成り行きアラカルト日記

人生は成り行きでありますが、日日是好日と考えて、日々の出来事を凡人の視点でアドリブ的に記載したいと思っております。

ETV特集 加藤周一1968年を語る・・・なかなかの番組だった!

2008-12-14 23:30:49 | 雑談
 先日亡くなった加藤周一氏の体験した1968年のことが、彼のインタビューから明らかになる。
 特に、プラハの春、そしてソ連の侵入の時の思い出は生々しい。知の巨人が語ることは多いが、「言葉のもつ力」を信じていることがよく分かる。そして、その言葉を発することが、今の閉塞した日本にも大事なことだと言いたいようだ。

 1968年の世界、そして日本でのエネルギー!それは言葉の持つ力であろうが、それが、今尚、残っているのではとの示唆である。

 今の閉塞感のある日本では、言語化されず、そのエネルギーがひとつにまとまらず、オカシナ形、個人的な暴力や差別などで噴出してしているわけである。

 ある知人が「これだけ色々な問題が噴出して人々に不平不満があるのに、それが異議申し立てのエネルギーとして出てこないのはおかしい。昔なら一騒動や二騒動あってもおかしいくないのにねえ。」と言っていたのを思い出した。

 今は、五木寛之の言うところの「鬱の時代」だから、言葉が出てこないのだろうか。ウツになり切り、落ちるところまで落ちてしまうと、加藤周一の言う「絶望の爆発」が起こるのかもしれない。

 「人間らしさを世界の中に再生させる」「先ず、そのことを意識しなくてはならない」との発言が最後にあった。

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ETV特集 加藤周一1968年を語る
12/14(日) 22:00 ~ 23:30
NHK教育

知の巨人の遺言とは▽5月革命・プラハの春・ベトナム反戦・全共闘若者たちの反乱の意味▽戦車に圧殺されたプラハ地下放送のドラマ▽東大闘争の問いかけ▽日本を覆う閉そく感に思想は何ができるのか▽間化の進む現代へのラストメッセージ▽追悼特集

ETV特集◇戦後民主主義を代表する評論家の加藤周一さんが、5日に亡くなった。加藤さんが入院直前のことし夏、1968年をテーマに語ったインタビューを送る。68年は旧チェコスロバキア(現チェコ、スロバキア)の民主化運動"プラハの春"で幕を開け、パリの五月革命やアメリカのシカゴ暴動、東大安田講堂の封鎖など若者たちによる異議申し立てが世界中に広がった。同年、ソ連の戦車がプラハに侵入した光景を見て衝撃を受けた加藤さんは以来、権力とそれに対峙(たいじ)する言論の問題を考え抜くことになる。今アメリカでは、変革を訴えるバラク・オバマ氏が初のアフリカ系大統領になろうとしている。そして日本には68年と同様に閉塞(へいそく)感が社会に広がり、不満を抱く若者たちの姿がある。加藤さんは68年に社会を覆っていた閉塞感は20世紀から21世紀に積み残されていると語る。

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