すんけい ぶろぐ

雑感や書評など

本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (2)」

2005-04-14 09:05:27 | 書評
天下布武


以前、夕方のニュースを見ていますと、所謂「カラーギャング」の抗争を特集していました。
で、渋谷だか池袋だかのチームリーダーが出ておりまして、リポーターから「目的は?」と聞かれて、
「日本制覇」
とおっしゃっていました。

さて、あのニュースから二・三年経過しましたが、そろそろ北関東くらいは征服できたでしょうか? 気になるところです。信長が、桶狭間の戦いで今川義元を討ち取ったのが1560年です。それから足利義昭を擁して上洛したのは1568年です。愛知から京都まで、八年かかりました。
彼らも、くさらないで頑張って欲しいものです。


さて、「サラリーマン金太郎 (2)」

創業者である大和守之助を中心とした会長派と、官僚出身の天下りを中心とした社長派の争いに、我知らず金太郎がまきこまれていく、といった感じです。


その中で、「8月30日の暴走(「はしり」と読みましょう)」を回想するシーンがあります。伝説の大暴走とも呼ばれるもので、
ルートは環七を回って靖国通りから京葉小岩で蔵前 皇居前を通り1号線を下って多摩川までだ いわば東京制圧だ
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (2)」64~65頁
だそうです。地方の人間なのでよく分からないのですが、このルートなら、東京を網羅するのでしょうか?

で、この暴走ですが、最初は2000しかおりません(2000の単位は不明。人? 台?)。「サラリーマン金太郎 (1)」では、八州会のメンバーは一万人とも言われてましたので、「2000」という数に、「どうしたことだ?」と思っていました。が、金太郎の暴走に魅入られて、敵対グループまでもが次々と合流していきます。そして、最終的に集まった数は、二万台超です。二ケツできるバイクだけではなく、車もいます。参加人数は、二万人では収まりません。

「サラリーマン金太郎 (1)」の一万人は、どうやら八州会の正式のメンバーだけのようです。

その後に、
主だった者は みんな少年院へ行ったわ
となっていますから、ほとんどの参加メンバーが未成年であったことは間違いないようです。

関東在住の中高生の人数は、およそ220万人前後です(前回参照)。この「8月30日の暴走」には女性(レディース)も参加しているようですが、参加人数は二万人を越えていますから、当時、この暴走に参加した中高生は全体の1%を越えていると考えられます。

おそるべし、金太郎。


今日の金太郎名言………なのですが、多分、金太郎がしゃべった言葉ではありません。が、彼の考えをよくあらわしておりまして、参考なるかと思われます。「8月30日の暴走」中のセリフです。
族の暴走はな 信号も車線もねえんだ! そんなもんにかかわってちゃ何のための走りか分からねえ! 自由なんだよ 誰かが勝手に便利のために作ったきまりを 俺たちは自由な走りで叩きつぶす それを邪魔する奴は誰であろうと ぶっこ抜く
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (2)」68~69頁

で、サラリーマンの鉄則 そのニ。
サラリーマンとは関係のない無茶伝説を持っている。


もう三十路目前で今さらですが、がんばってみます。


サラリーマン金太郎 (2)

集英社

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