後期初等社会科教育法 全体振り返り(7)
令和5年度後期に初等社会科教育法を受けた学生の振り返りを7回にわたって紹介します。それぞれ、一人当たり平均2,400文字を超える内容を書いてくれました。ぜひ共有してください。課題は次の3点です。(個人が識別できる内容は省いてあります)
1 これまでの15回の授業であなたが学んだことを、大きく3つ以上の項目でまとめなさい。
2 あなたが考えるよい社会科の授業とはどのような授業でしょうか?あなたの経験と、今回の授業の内容を加味して答えてください。(10行程度以内で)
3 「初等社会科教育法」を受けた感想を書いてください。
※ 1限・2限混合で、順番はシャッフルしてあります。
1(1)授業が上手くいく脳科学のスキル(第5回の授業)
第5回の授業では、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンを児童が分泌できるとよい授業につながると学んだ。資料によれば、ドーパミンを分泌することで、元気が出て、注意力・集中力が高まり、学力と関係があるワーキングメモリ(作業記憶)を向上させ、行動抑制(がまん)ができるようになるとされている。ドーパミンを分泌させるための手法としては、運動を取り入れることが一番簡単であり、効果があると講義で学んだ。
たしかに、この講義で先生が何か指示をしたり提示をしたりする際には、手を挙げさせたり、立たせたりと、体を動く作業が多く取り入れていた。実際に、ただ座って講義を受けるよりも動きがある方が集中力も高まり、講義で印象にあることが記憶に残りやすいと感じた。
また、資料によれば、セロトニンを分泌することで、平常心や安心をもたらす効果があるとされている。さらに、ノルアドレナリンを分泌することで、感情的な興奮を起こしたり、刺激情報を価値があるか否かの判断をしたりするとされている。教師が児童に癒しや緊張感を与えることで、児童が授業をより学びやすい環境づくりに繋がると考えた。
授業づくりでは、より子どもたちが理解できるよう内容を考え、活動を考えていくことも大切であるが、児童が授業に対してやる気にそして「学びたい」と気持ちが向かうように神経が働くように考えることも大切であると学んだ。
(2)模擬授業
後半5回分ほど模擬授業を行った。模擬授業をすることで学んだことや見て学んだことが多くあり、中でも2つのことが心に残った。
1つは、行ってみて社会の授業で子どもたちの興味関心を高めることが大変であったということである。これは社会に限らずだが、自分の専門分野が理科であり、それ以外の教科の知識が乏しく、教科書の内容に沿って、授業を進める単調な授業になってしまった。そんな時大事になってくるのが表現だったり、授業を受けたくなるような仕掛けを取り入れたりすることが大事であると学んだ。
これはもう1つの模擬授業を受けたことで感じたことであり、他の班の授業は興味をくすぐられるものが多く、それは、知識があるからだけでなく、こういった仕掛けやスキルがあったからだと考えた。知識をつけて内容を深くすることだが、声の抑揚をつけたり児童が集中できるようなゲームを取り入れたりすることも1つの授業を作っていくことの手法であると学ぶことができた。
(3)最後の授業(第15回)
最後の授業では、先生が実際に模擬授業を行った。模擬授業の内容を第14回目の授業に投票で決め、第15回目の授業の題材として扱った。授業が始まる前から、子どもに次の授業の題材を選択肢で与えることで、わくわく感を与えていたり、先生が学ぶ内容を児童に押し付けるのではなく、児童が何を学びたいか汲み取った上で授業を作ったりと従来とは異なる、双方向的な授業の在り方を実際にイメージすることができた。私が教師になった時に先生のように、上手くできるかわからないが、子どもたちが授業を教師からの押し付けと捉えず、自らが学びたいこと学べる場と感じられるよう取り組んでいきたい。
第15回目の授業の題材では、名字の分布から読み解く歴史の流れというものであり、非常に面白かった。名字の分布から、文化の違いまで知ることができ、驚きであった。また、私にとって社会科は教科書に書いてあることがすべてであり、その先などないと考えていた。しかし、この授業を受け、過去の資料や実際に先生が各地で入手した情報や資料などから、どうしてこのような歴史になったのか、何が影響してこのような結果になったのかを考察できると知った。
理科で実験や観察をして調べて体験することで、自分自身で考えることができ、深い学びに繋がる。同様に社会も自分自身で文献を探したり実際に訪問したりすることで思考でき、深い学びにつながるのだと考えた。教科書の内容を児童に教えるのではなく、教科書を使って授業をして、教科書の枠を超えた授業を作っていけるように精進していきたい。
2 講義を受ける前までは社会科とは教科書に書いてある内容を知って暗記することであると捉えていた。そのように考えていたのには、自分が小中高と授業を受けていたものが教科書に沿ってただ教科書に書かれていることを先生がただ伝えていたことに原因があったと思う。
しかし、この講義を通して社会科のイメージが変わり、どのように指導していくとよいかを学ぶことができた。まず、社会科とは教科書に書かれていることを理解するだけでなく、そこで得た知識を自分自身でなぜこのような歴史になったのか考えるために文献を探したり実際に跡地や建造物、博物館に訪れたりして深く学んでいく教科であった。そのため、社会科の授業に対して児童が教科書を暗記してテストのために学習すると捉えさせるのではなく、教科書の内容を知って、児童それぞれが疑問に思ったことや知りたいと思ったことを自ら探究できる場と捉えさせるようにしていく必要がある。
そのような活動になるように教師が支援していく必要があり、教科書を教えるのではなく、教科書を使って授業を行い、探究活動に繋がるよう授業を進めていくべきである。
また、社会科の授業では、他教科よりも資料の提示が多い。この講義の中でも多くの場面で資料の提示をしていた。その際、毎回興味や関心を高めるものばかりで、このような場面が多い社会科ならではの工夫であると考えた。今まで自分が受けてきた小中高での資料提示は教科書にある写真やイラストを黒板に拡大したものばかりで、興味や関心引き付けられた覚えはなかったが、社会科の授業では1つ1つの写真に目が行くよう仕掛けていく必要がある。私にとって印象に残っている仕掛けは、少しずつ投影時間を延ばしていく提示の仕方である。自然と画面に集中してどこにあるかなんなのかと活動に取り組むことができた。このように提示の仕方を工夫することが社会科の授業では大切である。
