阪神間で暮らす

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

I am not Abe.   米「ロシアに失望」

2017-04-10 | 日記




 世界に対し、安倍首相がやっていることが本当の日本の姿じゃないと思い、 『 I am not Abe、 』 と声をあげる。


  14年の選挙の時は『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』 と言っていた。


  元官僚の古賀茂明氏は氏の著書「国家の暴走」に安倍首相の事を
  「この人物は、いとも簡単に、しかも堂々と、嘘をつける人間なのだ。」 と書いている。


 安倍政権が進めるアメリカのためのTPP批准に反対します。


  忘れていませんよ、12年の選挙時に貼られたポスター、どうなっているでしょう。
  言っている事とやっていることがさかさま。安倍自民は単にアメリカの隷属政党。

  「日本を耕す自民党」と言うのは外資に対し日本から搾取しやすいようにする。事か?
  「ウソつかない。」自体が嘘



  TPP、ISD条項で日本の国家主権は破壊されコングロマリットの餌食に
  

  農業だけじゃないよ、食料、医療、特許、環境、労働、投資、衛生植物検疫、越境サービス など21分野

  自民党が2012年暮れの衆議院選挙で公約したTPPに関して、自民党のウェッブをチェックしよう。

   
 拡大すると
   



 安倍政権の進めるアメリカのための戦争法施行および帝国憲法への改憲に反対します。



 〈あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。世界によって自分が変えられないようにするためである〉ガンジー

 〈一番こわいものはテロリストでも大不況でもなく、いつの間にか私たちがいろいろなことに疑問を持つのをやめ、気づいた時には声すら自由に出せない社会が作られてしまうことの方かもしれません〉アメリカで医療破産したある女性(堤未果、ルポ貧困大国アメリカⅡより)




 04/10(月)

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連絡係にあらず 昭恵氏“私的イベント”主催者は夫人付職員  【日刊ゲンダイ】

 昭恵夫人の私的な活動に、公務員である夫人付職員を同行させていた問題。森友学園が運営する塚本幼稚園の講演会やスキーイベントだけでなく、ハワイ旅行や選挙遊説まで連れていっていたことが判明した。政府は「連絡調整のため」と言い張るが、本当にその程度なのか。今度は、昭恵夫人の私的なイベントの主催者を務めていた疑いが浮上した。

 そのイベントとは昭恵夫人が校長を務める「UZUの学校」。女性の活躍を促進するための塾として、2014年7月に設立された。メーンの活動は女性を対象にした講義で、14年11月から先月まで合計9回開催されている。

 「UZUの学校」はフェイスブックで、毎回参加を募っている。14年11月3日開催の第1回講義の案内を見ると、「公開・主催者:谷査恵子さん 他4人」とある。他4人のうち、1人は安倍昭恵となっている。谷査恵子さんといえば、森友学園の籠池前理事長にFAXで回答したあの首相夫人付職員。主催者で名前が出てくるとは驚きだ。

 さらに、9回の講義案内を確認すると、15年12月の第5回まで主催者の筆頭に谷査恵子さんが登場するのだ。うち3回の「他」には、別の首相夫人付と思われる人物の名前があった。

 これは単なる「連絡調整」では済まないだろう。隔月で行われる昭恵夫人の私的な活動に夫人付職員が、中心人物として“労力”を割いていた可能性がある。

 これも職員が勝手にやったというつもりなのか。
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 徹底的に追及する必要があるな、国民の疑問に答えてもらわなきゃ、首相夫人付きに国会に出てきてもらって。
 


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野党の居心地がいいのでは  【日刊スポーツ】

 ★民主党政権が崩壊してから4年。民進党になって1年余りだが、党勢拡大には至っていない。野党は政権をチェックしながら、自らの政策を研さんして、来るべき政権に備えるものだが、中途半端な批判と行動覚悟も足らず、野党の居心地がいいのではないかと疑いたくなる。一方でプライドは高く、政権への思いは人一倍にもかかわらず、まとまろうともしない。いわゆる森友疑惑も調査能力が稚拙で、党幹部が戦略的に攻め上げる知恵に欠けていて、安倍政権はびくともしていない。この疑惑で追い込めないのなら、野党などもう必要ない。

