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Marisapo.net | 横浜F-マリノスサポーターブログ

マリノスの記事を中心に、映画や雑感、お知らせなどを掲載。

10番の涙、2番の気迫(新潟戦)

2011-10-02 11:59:35 | 横浜Fマリノス
小椋が予定よりかなり早く復帰となる新潟戦。
小椋が復帰するだけで、公式戦連敗しているチームが復活するか?
SBも見慣れた金井とパンゾー。

新潟は、ナビスコで清水に勝ち、上へ上がる事が決定。
残留争いからの脱却を力強く狙う。

水曜日に、マリノスも新潟も準々決勝へ行く事を決めた。
しかし、マリノスは負けての決定。
内容も散々だった。


そして、試合が始まる。
直後は両方がそれぞれに攻め合う展開だった。
新潟は何度かシュートの場面まで行くが、マリノスはシュートがない。

同じ様にボールをキープしている様に見えるが、明らかに劣勢である。

そんな時、谷口の金井への横パスを敵に掻っさらわれる。
金井がなんとかこれに食いつくが、クロスを上げられてしまう。

チョ・ヨンチョルにヘッドで叩き込まれて、失点。

 1 - 0

開始20分の失点である。
その後もマリノスは、シュートまで行かない。前半ではシュート1本という絶望的な数字。
あちこちでミスが多発。
兵藤などの簡単なミスは珍しいが、それが多いのだから、これがチーム状態を表している。

次々と起こるミスの連続は、ピンチの連続となり、シュートを雨霰と打たれる。

これは、後半に入った時点で、何か策を抗じないと、危ない。
交代か?それとも、ポジションの修正か?

実際には和司監督の発破だった様である。

後半、選手交代はない。
それで始まってみると、マリノスは立て続けにシュートを放つ。
球際を激しく行き、ボールをものにする姿勢に変化した。
前半からこれが見られれば違ったかもしれない。

後半始まって10分で初めての交代。

アーリア→千真

この交代が何を意図するものなのかよくわからなかった。
それに、ここ数試合のアーリアは運動量も多く、チャンスにも絡んでいる。
千真と大黒のツートップにして、小野裕二をトップ下に据えたかったのだろう。
しかし、最近のアーリアは、ボランチの横、SBの前辺りまで下がって守備に奔走している。
これを誰がやるのか、疑問ではあった。

すると、ルーズなバイタルエリアの守備の隙を突いて、ミドルを決められる。

 2 - 0

シュートもいいものではあったが、あれだけ危険なエリアでフリーにしてしまっては、
マリノスの守備が拙かったと言える。
小野裕二が縦のラインを切っているのだから、ボランチがもう少し寄せるなりしなければならない。

そして次は、CB二人でのパス交換をしている時である。
栗原がボールを奪われ、そのままシュートを打たれて失点。

 3 - 0

スタジアム観戦ではなかったので、全体のフォーメーションがわからないが、一つ言える事がある。
栗原がミスをしたのもあるが、CB二人に、新潟の選手二人が来ているのである。
であるならば、通常、SBやボランチが下がってパスを受ける体勢を作るべきである。
自陣で数的不利を作ってしまうなど、本当につまらない失点である。
まさに痛恨である。

苦しくなったマリノスは、大黒に代えてキムクナンを投入。
そうすると、小野裕二のクロスに栗原がヘディングシュート。
直前の失点を返す得点。

 3 - 1

栗原の気持ちが伝わってくる得点だった。
ここからは、もうとにかく同点目指して頑張れ!という状況。

だが、直後である。
アーリー気味の簡単なクロスに、お手本の様なヘディングで失点。

 4 - 1

茫然自失である。
試合も終盤になって、交代。

谷口→天野

天野が躍動し、最後の最後で気を吐いて、得点。

 4 - 2

試合終了。

鉄壁とは何だったのか?
何故にチームがこんなにもバラバラになってしまったのか?
小椋は戻ってきたのに。

しかし、和司監督が言う様に、守備の連携がなっていないのが一つある。
これはしかし、以前の試合からだ。

更に、これだけの大敗を喫したのは、攻めようとする所で、簡単なパスミスをしてしまう所である。
新潟はカウンターが得意のチームである。
わざわざ、相手の得意の形に用意をして上げている様なものである。
では、何故、簡単なパスミスが起きてしまうのか。

先ずは、ボールを持っている選手に対して、周囲がパスコースを作らないからである。
1失点目の谷口から金井のパスにしても、パスコースを周囲が作る為に走らなければならない。
ギリギリのポジショニングは、敵のバイタルエリアで行うべきであって、自陣でやるものではない。
こんな簡単な事をできないのは、前へ、攻撃へと意識が行きすぎているからだ。
とにかく、無駄に攻め急がず、我慢をして、パスコースを作るフリーランをして欲しい。

また、先日の金井のボランチに対しても言ったが、ボランチは先ずは守備から入って欲しい。
特に、この日のボランチ、谷口は前へと行きすぎる悪い癖がある。そして上がってしまったら、
戻って来ない。
これでは、守備の安定は得られない。

また、パンゾーの不調ぶりも痛い。
しかし、これはパンゾー自身の事より、ナビスコで2アシストの活躍をした天野を何故あんなにも遅い時間帯になって出したのかが、疑問である。ナビスコ川崎戦での失点も天野が絡んだものではなかったのだから、守備力に不安とかいう理由ではない筈である。

またこの日の天野はボランチでの出場である。
ならば、小椋の代役を探す時に、金井をボランチではなく、天野をボランチに置いた方が良かったのではないか?とさえ思う。
天野はヘディングは不利ではあるが、運動量でかなりカバーをする。
金井も不慣れなボランチをやらずに済んだし、栗原も同様。
天野は今までに何度も中盤の運動量と守備力を上げる為に途中出場している。
今にして思えば、あれは策として、下の下だった。

あとは、繰り返しになるが、クロスボールへの対応を修正して欲しい。
この日も2失点している。どう守るのか。
逆側のSBを絞るのか、ボランチが下がるのか、考えないと、栗原の無様な競り合いはもう見たくない。
崩されてではなく、守備陣形が揃っている筈なのに、失点を重ねているのは、
見逃す事のできないコーチ陣の怠慢である。

また、セットプレーを大事にしない和司監督も、そろそろ考えを改めないといけない。
他の不調な選手は使うのに、健太が少し拙いプレーをすると、すぐに下げてしまうのは、不平等にしか映らない。

何れにせよ、ナビスコが水曜日にある。
ここで、何としても無失点で抑える気迫を見せて欲しい。
得点など二の次でいい。
しっかりとした守備、いい守備から得点は生まれるものだ。
トーナメントなのだから、ドローはないのだが、文字通り「負けない」ゲームをして欲しい。
そして、鉄壁の自信を取り戻せ。

そして最後に、試合の後、小野裕二は人目を憚らず泣いていた。
波戸が慰めていた。
マリノスの10番を背負う意味を、18歳の少年はわかっているだろう。
そして、自分の得点の少なさもわかっているだろう。

ここを底として、次は上へ。

2003年完全優勝のシーズン中には、ある時期など毎試合退場者を出していた。

見捨てるヤツは見捨てればいい。
駄目出ししかできないヤツは、そうしていればいい。

挑戦しないヤツは、敗者でさえない。



第28節 アルビレックス新潟戦 2011年10月01日 15:03   Kick Off 東北電力ビッグスワンスタジアム

課題を今後に活かせ(ナビ川崎戦)

2011-09-29 17:57:49 | 横浜Fマリノス
第1戦で4-0と大勝している為、余程の事がない限り、マリノスの準々決勝進出は決定的である。
先日のリーグ戦で、小椋を故障で欠き急造布陣で戦い、仙台に逆転負けを喫してきつい状態。

川崎は、リーグ戦の連敗を脱出はしたが、4点差を付けないと準決勝はない為、どの様にこの試合に臨むかは、注目された。

マリノスのスタメンは、左SBに波戸が入り、金井はボランチ、CBも栗原とボンバーのコンビ。
大黒と小野裕二のツートップで臨む。SBに仙台戦よりは不安は少なく、金井のボランチが注目される所である。

