Marisapo.net | 横浜F-マリノスサポーターブログ

マリノスの記事を中心に、映画や雑感、お知らせなどを掲載。

浦和の残留争い劇場(浦和戦)

2011-10-23 23:39:00 | 横浜Fマリノス
降格圏内の浦和は、監督までも解任し、ユースの監督である堀を急遽監督に据えた。

マリノスは、なかなか取り戻せない形をどうするか。

優勝は本当にここで勝たなければならない。
結果によっては優勝争いから2歩も後退してしまう。

さて、試合開始。
浦和の選手達はかなりハードなフィジカルコンタクトと闘志を全面に出して、
襲いかかってくる。
マリノスはこれに対して、競りながらも何とかいなす。

浦和の攻撃を凌いで、俊輔からサイドに走る千真へロングフィードが出る。
千真はそのまま走り抜け、クロスを上げるか?という所で、中央へと切り込む。
浦和の守備陣も必死に戻った為、これをブロックされる。
しかし、このこぼれ球を大黒がシュート。敵に当たるも、更にシュートを打ち、
開始4分で得点。

 1 - 0

この開始早々の得点というものは非常に以降のゲーム展開が難しい。
前半30分ぐらいの得点であれば、ある程度カウンター狙いでもよい。
守備に重点を置く事で構わないだろう。指示が無くても自然とそうなる。

しかし、開始早々であると、前半の時間を殆ど守るというのは、非常にストレスがかかるし、
経験値も必要になってくる。

また、マリノスは今季、この開始早々の得点に余りいいイメージがない。

だからこそ、前半の20分ぐらいまでに追加点があると、非常に楽になる。

そう考えていた。

しかし、28分辺りから、守勢一辺倒になる。
俊輔も後方にポジションを取り、守るので精一杯になる。

この俊輔が下がってくるのは、試合でのチーム状況がよくない時によく見る。

前半は、浦和の攻撃練習、マリノスの守備練習の様でさえあった。

千真は攻守によく走り、運動量の多いプレーは、かなり中盤を助けていた。

また、パンゾーの守備がヘディングにしても、ボール奪取にしてもかなり改善されていた。

小椋と栗原のイージーミスが試合開始直後辺りはあったが、それも途中からはなくなった。

この様な形で前半が終わる。

前半を1-0で凌いだのはいい。
後半にどう繋げるかが大事。

後半の開始早々の事だった。

クロスへの対応する所で、パンゾーが相手FWを倒してPKを献上する。
何とも微妙な判定だったが、これもサッカー、仕方がない。
それにまだ失点したわけじゃない。

シュートは一度、飯倉が止めるが、弾いた所を詰められて、失点。

 1 - 1

ここで、千真から小野裕二へ交代。
これは予想したもので、時間が若干早かったが失点していたので仕方がないし、
納得できるものだった。

投入当初はいいものの、バランスがおかしくなってくる。
上がったパンゾーの裏へ何度もボールを出される。
先程まで、ボールへちゃんと競っていたのが、浦和のハードなフィジカルコンタクトに怖じ気づいてしまう。
ヘディングにも競る形が見えず、攻撃となってもボールホルダーをフォローする動きがない。

カウンター気味にセットプレーを早く始めた浦和。
守備陣形が整っていないマリノスは、梅崎のドリブルに対処できず、シュートを打たれる。

 1 - 2

痛恨の失点。
時間はまだある。どうするか。

75分 谷口博之→キム クナン

キムクナンの投入から、セットプレーのチャンスの山が築かれる。
しかし、一向に得点の気配がない。

最後には栗原を上げて、波戸を下げて青山を最終ラインに。

87分 波戸康広→青山直晃

それでも、追い付く事もできず、試合終了。

他の優勝争いしているチームが勝っている為、優勝は現実的ではなくなってしまった。

浦和劇場に、助演マリノス、会場は日産スタジアムという、情けない内容と結果には、
ブーイングする価値もないと感じてしまった。

さて、一番現実的な打開策であったのは、この様な試合の時に、先ずはあれだけのセットプレーのチャンスがありながら、
1点も取れない現実である。直接FKが22本、CKが8本もある。
俊輔という高精度のキッカーに、ヘディングが強い選手もボンバー、栗原、谷口、と揃っている。
今季、本当にセットプレーからの得点のイメージがない。
単純に放り込めば点が取れるものではないが、練習さえすれば、効果はある筈。
つまり、誰を囮にして、誰をニアに走り込ませ、誰がファーで待つのか。
そういう戦術訓練は必須な筈だ。それが全く見えないのは、非常に残念である。