 ★そんな中、「党内きってのタカ派は民進党にいるから目立つので、自民党に行けばただの人」と政界で言われる長島昭久(衆院比例東京)が離党する。本人は小池新党などと言っているが、自民党幹事長代理で都連会長・下村博文が直ちに秋波を送る。もう政策も何もあったものではない。

 ★4日、同党の前原誠司はメディアの世論調査で党の支持率低迷について「何でも反対しているように見えていることが、支持率が上がらない大きな要因だ。国家、国民のプラスになることには堂々と対案を示し、(与党と)修正協議にも応じ、よりいいものをまとめる。そういうところも見せた方がいい」とした。一見良いことを言っているようだが「憲法を敵視して教育勅語を再評価、教科書検定ではパン屋を和菓子屋に変えさせ、大臣たちは『どいつもこいつもけしからん』とどう喝。総理がいま取り戻そうとしているのは戦前の日本」という自由党・小沢一郎事務所の声に呼応しないのが党ではないか。

 ★党代表代行・細野豪志が雑誌に憲法改正私案を書いたが、前原はここにもかみつき「意見は党の憲法調査会などで言うのが良いのではないか。党がバラバラだと見られることがないようなマネジメントが、党に求められているのではないか」と苦言。内輪もめもお家芸だった。まだ分かっていないようだ。
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 提案型?バカ言ってるんじゃないよ、きちっと反対するべきものは反対で貫き通せばいいので70年間何の問題もない憲法を変える必要はない。
 大学無償なぞやる必要はない、優秀な生徒に無償の奨学金を上げればいいのでは?
 


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長島昭久氏、民進に離党届提出「『独立』を宣言」  【日刊スポーツ】

 民進党の保守派論客で知られ、防衛副大臣を務めた長島昭久衆院議員(55=衆院比例東京ブロック)は10日、国会内で野田佳彦幹事長に離党届を提出した。その後会見し、「本日、1人の政治家として『独立』を宣言します」と述べた。

 離党届表明の理由について「保守政治家として譲れない一線を示す」ためと主張。党が進める共産党との選挙協力方針に対する強い拒否反応を挙げた。

 個々の共産党議員については「常々敬服している」としながらも、共産党との外交・安全保障政策の路線の違いに触れ「残念ながら重なることはありません」と指摘。衆院選での共産党との選挙協力について「衆院選は政権選択の選挙。国家観も、目指すべき社会像も著しく異なる共産党との選挙協力は、参院選で選挙協力を行うこととは本質的に異なり、国民の理解を得ることは難しいと考える」としている。

 このタイミングでの離党届提出について「私にとっては、遅きに失したと思う。何度も試みて、何度もいさめられ、何度も思い直した」と述べた。「党を変えたいと思い、代表選にも挑戦したが(規定の)推薦人を集められず、私の主張は今の党の中では受け入れられないということ。考えに考え抜いて、このタイミングになった」と述べた。

 今後は無所属で活動するとしている。思想的に近い自民党会派入りや、小池百合子都知事との連携も取りざたされる。長島氏は今後の動きについて、「政治は一寸先は闇だ。この場で確たることを申し上げられないが、あらゆる可能性を探りたい。真の保守を確立するため、私と思いを共有する人と行動をともにしたい」と、含みを残した。
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 全然誰にも相手にされていない、って事じゃないですか。
 さっさと自民党に行けば、野田や前原もつれて。
 


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文科省調査で判明…“英語達者”教師で生徒が伸びないワケ  【日刊ゲンダイ】

