阪神間で暮らす

テレビを持たず、ラジオを聞きながら新聞を読んでます

I am not Abe.   共謀罪法案自公、6日審議入りで合意

2017-04-03 | 日記




 世界に対し、安倍首相がやっていることが本当の日本の姿じゃないと思い、 『 I am not Abe、 』 と声をあげる。


  14年の選挙の時は『来年10月の引き上げを18カ月延期し、そして18カ月後、さらに延期するのではないかといった声があります。再び延期することはない。ここで皆さんにはっきりとそう断言いたします。平成29年4月の引き上げについては、景気判断条項を付すことなく確実に実施いたします。3年間、3本の矢をさらに前に進めることにより、必ずやその経済状況をつくり出すことができる。私はそう決意しています。』 と言っていた。


  元官僚の古賀茂明氏は氏の著書「国家の暴走」に安倍首相の事を
  「この人物は、いとも簡単に、しかも堂々と、嘘をつける人間なのだ。」 と書いている。


 安倍政権が進めるアメリカのためのTPP批准に反対します。


  忘れていませんよ、12年の選挙時に貼られたポスター、どうなっているでしょう。
  言っている事とやっていることがさかさま。安倍自民は単にアメリカの隷属政党。

  「日本を耕す自民党」と言うのは外資に対し日本から搾取しやすいようにする。事か?
  「ウソつかない。」自体が嘘



  TPP、ISD条項で日本の国家主権は破壊されコングロマリットの餌食に
  

  農業だけじゃないよ、食料、医療、特許、環境、労働、投資、衛生植物検疫、越境サービス など21分野

  自民党が2012年暮れの衆議院選挙で公約したTPPに関して、自民党のウェッブをチェックしよう。

   
 拡大すると
   



 安倍政権の進めるアメリカのための戦争法施行および帝国憲法への改憲に反対します。



 〈あなたがすることのほとんどは無意味であるが、それでもしなくてはならない。世界によって自分が変えられないようにするためである〉ガンジー

 〈一番こわいものはテロリストでも大不況でもなく、いつの間にか私たちがいろいろなことに疑問を持つのをやめ、気づいた時には声すら自由に出せない社会が作られてしまうことの方かもしれません〉アメリカで医療破産したある女性(堤未果、ルポ貧困大国アメリカⅡより)




 04/03(月)

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治安維持法に反対し、暗殺された衆院議員がいた  【週刊 金曜日】

 戦前、治安維持法反対を貫き1929年、右翼に暗殺された衆議院議員山本宣治(愛称「山宣」、1889年生)の第88回墓前祭が命日の3月5日、京都府宇治市の山本家墓地前であった。現代版・治安維持法と言うべき共謀罪制定の動きが切迫する中、反対に命をかけた山宣の墓前に、法案化と戦争する国づくり阻止を誓い合った。

 山宣は東京帝大で動物学を専攻、1928年の第1回普通選挙で労農党から当選した。反戦平和の立場から治安維持法と官憲の拷問を追及、暗殺前日の3月4日には、全国農民組合大会で、「山宣ひとり(反対の)孤塁を守る。だが、背後には多くの大衆が支持している」と演説。翌日、国会で論陣を張るつもりだったがかなわず、その夜、宿舎で襲われた。

 墓前祭は同実行委員会主催で、230人が参加。各団体・政党代表の「追悼のことば」では、共謀罪に対し、表現の自由、集会・結社の自由を奪う監視社会になるとの危機感が相次いで示された。山本家代表で挨拶した、孫で医師の山本勇治氏は「共謀罪が成立したら、祖父が何のために命をかけたか分からない」と話した。

 近くの山宣実家の旅館に会場を移した講演会では、杉山潔志弁護士(京都南法律事務所)が「人間の尊厳を守るのが山宣の訴え」と指摘。共謀罪の危険性について、「相談や計画しただけで処罰対象とされかねない」と弾圧への警鐘を鳴らした。
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 戦争法、秘密法、共謀罪、教育勅語と来ればまさに戦前?物言えぬ国に。
 


