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後期初等社会科教育法 全体振り返り(4)

2024-02-24 07:25:10 | 大学・社会教育講義資料

後期初等社会科教育法 全体振り返り(4)

令和5年度後期に初等社会科教育法を受けた学生の振り返りを7回にわたって紹介します。それぞれ、一人当たり平均2,400文字を超える内容を書いてくれました。ぜひ共有してください。課題は次の3点です。(個人が識別できる内容は省いてあります)

1 これまでの15回の授業であなたが学んだことを、大きく3つ以上の項目でまとめなさい。

2 あなたが考えるよい社会科の授業とはどのような授業でしょうか?あなたの経験と、今回の授業の内容を加味して答えてください。(10行程度以内で)

3 「初等社会科教育法」を受けた感想を書いてください。

※ 1限・2限混合で、順番はシャッフルしてあります。


1(1)全員参加型授業の為の工夫

 学校現場では、子ども達の学力に差があることが多い。私は、どのような子どもも、全員が授業に参加できるようにすることで、皆で楽しく学び考えを深めていくことができる授業をしたい。その為の工夫を、これまでの授業で沢山学ぶことができた。一つ目は、考えを選択肢から選ばせてハンドサインで答えさせる挙手の仕方である。問題を出した時にすぐ答えを聞いてしまうと、分かる子どもしか挙手をせず、分からない子どもは「挙手をしなければ当たらない」と思い、授業に参加しなくなってしまう。いきなり問いかけたり指名するのではなく、選択肢を与えて選ばせたり、指番号などのハンドサインで答えさせたりすることによって、全員が何らかの答えを出すことができる。挙手が少ないときに、困っていることがないか聞くようにする。二つ目は、答えが分かった子、答えが分かった子から座るという方法である。問いかけ方について、先ず子どもたちを席から立たせてから「~について2つ思い浮かべたら座りましょう」「~について3つ思い浮かべた人は座ってプリントに書きましょう」のような問いかけ方をすると、子どもたち全員が緊張感を持ちつつしっかりと考え授業に参加することができる。子ども達は速く座るために、集中して答えを考えたり活動に取り組もうとする。この時、他の人に意見を聞くことを可能にしておくことで、子ども達同士が学び教え合う雰囲気も作ることができる。話し合わせる時には、「当たるかもしれないから、真剣に話し合おう。」「当たっても良いように準備してね。」など声かけをすることで、子ども達に緊張感を与え、一人一人が積極的に話し合えるようにすることができる。また、「当てられたら困る子は手を挙げて」と聞き、分からない子や不安な子、聞いていない子など子どもたちの実態を把握して、できていない子どもへの支援をすることも、子ども達が安心して参加できる授業にすることができる。一つ目と二つ目の方法を積極的に取り入れることで、子ども達のドーパミンを分泌しリフレッシュさせることができたり、教師は子ども達の様子や進度を見える化し、確認することができる。三つ目は、挙手をさせずに思ったことを自由につぶやいてもらう形である。これにより、参加しやすい授業の雰囲気を作ることができる。4つ目は、知識が無くても分かる問題作りをすることである。画像などから想像して考える問題、身近な生活に関連する問題、文章のミスなどよく読めば分かる問題などは、子ども達に知識の差があっても全ての子どもが考えることができるようになる。5つ目は、楽しく気軽に取り組むことができる授業作りである。Kahootなどのアプリや、かるたやカードなどを使用してゲーム感覚で考えさせる方法によって、子ども達はより意欲的に取り組むことができる。パワーポイントも、ただ文字を入れるだけでなく、写真やイラスト、アニメーションなどを取り入れることで、子どもたちが内容を理解しやすくなったり、楽しみながら学ぶことができる。 6つ目は、新しい内容を扱う際に、動画を見せてある程度知識をそろえることである。これにより、知識の差によって内容が分からず授業についていけなくなってしまう子どもを減らすことができる。授業で活用する際は、内容を簡単に分かりやすく解説している動画を探す必要がある。7つ目は、作業指示の出し方である。作業指示について、「教科書に線を引こう→鉛筆を置こう」「〇〇を見付けた人は手を挙げよう→〇〇に人差し指を置こう」など、作業のハードルを下げることによって、子ども達が授業により参加しやすくなる。教師は、授業中の子ども達の理解度や取り組み具合を確認することもできる。8つ目は、教え合う授業の形にすることである。この時、子ども達が伝え合う・教え合うことやその方法をポスターなどで見える化しておくことで、それらを子どもたちが理解・意識して授業に参加できるようにする。分からないことや困っていることを気軽に言うことができ、それを子どもたちで優しく協力して教え合うことができるような授業や学級の雰囲気を作るようにする。9つ目は、色々な答えや考えがあっても良いことを伝えることである。例えば、図画工作や美術の授業などでは、参考作品を作るときに、1つではなく様々な見た目や質感のものをいくつか用意することで、いろいろなやり方や見た目があって良いことを子どもたちに伝え、制作活動へのハードルを下げられるようにする。また、完成度の高い作品も用意し、子どもたちの授業への参加意欲を高められるようにもする。

(2)授業づくりについて

 学んだことの中で特に印象に残り、大切にしようと感じたことは、子ども達に授業のめあてや課題を決めさせることである。導入で、疑問や問題点が見つかる資料を教師が用意することによって、子ども達から考えたいこと、調べたいことなどの思いが自然に湧き出てくる。それをチャットなどに書かせて、子ども達の言葉からめあてや課題を決めることができるようにする。また、子どもたち自身で授業の今日のめあてや取り組むことを選択させて、ホワイトボードに磁石で貼らせる方法がある。目標を見える化でき、一人一人が自分の目標を見失わず、進んで取り組んでいくことに繋がる。他には、学習課題の書き方や指示を、「~の理由を説明できるようにしよう」「〇分までに~ができるようにしよう」などの言い回しにすることである。ゴールが明確にされていること、やることが具体的かつ細分化されていることによって、子ども達が授業の目標を達成することに繋がる。他には、子ども達が自分の考えを表しやすく、まとめやすくするためのツールを用意することである。例えば道徳では、デジタル教材の心の数直線を使用することで、子ども達が自分の考えを表現しやすくなる。先生も誰がどのような気持ちを持っているのか一目で把握することができ授業を行いやすくなる。また、ノートにまとめるときに、思考ツールを示しておくことで繋がりを意識しやすくなったり自分の意見を書きやすくなる。