3 この講義は1限目からであり、朝が苦手な私は正直最初マイナスなイメージをもって第1回目の授業を受けました。しかし、第1回目の授業から、私たち学生が授業に集中できるような仕掛けを多く取り入れ、深い学びを提供してもらいました。今振り返ると最初から、ドーパミン、セロトニン、ノルアドレナリンを分泌できる活動が多くありました。最初の授業で一番イメージに残っているのは、スライドに音声があったことです。今まで講義を受けてきてスライド使う授業は教師が一方向的に内容を伝え、講義を受ける学生に眠気を誘わせるものが多かった印象です。しかし、この授業はスライドによって音声があり、わくわく、ドキドキを感じさせるよう工夫されていたことで、教室内で眠っている人はいなかったです。そのような学習者1人1人に学びを提供できるよう工夫する1つの手法を学びました。
第15回の授業を通して、印象に残っていることは、グループ活動についてです。講義内では多くのグループ活動があり、たくさん共に学びました。グループセッションでは、それぞれの意見を述べ合い、考えを深め合いました。また、模擬授業もこのメンバーで行い、共にどのような授業が学習者にとって意味あるものかということを吟味し合いました。これらの学習を通してより一層関係性を高めることができたと感じました。学習活動をきっかけに信頼関係を築け、団結することができると実際に感じ、自分自身も学級の子どもたちの関係づくりにプラスの影響を与えられるよう授業づくりを心掛けていきたい。
1(1) 模擬授業
自分の模擬授業では数人で行う大変さとICTを活用する難しさを学んだ。今まで私は1年生の時に1回、2年生の時に2回、3年生の教育実習で授業を行った。45分全て授業を行う際は全て1人で行っていた。そのため、グループ5人で45分模擬授業を行うのは始めてであった。授業の単元を決める際は個人個人で得意な単元があるため、意見のすり合わせが難しかった。単元を決めた後は授業の流れを決め、時間で分けて分担した。指導案を作る際に授業の流れがあるため、人と合わせるのが難しかった。特に社会の授業でICTを用いるという条件が難しかった。私が今まで受けてきた社会の授業はただただ言葉を覚える一方的でアナログな授業であった。そのためICTを活用した社会の授業が想像できず、苦戦した。意見を出し合いつつ指導案は完成させたが、実際に授業をしてみるとうまくいかなかった。やはり、分担したところで溝ができてしまい指示の一貫性がなかった。そのため生徒が混乱し、欲しい意見を引き出すことができなかった。このことから数人で授業を行う場合は密なコミュニケーションが必要であることを学んだ。また教育は変化していくため、自分のアンテナを高くし置いて行かれないように情報収集に努めることも大切であると学んだ。またICTを用いた全員参加型の授業を実現する大変さ・難しさを学んだ。
(2) みんなの模擬授業を見て学んだこと
ICTを用いた授業方法を学んだ。色々なグループの授業を見ることで自分で考えていなかったICTの利用法を知ることができた。例えばカフートを使ったグループ活動の後、その順位を利用してクイズに答える順番を決めている。ズームに事前に作ってある資料(パワーポイント)を共有して全員が見れるようにする。などである。みんなの模擬授業を通して社会の授業でのICTの利用は「誰一人取り残さない、全員参加型の授業」が実現できる手立てであると考えた。加えてICTを用いたクイズやグループ活動を通して、ウェルビーイングの向上も図ることができると学んだ。私の班が行った授業はうまくいかなかったが、他の班の模擬授業と比べることにより学びが多くあった。
(3)先生の授業
先生の授業では「ICTを活用した全員参加型の授業の象徴」であると感じた。それと同時に「全員参加型の授業」を実現するための手立てや工夫を学ぶことができた。授業の入りでは音を付け、児童に「授業が始まる」と感じさせる。導入では児童の身近にある物事を取り入れる。知識の確認ではクイズや立ちながら考えるなど動きを取り入れる。考えを発表する際はICTを用いて誰が当たるかわからないドキドキを入れる。全員が考えを話すことができるようペアにして質問を多くする。これらのように私が受けてきた教員からの一方的な授業とは異なり、児童主体の授業の作り方を学ぶことができた。またこのような授業がOECDが目指すSDGs時代の学力・能力であるウェルビーイングの実現に近づくことを学んだ。
2 昔の人々の知恵や出来事・日本や世界の地形を学ぶことを通して、自分の考えを持ち、今ある暮らしに活かすことができる授業。これを実現するには知識が必要である。知識を教える際には、一方的な授業であるとつまらないため、児童の頭に入らない。そのため知識は復習クイズや児童の教え合いによるコミュニケーション活動を取り入れ、脳のドーパミンを引き出す授業を行う。そのうえで、自分の考えを持つことができるように資料を提示したりグループ活動で話し合うことができるような問題を出すなどを行う。
これらのように今までの詰め込み教育ではなく、「児童主体で誰一人取り残さない授業」や多様な個人それぞれが幸せや生きがいを感じる・地域や社会が豊かになるにはどのように行動するとよいか考えることができる「ウェルビーイングな授業」がよい社会科の授業であると考える。
3 最初は社会科にICTなんて用いることはできないと思っていた。しかし現在の求められる授業を学び、模擬授業を通して実践方法を模索する・他の班や先生の授業を見て手立てを学ぶことにより「実際に教員になった際に社会科でICTを取り入れてみよう。」と思えるようになった。しかし今まで私が受けてきた授業はかけ離れているため、この授業をきっかけにICTを活用した授業法を書籍や論文を読むなどして探究していきたい。そして実践することができるよう資料を作る・アプリを入れて使ってみるなど積極的に行動し情報活用能力を上げていきたい。
1(1)ICTの活用について
