見てきました( =゚ω゚)ノ。
いやぁ、実は前に見に行こうと思っていたら、非常事態宣言が出てしまいまして。また非常事態宣言が出て、映画館にも休業要請が出たらかなわんと、今回は早めに見に行きました。
こういう状況下なのでお約束の入場特典は無し。また急遽上映再開したためか、パンフレットもありませんでした。
多少、ネタバレはしておりますので、未見の方はご注意を( =゚ω゚)ノ。
一応、少し間隔を開けます。
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
00
スタート!!
「企画が流れました……」
ぐあああああああああああ!!←なんかあったらしい。
うん、そうだよね。アニメや最近はゲームも色んな会社が入ってるだけに、流れる時はいともあっさりと流れてしまう。
特にアニメで製作委員会形式を取ってる場合、投機目的や会社同士の付き合いで参加してる企業も有り、作品そのものには大して思い入れが無い。だから引く時はあっさりと引いてしまう。そして一社が引くと、付き合いで参加してる会社も手を引き、あとは櫛の歯が抜けるようにぼろぼろと。
いや、だからさ!! 「責任を取る」というのは辞めることじゃなくて、最後まで作品が世に出る筋道を付ける事だろうが!!
と、まぁ新キャラの宮井さんみたいな事を思ってしまった事例もしばしば。……いや、別にそういう事があったわけじゃないですよ('ω')ノ。
さて作品はTVシリーズの四年後。劇場版作中でほぼ一年が経過するので、結局五年後の設定。現実世界と経過時間がシンクロするのは、テレビシリーズ『機動戦士Zガンダム』制作発表時の冨野総監督のコメント「現実に七年経過してるので、アムロたちにも七歳歳を取って貰いました」を思い出します。
とはいえ、SHIROBAKOの場合、主要登場人物はすべて成人。というわけで見た目にも大きな違いなし。しかし昭和の風情が残るボロアパート暮らしだった絵麻は、立派なマンションで久乃木さんと同棲ルームシェア。底辺声優(失礼(^^;)だったずかちゃんも、後輩からアドバイスを求められる立場に。CGデザイナーのみーちゃんも部下が付くようになり、自分の仕事以外も見なければいけなくなります。
そしてみゃーもり、おいちゃんこと、我らが主人公宮森あおいは劇場用アニメのプロデューサーに!
しかし所属してる武蔵野アニメーションは順風満帆とはいかず。初の元請け、オリジナルアニメーション『タイムヒポポタマス』が制作上のトラブルで制作中止。オンエアまで決まっていながら、制作中止というのは本来あってはいけない出来事。というわけで、丸川社長は責任をとって引退。ナベPこと渡辺プロデューサーが社長に就任。しかし『タイムヒポポタマス』制作中止のダメージは大きく、ムサニを辞める人も多く、出世作だったはずの『第三飛行少女隊』も、続編は元請けをよりにもよってあのスタジオタイタニックに持って行かれる始末。
そんな中、これまた制作上のトラブルで宙に浮いた劇場用アニメ『空中強襲揚陸艦SIVA』の制作をメーカープロデューサーの葛城さんから打診され、日々の仕事を漫然とこなしてるだけの自分に疑問を持っていたあおいは、敗戦処理、尻ぬぐいと承知でそれを引き受けることに。
劇場版はこの『空中強襲揚陸艦SIVA』完成までの一年のお話です。
さて、ここから少々辛辣な意見にも聞えるかも知れませんが、これも個人的にこの作品への思い入れの深さ故と思ってご勘弁下さい。
いやまぁ、見ていて面白かったのは事実ですが、見ている最中から「面白い。面白いが、俺が見たかった劇場版SHIROBAKOって、こういう作品なのか?」という疑問が湧いてきたのもまた事実。
なんでだろうとつらつら考えていたのですが……。取り敢えず問題点としては以下の三つかな。
1.宮森あおいと愉快な仲間たちの立身出世譚が基本的なお話のはずなのに、業界奇人変人録になってしまってる。
2.1に付随する問題点だが、あおいがプロデューサーという立場にしては、余りに受け身。
3.劇中劇『空中強襲揚陸艦SIVA』があまり面白そうに見えない。
