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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

名鑑物語 第二次世界大戦を戦った艨艟たち

2021年10月20日 10時13分42秒 | ■読む

石渡幸二著、中公文庫刊
サブタイトルの「艨艟」とは「どうもう」と読み「軍艦」を意味する言葉だそうです。下記URLによれば、著者は、就職した銀行を一年で辞め出版社に勤務したが、ご自身が強い関心を持つ「船」を専門とする雑誌を作る為に独立し、「1957年株式会社海人社を創立し、月刊誌『世界の艦船』を創刊。1989年まで同誌編集長。海人社代表取締役、出版協同社代表取締役などを務めた」とのことです。
好きなことに打ち込んだ天晴れな方と思います。

1927年生まれとのことなので、私の母とほぼ同じ年齢ですが、本書が初めて共同出版社から出版された1986年には、丁度60歳と思います。
文庫本は1996年に出版され、半藤一利さんが妙味のある解説を書いておられ、著者の人となりが良く分かります。

24隻の軍艦が登場しますが、設計思想が先進的であったり、抜群の戦歴を残したり、はたまた極めて特徴的な作りであったりと「名鑑」の意味は様々なようです。

最後に取り上げている、日本の駆逐艦「雪風」の項は、半世紀近く前の若き日に、他書で読んだ内容を思い出しました。
簡潔ながら、それぞれの艦の誕生のきっかけ、経緯、世界情勢との関係、設計の狙い、諸元、戦歴など、一通りを網羅しており、圧縮した文章で、その特徴が明らかにされています。

読了すると、実際の戦争の局面では、艦の能力だけで無く、指揮官の能力、乗組員の練度、気象などの要因で、戦果が大きく左右されたことが分かります。
人の人生と変わらないように思います。
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石渡幸二  ○駆逐艦 雪風
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評価は4です。

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カメラまかせ 成り行きまかせ  〇カメラまかせ 成り行きまかせその2


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