 デキない先生に教わった方がいいかも――。先日、文科省が公表した2016年度の「英語教育実施状況調査」。都道府県の中高生だけでなく、教員の英語力も公表されているが、意外な結果だった。教員と生徒の成績がかみ合っていないのだ。

 教員は「英検準1級」、高3は「同準2級」、中3は「同3級」レベル以上の割合が調査され、都道府県別に公開された。

 高校教員では、89.1%の香川県がトップ。全国平均が62.2%だから圧倒的なのだが、香川の高3は全国平均36.4%を下回る34.0%。教員はデキても、生徒は伸び悩んでいる。香川県教育委員会は、「教員の全国1位はうれしいのですが、あくまで生徒の学力を伸ばすのが教育ですからねぇ。課題として取り組んでいきたい」(高校教育課)と複雑な様子。香川だけではない。熊本(4位)、愛媛(6位)、佐賀(7位)など教員上位県の生徒は平均未満。

 “優秀な先生に優等生”とはなっていないのだ。

 中学生の調査でも注目すべきトレンドがあった。中3の成績トップは奈良だが、教員の成績は平均をやや上回る程度。他に、中3の成績上位の千葉(4位)、群馬(7位)、埼玉(8位)の教員は全国平均を下回っている。どうして教師と生徒の成績がかみ合わないのだろうか。

 「自分の成績が悪い先生は教える際に、生徒の目線に立って工夫したりと、上手に教える傾向があります。今回の結果はその表れかもしれません。文科省が生徒の成績と並べて教員の成績を公表することは問題です。これでは、教員は自分の“英語力アップ”に走ってしまう。英語ができることと、教えることは別物。鍛えるべきは“教えるスキル”です」(大阪産業大客員教授の八幡義雄氏=教育学)

 成績が悪かった先生は落ち込むことはない。
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 出来なかった先生はどこがわからないかわかるから、そこを教えてくれるから伸びるのでは?
 

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米「ロシアに失望」 習氏の到着直前に攻撃最終判断  【東京新聞】

 【ワシントン=石川智規】ティラーソン米国務長官は七日、米フロリダ州での米中首脳会談で中国の習近平国家主席が、シリアに対する米国のミサイル攻撃を巡り「(アサド政権による)子供を含む殺害にはそうした対応が必要だ」と「理解」を示したことを明らかにした。習氏は中国の公式的立場とは異なる見解であると示唆したという。

 ティラーソン氏は記者会見で「多くの航空機や格納庫、給油施設などに狙いを絞った。圧倒的な成功だ」と米国の攻撃を自賛。攻撃を批判したロシアについて「非常に失望している。自国民に恐ろしい攻撃をしたシリアのアサド政権を支援している」と非難した。

 会見に同席したムニューシン米財務長官は「われわれは追加の経済制裁を発表するだろう」と、シリアに関する商取引や金融面での追加制裁を示唆した。

 一方、スパイサー米大統領報道官は七日、「六日午後四時(米東部時間)ごろ開かれた国家安全保障会議(NSC)でトランプ大統領が(シリア攻撃を)最終判断した」と言明。習氏が六日午後五時すぎにフロリダ州のトランプ氏の別荘に到着する直前のこと。巡航ミサイルは、歓迎夕食会の最中の同午後七時四十分(同)ごろ発射された。

 NSCを統括するマクマスター大統領補佐官(国家安全保障問題担当)によると、前日五日のNSCでミサイル攻撃を含む三つの対処策が提示され、トランプ氏は六日午後、米中首脳会談のためフロリダ州に向かう大統領専用機内でもティラーソン氏やマティス国防長官らと協議を重ねたという。
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 中国、北朝鮮に対し俺はやるぞ、と言う事を顕示した、と言う事と1998年にクリントンがスーダンにトマホークをぶち込んだのと同じく古くなったトマホークをぶっ放したのだろう。
 今回も証拠の検証が十分ではなくアメリカに対する脅威も限定的、軍に振り回されるトランプ?
 