1に関してはテレビシリーズオンエア中から指摘されていた問題ですね。今回もその傾向は続いており、途中までは有る意味アニメーターの遠藤さんの再起の物語といえるくらいです。正直、あおいたちの境遇に関しては、もっとテレビシリーズからドラスティックな違いを出しても良かったんじゃ無いでしょうか。特に分かり易くできそうなのは声優のずかちゃん。作中では顔出し仕事も増やして行くという事務所の方針に疑問を感じてるという設定ですが、ここはもう事務所はアイドル声優と推していく。人気アイドルアニメの主人公に抜擢されたのはいいが、ライブレッスンで声優活動に支障が出てくる。「私がやりたかったのはこういう事だっけ?」と思いつつも、売れなかった時代にも目を掛けてくれた事務所には嫌とは言えない。みーちゃんも海外のCGスタジオから引き抜きの話が。会社もむしろ宣伝になると乗り気だが4、5年は日本に帰って来られないとか。
2に関しては、1に似てるのですが、あおいがあくまで主人公である故の問題点ですね。今回プロデューサーに出世したわけですが、正直やってる事はあまり制作進行時代と変わってないような気が(^^;。さすがにアニメーターさんの所に原動画を回収に行ったりはしませんが、スタッフ選定やキャスティングにも大きな権限がある=逆に言うと大きな責任を伴い、プレッシャーがかかるはずなのですが、余りそういう描写はありません。作中で『SIVA』を制作するスタッフがテレビシリーズの頃から変わってないのも問題かも知れません。
また劇場版で起きるトラブルは、みんなあおいの手の届かぬところで発生しており、あおいはその火消し役にかり出される展開なのですよね。作中でも何度か出る「敗戦処理」なのです。あおい自身がなにかやらかす事も無く、あるいは自分から率先して動くことも無い。受け身に感じるのは事実ですね。『SIVA』に関しても換骨奪胎して「私はこれを七福神にするんだ!」くらいのわがままを見せてくれても良かったように思えます。
作中の描写を見ると丸川前社長は、あおいを高く評価しており「いずれはムサニの社長に」と考えていたとも取れます。
ならもう一足飛びに「社長宮森あおい」(島耕作か(^^;)まで行っちゃってても良かったんじゃ無いでしょうか。
3。正直いまのご時世「オリジナルの宇宙アニメをいきなり劇場で」というのがまず無謀きわまります(^^;。そして今ひとつどういう作品なのかよく分からない。クライマックスで『SIVA』本編の映像が流れますが、正直『えくそだす!』や『第三飛行少女隊』ほど本編が見たいとは思えないんですよね。これはつまりプロデューサー宮森あおいが、どういう作品を作りたかったのか、今ひとつ分からないまま終わるという事を意味してます。冒頭、日々の仕事をそつなく器用にこなしてるが将来に漠然とした不安と持ってる自分に疑問を感じてるあおいですが、正直あまり状況に違いがあるとは思えないのですよね。
あおいたち五人のお話としては、有る意味、杉江さんが子供向けに開いたアニメ教室で「絵を描く楽しみ」という原点を見せつけられたところで完結してしまったような気もします。つまりそれは逆に言うと、他のエピソードは不要だったという(;´Д`)。
という事を書いていたら気がついたのですが、そもそも劇場場SHIROBAKOのコンセプトが「あおいたちの長いアニメ業界人生における、ごく普通の一年」を描く事に有り、私が期待していた「あおいたちの何か特別な、人生の転機になる一年」を描く事ではなかったのかも知れないなあという点に思い至りました。それならこういう構成になったのも分かります。
以下、例によって妄想('ω')ノ。
みんなの可愛いみゃ~もりこと宮森あおいは、将来を期待する丸川社長からのれん分けという形で新会社「新武蔵野アニメーション」を立ち上げ、絵麻、矢野先輩らを引き抜き、自ら社長に就く。そして社長兼プロデューサーとしての第一作であおいはやらかす。
思い入れが強すぎた余り、内容に拘りすぎ、スケジュールはぼろぼろ、予算は超過。辛うじて放送を飛ばす事はなく、作品の評判も悪くなかったが、大赤字。古巣のムサニにも迷惑を掛け、新ムサニは一年余り一作だけで解散となる。自信喪失したあおいは絵麻や矢野さんにも自分から距離を作ってしまい、ずかちゃんやみーちゃん、りーちゃん相手に酔っ払って「私もう田舎帰る。田舎帰って普通のおばさんになる」とくだを巻く始末。
