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道端鈴成

エッセイと書評など

Tube's dilemma:日本の(未来を食い潰しジジババの)元気を復活させる

2010年07月04日 | Tube's dilemma
参院選の本当の争点 池田信夫 

   注目に値するのは、自民党がマニフェストで「解雇規制を緩和すると同時に、企業における柔軟な経営を行える環境を整備するなど、企業の持続による雇用の安定につなげます」という政策を打ち出したことだ。みんなの党も「民主党政権の派遣禁止法案は、かえって働き方の自由を損ない、雇用を奪うものであり反対」と、昨年の総選挙で派遣労働規制に賛成したのに比べて少しスタンスを変えている。労働市場の問題はこれまでタブーであり、「クビを切りやすくする制度改正はけしからん」という労働組合の攻撃を受けるため、両党ともおっかなびっくりの慎重な表現になっている。
   実は、財政赤字と労働市場の問題は表裏一体である。今まで自民党政権が増税を先送りして国債を増発してきたのは、実質的には若い世代から老人への巨額の所得移転である。派遣労働規制も、老人の「終身雇用」を守るために労働市場から若年労働者を排除するものだ。それは投票率の高い老人に迎合する、政治的には合理的な戦術である。愚かなのは、選挙に行かない若者だ。このような政治家の「老人バイアス」は、どこの国でも多かれ少なかれ見られるが、急速に高齢化が進む日本では、世代間の利害対立がもっとも激しい。生涯収入が世代間で7000万円以上違う国というのは、世界でも例をみない。老人のため込んだ資産は消費されないので需要は低下し、若者は「自分の年金は出ないかもしれない」と心配して節約する。このまま放置すると、日本が老人大国になって活力を失うことは確実だ。
   そして団塊の世代が首脳陣を占める民主党は、明らかに社会保障の食い逃げをねらっている。「強い社会保障で強い経済が実現する」という支離滅裂な話は、老人の既得権を隠すレトリックだ。私は、選挙で争うべき本当の争点は、右翼とか左翼とかいう冷戦時代の対立ではなく、この世代間対立だと思う。特に労働市場の問題をどう扱うかは、政党の試金石だ。不公正で非効率な所得移転を阻止する系統的な政策を打ち出さないかぎり、自民党も公明党もみんなの党も、政権を取ることはできないだろう。  (アゴラ 6月30日 )


民主党の参議院選のポスターには、「元気な日本を復活させる」とある。労組支配で労働力という貴重なリソースの配置を不効率のまま硬直化させ、増税あるいは官営銀行で民間の資金をまきあげ政治家主導でばらまいても、経済の活力を削ぐだけだ。戦後の日本の経済成長も、マンガやアニメなどの分野における創造性も、すべては自由な競争のもとで民間の力が発揮されて達成されたものだ。最近の中国の経済成長だって苛烈な競争環境があってのものだし、韓国経済が元気を取り戻したというのも敗戦に相当するようなIFMショックがもたらした競争環境への適応による部分が大きい。民主党政権が主導するような、労組支配と政府介入のもとでは、労働力、資本、ノウハウなどの稀少なリソースの効果的な配分による成長など望めない。エコによる経済成長戦略とか言っているが、エコにかかわるイデオロギーや政治的な思惑が前面に出て、科学的事実の吟味もまともな経済的な思考も計算もできていない。民主党政権は悪夢のようだった鳩山政権の二酸化炭素排出25%削減の公約(現時点からは30%以上の削減)を見直そうとする様子はないし、成長戦略とやらの計算も出鱈目だ。だから、「元気な日本を復活させる」の実態は「日本の(未来を食い潰しジジババの)元気を復活させる」だろう。菅首相の強みは、こうした詐欺的なキャッチフレーズを、経済学の基本が分かっていないだけに、恥ずかしげもなく言えることにあるのかもしれない。

Tube's dilemma:参議院選の駆け込み詐欺をねらう逃げ菅

2010年06月30日 | Tube's dilemma
首相、W杯だけコメント…討論番組も「逃げる」

 菅首相が記者団からの質問や、各党党首とのテレビの討論番組出席から逃げているのではないか、との指摘が出ている。自民、公明、共産、みんなの党の野党4党の国会対策委員長は30日、民主党に党首討論に応じるよう申し入れ書を送付するなど反発している。首相は30日午前、サッカーのワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で敗退した日本代表について「残念だったけど、本当によく頑張った」と語り、健闘をたたえた。首相公邸前で記者団が質問したのに対し、最初は無視して公用車に乗り込み発進したが、車を止めて車中から、一言だけ答えた。首相が朝の取材に応じたのは8日の就任以降初めてだが、今後も応じる考えはないようだ。無用な失言を防ぐためとみられるが、報道陣からは「国民の関心の高いW杯についてだけコメントするのはずるい」との声が出ている。(読売新聞 6月30日)

消費税で「迷走」「ぶれた」=首相発言修正を批判-野党(時事通信 6月28日)


財務省の意を受けて発言した消費税10%も、世論調査で国民の反発を受けそうだと分かったら、野党も含めて協議するというのが公約だったといったり、年収300万円以下なら、いや、400万円以下なら消費税は還付するとか、参議院選の駆け込み詐欺をねらってだろうか、逃げ菅、ズル菅の面目躍如。


Tube's dilemma:菅ちがい?