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内閣府入府式「国民の奉仕者を胸に」菅官房長官訓示  【毎日新聞】

 菅義偉官房長官は3日午前、内閣府の新人職員の入府式で、日本経済の再生、危機管理の徹底、東日本大震災からの復興、地方創生、1億総活躍社会の実現を挙げ、「その目標に進んでいく内閣だ。国民全体の奉仕者であることを胸に、一緒に目的に向かって仕事をしてもらいたい」と訓示した。
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 「国民の奉仕者を胸に」って首相に忖度しろって事か、えっ菅さん。
 


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共謀罪法案自公、6日審議入りで合意  【毎日新聞】

 自民党の竹下亘、公明党の大口善徳両国対委員長は3日午前、国会内で会談し、「共謀罪」の構成要件を改め「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を6日の衆院本会議で審議入りさせることで合意した。政府・与党は3日昼の会合で、今国会での成立を目指す方針を確認した。民進党など野党4党は廃案を迫る構えで、同法案の審議は後半国会の焦点になる。

 自民党が6日の審議入りを求めたのに対し、公明党は、交通事故などの損害賠償増額につながる民法改正案と、性犯罪を厳罰化する刑法改正案を先に審議するよう主張し、両党の協議が続いていた。

 3日の国対委員長会談では、組織犯罪処罰法改正案を6日に審議入りさせても、衆院法務委員会では民法改正案の審議を優先することで公明党が譲歩した。与党は民法改正案、組織犯罪処罰法改正案、刑法改正案の順に採決する方針だ。

 組織犯罪処罰法改正案を巡っては、金田勝年法相の答弁が安定せず、与党内にも審議を不安視する見方がある。会談後、竹下氏は「国民に分かりやすく充実した審議をしなければならない。時間をきちんと取る」と記者団に語った。安倍晋三首相も政府・与党の会合で「確実な成立に向け、引き続き協力をお願いする」と述べた。

 民進党の山井和則国対委員長は3日午前、「1億総監視社会につながりかねない問題の多い法案だ。その審議を強行し、被害者団体の強い要望のある性犯罪厳罰化法案(刑法改正案)を後回しにするのは非人道的だ」と記者団に語り、与党の対応を批判した。
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 公明党って大丈夫なのかな?下駄の雪と言われるが政権にしがみつき党の基本方針?平和福祉に反する自民にずぶずぶ、創価学会と別物か。
 創価学会の初代会長が治安維持法で逮捕され獄死したのを忘れるはずがないと思うが下駄の雪はよっぽどおいしいのか。
 


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安倍昭恵夫人の憂鬱 円満アピールの次は地元“お詫び行脚”  【日刊ゲンダイ】

 森友問題をきっかけに“夫婦間断絶”が伝えられるようになった安倍首相夫妻。2日久々にアッキーが人前に姿を現した。安倍首相が、わざわざ記者団にツーショットを披露したのだ。

「プレミアムフライデー」だった3月31日、仕事を早めに切り上げて週末を河口湖近くの別荘で過ごし、趣味のゴルフや温泉を楽しんだ安倍首相。事前には伝えられていなかったが、昭恵夫人も同行していたらしい。

「安倍首相は4月1日夜、中国料理店『異彩中国菜館 湖宮』で秘書官を交えて昭恵夫人と食事をし、それが翌日『首相動静』に明記されると、別荘を出発する直前、“ランチは妻とハンバーガーを食べます”と大声で言っている。番記者に向かって暗に“ツーショット写真を撮ってね”と伝えた形です」(官邸事情通)

 年末年始やGW以外に安倍夫妻がゆっくり食事するのは珍しい。それがご覧の写真なのだが、意気揚々とうれしそうに笑顔を振りまく安倍首相とは対照的に、昭恵夫人はうつむき加減で表情も曇っているようにも見える。一体、何があったのだろうか