川崎は、憲剛、ジュニーニョ、功治が外れ、1.5軍の様に見えた。

実際に試合が始まってみると、川崎の豊富な運動量の激しい動きが目を引く。

両チームとも、クオリティとしては高くはないが、川崎の我武者羅さが印象に残る、試合の入り方だった。

マリノスは、ボールの奪取位置、ポジショニングもハッキリせず、右往左往する姿が目につく。
また、無理に脚を伸ばしてボールを奪おうとする場面も多く、これはポジショニングの悪さを表していると思った。

しかし、それでも20分には大きなチャンス。
左端のSBの波戸から、逆サイドの天野へ大きなサイドチェンジ。
天野はこれをダイレクトで蹴るか、判断に息を呑む。
すると、これを折り返し、谷口に渡り、これをクルッと回転をして、ゴールに流し込んだ。

 0 - 1

この後も一進一退の様相だったが、マリノスは明らかに守備が悪い。
そして、最近の屈辱的な失点パターンを目撃してしまう。

左サイドからのクロスを上げられて、ヘッドで失点。

 1 - 1

空中戦の強い中央守備陣という印象は、既に昔のものなのか。
ここ最近この失点パターンが多いので、対策を至急して欲しい。

そして、そのまま前半終了。

後半になって、川崎はジュニーニョを入れて、ギアチェンジしてくる。

そして、続々と主力を投入して、川崎は攻勢を強める。
中村憲剛の登場。マリノスは、千真を投入する。
何れにも決定的チャンスがあった。
大黒のセクシーなシュートが惜しくも外れたり。

そんな中、左サイドの敵陣深くで谷口がボールをキープ。
しかし、谷口にもマークがしっかりついていて、中央にも人数が揃っている。
そこから突破もクロスも難しい。
ここで谷口の閃きが炸裂する。

逆サイドの天野へ大きなサイドチェンジ。

天野はこれを狙いすませて、クロスを上げると、大黒がゴールを決めてみせる。

 1 - 2

試合内容は良くは無い出来ながらも、常に試合を優位に進めるスコアの展開。
マリノスは余裕を見せた交代をする。
ボンバーから青山に交代。このまま逃げ切ろうという采配に思えた。
それに、ここで青山と栗原のCBコンビに目処が付くと、これは大きい。
慌ただしい展開から、ついにあの男が登場。

山瀬功治。

それもこの日の功治は調子が良いらしく、ボールを持つ度に冷や冷やさせられた。
兵藤に代えて健太を投入するも、これはあまり意図がわからない。

しかし、色々試せて、勝てるなら、試合をこのまま終えてもいい。
そう思えた。

だが、それ程甘くはなかった。

全く足が止まったマリノス。
もう、サンドバッグ状態。

そこで、ジュニーニョに押し込まれ失点。

 2 - 2

終了間際の失点だったが、ここでまだ終えられればと思った所で、最後に来たのが、
功治のミドルである。
見慣れたあの決定力のあるシュート。

 3 - 2

ほぼこの失点直後に試合終了。
トータルスコアでは3 - 6で勝利し、準々決勝進出を決めた。

結果として、上に行けたのだから、良い事ではある。
しかし、1戦目で4-0だったのだから、行けて当然である。

であるならば、試した内容の精査がされてしかるべき。

天野のサイドバックは、2アシストをしている事からも、高評価でいいと思う。
あのクロスの精度はかなり高い。守備も頑張っていた。

さて、問題は金井のボランチである。
しかし、冷静になって過去を振り返ってみた。
小椋がマリノスに来た当初、マムシと言われていた。
文字通り一対一の守備を得意とし、食らい付く。
組織的な守備の一翼を担う事も、パスの精度もいいとは言えなかった。
しかし、彼は2008年から地道に守備から頑張って来た。
そう考えると、今の金井は多くの事をやろうとし過ぎている気がする。
マリノスは守備から入るチームだから、先ずは守備の安定をしてはどうだろうかと思う。

あとは、青山と栗原のCBになった時に強く感じた事がある。
中澤も松田もいないマリノス。
近い将来そうなるのか?と、予感した。
時代の必然と言えばそれまでだが。
しかしこの日の試合内容的には、まだ中澤不在は怖い。

アーリアと兵藤が両SBへのフォロー、守備に前半から奔走していたのも印象的だった。
守備は安定はしていなかったが、常に先行するスコアで行けたのはこの頑張りもあったと思うのである。


ナビスコ準々決勝は、次はカシマスタジアムで、鹿島と。
難敵であるし、この日の内容では苦しい事は、誰もが思っている事だろう。

そして週末のリーグ戦には、残留争いから抜け出すのに必死の新潟とアウェーで対戦。

小椋は、週末にも復帰するとの噂である。
彼が戻ってきただけで、チームは息を吹き返すのか。
注目したいし、全力で応援したいと思う。

何せ、大事な一週間になるのだから。



ナビスコカップ 2回戦 第2戦 川崎フロンターレ戦 2011年09月28日 19:00  Kick Off 等々力陸上競技場

チームの要の不在(仙台戦)

2011-09-25 22:45:37 | 横浜Fマリノス
優勝を争う上位グループで、名古屋が神戸に快勝。
特に、勝ち点でも得失点差でも優位ではないマリノスは勝たなくてはいけない思いは、皆の胸にあった。
もう引き分けも許されない。
そう思ったのが前日。

試合前までの状況。

J1切っての守備の堅いチーム同士の戦い。
1点を争う戦いになるのではないかと、予感がしていた。

マリノスは、俊輔や中澤という元代表クラスの選手よりも、兵藤と小椋が中心のチームであると、
思ってきた。この二人の何れかが欠けると、チームは崩壊すると、何かの時に不安を抱いていた。
先日、ナビスコカップの川崎戦では珍しく兵藤を下げ、健太を出した。
楽勝ムードがあったからとは思うが、一度出ているだけで違うものである。
しかし、小椋には本当に代えがいない。その小椋が怪我をしている。
これをどう補うかが、この仙台戦の課題である。

仙台は、攻守に豊富な運動量と強靱なメンタリティーが印象深い。
そして夏場にはキツイこのチームスタイルに追い風とも言える秋風が吹き始めている横浜で、
どこまでやれるのか。一時はリーグを席巻したわけで、油断はならない。


そして、小椋故障の代わりの策はこうだ。
小椋の代わりに、ボランチが出来る金井を配置。
空いた左SBに栗原を配置。

これは、二つの勝負をしている。先ずは、小椋の代役としてプレーした事は殆どない、
金井の配置。
そして、SBでの経験値が殆どない、CBタイプの栗原を配置。
かなりリスキーな布陣ではある。


試合が始まってみると、驚愕する。


開始、早々の先制。

小野裕二、谷口、パンゾーのコンビネーションから先制。
谷口がサイドへと斜めに駆け上がり、SBのパンゾーがエリア内に侵入していくという、
相手の守備を攪乱できる上がりからの得点。

