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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

R62号の発明

2009年07月18日 08時15分59秒 | ■聴く
安部公房著、新潮カセットブック発行。
私が学んだ高校はたくさんの奇人変人がいました。進学校で、非常に優秀で早熟な、時にはこれこそが天才では、と思えるような人達がいました。私は凡人なので、ひたすら唖然としていました。たとえば、数学の天才君は、数学の難しいテストを10分位で終えて、後はボーっとしているのです。座席は学期ごとに自由に選べるのですが、彼は教壇に向かって右の最前列が定位置で、テストを終えてボーっとしてるのが目に入るのでした。問題がわからないのかな、と思ったのですが、ある時先生が、君には解けない問題は無いのかね?と聞いたことから、数学のテストに限り、すべて満点だということがわかりました。同様に様々な分野の天才みたいな人達がいました。
さて、そうした中で、長髪で黒縁のめがねをかけたN君は、現代国語の時間になると安部公房論をぶつのでした。先生も変わった人で、ニコニコして聞いていたのでした。(このK先生は親鸞の熱烈な信奉者で何かにつけて親鸞の話をする方でした。個性的な先生が多かった。)「砂の女」や「第4間氷期」などの作品論を展開するのでした。私は、「レンズマン・シリーズ」などの正統派のスペースオペラなどを好みましたので、へぇー、そんな人いるのか、と思い、N君に借りて読みましたが、全然ぴんと来ませんでした。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/安部公房
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そして、ほぼ40年ぶりにドラマ仕立ての本作を聞きました。1956年(昭和31年)の作品です。またしても、ぴんと来ませんでした。科学技術が人間を疎外すること、疎外された人の孤独などを描いているのかなぁ、と薄ぼんやりとした感想を持ちましたが、高校生の頃に感じたごとく、センス無いのかなか?、という悲しみをちょっぴり感じました。
評価は3です。

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