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読書三昧

本は一冊一冊がワンダーランド。良い本との出会いは一期一会。そんな出会いを綴ります。

経済危機のルーツ

2013年07月24日 19時09分08秒 | ■読む
野口悠紀夫著、東洋経済新報社刊
経済学関係の書籍を何冊か読みましたが、何となくピンとこない感じでした。専門書は読み続けるには難し過ぎ、入門書は表面をざっとなでている感じで実感が湧かない。また、実際にニュースや生活実感と乖離していて腑に落ちないなどです。一方本書は、1970年代からの歴史展開を概観しながら、世界の政治と経済体制の変化、それに伴う世界情勢と各国固有の経済情勢の変化と結果を分かり易く解説しています。
バブル崩壊後の日本経済が辿った道筋は、著者によれば、世界の変化に日本が対応できなかった過程であるそうです。かつてアルビン・トフラーが唱えた第三の波に日本が乗り遅れ、未だに工業という第二の波にしがみついて来たために、中国や韓国などから激しく追い上げられ、じり貧になっているとのことです。
論じられていることが、一つひとつ腑に落ちることばかりですが、ファンドの暗躍(活躍)も受け入れなければならないとしています・・・。かつて、人類が金や銀の移転により、国家の盛衰が決した際、富の源泉は物の生産だけでなく、交易が大きな役割を果たしました。よって、現代の世界では、富の源泉が金融業などであってもおかしくなのだと、本書を読んで納得できるようになりました。そして、国の繁栄を支えるのは、新たな技術や活動に積極的に取り組める人材の育成だということです。
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URL => http://ja.wikipedia.org/wiki/野口悠紀雄
     http://www.noguchi.co.jp/
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評価は4です。

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