(3)教師としての姿

 教師として、こころがけることを学ぶことができた。一つ目は、笑顔で明るくはっきりとした話し方をすることである。当たり前のことかもしれないが、これをすることによって、子どもたちの不安や緊張を和らげたり、話や指示をしっかりと聞かせることができる。二つ目は、授業の題材について自分自身で調べて知識を高めたり、授業の内容に関わる面白い情報を見つけたり、子どもが授業で使用できそうなツールを色々と探しておくことである。人物や歴史など、関連するものを沢山挙げたり、驚きのある話をしたり、教科科書の内容だけでなく、他にも様々な知識を調べて授業で示すことで、子どもが授業内容に面白さや魅力を感じられるようにする。子どもたちを引き付けられるよう、日頃からいろいろなことに目を向け授業に活かせるものやネタを見付けられるようにする。子ども達にただ知識を伝えるだけの授業でなく、「こういうことを伝えたい・考えてほしい」「これで子ども達が楽しめる、取り組みやすい授業になると良いな」などの思いを持って授業ができるようにする。三つ目は、指示を簡潔に明確に伝えることである。学級崩壊は作業が早く終わった子どもが原因となるため、その子どもたちへの次の指示をしっかりと行えるようにする。早く終わった子どもに問題のヒントを考えさせて活躍させることで、子どもの自己有用感が高まったり学級の雰囲気も良くなる。四つ目は、目の前の子ども達の表情や言葉、行動をよく観察することである。子ども達の反応を良く見て、考えを聞き出したり、全体に問い返すことで、授業の学びが深めることや、いろいろな見方を広げていくことができる。子どもたちが個々で課題に取り組んでいるときにも、困っている子どもが居ないか見たり、座席表にどの子どもがどのような意見を書いているかを記録しておいたりする。困っている子どもにアドバイスをしたり、面白い意見や批判的思考力を持った子どもを把握して、意図的に指名することで、子ども達が課題に対してより深く考えていくことができる。五つ目は、温かい学級をつくることである。何かを終えたら感謝の気持ちを伝えたり、話し合いの時最後まで話し合っていたグループに拍手を送ったり、授業中失敗や多様な意見を否定しないようにするなど、ちょっとしたことであるが取り組んでいくことで、互いを思いやり学び合う雰囲気の学級を作ることができる。 

 

2 私は、良い社会科の授業は、子ども達が授業外の日々の生活の中でも、興味を持って考えを深めていくことのできるような仕掛けのある授業であると考える。小学校の時の経験では、授業の中で学んだことが、自分自身の身近な生活の中に出てくるとわくわくした。子ども達の実態を捉え、身近な地域や生活につながるような授業の内容を考えていくことが必要であると考える。今回の授業では、教科書の内容だけでなく、子ども達に響く魅力的で興味の湧く面白い内容の話をしたり、例えばグーグルマップなど、何かを調べる際に使えるものを伝えておいたりすることで、子ども達の授業外の学びに繋がったりすると考える。こういったことに繋がるような授業が、良い社会科の授業だと考える。 


3  社会科の授業だけでなく、どの教科にも活かせるような、授業の考え方や工夫を非常に多く学ぶことができた。授業に関する内容だけでなく、先生の授業を受け、教師としてだけでなく、人としてこうなりたいというような思いを持つことができた。模擬授業を考えたり毎回の感想を書くことを通して、他の方や先生の姿や言葉から、自分の課題を沢山見つけることができた。様々な学びを得ることができたり、自分自身の今後について考えることができた授業だった。


1(1)社会科の授業をするうえでの工夫について。

  15回の講義を通して、社会科の授業をするときのポイントとして、子どもたちのモチベーションを上げる方法や、外国人児童も参加しやすいようにハンドサインを使ったり、フリガナをふったり、視覚的な教材を使うこと、ADHDなどじっとできない子どもも参加できるよう脳内物質を出させる方法、終わった子どもが暇にならないように活動の指示をすることなど、様々な工夫があることを学んだ。また、今回学んだ工夫について他の科目の授業をするときにも活用できるものがいっぱいあるなと感じた。
 

(2) 模擬授業をしてみて感じたこと。

  実際に社会科の模擬授業をしてみて、講義を通して学んだことを取り入れることと、どういった形で授業の内容とICT活用を繋げるのかについて考えるのが難しかった。クイズを取り入れて楽しめるようにしたり、立って考えさせることで脳内物質を出させるなどの工夫を取り入れながら、CANVAのマジック生成機能を用いて実際に浮世絵を楽しめるような授業にしてみて、みんな楽しんで取り組んでいる様子を見ることができて良かった。今後に向けた改善点として、盛り上がった教室のムードを最後まで維持できるような授業構成を考えられるようにしたいと考えた。
 

(3) 今後に活かしたいこと。

 (1)や(2)で学んだ、授業をするときの工夫や、今後の授業で改善していきたいと考えた点を踏まえて、今後、活動の内容をどうするのかであったり、授業全体のバランスや発問の仕方、資料や板書の見やすさについて意識していきたいと考えた。
 