折しもムサニ本体も『タイムヒポポタマス』が制作中止になり退職者が続出。丸川社長も退くことになり、あおいにも手伝って貰えないかと声がかかる。「お茶くみでも草履取りでも、何でもやります。一からやり直します!」と平の制作進行として働くことに。
そんな時、葛城さんから原作付きのSFアニメ『SIVA』劇場版の制作が打診される。原作者が新ムサニであおいが作った作品の熱狂的ファンで「あのプロデューサーに任せたい」と名指しして来たのだ。自分のやった事は無駄では無かったと感動するあおいだが、失敗したのは事実。入ったばかりの新入社員からも「宮森さんって一年で新ムサニ潰したヒトでしょ。大丈夫かなあ」と心配される始末。
さらにはナベP改めナベ社長も心労でダウン。
ナベ長「丸川さんとも話したんだが、俺は社長の器じゃ無い。宮森、頼むわ」
あおい「わ、私がムサニの社長にですか!?」
ナベ長「同じ失敗を繰り返さなきゃいい。一度は失敗してる人間しか出来ない仕事だ」
社長宮森あおい爆誕。
社長兼プロデューサーとなったあおいは、メーカー側とも金の件で交渉するのもしばしば。
あおい「あと一億、あと一億なんとかなりませんか!」
宮井さん「もうこれだけかっつんかっつんなんです。あちらこちら話はしてるのですが……」
TEL.TEL.
宮井さん「あ、はい。仁丹堂のAさん。え、はい。そうですか!! 宮森さん。仁丹堂がゲーム化の独占権と引き替えに一億程度なら出資できるそうです」
あおい「本当ですか!?」
宮井さん「仁丹堂のゲームプロデューサーが、宮森さんが新ムサニで製作した作品のファンで、同じスタッフなら是非ゲーム化したいと……」
こうして何とかダビングまで終える『SIVA』。しかし何か物足りない。最低限の内容は維持できているが、あと一歩何かが足りないのだ。しかしもう予算も時間も残り少ない。
さぁどうする宮森あおい!! 同じ失敗を繰り返す可能性を承知で敢えて完成度を高めるのか。それともプロデューサーとして作品を世に出す事を最優先にするのか!?
みたいな(^^;。
いやぁ、実は前に見に行こうと思っていたら、非常事態宣言が出てしまいまして。また非常事態宣言が出て、映画館にも休業要請が出たらかなわんと、今回は早めに見に行きました。
こういう状況下なのでお約束の入場特典は無し。また急遽上映再開したためか、パンフレットもありませんでした。
多少、ネタバレはしておりますので、未見の方はご注意を( =゚ω゚)ノ。
一応、少し間隔を開けます。
10
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スタート!!
「企画が流れました……」
ぐあああああああああああ!!←なんかあったらしい。
うん、そうだよね。アニメや最近はゲームも色んな会社が入ってるだけに、流れる時はいともあっさりと流れてしまう。
特にアニメで製作委員会形式を取ってる場合、投機目的や会社同士の付き合いで参加してる企業も有り、作品そのものには大して思い入れが無い。だから引く時はあっさりと引いてしまう。そして一社が引くと、付き合いで参加してる会社も手を引き、あとは櫛の歯が抜けるようにぼろぼろと。
いや、だからさ!! 「責任を取る」というのは辞めることじゃなくて、最後まで作品が世に出る筋道を付ける事だろうが!!
と、まぁ新キャラの宮井さんみたいな事を思ってしまった事例もしばしば。……いや、別にそういう事があったわけじゃないですよ('ω')ノ。
さて作品はTVシリーズの四年後。劇場版作中でほぼ一年が経過するので、結局五年後の設定。現実世界と経過時間がシンクロするのは、テレビシリーズ『機動戦士Zガンダム』制作発表時の冨野総監督のコメント「現実に七年経過してるので、アムロたちにも七歳歳を取って貰いました」を思い出します。
とはいえ、SHIROBAKOの場合、主要登場人物はすべて成人。というわけで見た目にも大きな違いなし。しかし昭和の風情が残るボロアパート暮らしだった絵麻は、立派なマンションで久乃木さんと
そしてみゃーもり、おいちゃんこと、我らが主人公宮森あおいは劇場用アニメのプロデューサーに!
