『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第21話

いえね、気になっていたんですよ。あの火星のトウモロコシ。
以前「あれは食用ではなく、地球へ輸出されてバイオ燃料の原料になる」と言っていたじゃないですか。
このバイオ燃料が現在有るバイオアルコール系の燃料だとするとちょっと引っかかりまして。
バイオアルコール燃料が環境に優しいとされているのは、原料となる植物が生育する過程で大気中の二酸化炭素を取り込み、燃焼させても取り込んだ二酸化炭素を再度大気中に排出する。つまり±０だから環境に優しいとされているのですよね。
ところが火星で育成したトウモロコシを地球に持ち込んで加工、燃焼させると地球環境では二酸化炭素が増えるだけ。いわば火星から二酸化炭素を輸入しているようなものです。
まあもっともあの世界で言うバイオ燃料が現在のバイオ燃料と同じものとは断言できませんし、もしかすると火星の二酸化炭素を取り込んで地球に送ることそのものに何か意味があるのかも知れません。火星のテラフォーミングに関係してるとか、地球が氷河期に入りつつあるので、むしろ温室効果ガスが必要になってるとか。
もしかしたらエイハブリアクターの燃料がトウモロコシから抽出したコーンオイルという可能性も捨てきれませんからね（＾＾；。

さて……。
その冒頭のトウモロコシ畑のシーンを見た時……。
あ、こりゃビスケット死ぬわ～～、超死ぬわ～～(;´Д`)と思いました(;´Д`)(;´Д`)。
前回から順調に（？）に死亡フラグを積み重ねていましたが、前回お兄さんの死が伝えられたばかりですし、死ぬとしてももうちょっと先、終盤くらいになるだろうと思っていたので、いきなりこれはやられましたね。
冒頭、三日月とビスケットの会話でオルガと衝突してしまったと言ってましたが、前回の感想でも触れたように鉄華団にはこの手の衝突が余りなかったですねえ。
本来、血の気の多い男所帯。そしてCGS時代は下っ端。そんな連中がいきなり大仕事を任せられるとなると、もっとぶつかり合い（物理、精神含む）があっても良いと思っていたのですが、今まで敢えて見せてこなかったのは、やはり制作スタッフが意図的にそうしているような気もします。
見ていてい辛いというのもあるでしょうが、最近の視聴者としてはエゴむき出してぶつかり合う姿の方が、むしろリアリティに欠けると感じると判断したのかも知れません。
微妙に空気読んでますよね、鉄華団の皆さん。
だからこそ初めての本格的な意見のぶつかり合いでどうしていいのか分からなかったのかも知れません。

大張正巳氏も参加した久々の地上戦シーンはさすがの迫力。やはりこの作品は地上戦が似合いますなあ。
いっそ「モビルスーツは陸戦兵器。宇宙や空中、水上では使えない」くらいに割り切っても良かったかも知れません。
カルタを見下ろす凶悪なマスク、ラストの背中で語るシーンといい、今回はバルバドスがパイロットの三日月以上に存在感を放ってました。

しかしあの超大型レンチみたいな武器（？）はもともと何の用途で作られたものなんだ（＾＾；。
最初からモビルスーツをぶん殴るために作られたものとは思えませんが。

戦闘シーンは迫力があったものの、相変わらずギャラルホルンの皆さんが強そうにも恐そうにも思えないのは問題(;´Д`)。
名乗りを上げてる最中に攻撃を受けてもびくともしないくらいは見せてくれても良かったと思うのですが。
オルガがラフタとアジーについては「任せておいて大丈夫、モビルスーツ戦には自分たちよりも馴れている」と言っていたとおり二人で海岸線を死守。
しかし傘下の一団体に過ぎないタービンズのパイロット二人でこれですから、テイワズが本気出してギャラルホルンに歯向かったら、あっさりと片付いてしまうような気もしますねえ。まあ移動手段や補給路が確保できないという問題もあるのでしょうけど。

さて予告ではビスケットの帽子が乗った死体袋が(;´Д`)。
これで一縷の望みも絶たれたか(;´Д`)。
しかし参謀役で一番の常識人だったビスケットを失った鉄華団の今後が心配ですなあ。
ユージンたちはまだ軌道上ですし、鉄華団が瓦解しかねない危機ですなあ。