 1 - 0

これが開始3分。
しかし、ここで息をつく事はできない。
仙台のボランチ角田がミドルシュート。
このシュートは確かに敵ながら天晴れな部分はあった。

 1 - 1

開始10分の同点弾。
その後、カウンターの時に両SBが上がる仙台に、好きにクロスを上げられる。
これを柳沢のヘディングがゴールに吸い込まれる。

 1 - 2

前半12分で、逆転弾を被弾。

本当に守備が堅いチーム同士の戦いか?と、目を疑いたくなる試合展開。
ここから、何度かお互いにチャンスを作る。
特にマリノスは小野裕二の惜しいシュートがあった。

仙台の攻守に豊富な運動量でピッチを制圧すれば、これをかいくぐる様なパスの精度と、
個人能力でチャンスを作るマリノス。

これが26分辺りまで続く。

前半までに追い付かなければ、かなり苦しい展開になる。
そう、この辺りで、仙台に主導権を譲り渡してしまう。

まるで、12人、いや13人対、11人の戦いと思える程に、運動量に差はあった。
そして、マリノスにとって致命的なのは、パスミス、出足で後れを取っている所である。

その後も決定的な場面もあるにはあったが、大勢は仙台という流れで、前半が終わってしまう。

後半に向けて、監督の指示、選手の交代がある事を期待した。

それ程に前半の後半は仙台のゲームだったからだ。

しかし、特に交代はない。

後半になっても、マリノスにとって試合は落ち着かない。
チャンスもなくはないが、飯倉の信じられないミスがあったりする。

そして今度は、栗原と中澤とが揃っていながら、栗原のクリアミスをヘディングで奪われて失点。

 1 - 3

この直後にマリノスは漸く交代。

57分 渡邉千真→大黒将志

しかし、これは効果的とは言えず。
仙台の運動量が落ちてくるかもしれないと思っていた時間帯になって、すかさず仙台は交代。

68分 朴柱成→田村直也
68分 柳沢敦→太田吉彰
68分 小野裕二→狩野健太

仙台はこの交代から引いてカウンターの体勢を作り、マリノスはボールキープから力攻めの体を成す。

その後は、もうヤケクソではないが、何とかするしかないとの思いがわかる様な交代。

76分 小林祐三→キム クナン

しかし、これはもう戦術など皆無。
そして、そのまま試合終了。

開始早々の得点は良かった。
その後の2失点を振り返る。

先ずは、角田のミドルだが、シュート自体はいいものではあった。
だが、防げなかった程のものでもないと思う。

一つは金井のポジショニングの悪さである。シュートコースに入るわけでもなく、角田に遅れてプレスに行き、間に合わず。
この日の金井の役割は整理されておらず、周囲との守備の連携もない。ちぐはぐなままだった。
次に、CBはこの時のその動きを見ても、シュートコースをブロックをしていない。この日の中澤は動きが凄くおかしかった。
それは次の失点の時に強く感じる。

プレースキックからすぐに両SBがフリーで上がり、緊急事態に一瞬でさせられる。
今までにも、マリノスではこういう時もあったが、CB二人で弾き返してきた。
特に得意とされる空中戦では絶対の自信があった筈である。
しかし、柳沢の百戦錬磨ぶりで、中澤の身体をボールが来る前に遠ざけて、好きにヘディングシュートを打っている。
体躯的に、柳沢に負ける様な柔な中澤ではないし、クロスボールにもちゃんとポジショニングを取っていれば、
クリアも出来ただろうし、好きに柳沢に打たせる事もなかっただろう。
中澤は周囲を気にしすぎていたのか、ハイボールへの強さも、カバーリングも、ポジショニングも、
キレというものはなく、もしかしたら試合前から小椋不在の危機を感じすぎていたのではないかと思う。
故に、本来できたプレーもできなくなっていたと推測する。


それにしてもこの逆転弾を奪ったここまでの仙台の強靱な精神力には脱帽せざるを得ない。
通常、開始早々の失点をすれば、そうそう簡単には自分達のサッカーを冷静に実行できるものではない。
しかし、仙台は豊富な運動量をベースに自分達のサッカーを貫いた。

逆に早い時間帯に逆転を許したマリノスには、動揺が広がったことを想像するのは容易である。
それでも、前半の前半まではマリノスも何とか攻撃をしながらもがいた。

この後、後半になってもチャンスは逃し、逆に追加点をミスからされる。
これも、慣れないSBにいる栗原の判断ミスはある。しかし、スリーバックであると考えればミスもなかったのではないか?と思う。勿論、これは推測に過ぎないが。

そして、後半も後半になったら、仙台はカウンター、マリノスは緊急事態の攻撃態勢で、見るべくもない。
終戦間際の日本軍の様な、無謀な戦いに思えた。

何故、この様な敗戦となったのだろうか。
完敗である。
それはつまり、小椋の穴を、精神的にも戦術的にも埋める事はできなかったというのがある。

俊輔と中澤という実力的にも経験値的にも、抜きん出ている存在。
しかし、彼等がいない場合であっても、ポテンシャル的には劣るものの、類似の役割をできる選手はいる。

だが、小椋と兵藤の代わりはいない。
兵藤のあれだけ走れて、あちこちに顔を出して、そして更にキャプテンシーを持っている。
小椋にしても、中盤の守備の基準となり、昨今では効果的な縦パスも通す。
何れも代役は難しい。

今回、ボランチの経験があって、ある程度の守備力もあるという事で金井が代役とされたのだろう。
この時に、普段、小椋がやっている事の整理が出来ていたのだろうか?という疑問が湧いてくる。
小椋と同じプレーを金井に求める事はできない。プレースタイルも違えば、判断も違う。
ならば、金井をボランチに据えて、どう小椋がやっている事を皆で補うかという、思考は必要だった筈だ。
だがこれはかなりの難問だったであろう。

今季、中盤は菱形にしたり箱形にしたり、試行錯誤してきた部分である。
これは、メンバーがある程度固定されてきたからできたわけで、
整理まではされていなかった。つまり、個人に依存していた。

それぞれが、もっと今やっているサッカーを考え、理解を深めていかないといけないし、
コーチ陣もこれに注力せねばならないだろう。


あとは、栗原のSBである。
正直、栗原があれほどにSBをやろうとするとは思わなかった。
それはつまり、攻撃の時にオーバーラップをするという事である。
運動量が多いタイプではないだけに、無理があるというものだ。
それに、ドリブルやクロスの精度も高いものはない。
頑張ってみても、効果的ではなかった筈である。

栗原のSBへの配置を聞いた時、右SBのパンゾーが上がり気味、ボランチの左側の守備をほぼ栗原に任せるというものだった。
しかし、そうではなかった。

波戸がそろそろ復帰するので、ここは波戸の復帰に期待するしかないかと思う。


さて、小椋不在は残念ながらまだ続く。
どうやって乗り切ろうというのか、意図が感じられないこの日の試合では、先行きが不安である。
守備に自信を持ってきただけに、そこが崩れると、勝利は掴めないだろう。

水曜日にはナビスコがあり、週末には残留争いに巻き込まれている新潟とアウェーでの対戦。
リーグにおいて、苦しい戦いは続く。


さて、少し話しを変えよう。
J1の優勝争いである。

ガンバも柏も負けた。
名古屋のみが勝利したが、名古屋も内容はよくなかった様である。

気候が涼しくなり、夏とは戦い方に微妙な調整が必要になってくる。

また、怪我人や、累積警告で、欠ける選手が出て来ていて、どのチームも固定メンバーではできない。

サブ組みも含めて、「総力戦」とは各チームの様々な人から聞く言葉だ。

最後に、マリノスだけが苦しいわけではない。
優勝争い、残留争いしているチームはどこも辛く苦しい。
一つだけ言える事があるとすれば、マリノスは混戦になった時に、優勝を掴んで来たチームである。
そういう歴史を持っているチームである。

総力戦とは、スタメンの選手は勿論、サブ組みだけでなく、監督、コーチだけでもない。
サポーターも含めたチームに携わる全ての人達の総合力が問われているという事だ。
そんなチーム全体にとって、過去の実績は心強いものであるし、糧に頑張って行くしかない。



第27節 ベガルタ仙台戦 2011年09月24日 15:04  Kick Off 日産スタジアム

最強の矛も最強の盾も欠けた。(G大阪戦)

2011-09-19 00:10:45 | 横浜Fマリノス
首位攻防戦。
最強の矛と盾の戦い。

開門は15分早まり、SB席も完売との噂が流れた。

得点力が随一のガンバと、リーグ最少失点のマリノスの戦い。

マリノスは、ナビスコで完勝したメンバーで、ガンバに臨む。

試合が始まってみると、ガンバの外人攻撃陣の迫力に圧倒される。

特に、左サイドを、イ・グノと、ラフィーニャと、二川が代わる代わる侵入して、
金井が守備に忙殺される。
中盤の兵藤や小椋や谷口もこれをフォローしながら、気にしながらなので、なかなか主導権が握れない。
この左サイドを蹂躙されたのが端的な例だが、ガンバの攻撃はこれに止まらない。

バイタルエリアでも、キープをして、ガツガツと仕掛けてくる。

後ろでボールを操るヤットの存在が霞む程である。

しかし、それでもギリギリの所で失点を抑える。
ボンバーと青山と飯倉の踏ん張り。

この前半の前半、20分までは恐ろしい内容であった。

そしてカウンター発動。

前線にいたアーリアへのパスを、アーリア得意のワンタッチでバックパス、
するとこれに反応した兵藤が豪快に蹴り込み、得点。

 1 - 0

そして、この後、26分ぐらいからだろうか。
ガンバの攻撃もトーンダウンし、マリノスもボールをキープできる様になってくる。
ここで追加点を奪えると、でかい、と思いながらも、得点できず。
勿体ない形で、前半を終える。