私はこの授業を通してICTを活用することの意味を学びました。これまで私は幼児園で実習を行っていたため、小学校の現場に行って実際にICTを活用する場面を見たことが無かったのですが、授業の中で生徒の目線に立って授業を受けてみると、自然と他ごとをやめ、教師の話に耳を傾ける様になっていました。ICTを用いなくても全員を参加させる授業のやり方はあると思いますが、それを全ての授業で子どもたちが飽きないように考えていくのは少し難しいことだと思います。クラスの生徒一人一人が積極的に参加出来ているかを把握することも、授業を行いながらでは難しいところがあると思いますし、振り返りシートを書くにしてもそれを見る時間も必要となります。これらのことを踏まえると、ICTを用いたほうが共生社会の実現に向け、誰一人取り残さない全員参加のインクルーシブ教育を行えると考えます。ICTの活用方法は授業の中でも用いられていた様に、導入として内容にまつわる身近なものを クイズとして出すことが考えやすいですが他にも「ふきだしくん」やパワーポイントを用いて自分意見をみんなと共有し、分類して、他の人の考えを知ることが出来ます。これは自分では考えが浮かばず、見通しが持てない子を取りこぼさないような授業を行うことに繋がります。また、国土地理院の白地図機能などを用いた、子どもたちが主体的に参加できるツールを上手く活用することで思考力を働かせることにもつなげることが出来ます。私が特に良いと思った活用方法は、ICTを用いた視覚効果です。単に画像を出すのではなく、徐々に画像が現れる様にして子どもの興味をひいたり、グラフや資料の読み取りを行う際に変化が分かりやすいように、グラデーションにしたりと、子どもたちに学んでほしいことを私たちがICTを活用し、授業を組み立てる必要があると思いました。
(2) 授業の組み立て方について
私はこの授業の中の模擬授業や土井先生の授業を受けて、いかに子どもたちが授業に集中できるかは、授業の組み立て方にあると思いました。いくら声を大きくしたり、生徒に注意したりしても、子どもたちは授業に取り組むことは出来ないと思います。そこで脳科学の知識を交えながら、子どもたちがどうやったら楽しく授業を受けることが出来るのかを考える必要があることが分かりました。例えば先生がよく使用している、名前がランダムに表示されるツールは、子どもたちのノルアドレナリンが分泌され自然と授業に向き合えることが分かりました。教師がその場でランダムに指名するとしても、どうせあたらないだろうと思う子も中に入ると思います。しかしこの機会はそのような私情はなく、本当にランダムなのでいい緊張感を高めることが出来ます。また、考える際に一度起立をするということは脳を興奮させ、注意力、集中力を高めることが出来る。これはすぐに実践できることなので授業に取り入れていきたいと思う。これらの要素をうまく授業に組み込みながら行うことで子どもたちのやる気が変わってくることが分かりました。
(3) 子どもの様子を把握することの重要性について
私はこの授業の中で、「○○出来た・見つけた人手を挙げて」と言う発問は子どもの気持ちになって考えると嘘をつきたくなるような心理状況にさせてしまっていることに気が付くことができました。教師は内容をどれくらい理解しているかを把握するために行っているのに対し、子どもたちは自分の本当の理解度を表すことをためらいっているためそこで教師と生徒との間の認識にずれが生じてしまいます。そこは教師が子どもの心理状況を考え、例えばハードルを下げた発問に変えたり、頭の上でどれくらい分かったか自分で考え1から5数字で表してみるといった方法を取っていく必要があることが分かった。
2 私が考える良い社会科の授業とは、これから絶え間ない変化が起こっていく社会の中で、社会的な見方・考え方を働かせながら、課題を追究したり解決したりする活動を通していくことが出来る様な能力や態度を養える授業であると思います。私が小学校の頃に受けていた社会の授業はみんなで教科書をよんで、板書を写すといった一方的な従業であったように思います、しかしこれでは社会的な見方・考え方は働かすことができません。例えば地域の特産物についてでも、ただこの地域は 温暖だから〇〇が特産品です、と言うのではなく、写真や気温のグラフ、栽培の仕方など、要素をちりばめて子どもたちに提示し、ではどうしてこの地域では○○が特産品なのかを考えることで、その地域について様々な視点から考えようとする力が身に付きます。またほかの地域ではどうなのだろうと、実際に自分たちで考えることによって興味が湧き、新たな疑問を持つことにもつながるかもしれません。こうしていくことでこれからの将来の中で子どもたちが自ら社会の創り手となっていけると思います。
3 私は教育内容の授業の中で土井先生の授業がいちばんためになりました。私は先にも述べたように小学校での教育実習に行っていないため現場の様子や、実際にどうしたら子どもたちは授業に興味をもってくれるのかがあまり想像がつきませんでした。そんななか模擬授業なども含めて児童の立場で様々なテクニックが用いられた授業を受けて、教師のやり方次第で子どもたちの姿勢が変わるということを実感できました。脳科学についても学ぶことでこういうときはどうするのが最適なのかが理解できるようになることが分かったので、資料を読んでいきたいです。模擬授業を何回も見ましたが、学生がおこなうからこそ気が付ける部分も多くあって大変興味深く、面白かったです。
1(1)思考ツールの有用性
思考ツールはすなわち、意欲向上ツールであり、「楽しく学ぶ」を実現する一つの手段である。そして大事なことは、この「手段である」という点であり、それとして使用しなければならないことだ。例えば、子どもたちに対しXYチャート、フィッシュボーン図などを埋めるというゴールはふさわしくない。それは、思考ツールが手段ではなく、目的・結果として働くためである。これらのツールを用いるメリットの一つとして、子どもたちの考えを可視化できる(しやすい)点が挙げられるが、そこから学びにつなげるのが大切なのだと分かった。子どもたちは、特に自分の意見に自信がないほどその考えは教師側には見えづらい。このような思考ツールの活用によって、「見える化」を測ることが大切だと分かった。
(2) ICTの活用場面とその方法
