知恵。

ムクゲの花（東京都武蔵野市）

　こんにちは。
　今日も皆さん、ありがとうございます。



　知恵は出し切るに限ります。

　「自分の考え方や見方、感じ方は、出来る限り披露したほうがいい」というのが、私の考えです。
　私なりにいろんな経験をしてきましたが、どんなものも私なりの見え方しかしません。
　だからこそ、人に教えればそれで助かる人も増えるわけです。

　もう少しだけかみ砕いて、詳しくお話ししましょう。
　人間、いろいろな経験を積み重ねて生きています。
　そうすると、経験を積み重ねるほどに個性も練られ、
　結果として、人の数だけ知恵が備わることになる。
　その知恵なり個性なりがあればこそ、ものの見え方や考え方も、人の数だけあることになります。


　…ということは、得意不得意にかかわらず、自分の考えをどんどん人に教えて回れば、
　それだけ人が助かる可能性が増えるのです。
　世の中を広く見渡せば、気分や壁に圧倒されて立ち往生している人がいたり、
　あと少しのところで伸び悩んだりしている人が大勢います。
　「あと1％が足りない」がために、もう少しでオセロのように全てが変わるのに、それが出来ない人がいるのです。
　そこに、自分の知恵をサッと差し出してあげるだけで、
　それが至らないようなほんのひとひらのものでも、たったそれだけのことで成功する人がいるのです。
　つまり、自分なりの知恵を出し切れば、いろんな人の踏み台に使ってもらえるのです。

　別に特別なこととか、難しい話ばかりが大切なのではありません。
　サイコロだって、下から見れば1の状態でも、上から見れば6です。
　ところが、下ばかり見ていると「サイコロには1しか書いていない」と思い込んでしまう。
　そこを、「いろんな見方があるんだよ」と教えてあげれば、
　サイコロというものを正しく理解することが出来るのです。
　実に馬鹿馬鹿しい話かもしれませんが、考え方の柔軟性を失ってしまうと、
　こういうようなことが得てしてあるのです。


　「考え方に柔軟性をどうのこうの…」という人がいますが、
　柔軟性と言っても、人の個性はなかなか変わるものではない。
　同じ個性で違う考え方をしようとしても、なかなか変わるものではないのです。
　だからこそ、いろんな人の知恵が借りればこそ、
　結果としてより柔軟に物事を考えるようになれるのです。
　そしてまた、自分の知恵を出すこと自体が、あらためて自分の考え方がどんなものかを認識するきっかけにもなる。
　つまり、知恵を出し切っていればこそ人は助かるし、自分の考え方もわかって個性が一層磨かれるわけです。


　勘違いしてはいけないのですが、これは誰が偉いとかダメだとかいう話ではありません。
　「人の数だけ考え方がある以上、多いほうがいいんじゃない！？」ということ。
　知恵を出すということは偉いことだと思っている人がいますが、そうじゃないんです。
　自分が偉いと思ったらそこまで。
　その教えてあげた相手だって、自分には思いつきもしないような違う考え方をする人間なのです。
　ただ一心に人の幸せを願って知恵を出し切っているほど、
　逆に人の意見や個性からも謙虚に学ばせていただこうと思うようになってくるのです。


　こういうわけで、知恵を出し切るというのはいいことだらけなのです。
　たくさん知恵を出しているうちに、逆に自分に知恵が備わってくることに驚くハズです。

　少しでも自分の考え方を出せば、
　必ずそれだけのものが返ってきますよ。