しかし所属してる武蔵野アニメーションは順風満帆とはいかず。初の元請け、オリジナルアニメーション『タイムヒポポタマス』が制作上のトラブルで制作中止。オンエアまで決まっていながら、制作中止というのは本来あってはいけない出来事。というわけで、丸川社長は責任をとって引退。ナベPこと渡辺プロデューサーが社長に就任。しかし『タイムヒポポタマス』制作中止のダメージは大きく、ムサニを辞める人も多く、出世作だったはずの『第三飛行少女隊』も、続編は元請けをよりにもよってあのスタジオタイタニックに持って行かれる始末。
そんな中、これまた制作上のトラブルで宙に浮いた劇場用アニメ『空中強襲揚陸艦SIVA』の制作をメーカープロデューサーの葛城さんから打診され、日々の仕事を漫然とこなしてるだけの自分に疑問を持っていたあおいは、敗戦処理、尻ぬぐいと承知でそれを引き受けることに。
劇場版はこの『空中強襲揚陸艦SIVA』完成までの一年のお話です。
さて、ここから少々辛辣な意見にも聞えるかも知れませんが、これも個人的にこの作品への思い入れの深さ故と思ってご勘弁下さい。
いやまぁ、見ていて面白かったのは事実ですが、見ている最中から「面白い。面白いが、俺が見たかった劇場版SHIROBAKOって、こういう作品なのか?」という疑問が湧いてきたのもまた事実。
なんでだろうとつらつら考えていたのですが……。取り敢えず問題点としては以下の三つかな。
1.宮森あおいと愉快な仲間たちの立身出世譚が基本的なお話のはずなのに、業界奇人変人録になってしまってる。
2.1に付随する問題点だが、あおいがプロデューサーという立場にしては、余りに受け身。
3.劇中劇『空中強襲揚陸艦SIVA』があまり面白そうに見えない。
1に関してはテレビシリーズオンエア中から指摘されていた問題ですね。今回もその傾向は続いており、途中までは有る意味アニメーターの遠藤さんの再起の物語といえるくらいです。正直、あおいたちの境遇に関しては、もっとテレビシリーズからドラスティックな違いを出しても良かったんじゃ無いでしょうか。特に分かり易くできそうなのは声優のずかちゃん。作中では顔出し仕事も増やして行くという事務所の方針に疑問を感じてるという設定ですが、ここはもう事務所はアイドル声優と推していく。人気アイドルアニメの主人公に抜擢されたのはいいが、ライブレッスンで声優活動に支障が出てくる。「私がやりたかったのはこういう事だっけ?」と思いつつも、売れなかった時代にも目を掛けてくれた事務所には嫌とは言えない。みーちゃんも海外のCGスタジオから引き抜きの話が。会社もむしろ宣伝になると乗り気だが4、5年は日本に帰って来られないとか。
2に関しては、1に似てるのですが、あおいがあくまで主人公である故の問題点ですね。今回プロデューサーに出世したわけですが、正直やってる事はあまり制作進行時代と変わってないような気が(^^;。さすがにアニメーターさんの所に原動画を回収に行ったりはしませんが、スタッフ選定やキャスティングにも大きな権限がある=逆に言うと大きな責任を伴い、プレッシャーがかかるはずなのですが、余りそういう描写はありません。作中で『SIVA』を制作するスタッフがテレビシリーズの頃から変わってないのも問題かも知れません。
また劇場版で起きるトラブルは、みんなあおいの手の届かぬところで発生しており、あおいはその火消し役にかり出される展開なのですよね。作中でも何度か出る「敗戦処理」なのです。あおい自身がなにかやらかす事も無く、あるいは自分から率先して動くことも無い。受け身に感じるのは事実ですね。『SIVA』に関しても換骨奪胎して「私はこれを七福神にするんだ!」くらいのわがままを見せてくれても良かったように思えます。
作中の描写を見ると丸川前社長は、あおいを高く評価しており「いずれはムサニの社長に」と考えていたとも取れます。
ならもう一足飛びに「社長宮森あおい」(島耕作か(^^;)まで行っちゃってても良かったんじゃ無いでしょうか。