後半になって、両チームともメンバー交代はなし。
そして、一進一退の攻防になった所で、西野が痺れを切らして交代のカードを切る。

すると、マリノスにエアポケットが生まれる。
守備の集中力が欠けた所で、クロスを上げられてフリーになっているラフィーニャにヘディングから失点。

 1 - 1

地上戦で負けるのならまだわかるが、ストロングポイントである筈の空中戦で失点したのは、
猛省の必要がある。

そして、ここから更にガンバ攻撃陣のギアが変わる。

ここで、和司監督がどうするか、注目された。

66分 小野裕二→キム クナン
66分 渡邉千真→大黒将志

しかし、この采配は正直、失敗だった。
キムクナンは、ミスが多く、どうにもならない。

大黒は、下がってボールを受けて、裏へ抜け出すという攻撃の全てを一人でこなそうと、
孤軍奮闘するが、流石に無理がある。

中盤の運動量は欠乏し、この大黒をフォローする動きもない。

守備もサイドをフォローに回っていた中盤が下がりきれなくなっていた。

そして、最後には小椋が怪我で、交代。

90分 小椋祥平→栗原勇蔵

栗原を左SBへ、金井をボランチへとコンバートした。

しかし、これはトラブルへの対応であり、そのまま試合終了。

ガンバは毎試合2点決めている得点力があるが、1点に終わった。
マリノスは守備が堅固な筈だったが、1失点した。

ドローは、結果的には妥当な結果だったかもしれない。

しかし、順位表や勝ち点からすれば、絶対に勝たなければならない試合だった。

では、何が足りなかったのだろうか。

左サイドの蹂躙のされっぷりは、凄かったが、これをよく凌いだと思う。
だが、その影響で、中盤の守備力と運動量が早い時間帯からかなり消耗した。
ガンバは水曜日に試合がなく、マリノスはあった事を考えれば、かなりキツイ展開だった。

それでも、和司監督の作戦である堅守速攻から、先制している。
ここまではいいと思う。

しかし、得点の後に、追加点が奪えなかったのが辛い。
現に千真の惜しいシュートなどもあったし、チャンスはあった。
決して不可能な事ではなかった。
そう考えると、この日のガンバのFW陣と比べると、千真も小野裕二もまだまだだと思える。

そして、後半になって失点するのだが、この時も得意の空中戦で失点している。
ラフィーニャのマークは、パンゾーに見えたが、定かではない。
何れにせよ、フリーで打たせてはならないし、しっかりと引き締めておくべきだった場面だ。

この失点シーンから、マリノスは得点をしなければならなくなった。

ここで、どういう交代策をするかは、大きな焦点だった。

前にも述べた様に、中盤の消耗ぶりは激しかった様に見える。
アーリアは元々運動量の多いタイプではないが、頑張ってはいた。
それでも、限界はある。

その為にどうするのか、という修正が、クナンと大黒の同時投入だった。

しかし、クナンはハイボールを受けるわけでもなく、中盤で守備に奔走するわけでもない。
彼の調子もイマイチだったのかもしれないが、何となく投入されたイメージだ。

大黒は、前にも述べたが孤軍奮闘。文字通り、近くには誰もいなかった。
中盤の選手もあの消耗ぶりでは上がれなかったであろう。

結局、突き放す点を取る事はできなかった。

中盤の運動量を補う為の策が絶対的に必要だ。

あと、もう一つは、プレースキッカーである。
正直、兵藤のキックの質では、点を取るのは難しい。
やはり、健太のプレースキックに頼らざるを得ない部分はあると思う。

セットプレーは、苦しい展開でも得点が取れる、強力な武器である。
これを何故使おうとしないのかは、疑問が残る。
どうしても使わないならば、それに代わる何かがあってしかるべきである。


さて、絶対に勝ちたい試合で、ドロー。
簡単には勝てない相手だった事は確かである。
しかし、可能性はなくはなかった。
だからこそ、まだ首位グループにいる今、何が足りないのか、補っていくしかない。

優勝は目指さないと、優勝なんてできっこない。
目指しても、ACL圏内獲得のみになる事もある。

優勝する為に必要なものは、この日のガンバが教えてくれたと言ってもいい。

さあ、また来週、しっかりやっていこう。



第26節 ガンバ大阪戦 2011年09月18日 18:03  Kick Off 日産スタジアム

大勝、完勝はした。(ナビ川崎戦)

2011-09-17 19:00:23 | 横浜Fマリノス
リーグ8連敗中の川崎。
勝ち点としてはいいが、試行錯誤などが続く苦しい展開のマリノス。

試合内容を想像するに、どちらも悪い展開で、レベルの低い内容も考えられる試合。

千真のスタメン、アーリアと兵藤の2列目という布陣。

試合開始直後から、マリノスの選手の動きに目を奪われる。

千真の右サイドへの上がりから、グランダーのクロス。
敵DFのクリアミスを小野裕二がキープして、兵藤へパス。
冷静に左サイドを突いたシュートがゴールとなる。

開始6分。

 1 - 0

千真の、ある時は裏を狙い、ある時は守備、ある時はポストと、獅子奮迅の動き。
また、小野裕二のギラギラとしたFWとしての動きは切れ味抜群。
アーリアも、前後左右に動き周り、攻撃を牽引。

これに対して、川崎は、地に足がついていない。

まるで、マリノスの攻撃練習、スパーリングといった感覚である。

そして今度は、左サイドで小野裕二が敵DFと競って奪ったボールを、強くて速いグラウンダーのクロスを出す。
これをニアに走り込んだ、千真がワンタッチでゴール。

 2 - 0

前半半ばの24分でこのスコア。
川崎のミス連発、闘志皆無であれば、前半だけで大量リードもありうると感じたが、このまま前半は終了。

後半に入ると、川崎も闘魂注入されたか、守備にも気持ちが入ってくる。
そして、カウンター気味のチャンスも作られ、ピンチも迎える。

そこで、前半から走り回っていた小野裕二に代えて、大黒登場。

65分 小野裕二→大黒将志

そのほぼ直後である。
大黒は、グラウンダーのクロスに、DFの背後の見えない所から、いきなり現れて、蹴り込んだ。

 3 - 0

後半、川崎の盛り返しを消沈させる大黒の一撃。
かなり楽な戦いとなり、今までになかった兵藤の交代。

71分 兵藤慎剛→狩野健太
86分 渡邉千真→松本翔

FKに何度も健太はいいボールを上げる。
そして初登場の松本翔が、溌剌とした仕掛けから、川崎守備陣を翻弄。
結果は出せなかったが、面白い存在感を出した。

そして、試合も最後。
川崎は一点でも欲しいという時である。
小椋のスルーパスに反応した、大黒が二人のDFの間をすり抜けて、ループシュート。

ゴール。

 4 - 0

そのまま試合終了。

川崎は、前半から気持ちを引き締めてプレッシャーを掛けていれば、
これ程の大差は付かなかったであろう。

それにしても、特筆すべきは、前半の千真の運動量の多さである。
とにかく、走る、走る。
また、スピードもあるものだから、DFはかなり苦しんだんであろう。

そして、アーリアの中盤での使い方にも目処が付いた気がする。
様々なポジションで使われてきたが、川崎のプレスの緩さもあるが、
連動性はかなり生まれていた様に思う。

そして迎える週末のガンバ戦。

万博でのガンバ戦では、ヤット一人にやられて、2失点した。

いい雰囲気、感覚は必要だが、決して気を抜いてはいけない。
しっかりと、勝ちたい。



ヤマザキナビスコカップ 2回戦 第1戦 川崎フロンターレ戦 2011年09月14日 19:33  Kick Off ニッパツ三ツ沢球技場

勝っただけの試合(福岡戦)

2011-09-17 18:10:13 | 横浜Fマリノス
俊輔の怪我から、パッとしないマリノス。
今節も俊輔は不在。

健太のトップ下起用に、青山のスタメン。
最近試している、アーリアのトップ起用。
さて、どうなるか。

福岡は、残留争いから抜け出す為に、浅野哲也監督、ハマゾッチの補強と来ている。
ちなみに、浅野と言えば、昔の名古屋時代に結構苦い目を見た思い出がある。

さて、始まってみると、マリノスがやや優勢だが、福岡も悪くはない滑り出し。

そして、小野裕二の相手のDFの集中の隙を突いたプレスから得た、CK。
狩野健太が蹴り、これを青山が落とし、アーリアが合わせてシュート。
ゴール。

 0 - 1

健太のクロスも秀逸であれば、青山のヘディングでの落としも完璧だった。

その後も、やや攻勢のマリノスは、何度もチャンスを作る。

しかし、それでも得点できないのは、何かが違うからだ。

ここで注目されるのは、アーリアのFW起用と、健太の存在感の無さだ。
そして更に、パンゾーの不調ぶり。
この日のパンゾーは、ボールを奪われすぎている。決定的な場面でのミスはなかったが、
ボールを逸する事で、味方の運動量の消耗は激しくなる。

