すうたまちゃん

ラーメン?油そば?元い!オリジナルメニュー『すうたま麺』を提供したスタッフの徒然な思のは

生まれてくることの意味

2006年05月20日 02時45分01秒 | 代表“グダグダ”雑感
『金曜エンタテイメント』を観ました。最先端医療を紹介する番組でした。
番宣での「胎児医療」という言葉に反応し、どんなもんだろうと興味津々で観ましたが…。

始めからは観られませんでしたが、乳癌によって乳房切除の治療をした女性の乳房再生のコーナーぐらいから観ることできました。幸いなことに、私が観たかった胎児医療の紹介は、この乳房再生の次でした。

息子を寝かしつけている妻に「胎児医療は、やっぱり凄いで~!」と言いに行った時には、ちょうど寝かしつけに成功したようで、一緒にテレビを観ることに。

そこで18トリソミーという難病をもった赤ちゃんを出産しようとする夫婦が紹介されていました。
18番目の染色体が一本多いという、染色体の数的異常症と言われる難病だそうです。
この難病を持つ胎児の多くは流産し、たとえこの世に産まれてこれたとしても、多くの赤ちゃんが数日から数ヶ月で亡くなってしまうという。

この厳しい事実の説明を主治医から受けながら、この夫婦は、「赤ちゃんに会いたい、少しでも赤ちゃんと一緒に過ごしたい。」という気持ちを主治医に話されて、出産を決意されました。

帝王切開で生まれてきた赤ちゃんは、肺の機能が不完全なようで、なかなか呼吸ができないようで、産声をあげてくれません。
懸命の処置で産声をあげ、ようやく呼吸をしてくれた赤ちゃんに、夫婦は涙を流していました。
長くない命を認識しつつ、生れて来てくれた事に涙を流しながら、赤ちゃんを抱くお父さん。
その姿を見るにつけて、同じ立場になった錯覚とも言える共感を覚えました。

ご夫婦は、赤ちゃんの名前を既に決めておられました。りゅうた君。男の子です。

こんなに健気に生きようとする赤ちゃんが、そしてこんなに可愛い赤ちゃんが、大変な難病を持っている。一生懸命生きようと、一生懸命呼吸をしている様子を観るにつけて、私は辛くてつらくて…。

そうして、りゅうた君は、7時間という短い生涯を終えました。

この事実をテレビで観た私は、単なる傍観者であり、全くの他人ですが、酷過ぎる事実にただただ涙を流すしかありませんでした。

「何のために産まれてきたんだ?」
「神さんは、どういうつもりなんだ?」
という、全くの無宗教な私ですが、自分でも訳が判らない疑問が頭を巡るのです。

この短すぎる人生に直面したこの時、5臓器の同時移植手術を受けながら、先日の17日に突然の敗血症で亡くなった神達彩花ちゃんを想い出しました。彩花ちゃんも、1歳と4ヶ月という短い人生でした。
しかし、彩花ちゃんの両親は、この移植手術が大成功だったと仰います。
お父さんは、「この5ヶ月間(移植手術のために渡米し、一生に過ごした入院生活)、彩花と一緒に過ごせたことがとても幸せだった。」と仰います。

この言葉に私は、完全に打ちのめされてしまうのです。
私が同じ状況下にあれば、こういった言葉を発することができるという自信など全くありません。
両親の言葉から、あまりにも気丈な想いや感じが伝わってくると同時に、とても自信気な雰囲気が、さらに悲しい気持ちにさせられました。それと同時に、親の強さを知らされました。
「何だ、この達観した雰囲気は」
「悟り?」「現実逃避?」
「いや、これは、素直な想い」

凄まじいほどの、事実認識と事実認容、そして「愛情表現」ということなのでしょうか。


このある意味当たり前と思われる事実(悲しい事実を突きつけられている夫婦が毎年いらっしゃる)を改めて考えると、「生れてくる」という事実の意味を考えさせられます。


新生児の死亡率について言えば、日本は大変低いと聞きます(スウェーデンに次いで低いとか)。赤ちゃんのみならず、世界一の長寿国です。
しかし、幼児において亡くなってしまう赤ちゃん(0歳児)は、1999年のデータでは、10万人中340人だそうです。確率で見ると大変低いんでしょうが、2004年の日本の出生数は約110万人。
2004年で出産した約3700人お母さんは、悲しい体験をされているのです。
さらに、流産されたお母さんを加えれば、この数はどれぐらい増えるのでしょうか。

私の妻が妊娠するまで、私の流産に対する認識といえば、「残念だったね」という感覚でしかありませんでした。
しかし、妻が妊娠したことで、流産という事実は、「人の死」であることを認識させられることとなりました。
初めての子供を宿したお母さんと、お父さんの意識の違いが歴然とあるんですよね。
妻が妊娠したことによって、それをまざまざと気づかされました。


生れてくること、生きることには、必ず意味がある。
生まれてくる赤ちゃんは、お母さんを選んで産まれて来るんだ。
お母さんから産まれてきたいと思って、そのお腹に宿り、産まれて来るんだ。
だから、意味のない生命などないんだ。

本日改めて、どんなことをしても、生きることを諦めてはいけない、と強く思いました。
だから、さらに生きることに執着したいと思います。
愛する人のためにも、当然自分のためにもね。
生きてナンボ!
生きたくても生きことができない多くの人たちのために、生きることができる状況にある人は、何が何でも生き続ける努力をすべきなんです。

「死んだら終わり」だ何て言いません。
でも、生きることに執着し、固執することは、今生きている私たちの義務であると思います。

本日の土曜日は、マネジャーの第三子の娘ちゃんに会いに行きます。
産まれて、まだ1ヶ月にもならない赤ちゃんです。楽しみだなぁ。

スタッフのみんなは、また後日にいっしょに会いに行きましょう!
また、連絡するよ!!!(^◇^)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