 

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森友学園2100万円は「寄付」 理事長主張

 学校法人「森友学園」(大阪市)が小学校用地の土壌改良工事費を、請負業者が国へ報告した金額より約2100万円高く国から受け取っていた問題で、学園の籠池町浪(ちなみ)理事長は9日夜、フジテレビの番組で「寄付をしていただいたと認識している。寄付名簿にも書いてある」と話した。一方、業者は毎日新聞の取材に「寄付ではない」と反論している。

 国土交通省などによると、学園は大阪府豊中市の国有地に小学校を建設する計画で、2015年5月、国と借地契約を結んだ。土地には鉛などで汚染された土壌や廃棄物があったため、学園の発注で大阪市内の建設会社が同年7~12月、土壌改良工事を実施。学園は土地を所有していた国に工事費として1億3176万円を請求、16年4月に交付された。

 しかし、建設会社が国に提出している工事経歴書には工事費を「1億5万円」と記載。同社は取材に対し、学園側から工事費として15年12月までに約1億3100万円を受け取った後、「いくらか返金して」と籠池泰典前理事長から要求され、約2100万円を返したと説明している。返金前に寄付を求められたことがあったが、断ったという。

 町浪氏は10日、毎日新聞の取材に「答えたくない」などと話した。
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 工事会社もなぜ返金したの?と言う疑問が。返したものに文句を言う?




 Twitterコーナー、ご参考に

 慶應義塾大学経済学部の金子勝教授のツイッター

 元外務省国際情報局局長、元防衛大学校人文社会科学群学群長の
    孫崎享氏のツイッター

 自由党の 小沢一郎事務所のツイッター

 社民党参議院議員 福島みずほ氏のツイッター

 東京新聞 政治部のツイッター

 東京新聞 ほっとwebのツイッター

 市民連合のツイッター

 関西市民連合のツイッター

 SADL大阪のツイッター

 上智大学 中野晃一教授のツイッター

 法政大学法学部 山口二郎教授のツイッター


 その他、こちらもどうぞ 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



昨日の神戸
最低気温  10.9度(23:19) 前日差-6.0度)
最高気温  18.3度(09:45) 前日差-1.4度)

  今朝の神戸最低気温   9.0度 (04:47)  4月上旬並み 平年より1.4度低かった
   、

今日の神戸の
   日の出     5時34分 (昨日 5時36分)
   日の入り   18時27分 (昨日18時27分)

       日の出は昨日より二分早く、日の入りは昨日と同じ

       

 日本海の高気圧はゆっくりと太平洋側へこれで東日本は晴れに、前線・低気圧が南岸沿いに東へ移動しているので九州、四国は雨。
     
     
 明日の朝、高気圧はかなり東海上へ、西からの前線・低気圧が四国沖まで入り西日本は雨になる。
     
     
 今朝は曇り、一日曇り桜餅りだすものあり。桜は満開で平日だが結構な人出、夜の花見のためか敷物を広げて寝込んでいる人も。
 今日の神戸の最高気温は16.8度、昨日より1.5度低く平年より0.9度低かった。
 明日は曇りのち晴れ、朝の最低気温は12.2度、最高気温は15.5度、夜の気温は13.7度の予報。


    
 

 




首相官邸「暴走」の底流

2017-04-10 | いろいろ

より

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首相官邸「暴走」の底流

 安倍晋三首相の妻、昭恵氏は私人と言い切れるのか。公務員が問い合わせに回答するのは職務ではないのか。先月から相次いで閣議決定された政府答弁書にまつわる疑問。さらに、「首相への侮辱」だとして私人が証人喚間される一方、官僚は文書を廃棄したと開き直る。このような行政権力、とりわけ官邸の「暴走」の底流に何があるのか。長谷部恭男・早稲田大教授(憲法)と杉田敦・法政大教授(政治理論)に語り合つてもらった。