加えて、福岡は両サイドからマイナス気味のグラウンダーのクロスを上げて、
チャンスを作っている。
つまり、マリノスは両サイドからのクロスを簡単に上げさせている、
更に二列目の飛び込みへのフォローがなく、ピンチを招いている。
これは、今後、同じ手を使われた時に、しっかりと対処すべき問題である。

勿論、パンゾーの調子が戻ってくれば、簡単には作れないだろうが、
それでも、バイタルのケアは必要である。

先制した時は、まだまだ点が取れそうだとは思ったが、
この追加点が取れないのはかなり痛い。
それは後半になってわかる。

後半になってからは、福岡ペース。
ボールキープ率も低下の一途を辿る。
また、この日のシュート数5本と少ない事からも、劣勢ぶりはわかる。

それでも、何とか守り切れたのは、最後の監督の采配である。

57分 狩野健太→渡邉千真
73分 長谷川 アーリアジャスール→キム クナン
84分 小野裕二→天野貴史

4-4-2のスリーラインを引き、リスクを冒さない。
天野を出して、しっかりと守りきる。
最後のプレースキック時にも、中澤を上げずに、リスクを冒さない。

この様な事で、福岡の猛攻をしのいだ。

試合終了。

明らかに、セットプレーで得点できたから、不調を誤魔化して勝利した試合だった。

湿度が高く運動量の消耗が激しかったというものはある。

しかし、中町という相手の攻撃の核を殺しきれなかった。

勝っただけの試合と、多くの選手が口にしたが。

まさにそれだけだった。

だが、CKを蹴った健太のボールの質があったからこそであり、
彼にはまた活躍のチャンスを上げて欲しい。



第25節 アビスパ福岡戦 2011年09月10日 18:03  Kick Off レベルファイブスタジアム

当然の様な勝利(大宮戦)

2011-08-05 22:51:33 | 横浜Fマリノス
さて、暑い7月の戦いも最後の大宮戦。
苦手の大宮戦。

日産スタジアムで。

試合が始まると、双方とも動きが少し固く感じる。
マリノスは、前の対戦とは同じ様にさせない様に感じるし、
大宮は中6日というコンディションの差を出そうとして、
積極的な守備に出る。

試合開始してまもなくの事。
小林が怪我をしてしまう。
その代わりに天野が出る。

天野からの高精度クロスでリズムを作り出す。

しかし、それも前半も半ばからボールを支配され始める。
というのも、奪って味方にパスする時にミス、
これから攻撃というポストプレーをさせようとする所でミス。

あの大宮戦での悪夢が甦る。

そして、最も注意しなければならない、ラファエルと上田康太から、
失点。

 0 - 1

前半の内に追い付いておきたいが、打開策らしいものは見当たらない。

後半に入って、何とか糸口を掴もうとする。
谷口のクロスに惜しい大黒のヘディングシュート。
しかし、これはGKとポストに阻まれて、逸す。

だが、ここで得たCKから、ニアに空いているスペースを突いての大黒のゴール。

 1 - 1

これは行けるかもしれない?そう思ったのは、大宮の動きである。
前線からの果敢な守備が影を潜め、大宮に動揺が広がっているのではないかと思わせる。
そして、千真に代えてキムクナンが出場。

すると今度は、隙を突いた格好で、俊輔から金井のクロス。
走り込んだ大黒のヘディングがまたしても決まる。

 2 - 1

その後は、キムクナンが前線で暴れ、簡単には攻撃をさせない。
更に、小椋と谷口が並んでのドイスボランチに変更し、
完全に大宮をシャットアウトする作戦に出る。

勿論、大宮も様々な攻撃を繰り出すが、崩すには至らず。

ラファエルと上田康太には手を焼いたが、イチョンスは完全に封殺。

そのまま何事もなかった様に、勝利を得る。

この試合、前の対戦時に、ラファエルと上田康太には注意した方がいいと思っていたが、
またしてもそれにやられてしまった。
だが、それを後半だけで逆転してしまった。

それも、セットプレーという絶対的武器で、相手の警戒をかいくぐってのゴールが生まれたからでもある。

確かに、俊輔のCKは破壊力があるが、この日はかなりのパスミスをしていた。
周囲のフォローも不足していた様にも見えたが、コンディションは良くはないのではないかと思った。

髪の色を変えたとの噂の健太の登場が待たれる。

あと、この日の千真は少しおかしかった。
次の時に気を取り直して頑張って欲しい。少しゴール数を稼いだだけで、また調子を落としてしまうのでは、
勿体ない。大黒が二発決めているのだから、奮起を願う。

さて、この大宮戦。

故人となってしまった、松田直樹も観戦していたと言う。

彼は、山雅に行っても、まだトリコロールの魂を心の隅においていたのだと思う。

強くはないが、負けない(神戸戦)

2011-07-28 16:36:32 | 横浜Fマリノス
前節、神戸は久しぶりの勝利を得た。
前線からの激しいプレッシャー、そしてそこからの素早い攻撃。

マリノスは、大宮に試合を支配されて、先制するも追い付かれて、
良いところのないままの引き分けで終わった。

この試合、神戸は前節と同じく前線から激しいプレッシャーをかけて、
そこから素早い攻撃を仕掛けてくる。
これに面食らうマリノスは、パスミス、セカンドボールが奪えないという、
大宮戦の悪夢が甦る。

しかし、マリノスはその中でも何とかプレスをかいくぐり、
敵最終ラインの裏を狙うパスを通しシュートまで行く。
決定的チャンスは作っている。

対して、神戸は、自ら描いたゲームプラン通りの試合内容だが、最後の詰めが甘く、
惜しいチャンスさえない。
勿論、ここには栗原と中澤という強力CBがいるからこそだが、神戸はそれを前に、
明らかに無策であった。

そうして、前半が終わる頃にはシュート数的にはマリノス優勢という内容になる。
ただ、波状攻撃までは行かない。

後半が始まると、一進一退の展開。

そんな後半も半ばである。

波戸のクロスを谷口が落として、大黒が潰れて、そこにいた兵藤が反転してシュートという、
秀逸ゴールが決まる。

 1 - 0

そして、最近ほぼ決まっている交代策が順次行われていく。

65分 渡邉千真→キム クナン
73分 中村俊輔→天野貴史
86分 大黒将志→長谷川 アーリアジャスール

神戸も交代を行うが、これによる効果は皆無と言っていい。
神戸の大久保も怪我明けで、インパクトは弱い。

敵をいなして、終盤の神戸の猛攻も凌いで勝利。

今のマリノスは強くはない。
ただ、負けない、動じない。そう言った内容であった。
それに久しぶりの無失点も大きい。
これは、神戸が前懸かりに来てくれたのもあると思う。
しかし、それに対して、決壊せず、動じずに、淡々と自分達のやるべき事をやり続けた。

柏にしても、ガンバにしても失点数は多い。こういうチームは勢いがある時はいいが、
優勝に辿り着けない可能性が高い。

ただ、マリノスとしては、もっと「楽しませて勝つ」を体現して欲しい。

変わった大宮、変わるヒントがあったマリノス(大宮戦)

2011-07-23 08:07:25 | 横浜Fマリノス
先ずは、この試合の翌日早朝に行われたなでしこの優勝により、
感情が高ぶり上手くブログに出来なかった事を、
前もって記しておきたい。

マリノスは、NACK5スタジアムで大宮に勝てない。
大宮は、NACK5スタジアムで勝てない。

だから、神様は引き分けにしたんでしょうか。

さて、試合は結果如何によっては、首位の可能性があるマリノス。
大宮は残留争いに巻き込まれない為にも今季ホーム初勝利が欲しい。

試合開始。

マリノスは、フラットな4-4-2という布陣。

しかし、これが殆ど機能しない。

最初こそはそれ程に露呈はしなかったが、試合が進むにつれて、明らかに大宮に支配される。

昔の大宮のイメージであると、試合を支配されるというよりは、
引かれてカウンターをされて、全く面白くない試合内容だった。
しかし、この日は違った。
前からの攻撃的守備、そしてカウンターや、サイドチェンジを織り交ぜてくる。
それは、ラファエルと上田康太の存在は大きい。

