
赤瀬川源平著、佼成出版社刊
写真の月刊誌に寄せられた読者の作品を見ていて、タイトルが残念なものがあります。また、タイトルによって作品の狙いが分かる場合も。それでタイトルを見ないで写真をよく見て、自分なりにタイトルを考えることをたまにしています。それ程にタイトルは写真の印象を大きく変える力を持っています。
本書は、著者の長年の路上観察活動で記録した写真を見開きページの左側に、タイトルと短い文章を右側に記しています。ごく短いながら発見した際の状況、不可思議あるいは不条理な対象の存在の解釈が述べられています。ページを繰ると、まず左側の写真だけを見て、どこがヘンなのかを探し、それからタイトルを考えます。写真によって一見して「へぇ~」というものもありますが、どうと無く見えるものもあります。どちらにしても考えついたタイトルの月並みなことに比べて(比較するのも不遜ですが)著者のタイトルの強さ、存在感、捻り、突破力の凄まじいこと。お見事です。文章も架空の論を展開したり、妄想したり、ジョークを交えたり変幻自在です。日頃見慣れている風景が、視点を変えると、とてつもなくヘンであることに気付くことが稀にありますが、自分で探し出す意欲と粘り強さとともに、感性の保持、好奇心の増進が大切なようです。その中で、好奇心が(やや)重みがあるのはまちがいありませんが・・・。
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URL => https://ja.wikipedia.org/wiki/赤瀬川原平
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評価は4です。
※壁紙専用の別ブログを公開しています。
=> カメラまかせ 成り行きまかせ
=> カメラまかせ 成り行きまかせ その2
写真の月刊誌に寄せられた読者の作品を見ていて、タイトルが残念なものがあります。また、タイトルによって作品の狙いが分かる場合も。それでタイトルを見ないで写真をよく見て、自分なりにタイトルを考えることをたまにしています。それ程にタイトルは写真の印象を大きく変える力を持っています。
本書は、著者の長年の路上観察活動で記録した写真を見開きページの左側に、タイトルと短い文章を右側に記しています。ごく短いながら発見した際の状況、不可思議あるいは不条理な対象の存在の解釈が述べられています。ページを繰ると、まず左側の写真だけを見て、どこがヘンなのかを探し、それからタイトルを考えます。写真によって一見して「へぇ~」というものもありますが、どうと無く見えるものもあります。どちらにしても考えついたタイトルの月並みなことに比べて(比較するのも不遜ですが)著者のタイトルの強さ、存在感、捻り、突破力の凄まじいこと。お見事です。文章も架空の論を展開したり、妄想したり、ジョークを交えたり変幻自在です。日頃見慣れている風景が、視点を変えると、とてつもなくヘンであることに気付くことが稀にありますが、自分で探し出す意欲と粘り強さとともに、感性の保持、好奇心の増進が大切なようです。その中で、好奇心が(やや)重みがあるのはまちがいありませんが・・・。
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