ICTの活用は、子どもたちにとっても教員にとっても、学びを深めるのに有効なものである。ICTを使うメリットとして、まずは、「現物を見せづらい場合にそれを提示できる」ことがある。社会においては、講義中でもあったように、実際に教員がある現場(古戦場や神社など…)に行った場合にそれを写真や動画で紹介することが可能である。また、他の教科に比べて教え込み・知識詰め込み型になりがちな社会科では、動きのある資料や教科書にない画像などは非常に子どもたちの理解を促すのに有効に働くだろう。さらに、全員の意見を共有しやすい点もメリットである。社会科で活動をする際は、話し合いをさせることでお互いの考えを深めていく構図が好ましいと考えるが、そのためには子どもたち一人一人が自身の意見を持っておく必要がある。子どもたちが自らの考えを言語化するにも、それを共有するにも、ICTの活用は有意に働くだろう。
一方で、ICTにはデメリットも存在することを忘れてはならない。それらすべてを考慮したうえで、子どもたちの考えを共有したい・実物に近いものを見せたいというときなどに、進んで使うのが良いと知った。
(3) 全員参加のための有効な手段やコツ
「全員参加型の授業」が学校教育の理想形であると講義で学んだが、それを実現するために意識すべきこと、具体的な方法やコツ等を知ることができた。
クイズを授業内に取り入れるのは、子どもたちが授業に対し関心を持つ一つのきっかけになるので活用していくべきである。この際、画像を用いてクイズを行うとより良い。それは、外国育ちの子どもへの配慮の観点から、誰でも視覚的に楽しめるからである。
目標(ゴール)を明確にすることも大切である。それに伴って、学習目標は「~を考えよう」ではなく、「~を説明しよう」の形が好ましいと学んだ。目標が明確であるかどうかと子どもたちの学習意欲には相関関係があると考えられるので、学習目標の提示から活動ごとの指示まで、都度意識するようにしたい。
また、授業においては画像や動画は、子どもたちの理解を促す大きな要素であるが、これは実は「全員参加型の授業」を実現するのに大いに役立つ。それは、既有知識や学習到達度に個人差がある中で、画像や動画を用いることで、全員のスタートラインを極限まで等しくすることが可能だからである。目標を明確にしたりクイズを取り入れたりするのと同様に、スタートラインを揃えることは子どもたちの学習意欲につながるのである。
2 先ほども述べたように、他の教科に比べてより「暗記科目」と呼ばれやすい点は社会科の特徴ではあるが、だからと言って一方的に教え込むような授業はしてはならない。しかし私の経験上、やはり現場でも一方的な知識詰め込み型の授業になりがちではある。そのような中で、この講義でもたくさん学んだように、そんな社会科の授業を楽しみながら、かつ子どもたちが自ら考えて活動するような授業づくりの方法は多く存在することを知った。導入時にクイズで子どもたちの関心を寄せ、回答時は全員が手を出して自分の考えを表したり、自分があたってしまうかもしれないという緊張感を与えることでより活動を充実させたりというのも、補助的な指導のコツである。そしてこれらを実現するには、教材研究の量が物を言うと考えられる。教材研究を多くすればするほど、子どもたちにとっては分かりやすく、主体的になって学ぶことができる授業を実現できる。私が思うに、よい社会科の授業とは「子どもたち全員が積極的に思考し、楽しく学ぶことができるもの」である。さらに言うならば、それが日常生活と結びつくと、なおのこと良いと考える。
3 私は社会科の授業を行うことにとても不安があった。それは知識が十分に身についていないこともあるが、それに加えここで何度も述べたように「知識詰め込み型の授業」になってしまいそうということを懸念していたからである。しかしこの講義で、社会科は教師の工夫次第で全く異なる、むしろ子どもたちが主体的に学べるような授業づくりが可能なのだと分かった。
また、模擬授業を通して、授業を作る側としての考えや、他の班から得た参考にしたい指導法など、今後自分が仮に教師になって授業を行う際に役立てたいことを経験し、知ることができた。また、先生が行ってくれた授業からも、工夫点があらゆる場面に存在することを感じ、教材研究の大切さをあらためて感じた。
まだまだ私自身の経験量としては当然不足しているものの、ここで学んだことの一つ一つを意識しながら、徐々に自分のものにできるように励もうと思えた。この講義に参加できたことをありがたく思う。
1(1) ロイロノートやグーグルフォームなどの思考ツールについて
思考ツールの使用は社会の授業において重要だと学んだ。まず、視覚化や構造化を通じて複雑な概念を理解しやすくし、生徒の理解を深める。また、ディスカッションを促進し、自己表現能力を向上させる。思考ツールは協力や批判的思考の育成にも寄与し、異なる意見を尊重しながら問題解決能力を養う。さらに、情報整理や分析力を向上させ、現実の課題に対処するためのスキルを培う。まとめると、思考ツールは生徒たちにより深い学びと洞察をもたらし、主体的で意義のある社会参加を促進する。
(2) 興味を引く授業づくりについて
データを少しずつ提示することが大切だと学んだ。まず、生徒に情報を段階的に提供することで、興味を引き、主題に関心をもたせることができる。また、徐々に情報を明らかにすることで、生徒たちに問いかけや予測を促し、主動的な学習を奨励する。さらに、少しずつデータを見せることで、情報の全体像を理解しやすくし、誤解を防ぐ。生徒は段階的な情報の流れを追いながら、自分なりの結論や理解を築くことができる。最終的には、このアプローチは深い理解と情報処理能力の向上に繋がり、授業の効果を高める。
写真や動画を社会の授業で使用するメリットがあることに気づいた。これらの視覚的な素材は生徒の興味を引き、学習体験を豊かにし、理解を深める。歴史や地理の出来事を生き生きと捉え、抽象的な概念を具体的な例で説明できる。また、異なる文化や環境をリアルな映像で紹介することで、多様性への理解を促進し、学際的な視点を養う。まとめると、写真や動画は教育の効果を向上させ、授業をより魅力的で効果的なものにする。
(3) できる子、できない子に対しての作業指示について