「昭恵氏は私人」簡単に割り切れぬ 長谷部

「偽証罪で告発」と内閣言及筋違い 杉田


 杉田敦・法政大教授 森友学園問題に関連して、さまざまな閣議決定が出ています。安倍晋三首相夫人の昭恵氏は公人ではなく私人である。夫人付の政府職員が調査o回答した行為は職務ではない。いずれも説得力を欠き、こんな決定を乱発していいのか疑間ですが、そもそも、閣議決定の法的性格とは。

 長谷部恭男・早稲田大教授 新たな閣議決定で上書きされるまで、内閣はその決定に拘束されます。ただそれは自身を拘束するだけで、立法権や司法権を必ずしも拘束するわけではない。政府への質問書に対する答弁を決めるには閣議によるしかなく、決定してはいけないとは言いにくい。結局は、中身の問題です。

 杉田 では、首相夫人は私人でしょうか。

 長谷部 公人か私人か、簡単には割り切れません。天皇の行為は、国事行為以外はすべて私的行為かというと、違います。やはり公人としての行為があり、それがいわゆる象徴としての行為です。同じようなことが首相夫人についてもあるのではないか。

 杉田 森友学園の籠池泰典前理事長は私人ですが、国会で証人喚問されました。ところが公人たる政治家や、官僚は、野党の要求にもかかわらず誰ひとり証人喚問されていない。

 長谷部 国政調査権の使い方がいかにも党派的です。米議会や英議会では、国政調査権を党派的に発動しないというのが大原則です。どちらかの党派に有利/不利だから呼ぶ/呼ばないという判断は、少なくとも建前としてはしないことになっている。中長期的な国政上の課題について調べることが目的ですから。

 杉田 証人として呼ぶのは、犯罪の嫌疑がある人だとする政治家もいました。

 長谷部 話が逆転しています。従来議論されてきたのは、国政調査権を行使することで犯罪の捜査や裁判の遂行に不当な影響を及ぼすのはよくない、捜査対象者は呼ぶべきではないのではないか、という点でした。

 杉田 官房長官は籠池氏を偽証罪で告発する可能性にも言及しましたが、これは国会が判断することで、行政権、内閣がとやかく言うのは筋が違うのでは。

 長谷部 議院証言法で、告発は議院や委員会の権隈と明記されていますから、その通りです。さらに、偽証罪が問われる「虚偽の陳述」とは、客観的事実に反する陳述ではなく、証人の記憶に反する供述を意味するというのが判例ですから、立証のハードルはかなり高いですね。



教育勅語国民主権と相いれぬ 杉田

教えていい話か線引きは当然 長谷部


 杉田 昭恵氏が国会で証言すれば、自黒がつく可能性もある。安倍首相は「悪魔の証明」は出来ないなどと言いますが、当事者の言い分が食い違うことは、よくあること。どちらが信用できるかを裁判等で判断するのであって、それは悪魔の証明でも何でもない。単なる事実認定です。

 長谷部 ボールは政権側のコートにある。同じコートに出て打ち返すことは、悪魔でなくてもできます。首相を侮辱した、というわけのわからない理由で私人が証人喚問されている。私人にそこまで要求しておきながら、文書は破棄したので何も言えないと官僚は開き直り、首相夫人は私人だからで済ませています。極めてバランスが悪い。

 杉田 官僚の文書廃棄については専門家からヽ違法ではないかとの指摘さえあります。保存期間を定めた公文書管理法の欠陥もありそうですが、仮に違法ときでは言えないとしても、そうした無責任な行政のあり方が許されるものなのか。

 長谷部 違法でなければ何をやってもいいのか。私人であればOKです。人のひんしゅくを買うような行為でも、それは個人の判断です。しかし、公人や公教員は違う。中長期的な社会公共のために行動する、そのために様々な権限や便宜を与えられているのだから、私人と同じように法に触れなければいいと言うことには、なりません。