2  今回の初等社会科教育法Aの講義を通して、自分は講義を通して自分なりに考え、意見交流などを通してより深い意見が形成されていく授業が行われる社会科の授業がよい授業だなと考えた。自分が学生のとき、社会科の授業はどちらかというと暗記をすることがメインの科目で、ただ先生の話を聞き、板書を黒板に書くだけになりがちな科目だなというイメージが強かった。また、授業の構成としてもあまり自分たちで考える時間や意見交流をする時間が取られないイメージがあり、そういった意見を交換するのは国語や道徳で、社会は文系科目とはいえどちらかというと理系科目のような授業のされ方だなと思っていた。しかし、今回の初等社会科教育法Aの講義を通して、暗記をするだけではない、考える授業のやり方について知ることができ、こういった考えることを主軸とした授業の方が社会科の授業は楽しくなるのではと感じた。講義の中で特に印象に残っている授業構成のポイントとして、お金について考えることを絡めると子どもたちが意欲的になりやすいというものがあり、実際に授業を受けてみて、お金という子どもたちの興味を惹きつつ、ただ情報を知るだけではない考えることの楽しさについて知ることができる授業構成で、体験してみて良いなと感じた。他にも、ADHDなどじっとしていられない子どもも楽しめるようにするために脳内物質をうまく扱うことや、ハンドサインや視覚的な教材を使うなど外国人児童なども楽しめるようにする方法、発問の言い方を変えるだけで伝わりやすさが変わるなど、様々な工夫を知ることができた。そういった工夫を交えながら、考えることを主軸に授業をすると子どもたちも楽しめるのではないかと考えた。


3  初等社会科教育法の講義を受けて、これまで自分が知らなかった授業をするときの工夫や大事にするポイントについて知ることができ、模擬授業をすることで経験を積むことができた。今回学んだことや積んだ経験を今後に活かせるように大事なことなどを意識していきたいなと感じた。また、外国人児童やADHDでじっとできない子どもも参加しやすい授業にする工夫など、社会科に限らず使えるポイントもあったため、社会科でしか使えないと思わずに様々なことに活かしていきたい。

後期の間、ありがとうございました。


1(1) 学校教育において活用すべきツールについて

 Googleフォームを用いて、クイズや小テストをすることができる。○×問題や選択式の問題のみならず、記述にも対応している。あらかじめ答えを設定しておくことで、フォームに回答した瞬間に採点もできる。答えの統計も取れるため、正答率の低かった問題がすぐにわかる。テストにおける採点は時間のかかる作業であるため、うまくこのようなシステムを用いて労働時間を減らしていけるようにしたい。

 Power pointやFigjamなどの共同制作ツールは、リアルタイムで、複数人で書き込みをすることが可能である。一緒に活動をしている人の意見のみならず、他の班のシートも見られるようにしておくことで、意見の共有がしやすくなるといった利点がある。

(2) 授業を活発化させる手立てについて

 授業の冒頭で、子どもたちに声を出させると活発化しやすいと知った。実際に声を出したことによって、「自分は授業に参加している」という感じが強まるのを感じた。また、質問の前に軽く質問内容を予想させることは内容の見通しになることがわかった。授業に全く手が付けられない児童に対する考え方のヒントにもなり、クイズが参加のきっかけづくりにつながる。机間指導では座席表をもって回り、面白い意見を拾いながら書き込むとよい。座席表に書くことで、後で当てやすくなるのだとわかった。資料の提示をする際には、共通項を見つけさせてから違いに着目させる。仲間分けされると、共通している理由や、違っている要因に着目しやすくなった。

(3) 全員参加型授業のポイントについて

 作業が早く終わった児童には、次の作業指示をするとよい。正解者には、「後でみんなにヒントを教えてね」と伝え、終わってからも参加をさせる工夫をする。早く課題を終わらせてしまった場合、そのあとは暇な時間になってしまう。遅い子にちょっかいをかけ始めたりなどすると、学級崩壊にもつながる場合がある。できる子に作業指示をすることは、できない子を守ることにもつながるのだと知った。子どもたちは、下を見ると集中力が途切れる。スクリーンを見せながら文章を伝えると、全員が前を向く。途中、確認のために内容のクイズをする(指で1~3答えてみて、など)と、話を聞いているのか聞いていないのかがわかるため実践したい。

 話し合いの後は、「誰か発表して」ではなく指名制(誰が当たるかわからない状況)にするとよい。当たるかもしれないとなると、子どもたちは真剣に話し合うようになる。みんなの前で間違えたくないという気持ちを逆手に取った考えさせ方だと思った。

 

2 私の考えるよい社会科の授業とは、知らなかったことが多くても楽しく参加できる授業である。 小学生になると、歴史や地理に関心を持ち、基礎知識を持っている児童がちらほら出てくる。その中で、知らないことが多くても新しい学びを楽しみながら習得させることができたら、良い授業になると考える。

 特に、今回の授業の内容では、クイズを出しながら授業を進行するツールが多く紹介された。私は社会科がもともと得意ではなかったため、知らないことも多かったが、クイズに間違えると自然と正解を知りたいという気持ちが芽生えた。楽しみながら授業に参加することは、すなわち興味を持ってもらうことであるのではないかと思う。外国籍の児童も増えているため、全員が学びを深められるように難易度を調節しながら、興味や関心をもって授業に参加できる展開を考えられるようにしたい。

 

3   私の教育実習先では、あまり積極的にICTを用いて授業づくりをしていなかったため、本講義でほぼ初めてICT教育に触れました。なんとなく難しいようなイメージを持っていましたが、やってみるとその便利さに驚きました。模擬授業で用いていないツールもたくさんあるので、挑戦してみたいと感じました。

 また、ツール以外にも、授業づくりにおいて大切な声のかけ方や、誰がどこで間違えているのか見える化する作業指示の仕方など、社会の授業以外にも関わる授業のコツを知ることができたのが面白かった。たくさんの学びを得ることができた。


1(1)教材研究の大切さ

 子どもたちの興味を引き付けて深めさせる授業をつくり上げるためには、教材研究として題材について自分自身でも調べて知識を持つ必要があることが分かった。題材についての理解を深め、考えや思いも持つことで単語を覚えるだけの表面上の授業ではなく、意味や役割が伝わる深まった授業につながると分かった。単語から情報がつながることで児童の「なぜ」「どうして」などの疑問につながり、記憶に残るものになると考えられる。これらを達成できる教材研究を行うために教師は教科書の内容だけでなく、世界を取り巻くニュースや本等にわたって常に情報を手に入れるアンテナを張っておくことが必要だと考える。