授業中、出来る子と出来ない子がいる場合、差別化された指示が効果的だと学んだ。出来る生徒には深化課題や自主学習を促し、新しい学びの機会を提供する。同時に、出来ない子には基本的な概念を補強するためのサポートを提供し、個別指導に焦点を当てる。グループ活動を導入し、協力と共感を養う。柔軟性と配慮がある指導は、全生徒が適切な挑戦を受け、肯定的な学習経験を積むことにもつながる。
2 よい社会科の授業は子供たちがただ聞いているだけの授業ではなく、授業に参加できる機会が多くある、楽しい授業だと考える。そのためには、カフートのようなクイズを用意して、前時までに習ってきたことをおさらいする時間を設けたり、グループで話し合って答えを予想したりといったことを授業で取り入れるとよいと学んだ。また、教員になる立場として、地歴分野でも公民分野でも教える内容よりも細かな内容や、研究の最前線を把握する必要があると考える。教える内容を深く理解していれば、授業する内容の伝え方や指導方法が豊かになり、社会が苦手な子供に対しても、興味を示すような教材や発問を用意してあげられると考える。
堅苦しい文になったが、何よりも先生自身が社会科が楽しく授業しないと子供たちも楽しくなるはずないのでそこを1番大切にしていきたい。
3 授業を受けて1番印象に残ったことは、土井先生自身が笑顔で楽しそうに授業をしている姿でした。教育実習を通じて授業をする大変さでいっぱいいっぱいになり、心に余裕のない授業になってしまうことが多くありました。授業の経験の慣れもありますが、事前に準備をしているからこそそれが可能なのだと気づきました。顕著に表れていたのは、第15回の名字の時で、私たち一人一人の順位を調べてきていたり、表に名字がいっぱいまとめられたりしていました。まだまだ不慣れなとこがあって、学ぶことしかないですが一つ一つ丁寧に自分のものにしていきます。ありがとうございました!
1(1)指導案作成について
最初の授業では、小学校学習指導要領の社会科の改訂のポイントや改訂の方向性、育成を目指す資質・能力の三つの柱に触れ、授業づくりをする上での意識するポイントについて学ぶことができました。生活科は身近な生活にかかわる見方・考え方を考えさせることで社会科は学問として学びをより広義にすることというような違いについても学びました。また、社会科(小中高)の目標のプリントを配布してもらい、学年ごとのポイントや指導案作成の上で小単元の目標、観点別評価規準、学習計画はコピペしていい、本時の指導は参考にしながら考えるということを教わりました。
(2) ICTの活用について
この授業では土井先生の授業や、模擬授業などを通してほとんどの授業でICTを活用しており、カフートやふきだしくん、グーグルフォームなどを使っていた。ICTのメリットはすぐに共有できることと学びました。ICTを使用したミニテストは紙でミニテストを行うよりも、フォームを作る時間はかかるものの採点をする時間やデータを取る時間が短縮でき、間違いの人数分布を見ることができるので、クラス全体でどのくらい理解できているのか、どんな間違いが多いのか、自分の手で集計することなく知ることができる。正解を作るときに全角、半角、漢数字など微妙な差がでそうなときに全て正解として判断できるように設定するなどの注意が必要である。バーコードで提出物管理をすると便利とおっしゃっていました。また、クラウドにすべて保存されるのでなくならないということや出した・出してないのトラブルがなくなる。カフートを使わずともパワーポイントのアニメーションを使って簡単にクイズが作れる。
(3) 全員参加型の授業について
全員参加型の授業をするには、全員に起立させることや何か読ませるときに回数ごとに体の向きを変えさせるなど教師が子供の様子を見られるようになることが重要であると感じました。このことによって子供の学習の指導、授業参加していない子が見える化し教師が授業内のクラスの様子を把握しやすくなるということがわかりました。挙手のさせ方にも工夫をするとわからない子も挙手することができ、全員が挙手をすることで全員が授業に参加したということになるということを学びました。わからない子が挙手する例としてはあてられると困る人を挙手させるなどを教わりました。
2 私の考える良い社会科の授業とは、社会科に限らずだとは思いますが教材研究がしっかりとできている授業が良い授業だと考えます。土井先生のように自分の足で現地に赴くなど教材研究に時間を費やすことで自分の実体験として話すことができ、より面白みのある授業があるのかなと思いました。また、授業内に児童・生徒にいかに退屈させないかも大事であると思います。今回の授業では、授業についていけない子、理解が追い付いてない子に対しての配慮としていろいろな対応をすることがあげられていました。授業の導入で児童・生徒の心をつかむこと、信頼関係ができていることは授業をする上でとても大事なことだと思います。授業内容を理解できていることが一番いいとは思いますが、授業内容が理解できていない子も授業参加ができるというのは教師が最低限児童・生徒に対して保証してあげる必要があることなんだとこの授業を通して感じました。自分の経験から考えると中学2年までは社会には暗記するという印象しかなくて単元ごとに覚えることがたくさんという印象でした。中3の時に社会を教えてくれた先生は単元を超えて関係することをつなげていくということをしていて、この戦争の背景には前の授業でやったこれが関係するよというようなストーリー性が勉強の中に感じられるとより良い社会科の授業になるのかなと思います。
3 初等社会科教育法を受けての感想というよりは初めて土井先生の授業を受けてみての感想になってしまいますが、ベテランの先生でも教材研究やより良い板書の書き方の研究など努力が絶え間なくされているなと思いました。自分の印象にはなりますが、ベテランの先生は新しいことは取り入れない頭の固い人が多く、自分の経験論がすべて正しいという人が多かった印象で、ベテランの経験がすべて間違っているとは思いませんが努力はあまりしないという印象でした。
社会科という教科は自分的にはあまり好きではなく授業もつまらなかったですがこの授業を受けてみて授業のやり方次第で受け手の印象はガラッと変わることがわかりました。まだ、小学校にするか中学校にするかは迷っていますが、小学校の先生になったらこの授業を思い出しながら授業づくりをがんばりたいなと思います。後期15回の授業ありがとうございました。
1(1)社会の授業の作り方について