比して、マリノスは中盤の機動力不足。
ボールを保持している選手の周りのフリーランニングが足りない。
ボールを前に運びたくても、一人しかパスする相手がいないので、大宮も守備がしやすかったであろう。
またこの布陣での生命線は、小椋と谷口、栗原と中澤の所でしっかりボールを奪う必要がある。
だがこれも機能しているとは言い難い内容。

FW陣は前線で孤立する場面も多かった。

しかし、試合も半ば過ぎになった時である。

俊輔のCKから、谷口が潰れて、小野裕二が敵と競り、ゴール。

 0 - 1

当初は俊輔のゴールだったが、後に小野裕二のゴールに改定。

俊輔はこの得点前後辺りから、ボランチの位置に下がってのプレーをするが、
流れをマリノスのものにするというよりは、大宮だけの試合にしないというのがせいぜい。
それ程にマリノスのこの久しぶりの布陣は機能しなかった。

そして、後半。

小野裕二→大黒に交代。

大黒が裏へ抜ける動きと、バイタルエリアでのキープからパスを散らす動きで、
リズムを作り始める。

そこからのチャンスで、得点か!?という場面を作るが、これはノーゴールの判定。
この試合で唯一であった、良い時間帯でのゴールはぜひ欲しかった。

運動量が落ちてきた所で、キムクナンを千真に代えて投入。

その直後のカウンターから、再び大宮のゲームになる。
そして、この攻勢についに、失点。

 1 - 1

その後は、俊輔に代えて天野が投入などもされるが、何とか負けずに済んだという内容であった。


先ずは、どういう戦いをするのか、開始直後に全く見えなかったのは残念であった。

また、俊輔らしからぬボール逸も何度かあり、攻撃への起点としては物足りない印象でもあった。

あとは、栗原と中澤の前への守備に対しての連動がない。
ボールを跳ね返したり、奪取をしても、攻撃に繋げられないのである。
これはつまり、奪おうとしている選手の攻撃のフォローも、守備のフォローもないという事である。

また、久しぶりにスタメンであった、波戸はクロスの精度が悪い場面があり、これは残念な印象。

そして全体的な今後の課題としては、DFの裏への放り込むパスをする戦術と、
ゲームを支配してポゼションする戦術を、どこかで使い分ける必要があり、これをリーダーシップを取り、
試合に応じてやって欲しい。

あとは、キムクナンの使い方である。
彼はボールキープに関しては、身長もフィジカルもスピードも申し分がない。
しかし、パスやクロスの技術は高くはない。
ならば、前線でキープして貰ったら、誰かがサイドへ流れて、
そこにキムクナンがボールを出してクロスを上げるとか、上がってきた選手にミドルを撃たせるとか、
工夫が欲しい。
折角の投入も、今回に関しては無駄な場面が多すぎた。

それにしても、これで暫定首位である。

選手全員が危機感を持ってやっている。
つまり、結果は出ているが、内容はよくない試合が多いという事である。

追う立場から追われる立場になっている。

これをどう受け止めて、この夏場のHOT6を乗り切るか。

皆で考えて欲しい。


あと、一つ、応援について。
先制した時に「俺達が横浜、もう誰にも止められない」というチャントを歌い出した人達がいた。
通常、何点も取って、完全にマリノスの試合という時に歌われる歌である。
噂によれば、劣勢で相性の悪い相手だからこそ、ここからその流れにしようという事で、
チャントを選択したらしい。

しかし、これには違和感を覚えた。

普通に考えて、応援する立場である人達が違和感を覚えるのであれば、
選手達が咄嗟にこれを理解するとは思えない。

このチャントは、先程も述べた様に、完勝の勢いの時に過去に歌われて来た。
そういう背景を踏まえて、「流れを変えたい」と思うのであれば、
もっと適した選曲なり、そういうチャントを作る事を考えた方が、自然である。

そして、サポーターはあくまでサポーターである。
試合に反応し、盛り上げる事には積極的ではあっても、
選手や監督に対して、指示する事はするべきではないと、個人的には思う。

最初と最後の15秒の価値(山形戦)

2011-07-14 22:54:47 | 横浜Fマリノス
つい先日、山形とは戦ったばかりだが、
変則的なスケジュールの為、またの対戦である。
まだ一月経っていない。あの栗原の1000ゴールの時である。

しかし、この山形とニッパツ三ツ沢での対戦では、相性が良くない。
リーグに限って言えば、2敗、ナビスコで1勝しているのみである。
ただし、現在の順位は、上から2番目と下から2番目という真逆である。

どう出るか?

試合が始まってすぐ。

開始15秒で、千真が裏を抜け出し、コースを狙ったシュートが決まる。

呆気ない先制点。
好調な時の千真はこういうものだ。
と言っても一昨年のイメージではあったが、いい位置にボールをトラップして、
上手いシュートで決める彼の持ち味がよく出ていた。

 1 - 0

しかし、余りにも早過ぎるこういった得点は、その後の試合運びが難しくなるのが、
サッカーの常である。

攻めてもう1点取るのか、様子を窺うのか。まさかあと90分専守防衛に徹するわけにはいくまい。

すると、マリノスは簡単なミスがミスを呼び、劣勢に。

あわや失点という場面もあったが、ギリギリの場面でしのぎ、後半へ。

和司監督の檄が飛んだのだが、相も変わらず。

サイドから何度もクロスを上げられる。
だが、サイドからのクロスに対しては、中澤と栗原が何度も跳ね返す。
そう、単純にクロスを上げたのでは、マリノスのCB2人は攻略できない。

すると次に来たクロスは、逆サイドに振られて、シュートを山形に撃たれる。
中澤にこれが当たり、そのまま失点。

 1 - 1

調子の上がらない俊輔を代える。

63分 中村俊輔→小野裕二
63分 大黒将志→キム クナン

そして、レンタル先であった山形に闘志を燃やすキムクナンの登場。

小野裕二のドリブルでリズムが変わるかと思われたが、主導権は山形に握られたままである。

これは、引き分けで御の字かもしれないと、後半の半ばで感じてしまう。

けれども、勝たなければならない。

そして、ロスタイムに訪れたCKから、ファーサイドに陣取っていたキムクナンが、
ヘディングで山形ゴールに突き刺す。

 2 - 1

かつての柳想鐵にも似たこの魂のロスタイム弾には、本人も喜びを爆発させる。

こうして、開始15秒と、終了間際15秒しか見せ場のなかったマリノスの山形戦は、
一応の勝利を得て終わった。

それにしても、全くゲームになっていなかった。

山形が中6日、マリノスは中3日という差が、そのまま運動量や球際の強さに出ていた。
しかし、これを言い訳にしてはならない。
来年のACLの出場を目論んでいるのだから、当然である。

コンディションに差があるのなら、それを考えてプレーをするべきであった。

ゴールポストがいつも味方してくれるとは限らない。
開始早々の先制点も、ロスタイム弾も、そうそうある事ではない。

山形は前回対戦時も、最初と最後の所が弱く失点をしていたし、
今回もそうであったし、そこにつけ込めたのは、運が良かったからとも言える。

次は大宮戦。

皆が次こそはしっかりとした内容をと、思っている筈である。

復調と覚醒の兆し(磐田戦)