(2) 全員参加のできる授業

  だれ一人置いていかない授業を作るためには全員参加を促すことのできる授業の工夫が必要であることが講義から分かった。漠然とした質問を苦手な児童に伝えたとしても、取り掛かりにくくあきらめてしまったり、全くアイデアが浮かばずに授業に参加できないことがある。しかし、授業例のように挙げられた思考ツールを使うことで、複数から選ぶなどができるようになり、「やってみよう」を引き出すことにつながり参加を促すことができることを体験的に理解することができた。このような思考支援の工夫だけでなく、作業指示によって全員参加を促すことができることもわかった。授業の中で全員を起立させて作業を行うことで、緊張させたりぼんやりする時間を減らすなどの工夫を知ることができた。また、ハンドサインでは簡単に意見を可視化することができるため、有効である。相談させる前にルーレットで当てることを伝えることでも「当たるかもしれない」という考えから全員参加を達成することができる。このような小さな手立ての組み合わせにより、全員参加のできる授業を教師が行うことが必要だと学ぶことができた。
 

(3) ICTをよりよく活用

  ICTをとりよく活用することによって達成できる課題はいくつもある。二つに分けてまとめる。一つ目は発言が難しい児童も意見を述べることができるようになることだ。恥ずかしいという気持ちや間違っているかもしれないという気持ちからくる不安により、普段の発言が難しい児童もICTを利用することで、意見を述べることができる。全員参加のためにICTを活用することも非常に有効であると考えられる。二つ目はグループの活動がより活発になることだ。例えば、Jamboardなどを利用することで、付箋の色によってメリットやデメリットを塗り分けて視覚的に判断することが可能になる。このようにICTを場面に合わせてよりよく取り入れることで、より活発な授業になることを学ぶことができた。
 

2  私が考えるよい社会科の授業とはわくわくする授業である。私が受けてきた授業は板書にただ覚えるべき単語と年数が並んだ授業であった。この授業方式ではまるで単語帳や教科書そのままを見ているようで、わざわざみんなで受ける必要があるのかが分からず、文字を見てもわくわくする気持ちを抱くことが全くなかった。だからこそ、社会の授業に対してあまり印象を持っていなかった。しかし、社会の授業でもわくわくする気持ちを促すことで、自然に「なんで」「どうして」「だからこうだったんだ」という気持ちを抱かせることができる。ここから「もっと知りたい」という肯定的な意見につながるのではないかと思う。自分で調べ学習をすることや意見を発表する場によってワクワクを形にできる場面があると良いと考える。そのために今回の授業の中で学んできた全員参加の工夫やICTを活用したみんなで考え、自分の意見を伝える活動を行うことで、単語の羅列だけでなく理由や意味に着目した授業になるといえる。特にICTのJamboardを利用した意見交換などは意見を形にできるのでわくわくがより引き出されると感じた。

3  今回の、「初等社会科教育法」を受けて、社会の授業も楽しくできることを学ぶことができてよかった。社会のイメージは暗記科目という印象がしみ込んでいたけど、先生の授業実践や他の人の授業を見て「楽しい」授業を受けることができてとても驚いた。ICTを使って意見交換をする方法やAIを使って浮世絵を作ってみたりするなど教師の工夫によって授業も大きく変わっていくことを体験的に理解することができた。これからは社会の授業やそれ以外の授業でも学んだ方法を活かして「楽しい」と思える授業を作っていけるように努力していきたいと思う。


1(1)テクニックについて 

  額に拳を付けさせて指の立て方で意見を示させたり、立ち上がらせて回転しながら音読させたり……というような、具体的な方法について学んだ。

 教育実習で授業を行った際、どうしても生徒全員がちゃんと前向きに取り組んでくれるような授業を行えず、(もちろん内容や教材研究的にも問題があったことかとは思うが)方法論的に、あんまり合理的な授業ができていなかったようにも感じる。また、大学の講義内で行う模擬授業についても、自分で作ったものは生徒が退屈するような授業しか作れておらず、授業の組み立てや、生徒との授業内での関わり方が、自分は下手であるように、常日頃感じていたのであるが、この講義で教わったことを参考にしながら授業づくりを行えば、多少はマシなものが作れるのではないかと思う。(もちろん練度は必要だとは思うが)

 この授業で教わった技術は、自分が目指している高校の理科教員ではそのまま使えない技術かもしれないが、そこからインスピレーションを得て思いつくこともあるだろうし、きちんと「こんな方法があったな」と覚えておき、必要に応じて活用できるようにしておきたい。

(2)脳科学的な内容 

  今まで全く意識していなかったが、教員が出す指示によってホルモンの分泌のされ方が変化するという事を学んだ。 ドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンのバランスによって学習効果が変わるというのは、言われてみれば当然のことのようにも思われるが、言われてみないと意識できないような内容であるように感じる。

 学習指導要領では「主体的、対話的で深い学び」という語句が使われているが、この「主体的」にはドーパミンが、「対話的」にはセロトニンが大きくかかわってくるのではないかと思った。 授業を作る時、今している行動が生徒たちにどう作用しているのかしっかりと考えながら授業づくりをすることも大事であることが分かった。

(3) ICTの活用の仕方

  昨今は「ICT」というコトバが非常に人気を博しているが、どう活用すればいいのかというのはよく分からない状態であったが、その実践例をいくつも学ぶことができた。 自分は今までPowerPointくらいしか使って来なかったが、それ以外にもカフートやふきだしくんなど(高校理科ならふきだしくんの方が使いやすいだろうか)を活用できれば、より生徒が前向きに受けてくれるような授業を作りやすくなっていくのではないかと思う。

 また、PowerPointも今までは発表資料のような作り方しかしてこなかったが、それだけでなくクイズだとか、生徒の目を引くような教材を盛り込むことも重要である事を(そういった授業も受けたことがあるはずなのに)、改めて認識させられた。

