
フェルディナント・フォン・シーラッハ著、東京創元社刊
シーラッハの著作で読んだ3冊目の作品です。前の2冊は短編集ですが、本書は中編といった長さの物語です。あるイタリア人がドイツに移住して定年まで働き、その数年後、突然殺人を犯した。自ら名乗り出て逮捕されるが動機を語らない。主人公の弁護士は、刑事弁護士として開業したばかりで、当番の国選弁護士として連絡を受け弁護を引き受けますが、犯人は動機を語らない。おまけに犯人と被害者との意外な関係が・・・。淡々と進むような、何かとんでもないどんでん返しが・・・。シーラッハ独特の、簡潔でありながら、余韻と情感を含んだ文体が淡々と続きます。極めて理解しやすい表現と筋運びながら、無駄なく、最低限の記述で物語の深みを増すスタイルに改めて魅力を感じました。長年刑事弁護士として活動することで人間の多面的な様相を知悉した上で、生きることのはかなさ、寂しさ、つらさ、そして暖かさを見つめる著者の視線を感じました。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/フェルディナント・フォン・シーラッハ
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評価は5です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
シーラッハの著作で読んだ3冊目の作品です。前の2冊は短編集ですが、本書は中編といった長さの物語です。あるイタリア人がドイツに移住して定年まで働き、その数年後、突然殺人を犯した。自ら名乗り出て逮捕されるが動機を語らない。主人公の弁護士は、刑事弁護士として開業したばかりで、当番の国選弁護士として連絡を受け弁護を引き受けますが、犯人は動機を語らない。おまけに犯人と被害者との意外な関係が・・・。淡々と進むような、何かとんでもないどんでん返しが・・・。シーラッハ独特の、簡潔でありながら、余韻と情感を含んだ文体が淡々と続きます。極めて理解しやすい表現と筋運びながら、無駄なく、最低限の記述で物語の深みを増すスタイルに改めて魅力を感じました。長年刑事弁護士として活動することで人間の多面的な様相を知悉した上で、生きることのはかなさ、寂しさ、つらさ、そして暖かさを見つめる著者の視線を感じました。
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