2011-07-13 12:57:48 | 横浜Fマリノス
上位にいる為には負けられない試合。

しかし、飯倉が怪我で欠場。
谷口は累積警告で出場停止。

この窮状に、飯倉に代えて秋元、
そしてトップ下には小野裕二。

また俊輔の復帰試合でもある。

試合は始まってみると、激しい鬩ぎ合い。

そんな前半も半ば、前田が怪我で治療中で10人になっている時である。

マリノスは攻撃中であったが、左サイドを一瞬の隙に突破される。

そして広いスペースを有効に使われて、クロスを上げられる。

これに対して、棒立ちになるマリノス。
しかし、この棒に引っ掛かり、何とかクリアをする。
ところが、ここに駆け上がってきた那須にミドルを撃たれる。

秋元は反応するが、ゴールに吸い込まれてしまう。

 1 - 0

この失点から磐田は更にペースを掴み、ゲームを支配してくる。
これに対してマリノスは、打つ手がない。
前半に追い付かなければ、逆転は厳しくなる。

そんな時に、監督から俊輔を三列目に下げる指示。

これで低い位置でのボールキープから、落ち着いてゲームをできる様になるマリノス。
だがこれでも、優勢とは言えず、イーブン。

ボールを速く前線へ入れる縦パスを何度か狙った時である。

大黒が上手く囮になり守備を乱そうとし、小林から千真へとボールが渡る。

ここで千真の真骨頂が見られる。

無理な体勢から、力があったわけではないが、ゴール左隅へとコースを突いたゴールが決まる。

 1 - 1

得点後は一転、マリノスペースになるが、磐田は那須が修正を施して対応。

お互い1歩も譲らぬ戦いが続く。
ハードな守備。

前半は終了。


後半開始。

マリノスは引いた所でボールを回しはするが、磐田のハードな守備に前へと運べない。
けれど磐田もチャンスを作るが、決定機まではいかない。

そんな時に、マリノスは引いたポジションにいた俊輔から、縦パス1本のロングボールを小野裕二に通す。

裏に走って抜けた小野裕二がペナルティエリア内でボールをキープ。チャンスを窺うとこれに堪らず磐田がファール。

PKの判定。

かつてのチームメイト、俊輔と今や磐田の守護神、川口能活の駆け引き。

1歩も動かない所から、鋭く右隅を突き、ゴール。
能活も読んでいたが及ばず。

 1 - 2

この後も、磐田は攻撃のリズムがあるが決定機には結びつけられない。

そんな中、マリノスは得たCKから何度か惜しい場面の連続。
小野裕二のヘディングゴールかと思われたシーンもあった。
これは、ファールという微妙な判定で取り消された。

この後から、お互いに段々と縦に速い展開が増える。
つまり、中盤の激しい守備ではなく、トップへ早くボールを渡すパターンである。

しかしそれも束の間、磐田の運動量低下が顕著になる。
マリノスは落ち着いている。

ここで好調の磐田の金園が出てくる。
マリノスも交代の手を打っていく。
しかし、磐田は運動量が少し回復はしたが、マリノスの守備を崩すまでには至らない。

69分 大黒将志→キム クナン

74分 中村俊輔→天野貴史

そしてこの天野の登場により、運動量でも優位に立つ。
手堅い一手である。

どうしても点が欲しい磐田は、船谷を投入する。
この辺りから磐田は攻勢を強める。

しかし、磐田の駒野対策として、小野裕二に代えて波戸を出し、
試合をおわらせにかかる。

追い付きたい磐田、逃げ切りたいマリノス。

しかし、このまま無事に逃げ切り成功で、マリノスは4連勝を飾る。


この日のマリノスは決して内容が良かったわけではない。
真っ先に思い浮かぶのは、秋元である。
1失点目の反応ももう少し鋭くてもいい。
いい判断もあったが、キャッチングミスも何度かあり、肝を冷やす場面もあった。
彼のポテンシャルは、ユース時代を知っている俺からすれば、こんなもんではない。
ここで如何に彼が次へ向けて準備をするかが問われている。

そして、磐田に決定機は作らせなかったものの、止めを刺すまでは行かず、
また試合を支配できる所までは行かなかった。
だがそれも、采配が功を奏したからではある。
俊輔の低めのポジションへの変更、天野と波戸の投入で試合を終わらせた交代など、
これはチームとしてやる事がハッキリしているからこそ、利いてきた点であろう。

千真の復調も大きい。

あとは、小野裕二の更なる覚醒である。

ゴールに向かう姿勢は素晴らしいし、この日得たPKは彼のものである。
だが、やはりゴールが欲しい筈であるから、少し力を抜く場面と、
力を入れる場面が欲しい。
味方を上手く使いこなし、自分が得点できる場面が増えれば、
ゴール量産もある。

神奈川の王は横浜(川崎戦)

2011-07-04 20:46:38 | 横浜Fマリノス
企画として、神奈川ダービーと銘打たれた、川崎フロンターレとの試合。

両SBと山瀬功治のいるチームと、元川崎の谷口の構図がかなり注目された試合。

そして、暫定2位と暫定3位の試合。

神奈川ダービーにピンと来ていない人も多数であったが、とにかく盛り上がりはあった。

俺は試合前に、エルゴラッソに掲載されていた、川崎のゴールの傾向をチェックしていた。
前半の半ばに得点が多く、後半は失点が多いという事。

つまり、前半に得点を与えてはならないと思っていた。
後半勝負であれば、マリノスペースか?と予測していた。

そして始まった試合。

立ち上がりは、何れも中盤の競り合いというよりも、一気にゴール前まで行き、
惜しいチャンスの連続が、お互いに続く。

アーリアは前節好調ではあったが、彼の好きなワンタッチパスができない。
周囲も連動せず、柴崎らの守備網に引っ掛かり始める。

こうしてマリノスの攻撃がトーンダウンした頃、川崎にペースを握られ始める。
与えたCKのこぼれ球を柴崎が蹴り込む。
これはポストに当たるが、飯倉に当たってしまい、失点してしまう。

 0 - 1

これで、完全にペースダウンしてしまうマリノス。
データ通り、前半の半ばでの川崎のゴール。このまま守備固めをされたら、
マリノスはきつくなる。

しかし、川崎もマリノスの左サイドから何度か上げたクロスにも、
ニアに飛び込む選手は居ても、中とファーには誰もいない。

更に、中村憲剛がシュートのタイミングを逸し、飯倉がセーブする。

この時、俺は二点目を奪う気力を川崎に感じなかった。

これは、前半に同点になれば行けるぞ、と直感する。

すると、一転ペースはイーブンになる。

そして執拗に裏へとボールを出し始めた矢先である。
大黒が相手GKのニアをぶち抜くファインゴールで、同点に追い付く。

 1 - 1

ここから試合は混沌としてくる。
お互いに、勝ち越し点が欲しい。
マリノスは裏を狙いながらもボールを繋ぐ。
川崎は地上戦で、速い守備から攻撃を繰り出す。
一進一退の攻防が続く。

そして、この時に力を見せたのが、山瀬功治である。

彼の重心の低いドリブルは、マリノスサポーターであれば、
その威力は十分に知っている。

それに何度も脅かされる。

しかし、山瀬功治も得点には至らず。

兵藤や中澤やアーリアのミスがありながらも、これをしのぐ。

前半終了。

そして後半に入って、お互いに交代。

46* 長谷川 アーリアジャスール→渡邉千真
46* 井川祐輔→實藤友紀

この日のアーリアの交代は仕方ない。
彼の得意とする形では攻撃はできなかったからだ。
そして、川崎はCBを交代させる。
何かしら不満があったのだろう。

後半に入って、川崎は失点の多いというデータが見え隠れする。

前半の攻撃力は明らかにない。
マリノスは、相手の裏へ裏へとロングフィードをして、
川崎のプレスの的を絞らせない。

前半に兵藤や中澤のミスがあったが、これが一転、安定してくる。

そして、小椋と中澤のサンドイッチで奪ったボールが、千真に渡る。

ここで、スーパーゴールが生まれる。

千真のシュートの上手さを感じさせるミドルが、
川崎のゴールネットに突き刺さる。

 2 - 1

山形戦でも思ったが、このシュートの上手さは、初年度の新人王獲得の頃を彷彿とさせる。
この後は、少し膠着状態に陥る。
それは、この日の主審の廣瀬さんは、マリノスペースの時に川崎に有利な判断を下し、
川崎ペースになってしまう事が何度か見受けられた。
本人にその意識はないのかもしれないが、明らかに2流以下のレフリングであった。
それ程差がないファールだったが、マリノスにのみ、警告が4枚出ている事は偶然ではあるまい。