前半の前半は、浦和の激しいチャージ、レフリーの微妙な判定にも我慢をして、対応していた様に思う。
しかし、俊輔が中盤前目から下がってきてからおかしくなってしまった。
と言っても、これは俊輔が悪いのではない。

かつて、俊輔がボールを欲しがって下がってきてしまい、ゲームを悪くしているという事を述べる方が結構いた。

だが、これは違うだろう。
俊輔は味方がボールを前に運んでくれるのをひたすら待っていればいいわけではない。
だから、ボールを前に運ぶ為に、彼が下がり、前への推進力をパスで生み出そうとするのだろう。
けれど、周囲は俊輔のこの動きを理解していない様に思う。
俊輔が下がらなければ、相手の攻撃をいなせないし、守備にも不安を抱えてしまう事に問題があるのだ。
つまり、俊輔が下がっているのであれば、誰かが上がる準備をしていなければならない。
しかし、それがない。


だが、この試合において、戦術的な事を様々に言っても仕方がないとも思う。

何故なら、「残留してやる」という浦和相手に、受けて立ち、気圧されてしまったのだから。

そして、一度失った自信を完全に取り戻すのは、非常に難しい。

こういう時に何をやるか。ピンチはチャンス。来季も和司監督になるとの情報だから、
投げ出さずに頑張るしかない。



第30節 浦和レッズ戦 2011年10月22日 14:04   Kick Off 日産スタジアム

完成度の差、未だ埋まらず(広島戦)

2011-10-17 18:55:41 | 横浜Fマリノス
惨敗続きのリーグ戦。
ナビスコも川崎に負けたものの上へ上がったが、鹿島に敗戦。
天皇杯でカマタマーレ讃岐には勝利したが、
これも俊輔がいなかったら・・・という展開であった。

最近、苦しい戦いばかり。

そして、あまり相性のいいとは言えない広島が相手。
パスワークに苦しむ展開は予想される。

スタメンには、天野が出場。
それ以外は特に目新しいものはない。

但し、ベンチに健太と俊輔がいる。
これがどういう意図なのか理解できなかった。
勝っていたら健太、負けていたら俊輔という采配も推測はできたが、
それにしても同タイプの選手二人をベンチに置くのは効率がいいとは思えない。
と言っても、定型の交代は、FW二枚と他に誰かというもの。FWは、キムクナンと今節なら千真か。
何れにしてもあまり意味がある様には思えなかった。

さて、試合開始。

広島はパスワークでマリノス守備陣を攪乱する。
しかし、この日のマリノスの守備陣は、かつて見慣れた守備を行う。

中盤でフィルタリングをし、最終ラインで取る、だとか。
取れる時は、中盤でもボールを奪う。
ハイボールには必ず競る。

見ていて、自信を取り戻した守備をしている様で、少し安心をした。
攻撃と守備において、お互いにチャンスがありピンチがある。
互角の戦いと思えた。

ただ、マリノスのシュート数の少なさは、攻撃が機能しているとは言い難い。
金井のハンドになってしまったが、裏へ抜けて、GKとの一対一の決定機は作っている。
これは計算はされていない筈だ。

兵藤の前への推進力が目について、ツートップとの細かいパス交換は、即興性があって、面白い。

前半はとにかく、守備のリズムが戻ってきており、これは大きいと思った。
ただし、これだけでは勝てない。得点を奪わない事には。

後半になっても、お互いに交代はなく、時計の針は進む。

痺れを切らした、和司監督は、俊輔を投入した。

63分 天野貴史→中村俊輔

この天野を下げる選択には、少々疑問を感じていた。
その理由は後ほど。

俊輔が出た事で、やはりボールキープ率は上がり、
攻撃的になる。

そして、75分。

俊輔が狭い所を高精度の縦パスを兵藤に通す。
兵藤はサイドに開いている、パンゾーにパス。
クロスを上げると、兵藤のヘディングでゴール。
後に、大黒に当たって入っている事から、大黒のゴールと記録は訂正される。

 1 - 0

待望の先制点だった。

あとは、2点目を取るか、これを守りきるか。
しかし、その様な意図をピッチからは感じなかった。
試合が中二日のマリノスと、中六日の広島では俄然、運動量に差が出て来た。