自分は模擬授業の際に、班で指導案作成及び授業で使うパワーポイントの作成の総監督のような立場であった。授業は「小学校五年生 中京工業地帯」であった。指導案は、日本文教出版の教科書や年間指導計画、中学校で使用する教科書この三点を分析しながら、作成した。そこで、自分は自分の知識の浅はかさを感じた。社会は特別嫌いではなかったので、語彙などは頭に入っていると思っていた。しかし、教科書を見返すと、キーワードにはそれぞれ定義づけがされており、自分の知らなかった言葉もあった。
社会の授業は理科の授業づくりとは異なるものだと感じた。子どもたちに主体的に取り組ませるといった本質は変わらないが、例えば、社会で意識すべきポイントとして統計資料を読み取り、多角的に考えることがあげられるが、理科ではある種正しい一つのグラフの読み取り方を教えなければならない側面がある。教科ごとによって、見方考え方は異なることはもちろんであるが、それは子どもたちだけでなく自分たちもであることを学んだ。
(2)子どもたちを飽きさせない授業について
この授業で特に学びなったこととして、子どもたちを飽きさせない授業の工夫があげられる。具体的には二つある。「カフート」と「緊張感」である。まず、カフートについてだが、自分はこの社会教育法の授業を通して、初めて知ったものであった。構造もシンプルであり、自分はカフートを使っていた授業では思わず、夢中になって取り組んでいた。子どもたちにとっても授業の導入にカフートを用いれば、楽しく授業を受けることが出来るだろうと感じた。次、模擬授業をやる機会があれば、取り入れてみたい。次に、緊張感である。土井先生が模擬授業の前までに行っていった、「終わった子から座らせる」「ランダムであてる」などの共通として、先生は科学的に「ドーパミン」がでると学んだ。自分は、それを緊張感を与えていると解釈した。緊張感を与えることで、子どもたちは聞かなきゃいけないという意識が強くなり、必然的に全員参加の授業になっているのだ。全員参加の授業は意識的に作り出すのではなく、無意識的にできているものだ(最初は学んだことをもとに石規定に工夫しながら行うが)ということを学んだ。)
(3) 社会の見方考え方について
自分は理科専修であり、理科の見方考え方で物事を捉えてしまう癖がある。社会の見方考え方として学んだことで、とて重要であると感じたが「矛盾が生む批判的思考の目」である。理科で基本のスタンスとしては、何かの現象に対して、それに矛盾がないように理論を組み立てていく。しかし、社会では、例えば、、鉄鋼の輸出のグラフや順位の矛盾を生み、批判的思考から疑問につなげていっていた。とても印象に残る授業であった。
2 自分は良い社会の授業は「驚かされる授業」であると考えている。
この人物はなんでこんなことをしたのかということまで含めて学ぶと、まるでその時代にいた人と同じ気持ちになり、授業に入り込むことが出来る。ただの知識として頭に入れていくのではなく、「なぜ?」や「どうして?」の視点から見つめていくとより深い学びになる。
なので、自分は「色々な事実の裏側から感じる驚きがある」授業が社会において優良な授業であると考える。
3 ありがとうございました。楽しかったです。
1(1) 子どもを引き付ける授業づくり
教育実習で子どもが楽しく活動してくれるにはどのような工夫をすればいいのかという悩みを抱えていたため、この授業ではどう引き付けるかをよく考えていた。
授業の始まりは子どもに声を出させたり、全員参加させるために立たせたり、後で聞くよという事を伝え子どもにしっかり考えさせたりと、少しの工夫によって授業の張り込みが変わるという事を体験しながら感じることができた。
大学生になって聞くだけの授業が多く、脳が働いていない時間もかなりあったが、この授業では自分が子どもの立場になって考える事や、ICT活用をして驚きや楽しさを味わいながら授業に参加することができた。学校の授業が楽しいと思わせることが教師の役目なのかと感じた。
(2) 子どもの状況を把握しながらの授業進行
クラスには頭の回転が速い子どもと、ゆっくり考える子どもといろいろな特性を持った子どもがいる。そのため、授業の中で進度が違い置いていかれてしまうこどもがいると実習の中で感じていた。また、もともとの子どもの能力差が引き起こしているものだと思っていたけれども、教師の発問の仕方で子どもの進度の差をより開いていると学んだ。わかった子どもだけで授業を進めるのではなく、わからない子ども、聞いていない子どもを置いていく事なく授業を進められる方法はあると学んだ。
緊張感をもたせることやハンドサインで分からない事を示したり、理解の早い子どもが教えるなどちょっとした教師の発言によって学力の差は縮まるのではないかと感じた。
(3) 教材研究
最後のアンネの日記の授業を受けて、教材研究によりドキドキするような内容にまで発展できるのがとても面白いと感じた。そのまま教科書のことをやるだけでなく、ネットの動画を活用したり、疑問を始めに持たせてから内容を掘り下げていく事で本来の気づかせたいことに気付いたときの喜びを感じたり、教師の教材への取り組みによって子どもの学びへの意欲は全く変わってくると感じた。
また、一つのことを掘り下げていく事で現在問題になっていることに繋がっていることを感じた。昔の話でっても子ども達に過去の子の出来事があったから今こうなっているんだよと伝えられるし、教科書の中の話ではなく、身近に感じることができると感じた。
2 私が考えるよい社会科の授業は、子どものわくわくした心や気になるといった気持ちを育てることのできる授業だと考える。私は、小学校の時の社会の授業が好きではなかった。ただ教科書の内容をクラスの人と順番に読んで、先生に説明してもらうというスタイルが退屈であったからだ。また、教科書の中のこと昔のこと、としか捉えることができず身近に感じることができなかったからだ。しかし、中学校になると社会の授業が大好きになった。それは、中学校の先生は授業の中にテレビ番組のようなクイズを取り入れてくれたからだ。そのクイズは社会の内容を理解していないと答えれない問題になっていて、そのクイズに勝ちたくて頑張って社会の勉強をしていた。また、教科書に載っていることをだけを学ぶのではなく、小話であったり、ちょっとクスッと笑える偉人の話であったり、埴輪のガチャガチャを見せてくれたり、なにか子供が興味を引くようなものをいつも用意していた。そういった先生が好きで社会の授業が楽しみであった。 また、この社会科教育法の授業でも、ICT活用をした授業構成になっていて、退屈させずよりポジティブな学びにつながっていたというのを実感した。 こういった、面白いと感じることや気になるといった子どもの気持ちを育むことが、勉強に対して前のめりになることができるのではないかと考える。そのため、よい社会科の授業は子どもの気持ちを育む授業であると考える。