そして、残り10分になった頃、川崎の絶好調男、小林悠登場。

川崎の猛攻が始まる。

この猛攻に鹿島はドローに沈んだ。

しかし、前半のイージーミスは何のその、中澤などが鬼神の如き守備。
そして、反撃。

キムクナンも終盤には登場し、前線でボールをキープし、川崎を焦らす。

ここで耐えた事で、マリノスは勝利を手にした。

この日、大黒も千真もゴールは素晴らしいものだった。

しかし、飯倉もまた、鬼神の如く守備であり、まさに守護神の名に恥じない活躍だった。


千真はスタメンで出れない事に疑問を抱いていた。
そこで、和司監督は言ったそうである。

もっとボールを要求しろと。
そして、攻守の切り替えを早くしろと。

この日の千真は、確かにそれを学んで体現した活躍ぶりである。

2戦連続ゴール。

このまま、初年度の如く、ゴールの山を築いてくれる事を祈る。

無難な勝利(山形戦)

2011-07-01 22:24:15 | 横浜Fマリノス
雨の降る中の山形戦。

キムクナンがレンタルで移籍したが、殆ど試合に出ず、
帰ってきたチーム、山形。

キムクナンの為にもぜひ、勝って欲しい。
どうせなら、キムクナンの力を見せて欲しい。

さて、試合は始まってみると、マリノスに主導権がある。

個人能力の差は、否定しがたいものがあり、それ故にチームは優勢に試合を進める。
雨の中ではボールコントロールの難易度が上がる為、技術の差が出やすい。
それ故に、ゲームを支配するのはマリノスである。
しかし、得点が生まれない。
決定的チャンスが逃げていく。

マリノスが、順位のわりに好調と思えない点である。

そして中盤にも差し掛かると、山形もチャンスを作り出す。

しかし、こちらは決定的な場面とまで行かない。

そして、前半も終盤になった時に、CKが何度か続く。
ここで取れると大きいという終了直前に、金井のクロスにセットプレーで残っていた、
栗原が宙を飛び、ゴールにヘディングでボールを突き刺す。

マリノスの1000ゴール目は、栗原勇蔵であった。
マリノス生え抜きのこの男であった。

 0 - 1

前半終了、そして後半。
ゲーム自体は、選手交代などを行うが、本当に動かない。
一進一退の攻守が膠着状態を生む。

こうなって来た時の切り札である、キムクナン投入もあったが、
それでも見るべく所は少ない。

そして、このまま終わるかと思われた終了間際。

キムクナンのスルーパスに抜け出した、千真が追加点。

 0 - 2

久しぶりに千真のシュートの上手さを見た気がする。

山形は、失点の時刻が今の順位を如実に表している。
ロスタイムでの失点は、サッカーにとって命取りである。

逆にマリノスは、下位チームへの取りこぼしが、今年は少ない。

ただ、上位チームにいい成績を上げられていないのが、
難しい所である。




少し話しを変えるが、この試合で川崎を侮辱するゲーフラが、
掲出されたらしい。

山形のサポーターには、代わりに謝罪したい。
敵として戦っているのに、相手にしていないというものは、
山形を軽視しているとも思うからだ。

あと、川崎サポーターへについては、言葉がない。
というのも、事実が把握できないとしか言えないからだ。
クラブが認めた事は確かの様である。

しかし、何かわからないが、とりあえず謝っておく事は残念ながらできない。

これは、俺の事情だが、現在、このゲーフラの画像が見れる所がなかった。

また不可解なのは、この掲出した人は、一試合の入場禁止らしい。
つまり、川崎戦。

今までにJリーグでは色々なサポーターの問題があった。
その度に下された判断や処分は、これ程軽いものではなかったと思う。

ただ一つ言える事は、ゲーフラを掲出した人は、少し頭を冷やした方が良いとは思う。

運は見放していない(新潟戦)

2011-06-25 22:03:22 | 横浜Fマリノス
トップ下に谷口ではなく、アーリアを配置し、サイドは健太ではなくそこに谷口を配置。
この中盤でどうなるか。

小気味良いパスワークでチャンスを何度も演出。
試合の主導権は明らかにマリノスだが、チャンスをものにできない。

新潟の引いて、ツートップでのカウンターが何度かあるが、これにもしっかり対応するマリノス。

それでも点が奪えない。

そんな時に相手DFの裏を突いた小林が倒されてPKをゲット。

これを兵藤が冷静に決める。

 1 - 0

これを機にマリノスは前線からのプレスを自粛。
新潟は自陣でボールを回して反撃の機会を窺うが、隙を見せない。

膠着状態に陥る。

ここでマリノスも試合のペースを変える選手がいれば良かったが、
俊輔も健太もいないのでは難しいと感じる。

前半終了。

後半開始そうそうに、栗原が打撲で交代。
青山が出る。

その後、新潟がミシェウを出してきた時点で、主導権は新潟に移る。
しかし、それも中盤の守備が警戒を始めると、新潟の攻撃はトーンダウンする。

この試合、小野は惜しい場面が多すぎる。
それでも点は取れずに2試合連続ゴール中のキムクナン登場。

終了間際には、大黒に代えて千真が出る。

ここで、ほぼ試合終了。

何かこの試合では不満が残る。

何故か。
全体的に攻撃はしている。主導権も握っている様に見える。
だが、一本調子過ぎる。
チャンスは山の様に作るが、得点を得られない。
シュートが13本あるが、惜しい場面もあったが、1得点は寂しすぎる。

勿論、無失点は大きい。この評価はされていい。
特に、栗原が負傷交代したが、無失点で終えたのは良い点である。

ただ、敢えて言いたいのは、守備をすれば失点を少なくは抑えられるのは、
随分前からの既知の事だ。

健太の発奮、今節出場している選手の工夫、色々やる事はあるだろう。
そう何度もPKを取って貰えるものではない事は、皆が知っている事である。

遠藤保仁に敗戦(ガンバ戦)

2011-06-23 19:05:40 | 横浜Fマリノス
ガンバはアドリアーノが電撃移籍と報道される。
これはかなり大きい情報であった。
スタメンにもベンチにもその名はない。

勝つチャンスと思えた。

そして試合序盤は、マリノスの攻勢。
大黒と小野裕二のツートップ、二列目に狩野、谷口、兵藤が並ぶ。
谷口がこのラインから飛び出し、相手守備陣を翻弄。
何度も惜しい場面を作る。

しかし、与えてしまったFK。
遠藤保仁の美麗なゴール。

 1 - 0

その後にもCKから。
綺麗な弧を描いたボールは、ガンバの山口に叩き込まれる。

 2 - 0

さっきまで攻勢だったマリノスが、あっという間に二失点。
恐るべき遠藤保仁。

こうなってくると、ボールを獲りに行かないとならないマリノスに、
パスワークでいなすガンバという構図が出来てくる。

攻めあぐねるマリノスは、小野が下がりすぎて、谷口が上がりすぎる。

完全な膠着状態を迎え、前半を終える。

46* 大黒将志→キム クナン

この交代がハーフタイムに行われた。
しかし、効果的な攻撃は得られない。

キムクナンにどんどん当てていけばいいのに、そうしない。
そして、更に痺れを切らした交代。

53分 狩野健太→渡邉千真

千真は訪れた決定的チャンスをものにできず。
完全に主導権はガンバへ。

83分 金井貢史→長谷川 アーリアジャスール

もうこうなってくると、非常事態の攻撃である。
そして放り込んだボールがキムクナンに渡り、ゴール。

 2 - 1

この後は最後のマリノスの馬鹿力を見せるが、点には繋がらず。

試合終了。


正直言って、失点の形は遠藤保仁を褒めるべきだ。
勿論、対策は練るべきではある。

先ずは前半の攻勢の時に点を獲るべきであった。
小野、健太をはじめとする選手はミドルの打ち方、精度を考えて欲しい。
その上で、崩しを入れて欲しい。

あと、ボンバーのミスも気になる。栗原や小椋がフォローしているとは言え、
今後の懸念である。

それにしても、後半の頭からキムクナンを投入したが、何がやりたかったのか、よくわからなかった。

キムクナンに当てて、近い場所で健太と小野が拾う形などがパッと思い付くが、そうではなかった。

その後の健太の交代も意図がよくわからない。

千真は惜しいチャンスはあったが、それだけではあったし。

何れにせよ、ガンバは順位こそマリノスより下だが、消化試合が少ない。
元々力のある選手も多い。
そういう事を考えれば、序盤であれだけ攻勢に出れた時に得点できない事は、
痛恨ではある。

それに後半、どうやって盛り返すかという所で、明らかに采配の狭さを露呈した。

この試合の流れであれば、せめて同点にしておきたかった。