そして広島お得意のパスワークを必死に堰き止めるマリノス守備陣。

シュート精度の低さに助けられている場面で、ムジリ登場。

アウェーで、このムジリに突き放される3点目を喰らった事を思い出す。
運動量が少ないが、決定的な事をやるこの選手の使い方が、
ペトロビッチは上手い。
そして今節も彼にゴールを決められてしまう。

しかし、寿人は抜け出した所で、わかっていて後ろにいるムジリにバックパスをした。
そして精度の高いシュート。

 1 - 1

マリノス必死の守備は決壊。
それは、数人の選手がピッチに倒れ込んでしまった事からもわかる。

その後になって、和司監督は交代をする。

88分 大黒将志→渡邉千真
90+2 小椋祥平→キム クナン

小椋については、怪我という事での交代だった。

タイムアップ。

トーナメントと言って良いリーグ戦をドローで終えた。
誰でもガックリ来るのはわかる。

試合後、倒れ込むのは理解できる。
しかし、試合中に失点したからと言って、倒れ込んでしまうのは、少し情けない。
センターサークルへボールをセットしに走りに行く選手はいなかった。
それ程までに、追い詰められて、焦っていたのかもしれない。
だけれど、それじゃ駄目なのだ。

さて、試合について2点、考察がある。

まずは、攻撃だ。
そして、シュート数の少なさだ。
これは攻めてはいても、シュートまで行けていない事が沢山あった。
また、小野裕二は後半、持ち味の思い切りの良さがなくなり、
エリア内であろう事か迷ってしまった。

この日の得点シーンの時の俊輔のプレーにヒントがある。

俊輔はバイタルエリア中央付近でボールを持っていた。
パスコースは、フリーでサイドに開いているパンゾーと、エリア中央にいる兵藤。
無難な選択は、パンゾーへのパスで、ここからクロスを上げさせる。
だが、ここで兵藤へ強くて速いグラウンダーのパスを出した。
こうする事で、広島守備陣の集中は一時的に中央に一度集まる。
そこで兵藤は、フリーになっているパンゾーへ出す。
当然、パンゾーは好きにクロスを上げられる。
広島守備陣は中央への集中から一度サイドに行くので、兵藤のマークが緩くなる。
こうして、兵藤はヘディングをして、大黒のゴールを呼び込んだ。

こういう、相手の裏を掻くプレーが、どこかで必要なのだ。
特にこれを小野裕二に求めたい。
同じ様な形で仕掛けるのではなく、相手の裏を掻く臍曲がりな部分を持って欲しい。
そうすれば、もっと得点が増える様に思う。


次は、天野の交代である。

天野は、パンゾーの前でウィングバックの役目もしていた。
彼の運動量は多いので、前線にも顔を出せば、最終ラインでパンゾーのフォローにも走った。
最近、失点シーンで多いのが、この右サイドとバイタルエリア付近を好きに使われている場面だ。
ここを天野がケアをしていたから、守備も機能していた様に思う。

だが、俊輔を出す為に、これを止めてしまった。
俊輔を出す事を否定しているわけじゃないが、この役目を誰かがやらなければならなかった。

また、広島とはコンディションの差がある為、運動量はどうしても不利である事は、
試合前からわかっていた事である。

優位に省エネでゲームを進めていたわけではないのだ。

こうすると、失点は必然だったかもしれないと思えてしまう。



和司監督のこの日の采配であるならば、2点取らなければならなかった。
しかし、俊輔も完全復活ではなく、相手もJFLではなく、広島だ。
俊輔無双が簡単にできるわけではないだろう。

そう考えると、非常に残念だが、当然の結果としか思えなくなる。

しかし、俺達はまだ何も失ってもいないし、何も手に入れてもいない。
やれる事をやるしかない。



第29節 サンフレッチェ広島戦 2011年10月15日 15:04   Kick Off 日産スタジアム

俊輔の絶大な力量(天皇杯カマタマーレ戦)

2011-10-13 22:03:03 | 横浜Fマリノス
横浜のはなまるうどんで、カマタマの中盛りを食べてから行った。
三ツ沢には、1時間前ぐらいについた。

着く前からツイッターでは、観客が少ないとの情報を得ていた。

しかし、実際に席を取ってみてその少なさに唖然とした。

もう、この世の終末さえ感じる、その寂寞とした様相。後に発表された観客数は3000人に満たなかった。

それでも、ウォーミングアップの哲也がピッチに入って来たら、声をいつもより張り上げた。

そう、ここから始まる!との強い気持ちを持って。

ウォーミングアップ時には、普通、選手のチャントを歌う。
小椋の井原正巳のを継承したチャントこそ歌われたが、その他は通常歌われているものが、
省略されて短いものだった。