■義母・洋子さんからの叱責

 昭恵夫人は籠池理事長の証人喚問があった3月23日に弁明コメントをフェイスブックに投稿して以来、更新もなくなり、人前から姿を消していた。動きらしい動きは、3月30日に官邸と仲良しのジャーナリストの投稿に「いいね!」を押したくらい。

「騒動勃発後、私邸で同居する姑の洋子さんから『あなたは安倍家を貶めた!』と激しく叱責されたと週刊誌が報じています。たしかに昭恵さんは、家庭内に居場所がなく、肩身の狭い思いをすることがあるようです。かといって、今更、森永製菓の実家に戻るわけにもいかない。あの沈んだ表情を見る限り、とても安倍首相とのハンバーガーデートを楽しんでいるようには見えなかった。あれだけ頻繁にフェイスブックやツイッターを更新していたのに発信がないのは、官邸から禁じられたからだとの話もある。安倍首相は、森友疑惑を払拭するためにも、昭恵さんとの仲の良いツーショットを世間に見せたかったのでしょうが、昭恵さんは気が進まなかったのかも知れませんね」(知人)

 夫婦円満をアピールした昭恵夫人がこの先向かうのは、夫と姑のいる私邸ではなく、首相のおひざ元・山口県とみられている。

「洋子さんに強く叱られた昭恵さんは今後、一連の騒動について後援会を回ってお詫び行脚するそうです」(前出の知人)

 この際、昭恵夫人は、証人喚問に応じて、洗いざらい話した方がいいのではないか。その方がスッキリするに違いない。日刊ゲンダイは昭恵夫人の携帯に電話し取材を申し込んだが、折り返しの連絡はなかった。
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 地元お詫び行脚の前に国民に対して説明することがあるだろう、バカ者め。
 

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辺野古の海、掘削棒下ろす 海岸では石を敷く作業も  【沖縄タイムス】

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設の作業が進む大浦湾で3日午前10時前、スパッド台船1隻が掘削棒を海に下ろす様子が確認された。掘削作業を始めた可能性がある。また、米軍キャンプ・シュワブの海岸では、ネットに入れたぐり石を海ぎりぎりの岸辺に敷く作業も確認された。

 シュワブゲート前では、新基地建設に反対する市民らが座り込みを続けたが機動隊が排除し、カバーを掛けた資材のようなものを積んだトラックなど工事関係車両延べ33台がシュワブ内に入った。

 市民らは、工事で海底の地形を変える際に必要な県の岩礁破砕許可の期限が1日に切れたことに「搬入車両が海上工事に関係あるものなら、違法だ」と抗議した。
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 掘削作業再開と言う事は岩礁破砕につながるのではないか、早く撤回を行わないと。
 
 





 Twitterコーナー、ご参考に

 慶應義塾大学経済学部の金子勝教授のツイッター

 元外務省国際情報局局長、元防衛大学校人文社会科学群学群長の
    孫崎享氏のツイッター

 自由党の 小沢一郎事務所のツイッター

 社民党参議院議員 福島みずほ氏のツイッター

 東京新聞 政治部のツイッター

 東京新聞 ほっとwebのツイッター

 市民連合のツイッター

 関西市民連合のツイッター

 SADL大阪のツイッター

 上智大学 中野晃一教授のツイッター

 法政大学法学部 山口二郎教授のツイッター


 その他、こちらもどうぞ 
 
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



昨日の神戸
最低気温   6.0度(05:21) 前日差-0.7度)
最高気温  15.4度(14:39) 前日差+2.7度)

  今朝の神戸最低気温   6.2度 (06:01)  3月中旬並み 平年より2.6度低かった
   、

今日の神戸の
   日の出     5時44分 (昨日 5時45分)
   日の入り   18時22分 (昨日18時21分)