3 初めはただ社会の学習指導要領を読むだけの授業かなと思っていたけれど、実践的な授業となっていて教育実習の前に受けたかったと思った。実際に役立つ子どもを引き付けるテクニックだったり、教材への研究の仕方だったり、毎回の授業で退屈だと思ったことがなかったので学びが必ずあった。とても面白かったし、自分の中でICT活用をすることへの抵抗が少し減った気がする。
1(1)全員参加型授業
この講義を受けて,社会科だけでなくすべての授業において全員が参加できるような工夫を施した授業を考えることが大切であると学ぶことができた。全員を参加させる工夫として様々なことがあると先生の授業や,グループごとの模擬授業を聞いて学ぶことができた。全員を参加させる工夫として,何か自分の意見を考える際に立たせて考えさせることで緊張感を与えることができるのと,見える化を図ることができると学べた。また,考えを発表させる際に誰が当たるかわからないからという声掛けを行うことで,みんなが緊張感を持って取り組むので全員を授業に参加させることができると考える。「この問題わかる人?」という聞き方を子どもたちにするのではなく,「当てられたら困る人?」という聞き方をすることで,授業を聞いているのか,聞いていないのかを分かりやすくすると同時に授業を聞いていない人がいなくなるということも学ぶことができた。わかっている子どもを最初から当ててしまうと,手をよく挙げる子どもと挙げない子どもとでの差が広まってしまうことも考慮しなければならないと学んだ。これら以外にも,授業に全員を参加させる工夫として,KahootなどのICTを用いて簡単なクイズを導入で行うなどして子どもたちの興味関心を惹くこともあげられると考える。
(2)小学校の社会科で学ぶこと,目標
講義の中で小学校の社会科でどんなことを学ぶのか,またそれぞれの学年での目標などを学習した。まず,3年生では自分たちの住んでいる市町村についてのことを学び,4年生になるとそれが都道府県へと広がる。自分たちの住んでいる都道府県の特産品について調べたり,その都道府県の伝統的なことを学習したりなどを行う。5年生では,さらに視野を広げ日本全体のことについて学習する。日本にある主な川の名前や山脈の名前,島の名前とそれらの位置について学習する。6年生では,日本のこれまでの歴史や地方政治,国の政治,世界の中に位置する日本と題して,日本と関わりの深い国について学んだりする。
また,「社会的事象の見方・考え方を働かせ学習の問題を追及・解決する活動を通して,資質・能力を育成する」という前提を基にそれぞれの学年での目標があると学ぶことができた。それぞれの学年で学ぶことと対応して,3年生なら身近な地域や市区町村,4年生なら自分たちの都道府県,5年生では日本の国土,6年生では日本の政治などのことから,知識及び技能や思考力・判断力・表現力等の育成を目指すことが学べ
(3)ICTの活用
授業を行っていくうえで子どもたちが楽しみながら必要な知識を確実に定着させるために授業の中でICTを活用していくことの重要性を学ぶことができた。実際に模擬授業を行ったり,聞いたりして,KahootやGoogle jam boardで考えを共有したり授業を楽しく円滑に進める手立てとして重要であると学んだ。Kahootはクイズ形式になっていて,みんなで順位を競ったりできるので全員が授業に楽しく参加できると学んだ。他にも,名前入りのルーレットを使って当たる人を決めるなどのことも子どもたちを授業に参加させる重要な工夫であると学ぶことができた。
教員にとって小テストの採点などは時間を有するものである。そんな時に,グーグルフォームなどを活用して小テストを行えば,すぐに正誤の判断がつくし,みんながどこでよく間違えているのかということも把握できるので解説も行いやすくなると実感して学べた。
この講義を受けるまでは,授業内でのICT活用にはそんな興味がなかったし,ほとんど知識がなかった。ただ,この講義を通して授業の中で用いると学習意欲の向上を図れたり,時間を有効に使ってクラス内で意見を共有できたりなど便利なことばかりであると学ぶことができた。
2 私が考えるよい社会科の授業は,まず児童・生徒に興味・関心を持ってもらえるような導入を行えている授業である。私自身の経験でもあるが,興味がないとどうしても45分,50分の授業に集中して取り組むことができない。この授業面白そうだなと感じさせる導入をすることができれば,自然と児童・生徒も授業に集中して取り組むと考える。なので,児童・生徒に興味・関心を持ってもらえるような導入を行うことがよい授業であると私は考える。
また,社会科の調べ学習の際などに,ただ調べて終わりという授業よりも調べたものを他の児童・生徒に説明することができるようになるのもよい社会科の授業であると今回の授業を通して実感した。なので,授業の目標が「~を考え説明しよう」などの目標になるのがよいと学ぶことができた。児童・生徒も授業の目標が「~考えよう」よりも「~説明しよう」の方が目標が明確で取り組みやすいと感じる。
3 初等社会教育法の授業を受けて,新たな知識を得ることができたのでとても勉強になった。自分はこれまでICTの活用というものに重点を置いたことがなかった。ただ,この授業では効果的なICTの活用方法や様々な種類のアプリ,サイトなどを学ぶことができた。なかでも自分は,Kahootが印象に残っている。これまで自分はKahootというものを知らなった。こんなに楽しく学習できるものがあるんだとKahootを知った時には驚いた。それ以降,他の講義で模擬授業を行うとなった時には,どうにかKahootは使えないだろうかなどと考えるようになっていた。この講義を受けていなかったら考えられないと思う。また,この講義を通して授業に全員を参加させる工夫を学ぶことができたので良かった。全員参加型授業は大切なのは分かっていたが,どう授業を行うと全員が参加できるのかを考えるのは,なかなか難しかった。ただ,この講義で教えてもらった,席を立たせてみることや誰が当たるかわからないようにするなどのちょっとした工夫で全員を参加させることができると学ぶことができた。