天皇杯の初戦は、市船戦やザスパ戦などの苦戦や敗戦が記憶に強く残っている。
失うものがない相手に、受けて立ってしまう試合は、なかなか難しいものである。

さて、試合が始まってみると、面白い布陣であった。

千真のワントップ。
2列目に、小野裕二、兵藤、谷口。
3列目のボランチに、小椋、健太。
最終ラインに、波戸、ボンバー、青山、パンゾー。
GKが、久しぶりの哲也。

かなり激しいフィジカルコンタクトで臨んでくるカマタマーレ。
これに、なんとか対処しながらも、15分ぐらいまでは膠着していた。

しかし、最終ラインを抜かれ、GKとの一対一を作られる。
これは哲也がナイスセーブで凌ぐも、相手を勢いづかせる。

確実に「やれる!」とカマタマーレに思わせた。
そして、マリノスの選手達は怪我を恐れているのか?と思う程に、
腰の引けた状態で一対一の勝負をしない酷い有様。

前半も後半に差し掛かった頃、小椋が機転を効かせる。

小椋が下がり、3バックを形成。

SBを若干上げて、最終ラインでのパスコースを作る。

この辺りから、劣勢を少し押し戻す展開になるが、
正直カマタマーレの激しいフィジカルコンタクトを交わしているに過ぎない状況だった。

前半終了近くになってからは、多少、マリノスの攻撃も見えた。

ハーフタイムに入る所で、ゴール裏やバックスタンドからは、ブーイングが響く。

後半になって、どうするか。

千真と小野裕二のツートップ。
健太をトップ下にし、谷口をボランチ気味にする配置転換。
見慣れたダイヤ型の4-4-2。

カマタマーレの激しいチャージもトーンダウンしていたし、
前半にやっていた小椋を含む3バックを状況に応じて形成。
更にサイドからの攻撃を強め、マリノスの攻撃一辺倒になる。
何度も、小野裕二が左サイドで相手DFを股抜きをして、チャンスを量産。
惜しいシュートの連続。
あと、そこで押し込めば、相手DFがいなければ、という展開。
CK、クリアを拾っての攻撃の連続で、カマタマーレは疲労しても仕方ないだろうと思った。
後半の55分過ぎから、65分前後まで、カマタマーレの攻撃は皆無だった。
それ程圧倒的であったが、得点が奪えない。

75分 渡邉 千真→大黒 将志

そんな後である。カウンター気味に守備が整わない時に、FKを蹴られて中からファーに流されて、
そこで待ち構えていたフリーの選手に蹴り込まれた。

 0 - 1

この、アーリー気味なクロスからファーサイドのバイタルエリアが空いての失点も、
もう見慣れてしまったシーンである。
その事を悔やんでも悔やみきれないが、今は、何とか勝つ時。

失点直後、俊輔登場。

79分 狩野 健太→中村 俊輔

すると、天下無双の動きを見せる、俊輔。

マリノスの選手とでさえ歴然とした力の差を見せる。
それは単純にテクニックという問題ではない。

あの状況での落ち着いたパスの配球をした事である。
復帰戦、途中投入でも、高精度のパスはマリノスを全く別のチームへと変えてしまった。
その落ち着いたプレーぶりに、周囲のつまらないミスが魔法の様になくなる。
マリノス陣から不安が消える。

数人に囲まれても味方が動くのを待ち、ボールをキープ。
敵選手が俊輔に近づく事も許されない結界を張られた様な状況。
それで更に効果的なパスを出して、確実にリズムを作り出す。

ここ最近の課題であった攻撃の仕方を、俊輔はプレーで味方に確実に思い出させた。

その所で、SBの波戸を交代する。

83分 波戸 康広→キム クナン

終了間際に訪れた、怒濤の攻撃。

86分 兵藤 慎剛
88分 谷口 博之
90+3 大黒 将志

息をも吐かせぬ3得点。
同点、逆転、追加点だった。

会場にいた誰もが、思った事であろう。

「やっぱりアイツは違う」

そう、俊輔一人で、ジャイアントキリングの夢を木っ端微塵に打ち砕いた。
目の前のワールドクラスに震撼した。


さて、今回は、狩野健太について、少し書いておきたい。
前半、ボランチに配置された時に、思った事がある。
効果的な縦パスを入れられていないのである。
遠藤ヤットや、中村憲剛の様な、機を見た縦パスをFWに入れる様なプレーをして欲しかった。
勿論、その為には、FWにその様な動きを要求する必要がある。
しかし、それは彼にはできなかった。非常に残念ではある。