       日の出は昨日より一分早く、日の入りは昨日より一分遅い

       

 黄海の高気圧がゆっくり東へ、シベリアの低気圧が日本海へ、西日本は晴れ。
     
     
 明日の朝、黄海の高気圧が九州へ、日本海の低気圧は太平洋へ抜け晴れの範囲が広がる。
     
     
 今朝は晴れ、気温のわりに風があり寒い、桜は所により咲き出した、花見の宴もさかん、平日だけど。
 今日の神戸の最高気温は17.2度、昨日より1.8度高く平年より1.1度高かった。
 明日は晴れ、朝の最低気温は5.0度、最高気温は17.9度、夜の気温は9.0度の予報。だいぶ気温上がる。

    
 
 




一見盤石な安倍政権に内部崩壊の予兆を見る4つの理由

2017-04-03 | いろいろ

ダイヤモンド・オンライン より

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一見盤石な安倍政権に内部崩壊の予兆を見る4つの理由
 山田厚史の「世界かわら版」

 「安倍政権は崩壊前夜だ」と言うと、「そんなバカな」と大方の人は思うだろう。「希望的観測だね」とたしなめられることもある。

 衆参両院で安定多数を確保、野党第一党は勢いも人気もない。維新の会も次世代の党も与党ににじり寄る。安倍体制は盤石。誰が見ても政権を脅かす勢力はない。こういう時に内部崩壊の芽は膨らむ。

 目を凝らすと官邸にほころびが見える。与党は膨張しながら分裂のエネルギーを貯めている。とり残される地方に政権離れが起きても不思議ではない。そして天皇。人々は「政権の驕り」を感じ始めたのではないか。

 アメリカにトランプ政権が誕生する。ポピュリズムが生んだ怪物に真っ先に駆けつけ「信頼できる指導者」と持ち上げた見識が、いよいよ問われる。

■「官邸の番頭」菅官房長官と「お側用人」今井政務秘書官にすきま風

 安倍政権の特徴は「政治主導・官邸支配」。長期政権を続けていたころ、自民党は「官僚支配」だった。小泉政権で政治主導へと動き、福田内閣・麻生内閣で引き戻されたが、第二次安倍内閣は、官邸に権力を集中させた。政策の方向性は内閣官房で決める。かつてのように省庁間の力比べで方向が決まる(その結果が財務省支配だった)というスタイルではなくなった。省庁はできる官僚を官邸や内閣府に送り込み、官房長官のおひざ元で政策論議が行われるようになった。ホワイトハウス型の政治だ。

 要にいるのが官房長官。官邸主導になれば官房長官の役割が重くなる。菅義偉という人物抜きに安倍政権は語れない。内閣人事局を設置し、審議官から上の任免権を握り、一段とにらみを利かすようになった。

 官僚は、菅に歯向かわず、菅に気に入ってもらって政策を遂行しようとする。4年経ったいま、留守にしがちな首相に代わって「官邸の主」は官房長官である。

 政権のもう一つの特徴は「経産省主導」。父慎太郎は通産大臣が長く、晋三は経産省に知り合いが多い。昔からの知り合いを重用する安倍が頼っているのが政務秘書官の今井直哉だ。第一次安倍内閣の時、経産省から秘書官として送り込まれ、信認を得た。安倍の日程管理、面会者の人選、報告事項の差配など、首相の操縦桿を握るのが今井だ。

 政務秘書官である「お側用人」と、官邸を取り仕切る「番頭」。微妙なすきま風が吹き始めた、といわれる。集中する権力にありがちなことだ。

 昨年11月、官邸は内閣官房参与でもある谷内正太郎国家安全保障局局長をモスクワに送った。谷内氏は外務事務次官を務めた外務省OB、安倍首相の歴史認識が問われた「70年談話」の際は、オバマ政権との調整役を果たした。谷内氏の訪ロには、政府内に抵抗があった。経済産業省である。