 

2 よい社会科の授業とは、分かりやすく、生徒全員が内容に興味を持って受けてくれるような授業ではないかと思う。そうであるために必要なような要素は大きく分けて3つあると思われる。

 まず、児童にとって面白い、または身近なテーマ選択をしていることが大事であるように感じた。そうしなければ、社会科に興味がある子は楽しんで受けてくれるが、それ以外は、少なくとも前向きに授業を受けてはくれないのではないかと思う。

  次に、そのテーマについて教材研究がしっかりされていることが重要であると感じた。今回の授業の最終回などは特に分かりやすく、教材研究がされていればされているほど面白く、分かりやすいということが現れているように感じた。
  そして最後に、授業に進行の仕方を工夫する必要があるように感じた。(初等社会科教育法で僕が得た学びの大部分はここにかかわるものである)内容を整えに整えただけでは面白い授業にはならず、実施の仕方でさらに児童の目を引き、学習効果を高めることができるのではないかと思われる。
 

 

3  ほかの初等教育法は内容理解的な話が殆どであったが、この授業は汎用的な方法について学ぶことが多く、新鮮な気持ちで受けることができた。また、「面白い授業・いい授業」の実践例を体現されているだけあって受けていて退屈せず、自分もゆくゆくはこんな授業をできるようになりたいという、目標のようなものを持つことができた。出席数ギリギリになるまで初回から休み続けたのが勿体無さすぎると、自分を恥じるばかりである。


1(1)授業においての工夫

 先生の授業の中で授業中の工夫というものをたくさん学んだ。挙手のさせ方やICTの活用の仕方、多数決のとり方についてなど授業でたくさん学んだ。楽しんで、授業をするための工夫が多く、とても勉強になった。一番印象に残っているのはカフートである。クイズ形式でこんなに楽しんで全員が参加でき、授業の復習ができるツールがあるのかととても驚いた印象がある。こどもをあきさせないための飽きさせないための工夫が教師にはとても大事であると学んだ。
 

(2)理解度の確認

  わからない子も挙手をさせたり、進み度合いを理解するための授業中の工夫を学んだ。特に印象に残っているのは、音読の際に読んだ回数で体の向きを変えるというものだ。子どもの向きを見るだけで進度を理解することができ、何回も音読をさせることができるという一石二鳥な方法であるという印象に残っている。
 
 (3) ICTの活用

  ICTを的確に授業に取り入れることで、効果的に授業を進めるためのメリットがたくさんある。教師側は採点時間の削減や印刷以外で資料の提示ができるようなった。子どもは、楽しんで授業を受けるためのツールの増加や自身の学びの記録の保存ができたりと、お互いに良い影響をあたえるものである。私は、ICTの活用にすこし苦手意識があるが、上手に活用すればとてもメリットのあるものであることを学べたので活用できるようにしたいと思った。
 

2  私が考える社会科の良い授業とは、気づきを大切にするというものである。私はこの講義の中で、たくさん「なるほど」や「そうだったのか!」と気づくことが多かった。社会科の良い授業はこういった気づきを大切にするという印象がある。資料などを見て気づいたことを他の子たちと交流し、先生が言うのではなく子どもの意見で授業を進めることができるというのが 社会科の良い授業であると思う。

3  とても楽しんで授業を受けることができました。ありがとうございました。


1(1) ICT活用

  授業の中でICT活用をすることの大切さを学んだ。ICTを活用することにより、授業 、授業準備の効率化や、児童同士の意見交流の拡大の実現など、多くのことが改善されるようになる。また、教員の負担の軽減にもつながると考えている。またICTを活用することで、これまでできなかった、一人一人へのフォーカスが容易にできる。一人一人の現状を見える化することにより、より児童に寄り添った指導が可能になる。また、ICTを活用したクイズを行うことにより、児童が楽しみながら授業に参加し、知識の確認をすることができる。
 
 (2) 授業の目的はアウトプット

  授業の目的は児童に知識や考え方を学ばせることにあるが、これはインプットだけでは、成し遂げることができない。授業の中で、インプットをし、それについて考えさせ、何度も思い出すことによって、アウトプウットされていく。これを授業中で全て行おうとすると、かなり多くの時間が必要となるが、ICTを活用することで、この時間を大幅に短縮することができる。全員がアウトプットするには全員の授業への参加が必要である。そこで教員が意識すべきことは、カラオケ型の授業ではなく、バレーボール型の授業を行うことである。
  

(3) 授業準備、教材研究

 上記のように授業の中でアウトプットまで行うには授業の効率化が必須である。また児童に興味を持たせる、児童主体の授業を行うには教材を深く知る必用がある。私はこの講義を受講して、授業準備と教材研究の大切さについて改めて考え直した。

 私自身の授業では、児童に何を学ばせたいのかを明確に持った上で、授業に臨むべきであると考えている。そのためには授業準備の段階で、その教材についてより多く知識を教師が知っておく必要がある。多くの知識を持っていると、児童の興味を引く仕掛けづくりの引き出しがさらに増えていくと思う。

 

2 私の考える良い社会科の授業は児童が夢中になり、授業に取り組むことで、無意識のうちに多くの知識や考え方を会得できているような授業であると考えている。教員と児童のカラオケ型の授業ではなく、児童全員と行うバレーボール型の授業を行うことで、全員に取り組ませることができる。また授業の中でICTを活用することで、児童の現状の見える化や、個人からペアへ、ペアからグループへ、グループから全体へという意見交流の拡大が容易に行える。また、ICTを活用したクイズを行うことで、児童に興味を持たせたり、前回の復習をさせるなど、無意識のうちに多くの知識や考え方を得られる工夫を行うことができる。児童にめんどくさいと思われないように、児童が楽しめる工夫をすることも大切である。無意識のうちに多くの知識や考え方を会得できる授業における授業の目的はインプットではなく、アウトプットにある。授業内でのアウトプットを目指すには、授業の効率化を図ることも大切になってくる。話を聞くことよりも、自身で考え、話し合う時間を多く設けることで、よりアウトプットに繋がるため、そういったアクティブな時間主体の授業づくりを意識して行うべきである。