 杉田 先日、教育勅語を教材に使うことは否定しないという閣議決定もされました。たしかに親孝行とか友達と仲良くとか、その部分だけを切り取れば、普遍的な道徳と重なります。ただ、勅語はそういう道徳律を、天皇が臣民に教えるという形になっており、危機の際には「皇運」を助けよと義務づけている。それを朗読させたり、正しいものとして教えたりするのは、日本国憲法に基づく自由民主主義の政治システムや国民主権と相いれません。ところが文部科学副大臣は、教育基本法に反しない限り朗読は問題ないと国会で答弁し、一部の新聞は、言論の自由や思想信条の自由を盾に、戦前のような考え方を教えるのも信じるのも自由だと主張しています。

 長谷部 それは間違いです。学校は、街頭やネット上のような一般的な表現の自由が成り立つ場所ではありません。教育の出発点は憲法26条の子どもが学習する権利です。将来、子どもが自分自身で物事を判断できるようになるための材料を提供しないといけないのだから、教えていい話とそうでない話の線引きがあるのは当たり前です。



派閥・メディア弱まるブレーキ 杉田

余裕失いなりふり構わず 危険 長谷部


 杉田 政府に刃向かう者への脅迫的手法という点では、沖縄の件も見過ごせません。反対派への見せしめ的な捜査とも見られることが行われています。また、翁長雄志知事が辺野古埋め立て承認の撤回方針を表明したことに対して、政権側は一時、翁長知事個人に賠償を求めることもあり得ると言いました。

 長谷部 知事の公権力行使によつて国が損害を被ったというなら、国は県を相手に国家賠償訴訟を起こすことになる。しかし国賠法は、知事個人を相手にする制度ではありません。仮に国が勝った場合は、沖縄県が知事個人に求償できますが、それは故意・重過失がある場合だけで、極めて限定されています。

 杉田 国に損害賠償を支払ったのは県財産の損失だとして、政権支持派の住民に住民訴訟を起こしてもらうといったことを想定しているのかもしれませんが。

 長谷部 ええ、ずいぶんと迂遠な話を持ち出して、翁長知事に嫌がらせをしているのでしよう。

 杉田 そうした手法をいとわぬ政権の下で、ついに「共謀罪」が審議入りしました。

 長谷部 犯罪行為をやり終わった人を処罰するのが刑事法の大原則です。刑罰はもっとも苛烈な国家権力の行使だから、行使は控えめであるべきなのに、277の罪名について、計画段階で処罰できることにする。しかもその理由がはっきりしない。国際組織犯罪防止条約批准のためだと政府は説明していますが、この条約の対象はマフィアです。すでに日本政府はテロ対策の条約を多く締結しているので、共謀罪をつくらないとテロ対策ができないという理屈もよくわかりません。

 杉田 共謀罪への反対が強い理由のひとつは、特定秘密保護法と同じでヽ恣意的に運用される危険性があるからです。特定秘密法には賛成した長谷部さんが、どうして共謀罪には反対なのですか。

 長谷部 確たる理由もなく、法の基本原則を動かすことになるからです。特定秘密法は法の基本原則を動かすものではありません。

 杉田 それにしてもなぜこれほど行政権力、特に官邸が暴走できるのかというと、プレーキをどんどんはずしてきたからです。党内派閥は弱体化し、内閣法制局は無力化し、メディアも牙を抜かれている。国民への説明責任を果たそうとしない姿を見ると、「絶対的権力は絶対的に腐敗する」(アクトン)という格言を改めて思い起こします。

 長谷部 なりふり構わなくなっているのは、余裕を失っているということでもあります。トランプ米政権は、国際法の根拠も不明なままシリアのアサド政権軍を攻撃しましたが、それも内政が行き詰まって余裕を失っていることのあらわれと言えなくもない。余裕のないまま暴走する。危険すぎます。