大学校警察政策研修センター主任教授の職にあるそうです。また、下記のURLで著書を見ると、信長と秀吉の周辺を研究し、組織論、リーダーシップ論を著しているようです。 ---------------------------------- . . . 本文を読む
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単騎,千里を走る。:DVD

2010年01月01日 05時46分21秒 | ■見る
高倉健さんが主演の日中合作の映画です。シンプルでありながら、深く心に響く脚本でした。そして、中国側の出演者の多くが素人であるとのことですが、重要な役割を果たす、長禄でない通訳役の男性が何とも良い味を出しています。また、中心となる子役やその父親役、田舎の村の村長役の方々など、本当にその辺にいそうな感じでした。中国の人の良き面を表現しており感動しました。 一方、日本での場面では、息子役の中井貴一さん( . . . 本文を読む
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