ただ、後半になって、トップ下になってからは、それなりの活躍はしたと思う。
だが、得点を奪える様な、攻撃を牽引をできなかったのは、非常に厳しい。
ツイッターではレンタル案なども出ていたが、結構いい考えかもしれない。
場所、雰囲気を変えて心機一転させた方がいい気がする。
試合経験がもっと必要かもしれないし、俊輔から学ぶという話しも聞かないからだ。


とにかく、天皇杯は、こういう明らかに格下と言われる相手に確実に勝たないといけない試合がある。
こういう試合内容はある意味、天皇杯の醍醐味である。




天皇杯 2回戦 カマタマーレ讃岐戦 2011年10月12日 19:00  Kick Off ニッパツ三ツ沢球技場

東南アジアの躍進は近いか(ベトナム戦)

2011-10-09 20:27:15 | 日本代表
一部では、東南アジアにJリーグというコンテンツを売ろうという目的があるとか。
この時期に何故ベトナムと対戦か?と思う人も多かったのではないか。

前半、ザックが試したいと思っていた、3-4-3の布陣。
しかし、何故、3-4-3を試したいのか?という事が全く選手が理解していない内容だった。

25分に、マコ様、淳吾、イチュンソンでゴールは決める。

 1 - 0

しかし、ドイツ人監督のベトナムに手応えを感じさせた展開だろう。
例えて言うならば、ヨーロッパの強豪国のアウェーで、1失点で抑えた前半という内容だろう。

それ程に日本は酷かった。

確かに、試験的な試合ではある親善試合ではある。
しかし、中盤制圧、サイド攻撃という事を誰も実行していない。

左サイドの長友も右サイドの淳吾も単独突破しかない状態が再三再四見受けられた。

何の為の3-4-3なのか、ザックに聞いた人はいるのか。
何となくやっていないかと、憤りと不安に満ちた展開だった。

後半になって、選手交代を行い、ベンチ組み主体の4-4-2になった。
しかし、ここでもベトナムの奮戦ばかりが目につく。

結果、そのまま見所はないまま試合は終わる。

ベトナムは最後、退場を出してでも奮闘している印象が強い。

日本は研究される立場である。
更に言えば、追い上げられる立場である。
東南アジア諸国と言えば、楽勝できるという印象はもう捨てるべきだ。

ベトナムは、ドイツ人監督を招聘し、見事な守備組織を築いていたのだから。

死闘という記憶のみが残る(ナビ鹿島戦)

2011-10-06 15:32:48 | 横浜Fマリノス
何れも勝利から遠ざかっているチーム同士の戦い。
調子については言う必要はない程である。

マリノスは、国立の鹿島戦、第7節の時の様に必勝態勢で臨んで是非浮上のきっかけとしたい所。
アーリアに代えて、天野を起用。
2トップは小野裕二と千真。
代表で不在の栗原のCBは青山が務める。

鹿島もリーグ優勝はほぼ不可能と言えるだけに、ナビスコというタイトルは獲りたい筈である。

今回、事情があって、TV観戦であった。
そして、雨の影響で中継が途切れ、開始早々の得点はリプレイで見た。

飯倉のGKは、鹿島の最終ラインへ。
千真がこれに必死に走り、中田浩二と競る様な形に。
ここで敵GKへ任せようという所で、中田浩二の頭に当たってしまい、ゴール。

 0 - 1

雨の影響もあるが、ここは千真のダッシュを褒めたい。
千真が背後にいなければ、もっと余裕を持って対処できただろうからだ。

その後も、綺麗な3ラインを築き、敵の攻撃をいなす。
今度は、柴崎が不用意なバックパス、このパスに反応したのは、千真。
ここでまた中田浩二とのマッチアップがあったが、千真を倒して、PKの判定。

千真のPKは記憶にないが、勇気あるど真ん中に決める。

 0 - 2

開始11分で既にこの点差。
難しい展開である。
勿論、優勢なのだが、これを守りきるのは残り時間が余りにもありすぎる。
ある程度守って、カウンターに徹する形で、一進一退の攻防を続け、前半は終える。