 

3 初等社会科教育法を受講して、社会科がどのような科目であるのかということも学べたが、それ以上にこれからの小学校での授業の工夫の仕方やICTの活用方法を学ぶことができた。模擬授業を行うことで、自身の問題を浮き彫りにしたり、他の学生の授業を見ることで、新しい学びを得るなど、有意義な学びを行うことができたと思う


1(1)全員参加の授業を考える

 私がこの授業を受けて最も印象に残っていることが、「全員参加の授業を目指す」ということである。私は教育実習に行って実際に授業をしたときに、授業を集中して聞いていない子は少なからずいた。そのような児童に対しては声掛けを行っていたが、あまり効果は出なかった。その後私は声掛けの頻度を減らしてしまい、あまり改善させることはできなかった。先生の授業を受けてからは、このようなことはしないようにしようと考えるようになった。参加していない児童を支えるべき存在は教師であると思ったからである。

 この授業を受けた初めのほうは全員参加の授業は難しいと思っていた。しかし、まずは強制的に行わせるということで形だけでも全員参加にさせることができる。その後徐々に緩和していくことで子どもは全員が参加して主体的に取り組むことができると思った。私が実際に学校現場に立って授業をする際はこの講義の内容を踏まえて考えたいと感じた。

(2)教師が楽しそうに授業する

 この項目は第15回の先生の模擬授業を受けて感じたことである。第15回の先生の授業では、正直学生の模擬授業とは比べ物にならないくらいおもしろい授業であると感じた。やはり現場経験があるということもあるとは思うが、私が特に印象に残っていることは、先生のテンションが常に高く、楽しそうに授業をしていることである。私は常にテンションを高くするということは苦手であるため、難しいが先生が楽しそうだと不思議と授業を受けている側も楽しく授業を受けることができると知った。

 また、この授業ではプリントを前から送るときに、笑顔で後ろの人に回す、受け取った人は笑顔でありがとうということになっていた。はじめはなんだこれと思うこともあった。しかし、徐々に慣れていき恥ずかしさはあるものの友達同士で楽しんで行うことができた。これも授業を楽しく参加できた要因であると思った。少しの授業の工夫でここまで変わるのだと知った。

(3)ICTの活用

 この授業で学んだこととしてICTの活用もあげられる。教育実習であまりICTを活動に取り組むことができなかった。それはICTを活用することのハードルが少し高いと感じていたからである。しかし、この授業で模擬授業を行ったときにふきだしくんを使ったが、思った以上に簡単であった。また、カフートなども授業を楽しく行うための手段として覚えておくべきだなと思った。私はふきだしくんしか使ったことはないが、カフートやGoogleフォームなどさまざまなものがあるため、今後使い方をマスターして実際に使っていきたいと思った。

 

2 私が考えるよい社会の授業は、子どもの興味や疑問を解決する授業であると考える。私は理科専修であるため、理科について学習することが多い。理科は身近な疑問を解決することが多いが、社会もこの側面は大きいと思う。そのため、子どもがどれだけ疑問を持つか、そしてその疑問を教師がくみ取って解決させる、という流れが大切であると考える。

 また、第15回の授業では、名字と地形などを絡めて考える授業を受けたが、この内容は社会のどの単元にあたるかはわからなかった。しかし、社会って面白いなと授業を受けて感じた。そして自分でもなにか調べてみようと思った。この思考の流れは子どもに対しても言えることで、授業によってその教科楽しいなと思わせることで、学習の意欲を高めることができる。このように授業を経て、さらに学習したいと思わせ、主体的に取り組ませるような授業が大切である。また、社会という教科は自らが学ぼうとすれば、知識に果てはなく、どんどん学ぶことができる教科であると私は考えてるため、社会の授業では学習意欲を高めることができる授業を考えるべきであると思った。

 

3 この講義を受けて社会科という授業のおもしろさを知っただけではなく、授業を行う上での教師の大切さについても知ることができました。先生は常に楽しそうにいたので、自然と私たちも楽しんで授業に参加することができました。先生の様子を私も参考にして、今後の教育実習や教員になったあとの授業に生かしていきたいと思いました。

 短い間でしたがありがとうございました!


1(1)全員参加の授業について

  私が、この15回を通して1番学んだことは、全員参加の授業をどのように作り上げていくか、についてである。今まで自分が経験してきた授業は、教師が発問したら、子どもが手を挙げて発言するという授業ばかりだった。しかし、その授業の形では、授業内容が分からない子どもや、やる気のない子どもには授業に参加することができないということを知った。そこで、全員参加の様々な方法が大切であることを学ぶことができた。全員立たせて考えが思いついた人から座ることは様々な授業で取り入れやすいと感じた。おでこに手を当てて自分の考えを表すことは、人前で話すことが苦手な子どもにも有効であると感じた。また、「これ、分からない人?」や「当ててほしくない人?」という発問の仕方は今までになく、分からなくても、授業に参加できるということに驚いた。
 

(2) ICTを用いた授業について

  現在では、多くの学校で、子どもが1人1台のタブレット端末を所持しており、授業でICTを使うことは一般的になってきていると感じる。しかし、自分が子どもの頃はまだICTが普及していなかったこともあり、授業でICTを用いることに、不安があった。15回の授業を通して、様々なICTの活用方法を学ぶことができた。簡単なテストであれば、グーグルフォームを使うことで、教員が採点する手間を省くことができることを知ることができた。また、1番驚いたことはカフートである。 ICTを使って調べたり、情報を共有したり、まとめることができることはこれまでの様々な講義で学んできたが、クイズを行うことも、ICTの活用に入ることを知ることができた。特に、子どもは淡々とした授業には集中力が続かないため、ICTを使うことで、子どもの学ぶ意欲が途切れないようにさせることも可能であると学ぶことができた。
 

