すんけい ぶろぐ

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本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (11)」

2005-05-08 09:00:53 | 書評
IRAじゃないよ


「サラリーマン金太郎 (11)」。
海外から帰ってきた金太郎には、四人の個性的な部下を与えられ、自由な裁量で仕事をするように社命が下ります。
で、思いついたのが、駅前にあるパチンコのビルを改装して、高層のレジャーデパートとする計画。その目玉は、場外馬券場をテナントとして入れること。

が、それには、ARA(もちろん、モトネタはJRAです)の許可が必要です。で、その許可をもらうために金太郎が考えたのが、いつものように組織の末端から訴えるのではなく、いきなり中核に飛びこんでいくという作戦。ゴルフ場から帰るARAの松岡理事の車の運転手に強引に乗り、有無を言わせず自分の計画を話し始めます。

突然にハンドルを奪われた上、さらに無理やりに青写真を聞かされたことに松岡理事は不機嫌になります。家に帰っても、金太郎のやり方に納得がいきません。それを見た娘は、金太郎の行為こそ、「本当のサラリーマンだ」とばかりに擁護します。
自分の思いつきでお父さんの車に飛び乗ってくる勇気……
本当に仕事に対して責任 感じてる証拠よ……
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (11)」128頁 ヤングジャンプ・コミックス
それを聞いたお母さんのコメントが、なかなかふるってました。
そう言えばそうとも言えるわよね
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (11)」129頁 ヤングジャンプ・コミックス
僕も、正直なところ、お母さんくらいにしか納得できませんでした。

まぁ、でも、それが契機で、どうにかARAと顔がつながります。
しかし、許可を出す条件として、「ヤクザを抑えこめるなら」という提示がされます。
場外馬券場が各地にできると、ノミ行為が財源であるヤクザの反感を生むからです。
それに対する金太郎の発言が、今日の名言。
私がやります
本宮ひろ志「サラリーマン金太郎 (11)」171頁 ヤングジャンプ・コミックス
やはり、金太郎。血を見ずにはいられないサラリーマンです。
なんで、ヤクザとの対立まで決意して、仕事をしようとするか、この男は。

サラリーマンの鉄則 その十一。
背景がなくても、やたらと使命感を持つ。


サラリーマン金太郎 (11)

集英社

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