飯山幸伸著、光人社NF文庫刊
内容とタイトルに関連性があまりない無く、第2次世界大戦に関わった戦闘機で、開発が上手く行かなかったものを中心に幅広く扱っています。
開発当時の状況から、単発のエンジンでは達成できない能力を得る為に、双発にした機体。
空冷エンジンの搭載による空気抵抗を減らす為に、搭載位置を機体中央部付近にした機体。
エンジン性能の向上の為の過給器を機械式ではなく、排気ガスを利用したターボにして性能向上に苦闘した機体。
戦略爆撃の際の重爆撃機の損害を減らす為に、航続距離の足りない単座戦闘機に変わり、爆撃機を改良した護衛機を開発しようとした事例。
それぞれのテーマで、失敗作が紹介されていますが、通り一遍の知識しか無い私が知らない機種がほとんどでした。
その為、読み通すのに苦労しましたが、「リパブリック P-47 サンダーボルト」は興味深く読みました。
胴体が異様に太く、こんなへんてこな機体が、何故、主力機として一万台以上生産されたのか理解に苦しんでいた疑問が解消されました。
全体として、マニアックな内容で、それなりの知識があれば、相当楽しく読める内容と思います。
著者が他に出版している作品も読んでみようと思います。
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○飯山幸伸
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評価は4です。
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