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日本代表は何故負けたのか

2014-07-08 19:43:35 | 日本代表

先ずはザッケローニ監督、お疲れ様でした。
日本はイタリアに色々な意味で親近感を感じています。
セリエA、イタリア料理、歴史を見てみても、身近な国でした。
しかし、イタリアは頑ななイメージもあります。伝統という重みといいいますか。
東洋からしたら中国と同等でしょう。
そんな興味はあるけれど、フットボールとしてのお付き合いは、
日本人選手が当時最高峰と言われたセリエAで、ちょっと活躍したぐらいでしょうか。
当時はセリエAは世界の憧れでした。
その後、リーガエスパニョーラ、ブンデスリーガなど時流は変化して来ました。
それであっても、過去日本のサッカー界にはイタリア人が参画するのは異色でありました。
FC東京などはその後にイタリア人監督を招聘しました。
また、今回のブラジル大会でも、イタリアのメディアは日本代表を気にしました。
ザッケローニ監督にとって、日本は未知であったでしょうが、
そこに飛び込んで頂いた事に敬意を表します。
結果はどうであれ、勇気ある行動であったでしょう。 

さて、過去を少し振り返ってみます。
アメリカ大会、フランス大会、日韓大会、ドイツ大会、南アフリカ大会、そしてブラジル大会。
オフト監督で世界への扉を開けられず、加茂監督→岡田監督で初W杯、トルシエ監督でベスト16、
ジーコ監督グループリーグ敗退、オフト監督→岡田監督でベスト16、ザッケローニ監督グループリーグ敗退。
この系譜を見ていくと、トルシエ監督、二回目の岡田監督の時に結果を出しております。
ベスト16の時は、何れも守備的と、揶揄されました。

これは持論ですが、どんなチームも守備を軽んじては、勝つ事は難しい。
また、日本は規律ある守備は特長です。
これを活かさなければベスト16に到達出来ないと物語っているのではないでしょうか。

今回のワールドカップに於いて、選手達が口々に「自分たちのサッカーを」と言いました。
過去、日本らしいサッカーとは何だったのか?という模索する時代が続いてきました。
イングランド、イタリア、フランス、スペイン、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ。
様々な特色がある国の中で、日本らしいサッカーというのは何なのか。
明示できず、試行錯誤をしてきたのが、Jリーグ創世からだったと思います。
その中で、こういう言葉が生まれてきたのは、日本サッカーの成長でしょう。
つまり、俊敏性、テクニカルなパス、運動量、これらをベースに相手をどう攻略していくか、
それが日本代表らしさなのだと、実感しました。

しかし、それだけでは勝てない事も、今回、証明しました。
原因としては、経験不足という事があるでしょう。

一つに、本田は確かにチームの中心ですが、中山、秋田、川口、闘莉王、中澤、俊輔などなど、
彼に意見できる、経験を伝えられる存在は必要だったかもしれません。
勿論たらればですが、それを決まり事として今後もやってみた方がいい気はします。 

あと、これは私感ですが。
世間一般的な具体的な例です。
ある新入社員が、「学生時代にやってきた経験を活かして、会社が成長し、自分らしさをアピールしたい 。」
という様な事は儘あると思います。
しかし、社会経験も10年もあれば、一笑に付されます。

確かに新しいアイディアや、個性などは大事なものです。
だがそれは、社会を知る事よりも大事ではないのです。
社会を知り、如何に自分が未熟か、同様のアイディアや、類似の個性がどれだけ溢れているか。
これを知らなければ、何の意味もありません。 

真似をする=イミテーション、パチモン
そんな感覚があるかもしれませんが、真似をできて、更にオリジナルを越えたものが本物です。
一時流行ったものには、それなりに理由があります。
それを後から真似をしても、それは自分でもないし、格好良くもない。
けれど、それから学ぶべき事は沢山あるでしょう。

真似を嫌がる人を多く見ますが、それで個性が消えてしまう程度の個性なら、
社会の荒波は越えられません。

何が言いたいの?そんな声が聞こえてきますが、気のせいでしょうか。

「日本らしいサッカーはこうじゃないか?」
というものを見つけたとしても、それは初歩の初歩。
リトリートをして、カウンターをやるべき時もあれば、パワープレーに出る必要な時もある。
鹿島る(時間稼ぎ)のが必要な時もある。
日本サッカーの今後の展望が見えたが、それのマネージメントはまだまだこれからだと、
それがわかったのは今回のブラジル大会だと思う。
そしてマネージメントがしっかりしなければ、アジアでは勝てても世界では何にも魅せる事はできない。

今回、「目標が優勝。」という言葉も出たが、いい恥さらしと思う方もいるだろう。
優勝を口にするには勇気と責任感が必須だ。
しかし、残念ながら、今回は優勝を口に出来るレベルのチームではなかった。
だが、それは口にしてみなければわからない。
目標はまだまだ高い、主な方法は決まってきた、最後の手段をどうするのか。 

日本サッカー界の模索はまだまだ続く。
Jリーグと共に。