後半になって、鹿島は遠藤に代えて、田代を投入。
マリノスは交代なし。

後半すぐに、FKのピンチ。
大迫にこぼれ球を拾われ、興梠に反転シュートを打たれる。

 1 - 2

プレスが若干甘かったが、これは相手を褒めるべき失点だったかもしれない。
そして、以下の交代が行われる。

63分 小野裕二→キム クナン
71分 渡邉千真→大黒将志

このFW二人の交代はお決まりの様だが、その実何を意味しているのかわからない。
小野裕二のキープ力は効果的であったし、キムクナン投入でそれ程効果があった事がない。
また、小野裕二のドリブルは相手に脅威を与えていたし、千真は2得点に絡んでいる。
更に、キムクナンを投入する事に意味を持たせるなら、準備をしてからにして欲しい。
これでは、時間がきたら投入される様なキムクナンも可哀想だ。

残念なのはこの失点と交代により、マリノスは様子がおかしくなってしまう事だ。
後半の半ばに、大迫のバイタルエリアでのドリブルを誰も止めず、普通にシュートを打たれて決められてしまう。
このドリブルは特に切れ味鋭いものには見えず、それに対してマリノスは各選手がポジションにはいるのだが、誰も詰めない。

 2 - 2

後半はよくない雰囲気のまま終わる。

そして延長戦。
豪雨の中の死闘と言える試合展開で、撃ち合い、気持ちだけで走る感じが、
両選手の表情から読み取れる。
しかし、何れも得点とはならずに延長後半。

天野に代えて松本翔を投入し、前線での攻撃活性化を狙うが、
あまり効果的とは言えず。

左サイドからのアーリークロスに田代に合わされて、失点。

 3 - 2

最後の最後に谷口の惜しいシュートもあったが、試合終了。

これで、今季のナビスコカップは終わった。

キャプテン7番は泣いた。

神様からのプレゼントとも言える、2得点を活かせなかった。

ここで勝つ事で、自信を取り戻す萌芽にして欲しかった。
しかし、2失点をしている。
特に2失点目が痛い。あの場面で誰もボール奪取に行かず、シュートを打たれている。

交代で選手の意識も変われば、ゲーム展開も変えられるが、
それがこれほど意味不明であっては、選手の頑張りも報われない。
何故、決まり切った様に、時間差はあれど、FWの二枚替えなのだろうか。
それで効果的だった事は数少ないのだが、何故か拘っている様に見える。
和司監督は、決定力の差と試合後に言っているが、そうではないだろう。
一番に来るのは、90分で2失点している事だ。
これで勝てるのは、ガンバぐらいで、チームカラーが全く異なるし、
マリノスはそういうサッカーを指向して来たわけではない筈だ。

また、アーリアを何故外したのかも、現時点では不明だ。
一部の噂では、怪我との情報も聞いたが。


とにかく結果的に、過密日程から少し解放される。

守備は今回に限って120分でだが、3失点している。
守備の崩壊の修繕はまだされていないと言って良い。

前半の前半は、しっかりとした守備を形成していた。
あれを、90分通して、必要な時に出来る様にしたい。

今は、チーム全体で、もう一度、基本からやり直す事だ。

そして最後に。
今回中継をされたフジテレビTWOについて。
有料放送であれだけ試合中継が途切れているのはどういう事なのか。
アナウンサーは、鹿島とマリノスの不調ぶりを強調する言い回しを繰り返し、
何れのサポーターにも不快極まりない。何を考えているのか、理解不能。
スポーツ実況は辞去して頂きたい。あなたには向いていない。
あとは、カメラのスイッチング。何をどの場面で映すか、試合の状況を把握できていない。
カメラのスイッチング練習を実際の放送で試すな。




ヤマザキナビスコカップ 準々決勝 鹿島アントラーズ戦 2011年10月05日 19:00  Kick Off 県立カシマサッカースタジアム

ACLで、全北現代側から掲出されたあり得ない旗 (続報と追記)

2011-10-04 04:51:07 | Jリーグ
ACLで、全北現代側から掲出されたあり得ない旗
http://blog.goo.ne.jp/syhuthra/e/f250f470778c42c638501cee0710a21a

これの続報がありました。少し前ですが。
以下の2点で対応。

全北現代の公式Webサイトにて、謝罪文が掲載されたとの事。
また、横断幕を出した男性(30)も10年の観戦禁止処分となったとの事。

もしかして、これだけで許すつもりではないですよね?

小倉純二JFA会長などなどが許しても、これで許せる日本人ているのだろうか?
当該チームは勿論、Kリーグ、韓国サッカー協会にもしかるべき処置があって当然かと思うのだが。
一部のサポーターがやった事、という余りにも組織として未熟な言い逃れをするこんなチームを、
国際大会に出していいのか?
普通の神経なら恥ずかしくて出せないものではないのか?