これらのようにこの授業を受けて,新たに学ぶことができた知識や工夫は多くあるのでこの授業を受けることができて本当に良かったと感じる。
1(1)クラス全員が授業に参加することができる工夫
この授業で一番学びになったことは、子どもたち全員が授業に参加することができる工夫についてである。子どもたちの中には、学力の差や意欲の差、発言をすることが得意な子やそうでない子、様々な個性がある。そんな中で、すべての子どもたちが授業に参加するために、席を立って周りの子たちと一緒に考え、答えが分かったら座る、おでこに手のポーズで選択肢をあげさせて、分かってもわからなくても授業に参加できるという工夫を知った。これにより、授業に苦手意識のある子どもでも、参加できているという自覚をもたせることができ、学級経営にも良い影響を及ぼし、クラスの雰囲気が良くなることも考えられる。授業のはじめとおわりに周りの席の子たちとあいさつをすることも、よいコミュニケーションの一環となるので、このような細かなかかわりも教師がつくっていけるようにするべきだと感じた。
(2) ICTを活用した授業づくり
教育実習を終えて、自分の中での課題としてICTの活用が非常に心に残った。研究授業ではカメラを用いただけでICTをうまく活用できたとは自分では感じられなかった。しかし、この授業で行われた先生の模擬授業ではパワーポイントの良さを存分に生かし、様々なサイトやソフトを用いて、子どもたちが楽しんで思考することができる授業を行っていた。中でも、Googleフォームを用いたクイズやテスト、アンケートなどは、その特性を生かして、回答の傾向を知ることができ、クラスの内容理解度を把握するのに役立つということが分かり、とても印象的だった。また、Kahootは存在は知っていたが、授業にどのように生かしていけばよいかわからなかった。しかし、授業の導入として用いるなどすることによって、子どもたちが楽しんで授業に興味をもつことができるということが分かった。みんなの模擬授業などを受けても、自分が知らなかったサイトやソフトを活用して、クラス全員の意見を簡単に知ることができたり、AIなどやったことのない経験を通じて、より内容に入り込むことができたりした。ICTを活用することによって思考のツールが増え、挙手をしなくてもクラス全体で課題に取り組む環境をつくることによって、どんな子どもでも授業で意見を発言できるという仕組みになるので、教師も評価を付けやすく、子どもたちも安心して授業に取り組むことができるということが分かった。
(3) 社会科の教材研究について
私は今回の社会の授業で、アンネフランクの日記についての模擬授業が特に印象に残っている。この授業で学ばせたいことは、現代の世界の情勢についてであったが、そのまま戦争や各国の関わりについて学ばせようとしても、子どもたちには難しく、あまり興味が湧かない子どももいることが考えられる。そこで、この授業ではアンネの日記が破られたという事件を取り上げ、みんなで推理していくという段階から授業を始めた。これにより、子どもたちは興味をもち、謎を解決したいと興味をもち始める。授業の導入などは決して社会の教科書に準じていなくてもよいのだと感じた。しかし、アンネの日記でも、展開での世界情勢についても、社会の教材研究をたくさん行い、時事について常にアンテナをはっていないとできないことである。どの教科でも教材研究を欠かさず行わなければならないが、教科書にのっとって教材研究を行うだけではなく、その教科と関連のある出来事に目を向け、そこから子どもたちの興味を引く授業へとアイデアを生かしていくということも大切であるということが分かった。
2 私が考えるよい社会科の授業とは、子どもたち自身がありのままに思考することができる機会がたくさんある授業である。私がいままで受けてきた社会の授業では教科書に書いてあることが板書されたものをノートに書き写すだけだったと感じている。特に歴史の授業などではだれがどのような考えをもってという部分にあまり踏み込んで知ることができなかったので、現在の世界情勢についてもあまり理解ができていなかった。しかし、今回の授業を受けて、子どもたちに社会を教えるためには、教科書に書いてある内容だけではなく、世の中の状況と関連付けて考えさせたり、実際に農家の人の話を聞いたりするなどして、子どもたち自身が考えることができる授業をつくることが大切であると分かった。そして、それは教材研究やクラスづくりの一環とした授業の工夫など、様々な視点からより良い授業へと変化できるということに気づくことができた。社会科の授業では、様々な出来事から物事を学び、それについて子どもたち自身がどのような意見をもち、どう生かしていくかをたくさん考えさせる授業であるべきだと考える。
3 こんなにもためになる授業は初めてで、毎回授業を受けるのが楽しみでした。教育実習では低学年の担当だったため、社会科の授業について考える機会がなく、指導案を考えるだけでも不安を感じていました。この授業では、社会科の授業のつくり方や、授業を行う際に子どもたちが楽しく授業を受けることができる工夫など、たくさんのことを教えていただきました。実際に自分が子どもの立場で授業を受けてみて、とても安心し、さらに自分で考える時間がたくさんあったので社会科の知識もたくさん得ることができました。この授業を終えて、もっとICTを活用した授業づくりについて考えてみたいと、さらなる課題も生まれました。そして、教材研究の大切さもとても感じました。教師として、学校生活やクラスの雰囲気、授業の工夫まで隅々と考え、子どもたちと楽しく学校生活を送ることができるようにしたいです。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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来年度に続きます。
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