(3) 分かりやすい目当てについて

  授業のめあては、「○○しよう」ということが多く感じる。実際に、私が教育実習で授業を行ったときにも、教科書に書いてある目当てをまねて授業を作っていた。しかし、授業のゴールが分かりにくいということを私自身が感じていた。「○○について説明しよう」という目当ての作り方を知ったときは、非常に分かりやすいめあてであると思った。説明できるようになることがゴールであれば、子どもの今日の授業で自分は何を学べば良いかが分かりやすい。また、授業の最後に子ども同士で説明し合う時間を設ければ、教師にとっては、子どもの理解度や定着度を把握することができ、子どもにとっては、今日自分が何を学ぶことができたかを自分自身で把握することができる。このめあてで授業を行うことは、教師にとっても、子どもにとっても良く、学ぶのある授業には必要であると感じた。

 

2 私が考えるよい社会の授業とは、子どもが授業で学んだことと日常を結びつけることができる授業であると考える。例えば、授業でごみの分別について学んだあと、子どもがごみを捨てる際に分別を意識したり、分別のマークをよく見るようになったり、行動面で日常と結びつくことは多くあると考える。また、以前までは、ただごみを捨てるだけで、ごみの行方などは一切知らなかったが、授業で学んだあとは、「自分がごみを捨てた後は、ごみを回収してくれる人がいて、そのごみを燃やしてくれる人がいて、燃やしたものを埋めてくれる人がいる。」というように、社会のつながりを知り、考えるだけでも、十分、授業で学んだことと日常を結びつけることはできると考える。

 そのためには、抽象的な授業内容をより身近に感じることができるような授業が必要である。自分の地域と、気候が違う地域を比較したり、現代と平安時代の生活を比較したり、様々な角度から、身近さを感じることはできると考える。身近さを感じれば感じるほど、学びは定着しやすく、子どもの学意欲も持続しやすい。よって、私が考えるよい社会の授業とは、子どもが授業で学んだことと日常を結びつけることができる授業であると考える。

 

3 今までに私が経験したことのない授業構成が多く、驚きが多くあった。しかし、全ての行動に意図があり、「なぜこれを行うのか」ということを知るたびに納得することができ、子どものことを考えた授業づくりということが非常に伝わってきた。私が「初等社会科教育法」を受けて1番感じたことは、子どもが楽しい、学びたいと思える、思わせられる授業が大切であるということである。授業を作っていると、「これしてみたい」「こうしよう」と思いつくことはあっても、ほとんどが、ただ自分がやりたいことを授業の中に組み込ませているだけであると気が付いた。子どもにとって、分かりやすい授業にするにはどうしたら良いか、子どもが学びたいと思える授業にするにはどうしたら良いか、など子どもを中心にこれから授業構成を考えていけるように精進したいと思った。また、教育実習の経験から、クラス全員を授業に参加させることや、全員を理解させることが非常に難しいことを痛感した。そこで、今回の初等社会科教育法で学んだ様々な全員参加の方法を活用していきたいと強く思った。上手な授業を目指すのではなく、子ども思いの授業を目指していけるように頑張っていきたい。


1(1)授業を行う上での小技等について

 本授業では、授業を行う際に使える様々な小技等について学んだ。まず目標として全員参加型の授業の実現が掲げられ、そのためにも導入で児童に今から授業に参加するんだという意識をさせることが非常に重要となる。そこで授業の最初では、声を出させるような活動を行い、活性化させること。授業を展開させていくにあたって、教師が一人で進めていくのではなく 、児童との会話のキャッチボールをしながら、児童の発言に注目しそこから次につなげていくような展開方法が良いこと。課題を与えるときには『~を考えよう』や『~について調べよう』といったようなあまりにも漠然なものではなく、『AはBなのになぜCなのか説明しよう』といったような児童がその授業を通して何を学んだらよいか、何を目指せばよいか、何をしていけばよいかがはっきりとしており、見通しを立てて授業を行えるような形にすると良いこと。児童に発言させる際には、質問したいところ、反対させたいところを探させ、そこから指名すると良いこと。児童に発言させるだけで終わらせるのではなく、深堀りになる問い返しを行うと良いこと。手を上げている子に着目するのではなく、手を上げていないことに目を向けること等様々な学びがあった。
 

(2) 授業内でのICT活用について

  本授業では授業内で活用することができるよう様々な学習支援ツール(ICT)について、実際に体験しながらどのような効果が見込めるのか、メリット・デメリットについて学んだ。例として、Googleフォームを使った都道府県に関するクイズを行ったが、ICTを活用することで、わざわざプリントを配布・回収する手間がなく、スムーズな授業の進行が実現できること、採点も自動で行ってくれるため、教師の負担の軽減や児童は結果がすぐわかり、十分に理解できていない箇所の把握が直ぐにできるようになっていた。また、ペーパーテストで行うよりも、気楽に取り組むことができるのもとても良いと思った。学んだことを活かして、実際に模擬授業でもICTを用いた学習支援ツールを活用することができ、授業の導入で児童役の学生たちにも楽しみながら授業を参加させることができた。ICTは巧みに活用することができれば教育の質の向上を見込めるが、場合によっては逆効果になってしまう可能性もある。そうならないようにするためにも、ICTに関する知識をより蓄え、ICT活用のメリット・デメリットをしっかりと把握したうえで活用していくことが非常に重要だと考えた。
 

(3) 指導案の作成について

   本授業では学習指導案の書き方についても学ぶことができた。学習指導案を作成する際に、これまでは学習指導要領を確認しながらほとんど全てを自分一人で考えて作成していくものだと思っていたが、特定の箇所は学習指導要領や東京書籍の『年間指導計画』から、ほぼ丸コピで大丈夫だということを知ることができた。これまで自分が学習指導案を作成していたときはかなり時間がかかってしまったり、どのようなことを書いたらよいか思いつかず、詰まってしまったりしてしまうことがあったため、気持ち的にもかなり楽になると思った。教材感や目標、評価をほぼ丸コピで作成することができれば、その分、本時の流れ等に時間を割くことができ、よりよい授業を実現することができるようになるのではないかと思った。