下記に、記事を引用させて貰う。


全北現代は、27日に行われたACL準々決勝第2戦のC大阪戦で、東日本大地震を揶揄(やゆ)する横断幕を掲げたサポーターに、試合会場だった全州ワールドカップ競技場への入場を10年間禁止する処分を下した。
横断幕を掲げた30歳のサポーターは、自ら全北現代のクラブオフィスを訪れ、「分別のない行動でした。日本の人々と韓国のサッカーファンに深く謝罪します」と話している。

なぜこのような横断幕を掲げたのかと問われた男性は、「第1戦で敗れた(3-4)ことが悔しかった」と説明した。

なお全北現代は謝罪文を公式HPに掲載し、スタジアムでの手荷物検査など、より厳しい保安対策を明らかにしている。
(goal.com より)


深く謝罪するなら、日本に来て謝って欲しい。
全北現代のクラブハウスで謝ったって、やった事の重大さはわかるわけがない。

それに、敗れた事が悔しかったからという理由には、逆に怒りが収まらない。
つまり、また全北現代が敗れたら、同じ様な問題が起こる可能性がある。
手荷物検査を行うと言ったって、ペンと布があれば出来てしまう。
再犯防止を考えているとは口だけに思えて仕方ない。

小倉会長もJ勢が勝ち残っていない事を人ごとの様に言う前に、やる事をやりなさい。
ACLの価値創造をもっと真剣に取り組んで下さい。

10番の涙、2番の気迫(新潟戦)

2011-10-02 11:59:35 | 横浜Fマリノス
小椋が予定よりかなり早く復帰となる新潟戦。
小椋が復帰するだけで、公式戦連敗しているチームが復活するか?
SBも見慣れた金井とパンゾー。

新潟は、ナビスコで清水に勝ち、上へ上がる事が決定。
残留争いからの脱却を力強く狙う。

水曜日に、マリノスも新潟も準々決勝へ行く事を決めた。
しかし、マリノスは負けての決定。
内容も散々だった。


そして、試合が始まる。
直後は両方がそれぞれに攻め合う展開だった。
新潟は何度かシュートの場面まで行くが、マリノスはシュートがない。

同じ様にボールをキープしている様に見えるが、明らかに劣勢である。

そんな時、谷口の金井への横パスを敵に掻っさらわれる。
金井がなんとかこれに食いつくが、クロスを上げられてしまう。

チョ・ヨンチョルにヘッドで叩き込まれて、失点。

 1 - 0

開始20分の失点である。
その後もマリノスは、シュートまで行かない。前半ではシュート1本という絶望的な数字。
あちこちでミスが多発。
兵藤などの簡単なミスは珍しいが、それが多いのだから、これがチーム状態を表している。

次々と起こるミスの連続は、ピンチの連続となり、シュートを雨霰と打たれる。

これは、後半に入った時点で、何か策を抗じないと、危ない。
交代か?それとも、ポジションの修正か?

実際には和司監督の発破だった様である。

後半、選手交代はない。
それで始まってみると、マリノスは立て続けにシュートを放つ。
球際を激しく行き、ボールをものにする姿勢に変化した。
前半からこれが見られれば違ったかもしれない。

後半始まって10分で初めての交代。

アーリア→千真

この交代が何を意図するものなのかよくわからなかった。
それに、ここ数試合のアーリアは運動量も多く、チャンスにも絡んでいる。
千真と大黒のツートップにして、小野裕二をトップ下に据えたかったのだろう。
しかし、最近のアーリアは、ボランチの横、SBの前辺りまで下がって守備に奔走している。
これを誰がやるのか、疑問ではあった。

すると、ルーズなバイタルエリアの守備の隙を突いて、ミドルを決められる。

 2 - 0

シュートもいいものではあったが、あれだけ危険なエリアでフリーにしてしまっては、
マリノスの守備が拙かったと言える。
小野裕二が縦のラインを切っているのだから、ボランチがもう少し寄せるなりしなければならない。

そして次は、CB二人でのパス交換をしている時である。
栗原がボールを奪われ、そのままシュートを打たれて失点。

 3 - 0

スタジアム観戦ではなかったので、全体のフォーメーションがわからないが、一つ言える事がある。
栗原がミスをしたのもあるが、CB二人に、新潟の選手二人が来ているのである。
であるならば、通常、SBやボランチが下がってパスを受ける体勢を作るべきである。
自陣で数的不利を作ってしまうなど、本当につまらない失点である。
まさに痛恨である。