2010年06月29日 | Tube's dilemma
菅首相言い間違え連発

 菅直人首相は27日夕(日本時間28日朝)、カナダでの一連の外交日程を総括する記者会見で言い間違いを連発し、慣れない外交とあって疲れをうかがわせた。
 「G7の議論」などと主要国の略称である「G8」を数回「G7」と発言。インドやインドネシアとの首脳会談に触れる中で「エマージング・カントリー(新興国)」と言うべきところを「エマージェンシー・カンパニー」と間違えた。(スポニチ 6月28日)


エマージング・カントリーとエマージェンシー・カンパニーの間違えはシャレにならない。疲れていてもありえない。英語が全く出来ないのなら日本語で堂々と言えば良いものを、単語だけでもまぜようとか、変にかっこうをつけるからこうなる。乗数効果だって、財務大臣で知らないのも問題だが、高橋洋一氏が指摘するように、それでも知らなければ素直にきけば良いのに、知ったかぶりをするから、珍妙な事を言うはめになる。第三の道などという時代遅れを得意げに言えるのも、労組支援を大前提としたなかでの現実路線風味のキャッチフレーズだろうが、ヨーロッパですらだいぶ前に卒業した話を新しい方向であるかのごとく平気で言えるのは、知識の範囲がドメスティックに限定されているにも関わらず、あるいはそれゆえ欠如の認識が欠落し、自分は賢いと菅ちがいしているからかもしれない。

Tube's dilemma:桂きん枝候補と有権者の資質

2010年06月28日 | Tube's dilemma
桂きん枝候補、サッカーもいいけど選挙に注目して

落語家の桂きん枝氏(59)=民主・比例=が25日、W杯日本代表の快進撃に危機感を募らせた。決勝T進出により、少なくとも29日までは岡田ジャパンの話題が続くことに。「勝ってしまったら、国民が選挙モードにならん」と、関心がサッカー一色になってしまうことを危惧(きぐ)した。この日は大阪南部で街宣を続けたが、プロ野球・阪神の大ファンでもあり、サッカーにはあまり興味がない様子。演説でも代表の快進撃には触れず、黙々と育児支援などの政策を訴えた。(スポーツ報知、6月26日)


看板のつけかえ効果があせぬ間にという思惑で、これまでは通常行われてきた首相就任後の予算委員会での議論も一切せず、そそくさと選挙での取り込み詐欺をねらう民主党では、むしろ民主党の政策の問題点についての吟味が焦点をあてられないまま選挙日になだれこむ事をひそかに望んでいる候補が多そうだ。桂きん枝候補の発言は、現状が苦戦(参議院の比例区は非拘束名簿式)で巻き返しをねらっていることを示しているのだろう。自分が阪神タイガーズとお笑いで票をとろうとしていることは棚に上げての発言には笑ってしまう。育児支援というのは子供手当も含めての事だろう。ノックさんに出来たから自分にもなどと言っているようだから、先輩の西川きよし氏が福祉を言って政治家として無難に世渡りしてきたのを見習おうとしているのだろう。おばちゃんサヨクの時代のタレント候補らしい発言だ。タレント出身でも政治や経済、国際関係についてまともに勉強して政治家を志すなら良いが、この人にはそういった勉強の跡や見識は見あたらない。大阪選挙区の本物のおばちゃんタレントの岡部まり氏も含めて、今回の参議院選挙で問われるのは、候補者というよりむしろ、有権者の資質である。