 これまで対ロ交渉は経産省主導で、今井秘書官・世耕経産相のラインで進められてきた。今井はロシアが苦しい今こそ北方領土を引き寄せるチャンスと考えた。クリミア併合で米欧から経済制裁を受け、原油価格の下落が重なり経済に痛手を受けている。交渉を持ち掛ければ乗ってくる、と考え、官房副長官だった世耕と組んで領土交渉へと政権を動かした。エサは経済協力。シベリア開発に日本が協力し、領土問題で譲歩を引き出そうとした。

 前回の『成果なき北方領土交渉と真珠湾訪問に見る安倍外交の迷走』にも書いたが、こうした流れを頓挫させたのが谷内の訪ロだった。モスクワでの予備折衝で、「返還した領土に米軍が基地を作る可能性はあるか」というとロシア側の問いに「可能性はある」と答えた。

 「君の側近が『島に米軍基地が置かれる可能性はある』と言ったそうだが、それでは交渉は終わる」

 10日後、ペルーのリマで行われたAPECAP首脳会議で会ったプーチンは安倍にそう言った。安倍は「谷内発言はあくまでも原則論だ」と釈明したが、原則を回避する方策は示されなかった。

 交渉の最終局面に、越えがたい難問が持ち出される。日本側の交渉姿勢に問題があった。底流には経産省と外務省の対立がある。対ロ交渉に限らず、経済が絡む外交で、両省が主導権争いをすることはよくある。経済案件は経産省、政治や安全保障が絡む問題は外務省、という棲み分けがあるが、経産主導で進む対ロ交渉に外務省は危うさを感じていた。

 ウクライナやシリアでロシアと対立するアメリカも、安倍のプーチン接近を快く思っていなかった。対米関係を重視する外務省が、最後の局面で安全保障問題を持ち出して、交渉にブレーキを掛けた。安倍も「日米関係」を持ち出されると強いことは言えない。

 では外務省は、返還後の島に米軍施設を置かないよう米国を説得したのか。その形跡は見当たらない。外務省は「米国の了解が取れない」ことを口実に、今井・世耕ラインが進める対ロ交渉を潰しにかかった、と見てもおかしくない展開だった。

 官邸主導外交なのに、官邸がまとまっていなかった。官邸を仕切る菅の責任である。経産省主導の交渉に外務省やアメリカが違和感を持っていたことを菅は知っていたはずだ。その調整ができなかったのか、しなかったのか。いずれにせよこの「すきま風」は安倍官邸が決して一枚岩でないことを物語っている。

■安倍自民党の驕りへ 反発が強まる公明党の「離反」

 似た亀裂が与党内部にも生じている。公明党の「離反」である。

 安倍首相は正月の挨拶で「今年に解散することは考えていない」と発言し政界をビックリさせた。安倍はスピーチライターが書いた言葉をなぞる演説が多いため、会合の挨拶などプロンプターがないと、あやふやなスピーチになる。「年内解散なし」など言ってはいけない言葉がポロリと漏れ、後で訂正する醜態を演じた。永田町の空気は一変した。やはり今年は無理なのか、と。

 年末に都議会公明党が自民党と共闘を解消し、小池与党にまわった。夏に予定されると議会選挙は小池知事と組んで戦う。この動きが安倍の選挙戦略を揺さぶった。

 衆院で単独過半数を占める自民党だが、小選挙区には公明票を上積みしないと当選が危うい議員がたくさんいる。東京で選挙協力に支障が出るなら解散はすぐ打てない――。

 公明党の内部に「安倍自民党の驕り」への反発が強まっている。発端は「カジノ解禁」だ。TPP関連法案を通すため、と会期を延長した臨時国会で、自民党はろくな審議もないままカジノ解禁を強行した。党内で賛否がまとまっていない公明党は「自主投票」を余儀なくされ、賛否が割れるぶざまな姿を晒した。