3。正直いまのご時世「オリジナルの宇宙アニメをいきなり劇場で」というのがまず無謀きわまります(^^;。そして今ひとつどういう作品なのかよく分からない。クライマックスで『SIVA』本編の映像が流れますが、正直『えくそだす!』や『第三飛行少女隊』ほど本編が見たいとは思えないんですよね。これはつまりプロデューサー宮森あおいが、どういう作品を作りたかったのか、今ひとつ分からないまま終わるという事を意味してます。冒頭、日々の仕事をそつなく器用にこなしてるが将来に漠然とした不安と持ってる自分に疑問を感じてるあおいですが、正直あまり状況に違いがあるとは思えないのですよね。
あおいたち五人のお話としては、有る意味、杉江さんが子供向けに開いたアニメ教室で「絵を描く楽しみ」という原点を見せつけられたところで完結してしまったような気もします。つまりそれは逆に言うと、他のエピソードは不要だったという(;´Д`)。
という事を書いていたら気がついたのですが、そもそも劇場場SHIROBAKOのコンセプトが「あおいたちの長いアニメ業界人生における、ごく普通の一年」を描く事に有り、私が期待していた「あおいたちの何か特別な、人生の転機になる一年」を描く事ではなかったのかも知れないなあという点に思い至りました。それならこういう構成になったのも分かります。
以下、例によって妄想('ω')ノ。
みんなの可愛いみゃ~もりこと宮森あおいは、将来を期待する丸川社長からのれん分けという形で新会社「新武蔵野アニメーション」を立ち上げ、絵麻、矢野先輩らを引き抜き、自ら社長に就く。そして社長兼プロデューサーとしての第一作であおいはやらかす。
思い入れが強すぎた余り、内容に拘りすぎ、スケジュールはぼろぼろ、予算は超過。辛うじて放送を飛ばす事はなく、作品の評判も悪くなかったが、大赤字。古巣のムサニにも迷惑を掛け、新ムサニは一年余り一作だけで解散となる。自信喪失したあおいは絵麻や矢野さんにも自分から距離を作ってしまい、ずかちゃんやみーちゃん、りーちゃん相手に酔っ払って「私もう田舎帰る。田舎帰って普通のおばさんになる」とくだを巻く始末。
折しもムサニ本体も『タイムヒポポタマス』が制作中止になり退職者が続出。丸川社長も退くことになり、あおいにも手伝って貰えないかと声がかかる。「お茶くみでも草履取りでも、何でもやります。一からやり直します!」と平の制作進行として働くことに。
そんな時、葛城さんから原作付きのSFアニメ『SIVA』劇場版の制作が打診される。原作者が新ムサニであおいが作った作品の熱狂的ファンで「あのプロデューサーに任せたい」と名指しして来たのだ。自分のやった事は無駄では無かったと感動するあおいだが、失敗したのは事実。入ったばかりの新入社員からも「宮森さんって一年で新ムサニ潰したヒトでしょ。大丈夫かなあ」と心配される始末。
さらにはナベP改めナベ社長も心労でダウン。
ナベ長「丸川さんとも話したんだが、俺は社長の器じゃ無い。宮森、頼むわ」
あおい「わ、私がムサニの社長にですか!?」
ナベ長「同じ失敗を繰り返さなきゃいい。一度は失敗してる人間しか出来ない仕事だ」
社長宮森あおい爆誕。
社長兼プロデューサーとなったあおいは、メーカー側とも金の件で交渉するのもしばしば。
あおい「あと一億、あと一億なんとかなりませんか!」
宮井さん「もうこれだけかっつんかっつんなんです。あちらこちら話はしてるのですが……」
TEL.TEL.
宮井さん「あ、はい。仁丹堂のAさん。え、はい。そうですか!! 宮森さん。仁丹堂がゲーム化の独占権と引き替えに一億程度なら出資できるそうです」
あおい「本当ですか!?」
宮井さん「仁丹堂のゲームプロデューサーが、宮森さんが新ムサニで製作した作品のファンで、同じスタッフなら是非ゲーム化したいと……」
こうして何とかダビングまで終える『SIVA』。しかし何か物足りない。最低限の内容は維持できているが、あと一歩何かが足りないのだ。しかしもう予算も時間も残り少ない。
さぁどうする宮森あおい!! 同じ失敗を繰り返す可能性を承知で敢えて完成度を高めるのか。それともプロデューサーとして作品を世に出す事を最優先にするのか!?
みたいな(^^;。