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コンフェデレーションズカップを終えて

2013-06-25 11:02:03 | 日本代表
コンフェデレーションズカップとは・・・
 ワールドカップ前年に開催。
 各大陸王者、つまりアジアカップに優勝したチームが出場できる。

今大会の成績は・・・
 ブラジル戦 3-0 惨敗
 イタリア戦 4-3 惜敗
 メキシコ戦 1-2 敗戦

端的に3戦の印象を述べたいと思います。
ブラジル戦、大会への準備不足。
イタリア戦、勝利経験の不足。
メキシコ戦、普遍的な力負け。


ブラジル戦は失点の時間帯が、前半後半の開始直後と、試合終了間際。
サッカーは、前後半の開始5分と終了5分前に注意しろと言う。
サッカーに携わる人達でこれを知らないと言う人はいないと思う。
それでも失点してしまうのは日本の幼さである。つまり準備と経験の不足。
ただ、強豪のメキシコにしてもブラジルに対して9分と93分に失点している事からも、
一概に日本の稚拙さだけを言うのは間違いである。
ブラジルは開催国であり、元来優勝が条件であり、またそれに価する活躍をしていないという、
世論からのプレッシャーもあるのだから。


イタリア戦だが、日程的に有利だったのがこの戦いである。
下記の日程を見て欲しい。

メキシコ 16 19 22
イタリア 16 19 22
日本   15 19 22
ブラジル 15 19 22

初戦が15日だったブラジルと日本が有利であったのは明らかである。
イタリアのチーム状態が元々よくない事は、メキシコ戦を見てもわかる。
それであれば、あの惜敗は、必勝でなければならなかった。
個人的にイタリア戦での敗因は、0-2の時に守れなかった事だと思う。
前半を0-2で終えるのと、1-2で終えるのでは天と地の差がある。
監督の采配という意味でも、選手のメンタル的な状況を考えてもだ。
けれど、香川のコメントから、3点目に行く意識が垣間見え、そこから前半に失点している。
コメントした香川に責任があるわけではない。
その様な空気が日本代表に流れていた事を自戒するべきだと思う。
如何に自分達の流れの時に得点をし、相手の流れの時に如何にいなすか。
それができなかった。これはもう10年というスパンでの日本代表の問題点ではある。

しかし、イタリア戦には様々な価値を見いだせる。

まず、守備の堅いと定評のあるイタリアから3点を獲った事である。
今までの強豪との戦いでは、組織力の守備で、1-0などでのロースコアでの勝利はなくはない。
しかし、これだけの複数得点を親善ではなく真剣勝負で強豪国から奪った事は記憶にない。
日系が多いとは言え、ブラジル人のファン、その他世界のサッカーファンが、
日本のサッカーを面白いと思ってくれた。
当然、統計学的に言えば違う数字が出てくるのかもしれないが、そういう声があったのは事実であり、
ポジティブに捉えていいと思う。

つまり、香川と本田を軸に日本もやればどんな強豪相手でも点が取れるという事は実証したのである。
点が取れなければ、絶対に勝てない。最初から守りきれば当然引き分けを手に入れる可能性は高い。
今までの日本代表は、守備に重きを置いてきた。
しかし、これはチームスタイルとして仕方ない。だからこそ、このイタリア戦で手に入れたものは、数多く、
価値のあるものであると思う。
むしろ、「価値のあるものであった。」と、過去を振り返った時に言える様に、今後もっと精進せねばいけないだろう。


最後にメキシコ戦。
元来、南米や欧州から孤立気味であるが、実力は侮れないメキシコ。
同じく南米や欧州から遠く、背格好も近い日本代表はメキシコから学ぶ事は沢山あるとの論調はあった。
そのメキシコには、普通に負けた。
特に、後半の日本代表の運動量の低下は目を覆った。

ザックの采配については、効果と結果においてではないが、意図としては十分理解できるものだった。
暑さや日程など様々な理由があったとしても、コンフェデに限って言えば日程的に有利だったのは日本だ。
通常、サッカーは後半の15分~25分辺りで運動量が落ちやすい。
2失点目は明らかにその時であり、原因もその部類である。


さて、日本代表にとって今回のコンフェデは何だったのか。
私なりの総括を以下に示したい。

優勝を目指すと口にしたのは恐らく初でした。だからこそ、強豪との差を実感した。
何となく願望を述べたわけではなく、実際に優勝するチームと何が違うのか、
それが選手から出たのは大きな違いである。
つまり、ビッグクラブに所属する選手が複数人出始めた昨今、
力的に全く敵わないわけではないのではないか?という疑問から湧いた挑戦だったのだと思う。

今までの、守ればある程度結果を残せるという代表での長年の課題は、得点力不足。
しかし今回の日本代表は、強豪からも複数得点が取れる事を実証して見せた。

尤も、あれだけ失点していたら、勝つものも勝てない。
1試合平均3失点では、平均5得点しなければチームとしては成り立たないだろう。

そこで結局一般的に言われている事に行き着く。
試合の流れを読み、そこから攻守の選択をして共有する事が必須である。
攻める時、守る時を自然と皆が共有する文化を育む必要性だ。

日本のサッカー、つまり代表やJリーグについて、外人監督にはよくこう言われてきた。
90分攻め続ける事など無理だ、と。攻める事を休めと言うわけではない。
どうしても攻撃陣が手を抜くとか怠けるという印象が強くなってしまうが、
そういう事ではない。

試合の流れによって、強弱をつけようと言う事だろう。


視点が変わるが、サポーターにもこれは大事だと思う。
今が攻撃するべき時なのか、守備をするべき時なのか、それによってスタジアムの空気や応援が変化する事は大事である。

実際、マリノスの応援は、流れによって変化する。イケイケの時。ピンチで堪え忍ぶべき時、と。

代表の選手だけ、サッカー選手だけが、わかればいいのではなく、携わる一人一人が文化として育む事こそ、
今後本当に日本代表が優勝する時に絶対に手にしていないとならないものだろう。

今回、世界は驚いただろう。
僅かプロ化20年でここまで強くなった事を。
それだけの事をやってきたのは確実である。

但し、日本が強くなってはいるが、強豪国も進化をしているのだ。
背中は見えかけているとは思うので、今後も走る速度を緩めてはならない事を実感した。

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