4月8日(水)〔お釈迦様の誕生日とされています〕哲学学習会を会社で実施しました。参加人数は、10名でした。教材は、「自然の哲学」(下)田中 一著で「第十二話 弁証法とは」です。
哲学は、世界を見るときのものの考え方、見方を深く示唆してくれます。物事の本質をみることができないと、特に人間はそのときの心に左右されやすい弱い存在ですので、悩まなくていいところで悩んだり、問題をしっかりと把握しなければいけないところ把握できなかったりと不安定な人生を送ります。人間は生涯を通じて、学びながらも、ふらつくというのが本来性かもしれませんが。
哲学は、紀元前のその昔から、普遍性を求めて思考を繰り返されてきましたが、思考の弁証的発展とその時代の社会(質とありよう)から大きな影響を受けているのは、否めません。
従って現代では、普遍性より、その個別性、多様性が重視され、哲学が軽視(現代の構造主義のように、哲学〔ひとつの見方、考え方〕では世界が語れない)されていますが、その深く考える思考法や過去の偉大な哲人(お釈迦様もその一人です)が、何をどのように考えたのか、非常に興味深いところであり、学びがいのあるものです。いや、現代のように秩序が乱れ、つぎの世界が見えないときこそ、哲学的思考は必要ではないでしょうか?
「弁証法とは」
物質こそ 世界の第一次的な本源的存在物 ⇒ 唯物論
↓
意識・精神は人の脳髄(物質)の働きが生んだものです
自然のなかで発生した生物は進化して人間を生み、人間は社会を形成してやがて精神を得ます → あくまで精神も物質から進化したものです
物質の運動の特徴を弁証法的といっています
↓
私たちの思考自体もまた物質の運動と同じ特徴を持っています
弁証法的:生きいきとダイナミックに運動している物質の変化発展
弁証法的唯物論
→ 本源的な存在である全物質がたえず弁証法的に運動しているとする見方
ここまでをまとめてみますと
物 質 と 意 識 の関連性
↓ ↓
物質を原子・分子の集まりだとすると 意識は物質の発展過程から生まれたが、
力学が成立する(こうすれば、こうなる) 独自の働きをもつ
それが、(この二つの要素が物質や他の生物と比して、人間の本質(特徴)を示している)
精神の能動性
と
意識の先行性
↓
世界の未来を変えることができる(石やライオンは世界を変えることができない)
となります。
世界の事物はすべて原子・分子の運動によって事物の状態は完全に決まってしまうというような、18世紀の機械的唯物論(当時発達しつつあった力学によれば、原子・分子の運動は、ある瞬間の運動状態をあたえることによって、それ以後の運動状態がすべて完全にきまってしまう)では、もはや世界を変革する努力は無意味となり、世界に対して観照的な態度をとることももっともだということになりかねません。
そうではなくて、意識は物質から発展してきましたが、独自の働きを持つので社会や人間は、計算どおりいかないし、その反対に努力次第で世界は、思いの方向へ向かうことも否定できないということです。
われわれが欲するのは、哲学をすることによって物質の運動の発展の方向を予測することです。物質の運動のみなもとはなにか、またどのようにして物質が発展していくのか、これらの点を具体的に認識してはじめて、われわれは、客観的実在の運動を深く認識するとともに、その発展の方向性を予測することができます。
現在では、自然と社会の運動および意識についてひろく研究がすすんでいて、物質の運動に関するいくつかの重要な認識が得られています。
それは、いっさいの現象の運動・発展のみなもとはその現象の内にあります。この意味で運動は本質的に自己運動であります。現象を現象たらしめながら互いに対立しあっているいろいろなものが存在しています。これらの内的関係が現象の変化発展のみなもとになっています。
ということは、
世界の中の現象のみなもとは、その世界の中にあり、
国の中の現象のみなもとは、その国の中にあり、
会社の中の現象のみなもとは、その会社の中にあり、
家族の中の現象のみなもとは、その家族の中にあり、
個人の中の現象のみなもとは、その個人の中にある。
ということです。
たとえば、今、サブプライム関連で不景気だと仮定してとして、経営がうまくいっていないのだったら、外部に要因があるのではなく、経営すなわち会社の中に、その要因があると考えます。会社自体が、社会の情勢や動向にあっていないので、あうように変革するしかありません。(これが弁証的唯物論の考え方です)
先ほども申しましたように、世界中の人々が、精神の能動性と意識の先行性を有しており、それをダイナミックに実行しているということ自体が、自然なのです。われわれも、やみくもに行動するのではなく、理念を掲げダイナミックに行動すべきときだと思います。
◆参考まで
弁証法の3つの法則(当時はこれで世界のすべてが語れるという偉大な発見でした)
第1法則 原因の法則
対立物の統一と闘争(矛盾は発展の基礎)
第2法則 変化の法則
量的変化と質的変化
第3法則 進化発展の法則
否定の否定の法則(アウフヘーベン)
唯物論と観念論
哲学は、世界を見るときのものの考え方、見方を深く示唆してくれます。物事の本質をみることができないと、特に人間はそのときの心に左右されやすい弱い存在ですので、悩まなくていいところで悩んだり、問題をしっかりと把握しなければいけないところ把握できなかったりと不安定な人生を送ります。人間は生涯を通じて、学びながらも、ふらつくというのが本来性かもしれませんが。
哲学は、紀元前のその昔から、普遍性を求めて思考を繰り返されてきましたが、思考の弁証的発展とその時代の社会(質とありよう)から大きな影響を受けているのは、否めません。
従って現代では、普遍性より、その個別性、多様性が重視され、哲学が軽視(現代の構造主義のように、哲学〔ひとつの見方、考え方〕では世界が語れない)されていますが、その深く考える思考法や過去の偉大な哲人(お釈迦様もその一人です)が、何をどのように考えたのか、非常に興味深いところであり、学びがいのあるものです。いや、現代のように秩序が乱れ、つぎの世界が見えないときこそ、哲学的思考は必要ではないでしょうか?