 

2  私が考えるよい社会科の授業は、学びをそのまま日常生活や社会に出たときに活かすことができるような授業、知識を押し付けるだけでなく、与えられた情報から自分で考えさせてより深めることができるような授業だと考える。社会科の授業で学習することは模擬授業でも見られたように産業や防災、地域に関する学習など身近なものの内容について学習する機会が他の教科よりも多いのではないかと考える。ただ学習して終わりにするのではなく、得た学びを日常生活に活かしたり、学びの中で疑問に思ったこと、もっと深堀りしたいと思ったことを児童が自ら積極的に調べたりすることができるような授業がとても良いと思った。そのためにも、教師が授業の展開のさせ方を工夫したり、児童一人一人の発言を大切にしてとり深い学びにつながるような問い返しを行えるとさらによい授業になっていくのではないかとかんがえる。日常生活につなげて考えることが難しい単元では、得られた学びから考えられることは何か、より深い学びにするためにはどのような活動を行うことが求められるかを考えた活動がある授業がよい授業ではないかと考える。 

 
 3  本授業では社会科の学習についての学びはもちろんのこと、他の授業でも活用ができるような様々な授業の工夫・小技について学ぶことができた。授業の進め方も、かなり雰囲気が良く、楽しく受講することができた。前半の回で授業の工夫などについて学び、後半では模擬授業で得られた学びを活用することができるという流れになっているのもとても良かった。模擬授業を作成した際には、実際にICTを用いた学習支援ツールを活用させた授業を行えたり、他の班の模擬授業に参加したりすることで自分では思いつかなかったような面白い授業の工夫や展開のさせ方に気づくことができた。短い間でしたが、本当にありがとうございました。


1(1) 「全員参加型授業の必要性」

  本授業一番の味噌と言っても過言ではないかもしれない。全員参加型授業とは、ある活動に際して、特定人物だけが発言や行動をするのではなく、あくまで全員が参加する活動を行う授業である。

 本授業からは、「できる児童とできない児童が活動に参加できる工夫を活動に加える」ということを中心に学んだ(できる児童:学習能力が相対的に高い児童、できない児童:学習能力が相対的に低い児童)。具体的には、できる児童には何かしらの追加タスクを与え、できない児童には、ある全員共通の課題において、難易度を段階的に設定することで容易に取り組むことができるものを設定する等の工夫である。

 私はこれらを学んだ時、教育実習前に知りたかったと感じた。私は昨年秋ごろに愛知教育大学附属小学校で実習を行ったが、授業を行う時の私のポリシーとして、①誰一人として取りこぼさないこと、②正解を教えない、の2点を掲げていた。附属小学校の特性として、全体的にできる児童が多かった。そのため、ポリシーである②点目を意識した指導を行った。すると、できる児童とできない児童の差が垣間見えた。そこで私は、机間指導、全体指示を通して補助を行った。しかし、教師一人でそれを見取るには限界があると感じた。

 クイズや、全員を起立させて課題を与えること等、少しの工夫を加えるだけで、診断的に児童の「できる、できない」を評価したり、また、それを適切に評価できる環境を整えるために、話を聞いていない子どもを授業に向けさせたりする工夫等が私にとって非常に大きな学びであった。 
 

(2) 「児童を飽きさせない工夫」

  前述の全員参加型授業を行う上での工夫、がこのトピックに直結する。

 児童を飽きさせない工夫として、本授業で学んだことに共通していた学びは、「活動が単調にならないようにすること」である。例えば、質問を児童に回答させる際に、指名制、挙手制の2制度のみならず、全員起立して回答できた児童から順に着席していく方式、回答できた児童が次の児童を指名する方式等、様々なツールを用いる必要がある、ということである。

 この考え方は私自身が常日頃から大切にしていることだと感じた。根本、引き出しを沢山用意しておくことは大事であると考えている。しかし、ここで注意すべきは、その引き出しの質を上げる必要があるということだ。知っているだけではその引き出しは使えない。①ある場面において、このツールを使うことのメリット・デメリット、②ツールを使う対象の現状と、ツールを使うことによる対象の理想状態、の2点についてしっかりと留意する必要があると感じている。

(3) 「より思考を効果的に巡らせるために」

  本トピックは、前トピックの内容に類似している。

 思考を効果的に巡らせるための授業内の工夫についての学びとして、「思考ツール」があった。私は、思考ツールを用いることのそもそもの意義について考えた。するとある考えに辿り着いた。

 課題解決において、思考を発散させたい時と収束させたい時、思考している当人には思考を整理しながら話すことはなかなか困難である。そこで、思考の繋がりをビジュアルで分かりやすくまとめることで、頭の中の更なる思考整理と新たな考えの発掘、内在している考えを外在化すること等、様々なことが可能になる。というものである。
 

2 実際にフィールドに赴いたり、教室全体で、当事者意識を持ち、考えを巡らせる活動を取り入れたりする授業が良い授業であると考える。 

 土地の利用、店の工夫、お金の仕組み等、社会科には実際に肌で感じた方が身になりやすいと考えられる活動、学びが沢山あると感じている。私は、「百聞は一見に如かず」の考えを大切にしていること、また、座学で学んだことよりも実際に見たこと、やったことの方が記憶に残っており、学習効果が大きいと考える。

 当事者意識を持つことは大事だと考える。歴史においても、「なりきる」ことで、どうしてこの政策を出したのかを考えることで、ただの暗記ではなく、理由がしっかりと裏付けされた学習記憶として残るだろう。 
 


3 非常に学びの多い授業でした。私は教員にはならず、一般就職の道を選びました。しかし、この選択は、「将来教員になることを見据えた」選択です。社会を実際に見聞してから、子どもたちに伝えたいと考えています。ありがとうございました。


明日に続きます。

 

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