苦しくなったマリノスは、大黒に代えてキムクナンを投入。
そうすると、小野裕二のクロスに栗原がヘディングシュート。
直前の失点を返す得点。

 3 - 1

栗原の気持ちが伝わってくる得点だった。
ここからは、もうとにかく同点目指して頑張れ!という状況。

だが、直後である。
アーリー気味の簡単なクロスに、お手本の様なヘディングで失点。

 4 - 1

茫然自失である。
試合も終盤になって、交代。

谷口→天野

天野が躍動し、最後の最後で気を吐いて、得点。

 4 - 2

試合終了。

鉄壁とは何だったのか?
何故にチームがこんなにもバラバラになってしまったのか?
小椋は戻ってきたのに。

しかし、和司監督が言う様に、守備の連携がなっていないのが一つある。
これはしかし、以前の試合からだ。

更に、これだけの大敗を喫したのは、攻めようとする所で、簡単なパスミスをしてしまう所である。
新潟はカウンターが得意のチームである。
わざわざ、相手の得意の形に用意をして上げている様なものである。
では、何故、簡単なパスミスが起きてしまうのか。

先ずは、ボールを持っている選手に対して、周囲がパスコースを作らないからである。
1失点目の谷口から金井のパスにしても、パスコースを周囲が作る為に走らなければならない。
ギリギリのポジショニングは、敵のバイタルエリアで行うべきであって、自陣でやるものではない。
こんな簡単な事をできないのは、前へ、攻撃へと意識が行きすぎているからだ。
とにかく、無駄に攻め急がず、我慢をして、パスコースを作るフリーランをして欲しい。

また、先日の金井のボランチに対しても言ったが、ボランチは先ずは守備から入って欲しい。
特に、この日のボランチ、谷口は前へと行きすぎる悪い癖がある。そして上がってしまったら、
戻って来ない。
これでは、守備の安定は得られない。

また、パンゾーの不調ぶりも痛い。
しかし、これはパンゾー自身の事より、ナビスコで2アシストの活躍をした天野を何故あんなにも遅い時間帯になって出したのかが、疑問である。ナビスコ川崎戦での失点も天野が絡んだものではなかったのだから、守備力に不安とかいう理由ではない筈である。

またこの日の天野はボランチでの出場である。
ならば、小椋の代役を探す時に、金井をボランチではなく、天野をボランチに置いた方が良かったのではないか?とさえ思う。
天野はヘディングは不利ではあるが、運動量でかなりカバーをする。
金井も不慣れなボランチをやらずに済んだし、栗原も同様。
天野は今までに何度も中盤の運動量と守備力を上げる為に途中出場している。
今にして思えば、あれは策として、下の下だった。

あとは、繰り返しになるが、クロスボールへの対応を修正して欲しい。
この日も2失点している。どう守るのか。
逆側のSBを絞るのか、ボランチが下がるのか、考えないと、栗原の無様な競り合いはもう見たくない。
崩されてではなく、守備陣形が揃っている筈なのに、失点を重ねているのは、
見逃す事のできないコーチ陣の怠慢である。

また、セットプレーを大事にしない和司監督も、そろそろ考えを改めないといけない。
他の不調な選手は使うのに、健太が少し拙いプレーをすると、すぐに下げてしまうのは、不平等にしか映らない。

何れにせよ、ナビスコが水曜日にある。
ここで、何としても無失点で抑える気迫を見せて欲しい。
得点など二の次でいい。
しっかりとした守備、いい守備から得点は生まれるものだ。
トーナメントなのだから、ドローはないのだが、文字通り「負けない」ゲームをして欲しい。
そして、鉄壁の自信を取り戻せ。

そして最後に、試合の後、小野裕二は人目を憚らず泣いていた。
波戸が慰めていた。
マリノスの10番を背負う意味を、18歳の少年はわかっているだろう。
そして、自分の得点の少なさもわかっているだろう。

ここを底として、次は上へ。

2003年完全優勝のシーズン中には、ある時期など毎試合退場者を出していた。

見捨てるヤツは見捨てればいい。
駄目出ししかできないヤツは、そうしていればいい。

挑戦しないヤツは、敗者でさえない。



第28節 アルビレックス新潟戦 2011年10月01日 15:03   Kick Off 東北電力ビッグスワンスタジアム