「弁証法とは」
物質こそ 世界の第一次的な本源的存在物 ⇒ 唯物論
↓
意識・精神は人の脳髄(物質)の働きが生んだものです
自然のなかで発生した生物は進化して人間を生み、人間は社会を形成してやがて精神を得ます → あくまで精神も物質から進化したものです
物質の運動の特徴を弁証法的といっています
↓
私たちの思考自体もまた物質の運動と同じ特徴を持っています
弁証法的:生きいきとダイナミックに運動している物質の変化発展
弁証法的唯物論
→ 本源的な存在である全物質がたえず弁証法的に運動しているとする見方
ここまでをまとめてみますと
物 質 と 意 識 の関連性
↓ ↓
物質を原子・分子の集まりだとすると 意識は物質の発展過程から生まれたが、
力学が成立する(こうすれば、こうなる) 独自の働きをもつ
それが、(この二つの要素が物質や他の生物と比して、人間の本質(特徴)を示している)
精神の能動性
と
意識の先行性
↓
世界の未来を変えることができる(石やライオンは世界を変えることができない)
となります。
世界の事物はすべて原子・分子の運動によって事物の状態は完全に決まってしまうというような、18世紀の機械的唯物論(当時発達しつつあった力学によれば、原子・分子の運動は、ある瞬間の運動状態をあたえることによって、それ以後の運動状態がすべて完全にきまってしまう)では、もはや世界を変革する努力は無意味となり、世界に対して観照的な態度をとることももっともだということになりかねません。
そうではなくて、意識は物質から発展してきましたが、独自の働きを持つので社会や人間は、計算どおりいかないし、その反対に努力次第で世界は、思いの方向へ向かうことも否定できないということです。
われわれが欲するのは、哲学をすることによって物質の運動の発展の方向を予測することです。物質の運動のみなもとはなにか、またどのようにして物質が発展していくのか、これらの点を具体的に認識してはじめて、われわれは、客観的実在の運動を深く認識するとともに、その発展の方向性を予測することができます。
現在では、自然と社会の運動および意識についてひろく研究がすすんでいて、物質の運動に関するいくつかの重要な認識が得られています。
それは、いっさいの現象の運動・発展のみなもとはその現象の内にあります。この意味で運動は本質的に自己運動であります。現象を現象たらしめながら互いに対立しあっているいろいろなものが存在しています。これらの内的関係が現象の変化発展のみなもとになっています。
ということは、
世界の中の現象のみなもとは、その世界の中にあり、
国の中の現象のみなもとは、その国の中にあり、
会社の中の現象のみなもとは、その会社の中にあり、
家族の中の現象のみなもとは、その家族の中にあり、
個人の中の現象のみなもとは、その個人の中にある。
ということです。
たとえば、今、サブプライム関連で不景気だと仮定してとして、経営がうまくいっていないのだったら、外部に要因があるのではなく、経営すなわち会社の中に、その要因があると考えます。会社自体が、社会の情勢や動向にあっていないので、あうように変革するしかありません。(これが弁証的唯物論の考え方です)
先ほども申しましたように、世界中の人々が、精神の能動性と意識の先行性を有しており、それをダイナミックに実行しているということ自体が、自然なのです。われわれも、やみくもに行動するのではなく、理念を掲げダイナミックに行動すべきときだと思います。
◆参考まで
弁証法の3つの法則(当時はこれで世界のすべてが語れるという偉大な発見でした)
第1法則 原因の法則
対立物の統一と闘争(矛盾は発展の基礎)
第2法則 変化の法則
量的変化と質的変化
第3法則 進化発展の法則
否定の否定の法則(アウフヘーベン)
唯物論と観念論
第一義的 | 第二義的 | |
唯物的 | もの、存在 を認める | 意識、精神、心 でその本質を認識する |
観念的 | 意識、精神、心 が世界をつくる | もの、存在 そして事物をして定義する |