Tube's Dilemma:民主党マニフェスト詐欺一覧

2010年06月18日 | Tube's dilemma
・4年間でマニフェストを実行する →  外国人参政権や夫婦別姓など、マニフェストに無い法案を全力で推進
・子供手当てを出します       →  満額支給断念 地方が負担(国籍不問=在日、出稼ぎ外国人が母国に残して来た子供にも支給、養子でもok)
・埋.蔵.金を発掘します        →  埋.蔵.金.はあり.ませんでした
・公共事業9.1兆円のムダを削減 →  削減は0.6兆円だけ
・天下りは許さない          →  郵政三役を天下りさせた
・公務員の人件費2割削減     →  法案を再来年以降に先送り 天下り先も無くすと更に肥大化
・増税はしません           →  扶養控除、配偶者控除の廃止、タバコ税と酒税を増税、相続税と内部留保課税、消費税、所得税の増税も検討、環境税導入も検討
・暫定税率を廃止します       →  維持しました(自動車取得税、自動車重量税、軽油取引税、揮発油税・地方道路税)
・赤字国債を抑制します       →  過去最大の赤字国債を発行(総額44兆円)
・クリーンな政治をします      →  鳩山小沢北教組の違法献金と脱税 現職議員逮捕、議員辞職も離党もせず
・沖縄基地は最低でも県外に移設→  県外移設断念 「『最低でも県外』は民主党の公約ではなく、私自身の代表としての発言」(鳩山)
・内需拡大して景気回復をします →  デフレ進行、景気対策補正予算の執行停止 CO2 25%削減表明、鳩山不況に突入しました
・コンクリートから人へ       →  道路整備事業費が608億円増(民主の弱い選挙区へ) ホワイトビーチ埋め立てに一兆円
・高速道路は無料化します     →  土日1000円やめて値上げします
・ガソリン税廃止           →  そうでしたっけ?フフフ
・消えた年金記録を徹底調査   →  「年金記録を回復する必要性は薄れた」(長妻)
・医療機関を充実します      →  日本の医師免許を持たない外国医師の診療を可能にする制度改正を検討
・農家の戸別保障          →  政府米買入れ廃止で米価暴落、農家悲鳴
・最低時給1000円          →  何それ
・消費税は4年間議論すらしない →  「大いに議論していく」

Tube's Dilemma:次の予算はばっさり、だけど快挙の福はちゃっかりいただき

2010年06月14日 | Tube's dilemma
はやぶさ帰還で首相が祝意 「日本の技術アピール」 
  菅直人首相は14日、小惑星探査機「はやぶさ」の地球帰還を受け、プロジェクトを率いた宇宙航空研究開発機構の川口淳一郎教授に電話し「帰還は奇跡的で、日本の技術の高さを世界に強くアピールした」と祝意を伝えた。(共同通信 6月14日)
 
はやぶさ、後継機の予算3000万に縮小…着手できず 
  宇宙航空研究開発機構は後継機「はやぶさ2」の計画を進めている。文部科学省は昨夏、今年度予算の概算要求に17億円を盛り込んだが、政権交代を受けた予算削減で3000万円に縮小。製造に着手できなかった。(読売新聞 6月14日)

ぼんぼんで穀潰しだった鳩山氏と違って、菅氏には目聡さ、狡猾さが備わっている。目聡さ、狡猾さは政治家として必要な資質だ。ただしそれは、背骨に健全な政治哲学があり、その目聡さ、狡猾さが国益の確保を目的とし、国際社会での駆け引きにも生かされた場合のことだ。目聡く支持を得られるようなネタには食いつき、狡猾に選挙を急いで、権力の維持を図りながら、二酸化炭素削減や技術開発の冷遇を初めとして長期的な国益を平気で損なう、国際会議では通訳のヘッドフォンを聴いているだけでまともなやりとりもできないでは、かえってマイナスだ。


Tube's Dilemma:そそくさと選挙を急げ、ばれぬ間に

2010年06月11日 | Tube's dilemma
国会延長問題 予算委での政策論争が必要だ 

 参院選の争点を明確化するためにも、与野党が積極的に政策論争を行うことが求められる。
 質問と答弁が一方通行の代表質問では、首相の政治姿勢や内政・外交全般にわたる考え方は十分わからない。やはり予算委を開催して、一問一答形式で双方向の議論をかわすべきだ。
 論戦の機会を奪い、選挙の得失だけを考える。そうした姿勢は、大正から昭和初期にかけ、政友会と民政党などが、交互に野党側の質疑をさえぎる形で衆院解散を繰り返し、政党政治への信頼を失墜させたことを想起させる。
 今回同様、通常国会中に首相が交代した2000年の森首相の場合、所信表明演説と代表質問だけでなく、衆参両院の予算委で質疑に応じてから衆院を解散し、総選挙に臨んでいる。
 首相が交代した以上、国会論戦を通じて、有権者が1票を行使するための判断材料を提供するのは当然のことだ。民主党は予算委員会の開催に応じるべきだ。(読売新聞社説 6月10日)

要するに森首相の場合にもやったような就任後のまとまな国会の論戦をさけて、ぼろが出ないうちに選挙をやってしまおうというもくろみだ。こんな姑息なことをして、論客だとか言われていた菅さん恥ずかしくないのだろうか?

国民は、また選挙の数ヶ月あとで期待はずれだ、騙されたとでもいうのだろうか?

鳩山や子供手当はつきれども
世にLoopyの種はつきまじ