2018年の作品、タイトルはヒンディー語で「唯一無二」。
全編を通して薄暗い部屋の中のシーンで目を凝らしても、
良く見えないのだが、残酷なシーンでもあるので、
見えない方が良いのかもしれない。
<ストーリー>
クリシュナ神に扮した男が川の方向へ歩いて行く。
父親が誘拐した少女を前にして息子に言葉を投げかける。
息子の幼い頃の記憶が蘇る。夜ベッドの上で母親がラーマヤーナの話を
聞かせてくれている。そこへ飲んだくれた父親が帰ってくる。
息子の記憶・・・父親は家庭内暴力をふるっていた。母親は、
父親はラーバン(悪魔)であると息子に話して聞かせていた。
大人になった今でも父親に暴力で支配されている息子は、
恐怖に耐えきれなくなると自分の手首を噛んだり
自傷行為を繰り返していた。
父親は少女にやりたい放題の限りを尽くす。息子は
父親を襲うが一旦は反撃に遭い倒れる。気が付いた息子は、
再度、父親を襲い息の根を止める。
息子は少女に有り金を全て渡し誰にも言うなと口止めする。
そして家から歩き去る。お前はラーマ(善の神)だと言う、
母親の声が聞こえる。
長い間、恐怖に支配されてきた息子が、自分を支配してきた
暴君に立ち向かうと言う神話をベースにしたストーリー。