 自民党は大阪にカジノを誘致したい維新の会を取り込むため、公明党の事情を無視したのである。自公共闘があるから安倍自民は安泰なのに、与党の枠を広げようと維新に接近する菅官房長官のやり方に、怒りが渦巻いている。安保法制や秘密保護法でも、支持母体の創価学会に異論があったが、自民に付き従った。離反すると維新の会に乗り換えられる不安があった。公明は与党から抜けられない、と見透かされ粗略な扱いを受ける公明党が、都議会で「抵抗姿勢」を示した。

 維新、次世代が与党になびき、安倍政権への体制固めが着々と進んでいるように見える。だが、与党は膨張することで内部分裂という危機を抱えることになる。

■「田舎」は置き去りのアベノミクス 地方選挙で弱体化する自民党

 自民党は地方で強い、という神話が揺らいでいる。参議院選挙で接戦となった1人区ではほとんど競り負けた。自民党は「天下党」なのでどの自治体でも息のかかった候補者がいる。野党は強い候補者が立てられない地域がほとんどだが、争点が明確になり、野党候補が様になる選挙ができる場面になると自民はもろい。典型が新潟知事選だ。原発が争点となり共産・社民と市民運動が応援した候補が勝った。鹿児島でも同じことが起きている。「アベノミクスは道半ば」というが、地方は恩恵が来ないことに気づいた。TPPはトランプで頓挫したが、自民党が農民の味方ではないことも浸透している。

 30もの自治体が「カジノ誘致」に手を上げているのも、他に頼るものがないからだ。そのカジノも地方には来ないことが遠からず分かる。

 地方の小選挙区で自民が危ないのは「都市部である1区」と言われてきたが、いわゆる「田舎」で自民党は弱くなっている。

  「企業が世界一働きやすい日本に」という安倍政権は、小泉・竹中路線の新自由主義が政策の軸にある。置き去りにされる地方はもはや自民党の金城湯池ではない。

 「安倍官邸に権力が集まり政治家も役人も上ばかり見るようになった。中央や官邸に目が向かい津々浦々で何が起こっているか、ということに鈍感になった。反乱は地方から起こるかもしれない」

 自民党の閣僚経験者はそ指摘する。外遊好きの安倍首相は、フィリピンで1兆円の経済協力など海外で気前よくカネをばら撒く。日本の地方に暮らす人が、それをどう感じるのだろうか。

■「天皇陛下のご意向」への対応に民心はどう反応するか

 安倍官邸の「驕り」を映し出したのが天皇の退位問題だ。ビデオメッセージに込められた「天皇陛下のご意向」に安倍政権の対応は正反対だ。「国民の象徴として公務に力を入れたい」「高齢になると務めを果たせないから、生前退位を認めてほしい」という天皇に対し「ご公務は減らせばいい。生前退位は制度化しない、今回限り」というのが安倍政権である。天皇の内心はいかばかりか。異例のビデオメッセージという手段に出たものの、政府は「迷惑」と言わんばかりの対応だ。

 安倍首相は保守の政治家なのに天皇を粗略に扱っている、というイメージが形成されつつある。被災地や戦争の傷跡を訪問され、国民や平和な世の中に寄り添おうとする天皇の姿勢は人々の静かな共感を集めている。「安倍か、天皇か」という選択になれば、天皇に軍配を上げる人が多いのではないか。

 天皇制という昭和史を波乱に巻き込んだシステムが、平成の世に新たな問いかけをしている。「国民統合の象徴」として自らの任務を生真面目に貫こうとする天皇と、それを迷惑に思う首相。

 「ご意向」を「無視」ですり抜けようとするならば、民心はどう反応するだろう。

 権力は強くなるほど「傲慢」になる。耳触りのいい情報しか入らない。民心が見えない。脅かす勢力がなくなると、内部で戦いが始まる。

 権力の内部崩壊は、満月の夜に始まる。
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